投稿者: ハーブ夫婦

  • ハーブ苗はホームセンター(ビバホームやカインズ)で買える!おすすめの通販も

    ハーブ苗はホームセンター(ビバホームやカインズ)で買える!おすすめの通販も

    ビバホームやカインズなどのホームセンターでは様々な種類のハーブ苗が販売されています。

    ホームセンターでハーブ苗を買うメリットとしては、自分の目で苗の状態を確認したり、種類や価格を比較して買える点がありますが、取り扱いの種類はそれほど広くなく、珍しいハーブが欲しいという場合には適していません。

    その点、通販ではハーブ専門店や園芸ショップなどで珍しい品種やオリジナルのセットなどを選ぶことができますし、最近ではメルカリでも様々な種類のハーブが購入できるので便利です。

    この記事ではホームセンターで取り扱いしていることが多いハーブの種類と、通販で購入する際のおすすめの購入方法についてお伝えしています。

    ハーブ苗を販売している主なホームセンターと取り扱い商品

    ハーブ苗の取り扱いがあるホームセンターはいくつもありますが、主な店舗は次のとおりです。

    • カインズ
    • ビバホーム
    • コメリ
    • コーナン
    • DCMホーマック
    • ナフコ

    ホームセンターで取り扱いのあるハーブ苗は、知名度が高くて育てやすい種類が多いです。

    初めてハーブを育ててみたいという方であれば、ホームセンターで購入できるハーブから始めてみると始めやすいでしょう。

    主なホームセンターで取り扱いのあるハーブ苗の種類をご紹介します。

    カインズ

    カインズでは、「花&グリーン」というカテゴリーでハーブ苗を販売しています。

    店舗によっても取り扱いのある種類が異なりますが、一般的にカインズで購入できるハーブ苗の種類や特徴についてご紹介します。

    ローズマリー 育てやすくて活用しやすい定番のハーブ
    定番12点セット ハーブの王様とも呼ばれるバジルや、料理に欠かせないパセリやコリアンダーなど、人気のハーブが12種類入ったお得なセット
    ガーデンハーブ3点セット 花が咲くと美しいラベンダーやチャイブ、そして香り高いタイムが入ったセット
    キッチンハーブ 2種寄せ植え キッチンに置いておくと便利なバジルとパセリが一緒に植えられた鉢植え
    お茶に合うハーブ3点セット レモングラスやレモンバーム、メリッサといった柑橘系の香りがするハーブが入ったセット
    お魚料理に合う3点セット 魚料理に添えると良い味付けができるコモンタイム、チャイブ、チャービルが入ったセット
    サラダに合う3点セット サラダに入れるのに適しているカステルフランコ、ロケットサラダ、イタリアンパセリのセット
    チーズに合う3点セット チーズに合うチャービル、コモンタイム、ディルのセット

    ビバホーム

    ビバホームでは、園芸・農業資材・ガーデン用品というカテゴリーでハーブ苗を販売しています。

    取り扱いのあるハーブ苗の種類は次のとおりです。

    • アップルミント
    • イタリアンパセリ
    • イングリッシュミント
    • オレガノ
    • オレンジミント
    • クールミント
    • コリアンダー
    • ジャーマンカモマイル
    • スイートフェンネル
    • スペアミント
    • スープセロリ
    • チャイブ
    • チャービル
    • ディル
    • バジル
    • フェンネル
    • ペパーミント
    • ホワイトペパーミント
    • ラベンダー
    • ラベンダーミント
    • ルッコラ
    • レモンバーム
    • ローズマリー
    • ワイルドストロベリー(赤実・白実)

    地域や店舗、時期によっても違いがあるので、その点はご了承ください。

    コメリ

    コメリでは苗の販売コーナーでハーブに特化した売り場を設けている店舗もあります。

    コメリでは以下の種類の苗を販売しています。

    • ローズマリー
    • ベルガモット
    • コモンマロウ
    • スペアミント
    • ラベンダー

    地域や店舗、時期によっても違いがあるので、その点はご了承ください。

    コーナン

    コーナンでは次の種類のハーブ苗の取り扱いがあります。

    • バジル
    • パセリ
    • ミント
    • レモンタイム
    • オレガノ

    地域や店舗、時期によっても違いがあるので、その点はご了承ください。

    DCMホーマック

    DCMホーマックでは次の種類のハーブ苗の取り扱いがあります。

    • スイートバジル
    • カモミール
    • イタリアンパセリ
    • クールミント
    • オレンジミント
    • モヒートミント
    • パイナップルミント
    • チョコレートミント
    • クリーピングタイム
    • ローズマリー
    • オリーブ
    • ワイルドストロベリー
    • オレガノ
    • コモンセージ

    地域や店舗、時期によっても違いがあるので、その点はご了承ください。

    ナフコ

    ナフコでは、「園芸・農業資材・植物」というカテゴリで様々な種類のハーブ苗の取り扱いがあります。

    ここでは、ナフコで購入できるハーブ苗をご紹介します。

    • アロマティカス
    • ローズマリー
    • バジル
    • タイム
    • ミント
    • パセリ
    • サラダバーネット
    • レモングラス
    • オレガノ

    地域や店舗、時期によっても違いがあるので、その点はご了承ください。

     

    【補足】
    ホームセンターではローズマリーやラベンダーなど、一般的に知られているハーブが販売されています。
    珍しいハーブの苗が欲しい場合はホームセンターではなく通販サイトで探すのが良いでしょう。

     

    珍しいハーブ苗なら通販がおすすめ

    通販のイメージ画像(段ボール)

    ホームセンターではラベンダーやバジルなどポピュラーなハーブ苗は手に入りやすいですが、珍しいハーブ苗は販売されていません。

    珍しいハーブ苗が欲しい場合は、ホームセンターよりも取り扱いの種類が多い専門店の通販などがおすすめです。

    ここでは、通販で購入できる珍しいハーブ苗の種類や特徴についてご紹介します。

    カレーリーフ

    カレーリーフは、インド料理に欠かせない香辛料として知られるハーブです。カレーの風味を引き出すだけでなく、消化促進や血糖値の調整などの効果もあると言われています。

    エルダーフラワー

    エルダーフラワーは白い小さな花が咲くハーブです。花はハーブティーやジャム、シロップなどに使えます。エルダーフラワーは、風邪やインフルエンザの予防や緩和に効果があると言われています。

    レモンマートル

    レモンマートルは、オーストラリア原産のレモンの香りがするハーブです。葉は料理やお菓子、アロマなどに使えます。そのほか、抗菌・抗ウイルス・抗酸化作用があるとも言われています。

    蚊連草

    蚊連草は、蚊が嫌う香り成分「シトロネラール」を含むハーブの一種です。さわやかな香りがする葉とピンク色の花が特徴です。

    ホワイトセージ

    ホワイトセージは、アメリカのカリフォルニア州南部原産のシソ科の植物です。葉や茎が白っぽく、強い香りがあります。浄化や殺菌、食用などに使われます。

     

    以上が、通販で購入できる珍しいハーブ苗の一例です。

    ホームセンターでは取り扱いされることはないですから、育ててみたいという場合はハーブ専門店や通販サイトを確認してみてくださいね。

    次の項ではハーブ苗を通販で買う際に便利なメルカリについてご紹介します。

    メルカリなら安いハーブ苗が買える可能性も

    メルカリの販売画面

    ハーブ苗を通販で購入する場合、メルカリという選択肢もあります。

    メルカリは新品や未使用品だけでなく、自家栽培のハーブ苗も出品されています。

    メルカリでハーブ苗を購入するメリットは、以下のとおりです。

    1. 価格が安い
    2. 種類が豊富
    3. ポイントなどのサービスが充実

    もう少し詳しくご紹介したいと思います。

     

    1.価格が安い

    メルカリではハーブ苗の価格は500円前後が多く、高額の苗は少ないです。Amazonや楽天市場ではハーブ苗は1,000円以上が一般的なので半額くらいで購入できる感覚です。

    また、セット販売や送料込みの商品もあってさらにお得に購入できる可能性もあります。

    2.種類が豊富

    メルカリでは、珍しいハーブ苗も見つかることがあります。例えば、エキナセアやレモンマートル、ペイシェンスドックなどの品種が出品されています。

    私は最近では最初からメルカリでハーブ苗を探すようになりましたが、様々な種類の苗が販売されているのでとても便利です。

    3.ポイントなどのサービスが充実

    メルカリ自体のサービスで、半額になるサービスだったりポイントが貰えるサービスがあるのでお得に購入できるチャンスがあります。

     

    【メルカリのデメリット】

    メルカリにもデメリットはあります。例えば、商品の品質や発送方法によっては、ハーブ苗が傷んだり枯れたりする可能性があります。

    また、商品の在庫や出品者の対応によっては、欲しい商品が買えなかったり、キャンセルされたりする可能性もないとは限りません。

    専門ショップによる対応とは異なるので、その点はデメリットとして感じられることもあるでしょう。

    メルカリでお得にハーブ苗を買う方法

    メルカリのポイント還元

     

    メルカリでハーブ苗を安く買えるケースが多いですが、様々なキャンペーンでお得に買い物ができるようになります。

    例えば、

    • 初回登録500ポイントプレゼント
    • ポイント還元
    • 半額クーポンの発行
    • ビットコインのプレゼント

    ただでさえ安くハーブ苗を買えるのに、さらにお得に買い物ができるようになるのはありがたいです。

    送料もハーブ専門店より安いことがほとんどなので、かなり安くハーブの苗が手に入ります。

    初めてメルカリを使う方はこちらから登録できます。

    スマホ版 / パソコン版

    登録時に「KKUPWU 」を入力すると、初回登録500ポイントがすぐに貰えます。(カギカッコは不要です)

    安い苗だとポイントを使って無料で貰えちゃいますね。

     

    人気のハーブ苗の専門店で通販対応しているところも

    専門店では無農薬や有機栽培のハーブ苗を扱っているところが多く、品質や安全性にこだわりたい方におすすめです。

    近くに専門店がないという方でも通販の対応している店舗もあるので遠方地でも購入が可能です。

    送料なども考えると、通販だとメルカリの方が安くなることがほとんどですが、発送方法などは専門店の方が安心できるケースが多いです。

    ただし、発送地域が限られるところもあるので事前に確認しておくことをおすすめします。(メルカリの場合は発送地域の制限がないことがほとんどです)

    ハーブショップ名 主な特徴
    SORAMIMIハーブショップ 種類が豊富で、料理用、観賞用、防虫用、ハーブティー用など様々な用途に合わせて選べます。(送料は1,000円~2,100円)
    日野春ハーブガーデン 山梨県北杜市にあるハーブと宿根草の専門園で、約300種類以上の国内外のハーブ苗を育てて販売しています。(送料は950円~3,700円。)
    犬神ファーム キッチンハーブやハーブティーとして使えるハーブ、メディカルハーブなど約200種類の取り扱いがあります。(送料は990円~1,990円、1,1000円以上の購入で送料半額)

    ホームセンターで販売しているハーブ苗に関するQ&A

    ここでは、ホームセンターで販売しているハーブ苗に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • ホームセンターでメディカルハーブは販売してる?
    • ホームセンターで無農薬ハーブ苗は販売してる?
    • ハーブ苗の販売時期は植える時期に対応してる?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    ホームセンターでメディカルハーブ苗は販売してる?

    一般的にメディカルハーブの苗は、専門店や通販サイトで購入することが多いですが、近年ではホームセンターでもメディカルハーブの苗を販売しているところが増えています。

    自宅でメディカルハーブを育ててみたいという場合、ホームセンターには用土など栽培に必要なアイテムも揃っているので始めやすいのも便利ですね。

    ただ、カモミールやローズマリーなど一般的に広く知られているメディカルハーブしか売られていないことが多いので、それ以外のハーブが欲しいという場合はホームセンターでは購入できないことがほとんどです。

    ホームセンターで無農薬ハーブ苗は販売してる?

    無農薬ハーブは、安全性や品質が高く香りや味も良いとされているので、料理やハーブティー、化粧品などに使うには無農薬ハーブを購入して育てたいと思う人は多いでしょう。

    近年では、ホームセンターでも無農薬ハーブの苗を販売しているところがあるようですが、それでも大多数の苗は無農薬という表記はなく、少なくとも全く農薬を使わずに育てたハーブではありません。

    ホームセンターでハーブ苗を買って、挿し木で増やしたり種を採取して無農薬ハーブを栽培することは可能ですが、使えるようになるまでには数年かかります。

    無農薬ハーブを購入したい場合は、専門店やメルカリ(無農薬と表記している販売者もいます)で購入する方が良いでしょう。

    ハーブ苗の販売時期は植える時期に対応している?

    一般的にハーブ苗は春から初夏にかけて多く出回ります。これは、ハーブが一番成長しやすく、ガーデニングが楽しめる時期だからです。

    また、夏野菜と一緒に育てることが多いハーブもあります。例えば、コンパニオンプランツとしてトマトと相性の良い バジル は、4月上旬から販売されていますが、露地栽培する場合は5月以降に植える方が安全です。

    しかし、春から初夏に植えられるハーブばかりではありません。寒さに強く、秋から冬にかけて開花するハーブもあります。例えば、セージやサルビアの仲間は、初夏に植えると暑さで枯れてしまうことがあります。これらのハーブは秋に植える方が良いです。

    また、地域や環境によっても植える時期が異なります。例えば、北海道や東北などの寒冷地では、春から初夏に植えられるハーブでも気温が低すぎて育たない場合があります。逆に沖縄や九州などの暖地では、秋から冬に植えられるハーブでも気温が高すぎて育たない場合があります。

    以上のように、ハーブ苗の販売時期は必ずしも植える時期に対応しているとは限りません。ハーブを育て始める前には、自分の住んでいる地域や環境を考えて、適した種類や時期を選ぶことが大切です。

    まとめ:ホームセンターや通販で買えるハーブ苗について

    この記事では、ハーブ苗を買うことができるホームセンターと通販サイトをご紹介しました。

    ビバホームやカインズなどのホームセンターでは、育てやすくて認知度の高い定番のハーブが売られていることが多いですが、販売期間が限られているので注意が必要です。

    ハーブ専門店や園芸ショップだと取り扱いの種類も多く、いくつかの店舗では通販にも対応していますが、送料も含めて費用がかさんでしまうのが難点です。

    その点、メルカリだと安い価格で様々な種類のハーブ苗を購入できるのでおすすめです。メルカリでお得にハーブ苗を購入する方法もご紹介しているので参考にしてみてくださいね。

    ハーブ苗を購入して自宅で栽培する際の参考にしていただけたら幸いです。

     

    安くハーブ苗を購入する方法

     

     

  • バタフライピーの育て方|鉢植え・プランター栽培や支柱の立て方も

    バタフライピーの育て方|鉢植え・プランター栽培や支柱の立て方も

    バタフライピーは春から夏にかけて美しい花を咲かせる一年草です。花びらが蝶のように広がることからこの名前がつきました。

    色や形もさまざまで、花壇やプランターなどで楽しむことができます。

    しかし、バタフライピーは育て方によっては花付きが悪くなったり、病気になったりすることもあるため注意が必要です。

    この記事ではバタフライピーの育て方について、鉢植えやプランター栽培の方法や支柱の立て方などを詳しく解説します。

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    バタフライピーとは?

    バタフライピーとは、マメ科のつる性の多年草のハーブです。原産地は東南アジアやインドで、日本では一年草として扱われています。

    バタフライピーの花は澄んだ青色で蝶のような形をしており、その美しさからチョウマメやクリトリアとも呼ばれます。バタフライピーの花には、アントシアニンという天然の青い色素が含まれており、お茶や料理に使うと鮮やかな色に染まります。

    また、レモンなどの酸性の液体を加えると、青からピンクに変化する不思議な効果もあります。

    バタフライピーは暑さに強く、夏にたくさんの花を咲かせるので、グリーンカーテンにも適しています。バタフライピーの若いさやも食用になります。

    バタフライピーの発芽日数と発芽温度

    バタフライピーの種は固いので、発芽するには高温と表面の傷が必要です。発芽温度は20度以上が適しており、最高気温が18度以上になる5月以降に種まきをするとよいでしょう。

    発芽日数は1週間から10日程度と遅めです。発芽したら、茎の先を摘芯するとわき芽が伸びてボリュームのある株になります。

    種から育てる場合の種まき時期と方法

    バタフライピーは種から育てることもできます。種まきは5月以降が適時です。

    もし、バタフライピーを欲しい・育てたいと思った時期が5月よりも後だった場合は、種ではなく苗を購入して植えるか、少し種が古くなってしまいますが、次の年まで種を保管しておいたほうがよいでしょう。

    種は固いのでナイフで傷をいれるか、コンクリートなどにこすりつけて表面を軽く傷つけると発芽しやすくなります。移植すると弱ってしまうので、直播きがおすすめです。

    日当たりと風通しの良い場所に土に混ぜた緩効性肥料を施した上に、種を1cmほどの深さに埋めて水やりをします。

    前述のとおり、1週間から10日ほどして発芽したら、茎の先を摘芯すると良いでしょう。

    バタフライピー栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    バタフライピーは、日当たりと風通しの良い場所で育てるようにします。寒さに弱いので、最高気温が15度以上になる5月以降に植え付けます。

    鉢植えと地植えのどちらでも育てられますが、地植えのほうが大きく育てられるのでおすすめです。

    【用土づくり】

    バタフライピーは、水はけと水持ちが良い土が好みです。鉢植えの場合は、花や野菜用の培養土を使用するか、赤玉土6:腐葉土4の割合の土に化成肥料を少量混ぜて使用します。

    地植えの場合は、苦土石灰を入れて酸度調整をした後、腐葉土か堆肥を2~3割混ぜます。

    【水やり】

    バタフライピーは暑さに強いため、夏場は水切れを起こしやすいです。

    地植えの場合は、基本的に水やりをする必要はありませんが、しおれてきたらたっぷりと水やりしても良いでしょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。

    夏は生長が旺盛なので、朝と夕方の1日2回の水やりが必要になります。

    【肥料】

    バタフライピーはマメ科の植物なので、空気中の窒素を取り込んで栄養素として土中に貯めておけるため、追肥は基本的に必要ありません。

    地植えの場合は元肥のみで十分育ちます。鉢植えの場合は、生長が悪い時は様子を見て少量の追肥を行います。

    バタフライピーの地植えの時期と方法

    バタフライピーは地植えで育てると大きくなり、たくさんの花を咲かせます。地植えに適した時期は、5月~6月です 。

    この時期は、最高気温が15度以上になり発芽や生育に適した温度になります 。また、梅雨に入る前に根付かせることができます 。

    地植えの方法は、以下のとおりです。

    1. 日当たりと風通しの良い場所を選ぶ。
    2. 土を耕す。(根が深く張るので、30cmの深さまで耕します)
    3. 苦土石灰を入れて酸度調整をする。(バタフライピーは弱アルカリ性の土を好みます)
    4. 腐葉土か堆肥を2~3割混ぜる。
    5. 根鉢を崩さずそのまま植え付ける。
    6. 発芽するまで乾燥しないように水やりを続ける。
    7. 誘引する。

    誘引については次の項で詳しくお伝えします。

    バタフライピー栽培に必要な支柱の立て方

    バタフライピーはつる性の植物なので、自立ができません。そのため支柱を立てて誘引する必要があります。

    支柱の立て方は、以下のとおりです。

    支柱の種類を選ぶ 行燈仕立てにする場合は、竹や木製の棒が適しています 。グリーンカーテンにする場合は、ネットやワイヤーが適しています 。
    支柱の位置を決める 行燈仕立てにする場合は、植え付けた株の真上に支柱を立てます 。グリーンカーテンにする場合は、植え付けた株の後ろに支柱を立てます 。
    支柱を固定する 行燈仕立てにする場合は、支柱を土中に30cmほど差し込みます 。グリーンカーテンにする場合は、支柱を壁や窓枠などにしっかりと固定します 。
    つるを誘引する 行燈仕立てにする場合は、伸びたつるを支柱に巻き付けます 。グリーンカーテンにする場合は、伸びたつるをネットやワイヤーに絡ませます。

    バタフライピーでハーブのグリーンカーテンも作れる

    バタフライピーは暑さや直射日光に強いつる性の植物なので、ハーブのグリーンカーテンとしても楽しむことができます。

    グリーンカーテンとは、窓やベランダなどに植物を這わせて日よけや目隠し、涼感や緑化効果を得ることです。

    バタフライピーでグリーンカーテンを作る方法は、以下のとおりです。

    適した場所を選ぶ 日当たりと風通しの良い場所が適しています 。窓やベランダの外側に鉢植えを置くか、地植えをします 。
    支柱を用意する ネットやワイヤーなどの支柱を用意します。植え付けた株の後ろに支柱を立てて、壁や窓枠などにしっかりと固定します 。
    つるを誘引する 伸びたつるをネットやワイヤーに絡ませていきます 。つるが長くなりすぎたら適宜切り戻します 。
    水と肥料を与える 土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします 。生長が悪い時は少量の液体肥料を与えます 。

    バタフライピーでグリーンカーテンを作ると、以下のメリットがあります。

    • 青い蝶々のような花が咲き視覚的に楽しめる
    • 夏の日差しを遮ることができる
    • 花はハーブティー・ドライフラワーや染料として使える
    • 葉は食用としても利用できる

    バタフライピーは暑さや直射日光に強く、夏場でも元気に育つのでグリーンカーテンに最適な植物です。

    バタフライピーを鉢植え・プランターで育てる方法

    バタフライピーは、畑への地植えだけでなく鉢植えやプランターでも育てることができます。

    鉢植えやプランターで育てる方法は、以下のとおりです。

    鉢やプランターを選ぶ バタフライピーは、直径30cm以上の大きさの鉢やプランターが適しています 。小さい鉢やプランターだと、水切れや根詰まりを起こしやすく、大きく育ちません 。
    適した土を用意する バタフライピーは、水はけと水持ちが良い土が好みです 。花や野菜用の培養土を使用するか、赤玉土6と腐葉土4に化成肥料を少量混ぜて使用します 。
    種まきまたは苗植えをする 種まきの場合は表面に傷を付けて一晩水に浸けた種を1cmほど土に埋めます 。苗植えの場合は、根鉢を崩さずそのまま植え付けます。
    水やり 発芽するまで乾燥しないように水やりをし、発芽後は土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
    誘引する バタフライピーはつる性の植物なので、自立ができません。竹や木製の棒などの支柱を立てて伸びたつるを巻き付けます 。

    鉢植えやプランターで育てる場合は、以下の点に注意しましょう。

    • 地植えよりも乾燥しやすいので、夏場は1日2回水やりをする。
    • 地植えよりも栄養が不足しやすいので、生長が悪い時は少量の液体肥料を与える。
    • 地植えよりも寒さに弱いので、冬場は室内に取り込むか防寒対策をする。

    バタフライピーの植え替え時期と方法

    バタフライピーは、移植を嫌う性質があるので、植え替えはしない方が良いでしょう。一度植え付けたら、そのまま育ててください。

    ただし、鉢植えやプランターで育てる場合は、根詰まりを防ぐために必要に応じて植え替えを行います。

    適期は、気温が上がり始めて生育が活発になる前の春です。鉢やプランターで育てる方法と同様の方法で良いですが、植え替え時の注意点を以下にまとめます。

    • 新しい鉢やプランターは、古いものよりも一回り大きいものを選ぶ
    • 新しい土を用意する。
    • 根鉢を崩さず、優しく苗を取り出す。
    • 植え替え後は、たっぷりと水やりします。
    • 植え替え後は、根付くまで日陰に置く。
    • 生長が落ち着くまでは肥料を与えない。

    植え替え後も支柱を立てて誘引させましょう。

    バタフライピーの花が咲く時期と香り・花言葉

    バタフライピーの花

    バタフライピーは、6月~9月にかけて青い蝶々のような花を咲かせます。

    花は一日でしぼみますが、次々と新しい花が咲くので長い期間楽しむことができます。

    バタフライピーの花は、ほのかな甘い香りがします。花はハーブティーとして飲めるだけでなく、ドライフラワーや染料としても利用できます。

    花にはアントシアニンが豊富に含まれており、美容や健康効果が期待できます。

    バタフライピーの花言葉は「小さな恋」です 。色別の花言葉は設定されていませんが、青色は清楚さや高貴さ、白色は純真さや清潔さ、ピンク色は可愛らしさや愛らしさを表すことができるでしょう。

    バタフライピーの花が咲かない原因と対策

    バタフライピーは暑さに強く、夏の間中たくさんの青い花を咲かせてくれるハーブですが、花が咲かないときもあります。

    花が咲かない原因として考えられるのは、以下のようなものです。

    日当たりが悪い バタフライピーは日当たりと風通しの良い場所で育てる必要があります。日陰や蒸れた場所では、つるは伸びますが花芽がつきにくくなります。
    水やりが不足している バタフライピーは水切れに弱く、土が乾いてしまうと花芽が落ちてしまいます。特に鉢植えの場合は、鉢の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
    摘芯をしていない バタフライピーは摘芯をすることで茎の数を増やし、花付きを良くすることができます。つるが20cm前後になったら茎の先を摘んでください。
    害虫にやられている バタフライピーはアブラムシにやられることがあります。アブラムシは新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。見つけ次第すぐに駆除しましょう。

    バタフライピーを剪定(切り戻し・摘心)する方法と目的・時期

    バタフライピーはつる性の植物で、伸びた枝を途中で切って形を整えることを切り戻しといいます。切り戻しは、以下のような目的で行います。

    花付きを良くする 切り戻しをすることで枝が分岐して花芽が増えます。また、花が終わったら枯れた花や茎を切り取ることで、次の花の咲きやすさを高めます。
    株にボリュームを出す 切り戻しをすることで、株がふさふさとした見栄えになります。また、グリーンカーテンなどに利用する場合は、枝の長さや方向を調整できます。
    冬越しの準備をする バタフライピーは寒さに弱いので、冬季は室内に取り込んで越冬させます。その際に枝を短く切り戻しておくことで、鉢の移動や管理が楽になります。

    バタフライピーの切り戻しの方法は以下のとおりです。

    枝先を摘む つるが20cm前後になったら茎の先端を摘みます。これは摘心(ピンチ)とも呼ばれます。摘心することで、茎の下から分岐が出て株が広がってきます。
    枝を途中で切る 摘心した後もつるが伸び続ける場合は、伸ばしたい芽の上で斜めに切ります。切る位置は芽の上端の少し上です。切った部分から新芽が出てきます。
    枯れた部分を取る 花が終わったら、枯れた花や茎をハサミで切り取ります。これは摘花(デッドヘッド)とも呼ばれます。摘花することで種子形成にエネルギーを使わずに済みます。

    バタフライピーの切り戻しの時期は以下のとおりです。

    • 春(3月下旬~4月上旬):新芽が早く伸びるので切り戻し後の成長の勢いが早いです。
    • 初夏(5月中旬~6月):新芽が充実しているので切り戻し後、強度が揃った枝が伸びます。
    • 秋(9月中旬~10月中旬):休眠前のため、とくに伸びすぎた枝を切り戻しする仕上げです。

    バタフライピーの夏越しの注意点

    バタフライピーは暑さに強い植物で、夏の間はぐんぐんとつるを伸ばして花を咲かせます。

    そのため、特別な夏越しの必要はありませんが、以下の点に注意して管理しましょう。

    水やり 鉢植えの場合は水切れに注意してください。 鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。 庭植えの場合は根付いてからは水やりの必要はありませんが、乾燥が続く場合は適宜水やりをします。
    肥料 鉢植えの場合は、植え付け時に緩効性肥料を施しておきます。 追肥は株の様子や開花の状況を見ながら、植え付け後1か月以上経過してから施します。 庭植えの場合は、すでに草花が問題なく咲いているなら特に肥料の必要はありません。
    病害虫 害虫はアブラムシにやられることがあります。 新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。 春から秋に発生するので見つけ次第すぐに駆除しましょう。
    誘引・切り戻し バタフライピーはつる性植物なので、伸びたつるを定期的に誘引して形を整えます。 行燈仕立てにするか、フェンスやトレリスなどに這わせることもできます。 また、つるが20cm前後になったら、茎の先端を摘心すると、わき芽が伸びて株にボリュームが出ます

    バタフライピーの耐寒性と冬越しの方法

    バタフライピーは原産地が東南アジアであるため、寒さには弱い植物です。

    日本の気温では越冬させることが難しいため一年草として扱われますが、暖かい地域では多年草として越冬させることもできます。

    条件さえ整えば日本でも冬越しは可能ですので、以下の方法で冬越しを試みても良いでしょう。

    庭植えの場合 庭植えのバタフライピーは株元に厚めにマルチをして保温します。 また、つるを切り戻してから枯れた葉や枝を覆うようにしておきます。 これらは春になってから取り除きます。
    鉢植えの場合 鉢植えのバタフライピーは室内に取り込んで管理します。 ただし、暖房器具や直射日光を避けて、涼しくて明るい場所に置きましょう。 水やりは乾燥したら少量ずつ行います。 肥料は与えません。

    バタフライピーの室内での育て方

    室内でバタフライピーを育てる場合のポイントは以下のとおりです。

    日当たりが良い場所に置く 南向きや西向きの窓辺など、直射日光が当たる場所に置きましょう。ただし、夏場は日差しが強すぎると葉焼けすることがあるので、カーテンなどで遮光してください。
    水やりは土が乾いたら行う 土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。ただし、水やり過ぎも根腐れの原因になるので、鉢底から水が出たら余分な水は捨ててください。
    肥料は定期的に与える 植え付け時に緩効性肥料を施しておき、開花期には液体肥料を定期的に与えます。液体肥料は2週間に1回程度、水やりと一緒に与えると良いでしょう。
    摘芯をして花付きを良くする つるが20cm前後になったら茎の先を摘んでください。また、花が終わったら枯れた花や茎を切り取ります。
    冬季は保温対策をする 冬場は暖房器具やストーブなどの熱源から離して置きます。また、日照時間が短くなるので人工光源を使って補光すると良いでしょう。

    以上のようなポイントを押さえて、室内でバタフライピーを育ててみましょう。

    バタフライピーは挿し木で増やせる?

    バタフライピーは種で増やすことはできますが、挿し木で増やすことはできません。

    種まきで増やすのはそれほど難しくないので、バタフライピーを増やす場合は種まきをするようにしましょう。

    バタフライピーの収穫時期と方法

    バタフライピーは花と若いさやを収穫して、花はハーブティーとして、さやは食用として利用できます。

    花の収穫時期は6月から9月までの長い期間です。 ひとつひとつの花は一日花なので、その日に咲いている花を摘み取ります。

    花が咲き終わって萎んでいるものでも利用できますし、フレッシュで使いきれない場合は、天日干しで乾燥させて保存できます。

    さやの収穫時期は7月から9月頃です。花が終わった後に緑色のさやができますが、茶色くなる前に若いうちに摘み取ります。

    さやは生でも茹でても食べられますが、生の場合は種を除いてください。 さやは栄養価が高く、ビタミンCやカルシウムなどが豊富です。

     

    なお、収穫したバタフライピーはゼリーにするのも人気です。バタフライピーゼリーの作り方についてはこちらのページで詳しくご紹介しています。

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    バタフライピーの育て方に関するQ&A

    ここでは、バタフライピーの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • バタフライピーの苗はホームセンターに売ってる?
    • バタフライピーのコンパニオンプランツは?
    • 沖縄でバタフライピーを育てる際の注意点は?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    バタフライピーの苗はホームセンターに売ってる?

    バタフライピーの苗はホームセンターで見つけるのは少々難しいです。

    なぜなら、バタフライピーは移植を嫌う性質があるため、種から育てることが多く苗の流通量が少ないからです。

    バタフライピーの苗を探す場合は、ゴールデンウィーク頃からハーブやグリーンカーテン用の素材コーナーに置かれていることがあります。もしホームセンターで見つからない場合は、インターネットで通販を利用するという方法もあります。

    ただし、在庫切れや送料が高い場合もあるので、注意してください。

    ハーブ苗の買い方(ホームセンターや通販)についてはこちらのページを参考にしてみてください。

    [surfing_other_article id=”1081″]

    バタフライピーのコンパニオンプランツは?

    コンパニオンプランツとは異なる種類の野菜やハーブを混植することで、お互いに良い影響を与える組み合わせのことです。

    コンパニオンプランツによる効果には、次のようなものがあります。

    • 害虫を防除する
    • 病気を予防する
    • 生長を促進する
    • 必要とする養分を供給する
    • 空間を有効活用できる

    バタフライピーにおすすめのコンパニオンプランツは、次のようなものがあります。

    コンパニオンプランツ 代表例 効果
    キク科の野菜やハーブ シュンギク、レタス、カレンデュラ、マリーゴールドなど 独特の香りでバタフライピーにつく害虫(アブラムシ、カメムシ、アザミウマなど)を忌避する
    マリーゴールドやカレンデュラは花粉や蜜で受粉媒介者(ハチやチョウなど)を呼び寄せる
    セリ科の野菜やハーブ ニンジン、セロリ、パセリ、コリアンダーなど 独特の香りでバタフライピーにつく害虫(アブラムシ、カメムシ、アザミウマなど)を忌避する
    コリアンダーは花粉や蜜で受粉媒介者(ハチやチョウなど)を呼び寄せる
    ネギ科の野菜やハーブ ニラ、エシャロット、ローズマリーなど 根に共生する拮抗菌が分泌する抗生物質が土壌中の病原菌を減らす
    強い香りでバタフライピーにつく害虫(アブラムシ、カメムシ、アザミウマなど)を忌避する
    マメ科の野菜やハーブ エダマメ、インゲン、クローバーなど 根に付く根粒菌が空気中の窒素を固定して土壌を肥沃にする
    根に付く菌根菌がリン酸分などの養分を吸収しやすくする

    これらのコンパニオンプランツは、バタフライピーの近くに植えるか、間に挟んで植えることで効果が期待できます。

    ただし、バタフライピーは移植を嫌うので、種まきやポット苗の段階で混植するのがおすすめです。

    また、コンパニオンプランツ同士の相性も考慮する必要があります。例えば、キク科とセリ科は互いに生育を抑制するので、同じ場所に植えない方がよいでしょう。

    沖縄はバタフライピーを育てるのに適してる?

    バタフライピーは熱帯・亜熱帯の気候に適応した植物なので、沖縄の温暖な気候と豊富な日照が栽培に適しています。

    バタフライピーは沖縄の海を連想させる鮮やかな青色が特徴で、観光客向けの加工食品や化粧品としてもニーズが高まっています。

    まとめ:バタフライピーの育て方のポイント

    この記事では、バタフライピーの育て方について、鉢植えやプランター栽培の方法や支柱の立て方などを紹介しました。

    バタフライピーは日当たりと水やりがポイントで、適度な切り戻しや摘心も必要です。また、病気や害虫に注意して、早めに対処することも大切です。

    バタフライピーは花色や形が豊富で、組み合わせ次第でさまざまな表情を見せてくれます。温暖地では地植えでも育てられますが、それ以外の地域では室内で育ててみてはいかがでしょうか。

     

    【補足】

    バタフライピーのハーブティーの飲み方や飲んではいけない説などについて、副作用や効能といった情報と併せてご紹介しています。

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  • 家庭菜園でできるルバーブの育て方|種まきや咲いた花の切り方も

    家庭菜園でできるルバーブの育て方|種まきや咲いた花の切り方も

    ルバーブは、その独特な酸味と栄養価の高さから料理や健康に役立つ野菜・ハーブとして人気がありますが、スーパーではなかなか手に入らないことが多いです。

    ですが、家庭菜園で自分で育てれば、自宅で収穫して使いたい時に使えるようになります。

    この記事では、ルバーブの種まきから収穫までの育て方、そして咲いた花の切り方について詳しく解説します。

    家庭菜園でルバーブを育ててみたいという方はぜひ参考にしてみてくださいね。

    ルバーブの発芽条件と種まき時期・方法

    ルバーブは種から育てることもできますが、発芽率が低く発芽適温も高いため育苗は難易度が高いです。初心者は苗から育てると失敗しにくいでしょう。

    ルバーブの種まきは発芽適温は25度程度なので、3月下旬~5月下旬、9月~11月が適期です。

    種まきの方法は以下のとおりです。

    1. 育苗ポットなどに種まき用の土を入れ、指で浅くくぼみをつける。
    2. 一粒ずつくぼみに種をまく。
    3. 軽く土をかぶせて手で押さえる。
    4. 土が乾燥しないよう水やりをして管理する。
    5. 2週間ほどで発芽したら、葉っぱが触れ合わない程度に間引きする。
    6. 本葉が2~3枚になったら育苗ポットに仮植えする。
    7. 本葉が3~4枚になったら地面に植え付ける。

    上記の方法で種まきを行うと良いでしょう。発芽するまではビニールをかけて温度を保つと発芽しやすくなります。

    ルバーブ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    ルバーブはシベリア原産の野菜で、冷涼な気候を好みます。高温多湿を嫌うので、適度な日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。

    直射日光や西日は避けた涼しいところが理想です。栽培適温は10~18度です。

    ルバーブ栽培に適した環境づくりのポイントは次のとおりです。

    【用土づくり】

    ルバーブは水はけの良い土を好みます。植え付けの2週間前までに、苦土石灰や有機石灰を入れて土を中性に近づけましょう。

    植え付けの1週間前には、堆肥や化成肥料を入れて土を改良しておきます。

    水はけが悪い場所では枯れてしまうこともあるので高畝にすると良いです。

    【水やり】

    ルバーブは多湿を嫌うので乾燥気味に育てます。水やりは土が乾いたらたっぷりと与えましょう。

    特に夏場は乾燥に注意してください。根元に敷きワラやマルチングをしておくと水分の蒸発を防げます。

    【肥料】

    ルバーブは植え付けから1カ月たったら、株元に肥料をばらまきて土寄せを行います。この作業は10月頃まで月に1回ほど行うと株が充実して翌年の収穫量が増えます。

    2年目以降は肥料が多すぎると株が大きくなりすぎて折れやすいため、肥料の量を半分ほどに減らします。

    ルバーブの植え付け時期と方法

    ルバーブはシベリア原産の野菜で冷涼な気候を好みます。高温多湿を嫌うので春植えがおすすめです。

    植え付けの適期は5月~6月で生育適温は10~18度です。

    ルバーブは種まきの場合は発芽率が低く収穫までに1年以上かかるため、初心者は苗から育てるとよいでしょう。

    ルバーブの苗の植え付けの方法は次のとおりです。

    1. 根鉢より一回り大きな植穴を開ける。
    2. 根鉢を壊さないように丁寧に苗を取り出す。
    3. 穴の中に苗を入れる。
    4. 子葉が埋まらない程度に用土を入れる。
    5. 株元を軽く押さえて根と用土を密着させる。
    6. 水をたっぷりと与える。

    ルバーブは株が大きくなるので、株間隔は40~50cmとるようにしましょう。また、泥はねや多湿を防ぐために、株元に敷きワラやマルチングをしておくと良いです。

    ルバーブを鉢植え・プランターで育てる方法

    ルバーブは株が大きくなるため地植えが適していますが、プランターや鉢植えでも育てることが可能です。

    ただし、以下の点に注意してください。

    鉢・プランター選び 底の深い大型のものを選びます。野菜栽培用の深型大型のプランターであれば2株、8~12号であれば1株ずつ植え付けます。
    用土 土は水はけの良いものを使います。市販の野菜培養土や赤玉土と腐葉土を混ぜたものがおすすめです。
    置き場所 日当たりと風通しの良い場所に置きます。夏は直射日光や西日を避けて涼しい場所で育てます。
    水やり 水やりは土が乾いたタイミングで行います。真夏は昼に水をあげると根腐れしやすくなるので、朝か夕方にあげます。
    肥料 植え付け前に元肥として緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。植え付けから1ヶ月ほど経ったら追肥として化成肥料を月1回のペースで加えます。

    ルバーブの植え替え時期と方法

    ルバーブは株分け以外は植え替える必要はありませんが、定着後数年すると芽が密着して葉柄が細くなったり過湿状態になることがあるので、その場合は、4月~5月に植え替えを行います。

    植え替えの際の注意点を以下に挙げます。

    • 新しい用土に植え付ける。
    • 根鉢を崩さないように優しく掘り上げる。
    • 株元から2~3cmほど土が出るように調整して植え付ける。

    ルバーブには連作障害がありますので、植え替えの際は一度植え付けた場所では2~3年の期間をあけるようにする点にもご注意ください。

    ルバーブの花が咲く時期と香り・花言葉

    ルバーブの開花時期は5月~7月で、穂状のクリーム色の花を咲かせます。花は目立たないもので香りもほとんどありません。

    茎を食用にするため、花芽は早めに摘み取ることが多いです。

    ルバーブの花言葉は、「忠告」「迅速」「快速」という意味を持っています。これは、ルバーブの葉にはシュウ酸が多く含まれていて食べることができないことや、ルバーブの根には下剤としての成分があることに由来しています。

    ルバーブの花が咲いたら切るべきか

    ルバーブは、食用とする茎の成長を促すために花が咲く前に摘蕾(てきらい)することがおすすめです。

    摘蕾とは花芽やつぼみを摘み取ることで、栄養が茎や葉に回るようにする方法です。ルバーブの摘蕾の時期は、3月終わりごろ~5月にかけてです。つぼみがついたら、ハサミやカッターで切り落としましょう。

    花が咲いてしまうと、茎が硬くなり風味も落ちてしまいます。

    ルバーブの花はクリーム色で目立たず観賞用には向いていないだけでなく、花を咲かせると株が弱ってしまうこともあります。そのため、ルバーブの花が咲いたら早めに切るのが望ましいでしょう。

    ルバーブが大きくならない時の主な原因と対処法

    ルバーブは寒さに強く暑さに弱い多年草で、日本では北海道や長野県などの涼しい地方で栽培されています。

    しかし、温暖化の影響や栽培環境の不適切さなどで、ルバーブが大きくならず枯れてしまうこともあります。ルバーブが大きくならない時の主な原因と対処法は以下のとおりです。

    大きくならない原因 補足 対処法
    水はけの悪い環境で育てた ルバーブは湿気にとても弱く、水はけの悪い土やプランターでは根腐れを起こしやすくなります。 水はけの良い用土を使う、高畝を作る、鉢底石や鉢底ネットを入れる、マルチングをするなどが考えられます。
    肥料やけによる根腐れ 元肥を多めに入れる必要がありますが、肥料を与えすぎたり暑い時期に追肥したりすると、肥料やけを起こして根が腐ってしまうことがあります。 液肥を使う、冬に定植したものは4月までに追肥を終わらせる、暑くなってからの追肥は控えるなどがあります。

    ルバーブを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    ルバーブは株の充実のために植え付けから1年くらいは剪定の必要はありませんが、病害虫の被害があった時はその部分を切り取ると良いでしょう。

    2年目以降の剪定・切り戻しについては次のとおりです。

    病害虫の予防 枝や葉に病害虫が発生した場合、その部分を切り取ることで感染を防ぐことができます。また、枝や葉を間引くことで風通しを良くし湿気やカビの発生を抑えることもできます。
    花芽の除去 ルバーブは4月~5月頃に白い花を咲かせますが、花芽は栄養を奪うため葉や茎の生長や収穫に悪影響を及ぼします。そのため、花芽は早めに摘み取る必要があります。
    株の若返り ルバーブは数年経つと株が老化して生長が衰えたり、茎が細くなったりします。その場合、根元から新しい茎が出るように切り戻すことで株を若返らせることができます。

    ルバーブの夏越しの注意点

    ルバーブは涼しい気候を好む野菜で、高温多湿になる日本の夏はルバーブにとって厳しい環境です。特に鉢植えやプランターで育てる場合は、根が暑さに弱く枯れやすくなるので注意が必要です。

    ルバーブを夏越しさせるためには以下のような注意点があります。

    日陰に移動する ルバーブは直射日光や西日を避けた涼しい場所で管理する必要があります。夏場は日差しが強くなるので、日陰に移動させるか日よけをしてあげましょう。
    水やりを調節する ルバーブは水切れにも弱いので、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてあげましょう。ただし、水やりは朝8時までなど、涼しい時間帯に行うようにしましょう。水やりの際は株元に直接かけないように注意してください。
    マルチングをする ルバーブは根が浅く、土の温度上昇や乾燥に敏感です。そのため、株元にしきわらやマルチングをしてあげると、土の温度を下げたり保湿効果が得られたりします。
    収穫を控える ルバーブは収穫すると株が弱ってしまいます。特に鉢植えやプランターでは株が小さくなりやすいので、夏場は収穫を控えるか少量だけ収穫するようにしましょう。収穫する際はハサミでカットする方が株への負担が少ないです。

    ルバーブの耐寒性と冬越しの方法

    ルバーブはシベリア原産で耐寒性が高いため、特別な冬越しの必要はありません。冬になると地上部は枯れてしまいますが、春になると再び芽吹きます。

    ただし、雪が多く降る場合や氷点下10℃以下になる地域であれば、株元にマルチングをするなど根の保護や土の温度を保つ対策が必要です。マルチングには、落ち葉や枯草などを利用できます。

    また、冬越し前にはお礼肥として株元に堆肥をまいておくと、翌年の生育がよくなります。

    ルバーブを株分けで増やす方法

    ルバーブは種まき以外では株分けで増やすことができ、3月~5月が適期です。

    ただし、株が充実していない4年未満の株だと株分けはできない点はご留意ください。

    やり方は簡単で、根元の芽が1つ以上付くように根を手やナイフで切り分けて植え付けるようにするだけです。

    株分けで増やすのは、手順が簡単というだけでなく親株と同じ特徴のルバーブが得られるメリットがあります。

    ルバーブの種取りの時期と方法

    ルバーブの種取りは5月下旬~6月上旬が適期です。ルバーブに花茎が立ち上がり花が咲いた後しばらくすると種が形成されます。

    種の色は最初は緑色ですが、やがて茶色に変色します。茶色に変色すると種の一部がこぼれ落ちるので、逸失を防ぐためにクリアファイルなどを使って受け升を取り付けると良いでしょう。

    花茎が茶色くなる頃には種も茶色一色になり、種が完熟していることがわかります。

    花茎の下の位置をハサミで切断し、なるべく揺さぶらないように収穫します。手で種をもぎ落とした後にピンセットなどで完熟種を拾い集めキッチンタオルなどの上に集め、最後はティーパックなどに収納します。

    ルバーブの収穫の時期と方法

    種取りと同様に、ルバーブの収穫は5月上旬から6月下旬が適期です。

    茎の収穫はルバーブの株が最低1年経ってから行います。(植え付けた年は株の充実のためにも収穫は控えます)

    茎の太さが指の太さくらいまで生長していれば食べ頃です。細い茎は、さらに生長するまで残しておきます。

    茎が長いほど風味も増し、20cmまで生長すると収穫できます。30~45cmが最もおいしい長さと言われています。

    収穫時期を茎の色で判断すると適期を見誤ることがありますが、すべてのルバーブが濃い赤色をしているわけではなく、食べ頃になっても薄い赤や緑色の品種もあります。

    収穫の方法は次のとおりです。

    収穫の方法 補足
    ルバーブの茎をねじりながらやさしく引っ張る 根を活性化させて収穫量が増す効果があります。切り口がきれいになるように行いましょう。
    株の1/3のみを収穫する 株に過度のストレスを与えないようにできます。また、翌年の生長を促すために、最低2本の茎は残しておきます。
    茎から葉をちぎるか、切り取って捨てる ルバーブの葉には、毒性があるシュウ酸が含まれているため、食べられません。葉は廃棄するか、コンポストに加えます。

    折れた茎や花が付いた茎は、根元から切り取って株をきれいに保ちます。折れた茎を株に残しておいてはいけません。

    花が付いた茎も取り除きます。こうすることにより、花ではなく茎の生長が促進されます。

    収穫したルバーブはジャムにして食べても美味しく食べられます。ルバーブジャムの効能と作り方についてはこちらのページで詳しくご紹介しています。

    [surfing_other_article id=”1974″]

    ジャム以外のルバーブの食べ方についてはこちらにまとめています。

    [surfing_other_article id=”1972″]

    ルバーブの育て方に関するQ&A

    ここでは、ルバーブの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • 赤いルバーブの育て方は?
    • ルバーブ苗はホームセンターに売ってる?
    • ルバーブの旬はいつ?
    • ルバーブは一年草ですか?
    • ルバーブが枯れた原因は何がある?
    • ルバーブが赤くならない理由は?
    • ルバーブのコンパニオンプランツは?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    赤いルバーブの育て方に違いはある?

    赤いルバーブは、酸味が強くてジャムやパイなどのスイーツにぴったりの野菜です。日本ではあまり馴染みがありませんが、欧米では一般的に食べられています。

    ルバーブには、青茎と赤茎がありますが、赤ルバーブは青ルバーブに比べ、葉も茎も小柄で高原地帯でなければ栽培が難しい希少品種です。

    育て方については大きな違いはありません。

    ルバーブ苗はホームセンターに売ってる?

    ルバーブの苗は、4月~6月もしくは9月~10月頃に出回ります。最近では大手のホームセンターなどでもルバーブの苗を購入することができます。

    しかし、ルバーブは比較的新しい品種の野菜のため数多くは生産されていないため、在庫が少なかったり取り扱っていなかったりする場合もあります。

    そんなときは、インターネット通販を利用すると便利です。楽天やAmazonなどの大手通販サイトでは、ルバーブの苗や種を販売しているショップがあります。

    また、専門的な園芸用品を扱っている通販サイトでもルバーブの苗や種を見つけることができます。

    ルバーブの旬はいつ?

    ルバーブの旬は初夏です。4月~6月が最もおいしい時期とされています。

    この時期は茎が柔らかく太く、酸味も程よいです。秋になると茎が硬く細くなり酸味も強くなってきます。

    ルバーブは一年草ですか?

    ルバーブは一年草ではなく多年草です。

    冬になると地上部分が枯れるので一年草と間違えやすいですが、春になるとまた芽が出てきます。

    ルバーブが枯れた原因は何がある?

    ルバーブは寒さに強い野菜ですが、暑さと湿気には弱く、夏場の管理に注意が必要です。

    ルバーブが枯れる原因として考えられるのは、主に以下の3点です。

    水はけの悪い土 ルバーブは水はけのよい土を好みます。水はけの悪い土では根腐れを起こしやすくなります。土を掘り返して石や軽石などを混ぜたり、高畝にして排水性を高めたりするとよいでしょう。
    肥料やけ バーブは肥料の過剰投与にも弱く、根が傷んで枯れてしまうことがあります。肥料は植え付け時に緩効性化成肥料を混ぜておき、その後は月に1回程度与える程度にしましょう。また、肥料と植物活性剤の併用は避けるようにします。
    大量の汚水 ルバーブの近くで大掃除などをした際に、汚れた水が畑に流れ込むと、雑菌や病原菌が根に侵入して枯れる原因となります。自宅庭の水の流れを把握して、ルバーブに汚水がかからないように注意しましょう。

    ルバーブが赤くならない理由は?

    ルバーブは酸味のある赤い茎が特徴的な野菜ですが、栽培していると茎が緑色のままで赤くならないことがあります。 これには主に2つの理由が考えられます。

    品種の違い ルバーブには赤色の茎を持つ品種と緑色の茎を持つ品種があります。 赤色の茎を持つ品種でも、親から受け継いだ遺伝子によっては緑色の茎になることもあります。 種や苗を購入する際は、品種名や茎の色を確認しておきましょう。
    気温の影響 ルバーブは寒さに強く暑さに弱い植物です。茎の赤色はアントシアニンという色素によるもので、寒冷地で育てると色付きやすくなります 。 温度が高くなるとアントシアニンの生成が抑制され、茎が赤くなりにくくなります。 暖地で栽培する場合は、日陰や風通しの良い場所に置くなどして高温を避けましょう。

    ルバーブは茎の色に関わらず味や栄養価に大きな差はありません 。 茎が緑色でも美味しく食べることができますし、料理やお菓子作りに使う際は他の果物や野菜と組み合わせて色味を出すこともできます。

    ルバーブのコンパニオンプランツは?

    ルバーブは、ニラやネギなどのアリウム科の植物と相性が良いと言われています 。

    ニラやネギは独特の香りで害虫を寄せ付けない効果があるほか、根の深さが異なるルバーブとは根の競合が少ない点が相性が良い理由となります。

    まとめ:ルバーブの育て方のポイント

    ルバーブは酸味のある赤い茎が特徴的な野菜・ハーブで、ジャムや砂糖漬けなどにしてスイーツにすると美味しいです。

    また、ビタミンCや食物繊維などの栄養も豊富で、お腹の調子を整える効果もあります。

    ルバーブの育て方は、種まきや苗植え、水やりや肥料、収穫や増やし方などを注意して行うことが大切です。

    ルバーブは収穫までに1年以上かかるので栽培には根気が必要ですが、一度植えると5年ほどは収穫を楽しめます。

    家庭菜園で高級食材とも言われるルバーブを育てる際の参考にしてみてくださいね。

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  • ワイルドストロベリーの育て方|栽培キットやゴキブリの忌避効果についても

    ワイルドストロベリーの育て方|栽培キットやゴキブリの忌避効果についても

    ワイルドストロベリー(別名:エゾヘビイチゴ(蝦夷蛇苺))は、小さくて可愛らしいイチゴの一種です。

    この果物は甘酸っぱい味と芳香が特徴で、ジャムやケーキなどの料理にも使えますが、スーパーや市場ではなかなか手に入らないことから、自宅で育ててみたいという方は多いようです。

    また、ワイルドストロベリーにはゴキブリを寄せ付けない効果もあるという説もあり、虫除けの面からも注目されることがあります。

    ワイルドストロベリーの育て方は意外と簡単で、苗を購入して庭や鉢植えなどで栽培するほか種から育てることも簡単ですが、栽培キットを使えば初心者でも気軽に始められるので、栽培方法をお探しの方は参考にしてみてくださいね。

    ワイルドストロベリー栽培キットでの育て方

    ワイルドストロベリーの栽培キットで作った実

    ワイルドストロベリー栽培キットは、種や培養土、鉢などがセットになっているので、簡単に栽培を始められる便利な商品です。

    楽天市場やAmazonなどの通販サイトで様々な種類のものが販売されています。

    栽培キットでの育て方は、基本的には以下のような手順になります。

    1. 栽培キットの容器に培養土を入れて平らにする。
    2. 種を均等にまいて、軽く土で覆う。
    3. 水をたっぷりと与えて、日当たりの良い場所に置く。
    4. 水やりは土が乾いたら行い、適度な湿度を保つ。
    5. 約2週間で発芽し、本葉が出たら肥料を与える。
    6. 株間が狭くなったら間引きをして大きめの鉢に植え替える。

    栽培キットでの育て方は以上です。栽培に必要なものが揃っているので簡単に始められる点が便利ですね。

    ワイルドストロベリーは栽培しやすいので初心者には最適な植物です。

    eggling(エッグリング)のワイルドストロベリーの育て方

    ワイルドストロベリーの発芽条件と種まき時期・方法

    ワイルドストロベリーの栽培カレンダー

    ワイルドストロベリーの発芽適温は18~25度です。この温度帯を保つことが発芽のコツです。また、発芽までに1ヶ月程度かかることもありますので、根気よく待ちましょう。

    ワイルドストロベリーの種まき時期は、春まき(3~5月)か秋まき(9~11月)が適しています。この時期なら発芽適温を保ちやすく、生育も旺盛になります。

    ワイルドストロベリーの種まき方法は、以下のような手順になります。

    1. 種まき用の土を入れたポットに水をたっぷりと与えて土をふやかす。
    2. 土の上に種を均等にまく(土で覆わない)
    3. ポリ袋などで覆って乾燥を防ぐ。(光が通る素材で覆う)
    4. 日当たりの良い場所に置く。
    5. 水やりは土が乾いたら行い、適度な湿度を保つ。
    6. 種から約2週間で発芽し、本葉が出たら肥料を与る。
    7. 株間が狭くなったら間引きをして、大きめの鉢に植え替える。

    種まき方法は以上です。発芽には光が必要なので種は土に埋めたり覆ったりせず、表面に密着させるようにする点には注意が必要です。

    間引きした苗は別の場所に植えられる

    間引きとは、種まきした苗が密集して生育している場合に、一部の苗を抜いて株間を広げることです。これにより、残した苗に十分な栄養や光が行き渡り、健康に育ちます。

    間引きした苗は、捨てずに別の場所に植えることができます。

    ただし、植え替える際には本葉が2~3枚になった頃に行うようにします。この時期なら、根が十分に発達していて移植のショックが少ないためです。

    抜く際は、根を傷つけないよう根元からやさしく引っ張って抜くようにしましょう。

    ワイルドストロベリー栽培に適した環境づくり

    ワイルドストロベリーは日当たりと風通しの良い、涼しい場所で育てます。半日蔭でも育ちますが花付きが悪くなる傾向にあります。

    日当たりの悪い場所では花付きが悪くなってしまいます。

    用土づくりや水・肥料の与え方のポイントは次のとおりです。

    用土づくり

    庭植えの場合は、用土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで水はけの良い環境を整えておきます。さらに元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでください。

    酸性土では生育がよくないので、必要に応じて石灰などをまいておきます。

    鉢植えの場合は、市販の培養土を使うか、赤玉土 (小粒)7・腐葉土3などの配合土に少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

    水やり

    ワイルドストロベリーは乾燥を嫌う性質がありますが、水を与えすぎても根腐れを起こしてしまうので、水やりは土が乾いてから与えるようにしましょう。

    乾燥している期間が長いと葉が枯れてしまうため、表面が乾いていたらくらいたっぷりと与えましょう。鉢植えの場合は鉢底から水が出るくらい与えるようにします。

    水やりは花や実にかからないように、じょうろなどで株元にそっと与えるのがポイントです。

    肥料の与え方

    地植えの場合、肥料はほとんど必要ありませんが、鉢植えの場合は、春か秋に様子を見ながら月に1回、ゆっくり効くタイプの化成肥料を与えるか、2週間に1回程度、液体肥料を与えます。

    肥料を与えすぎると葉が大きく茂るため注意が必要です。窒素分が多いと実がつきにくくなることがあるため、カリ・リンの割合が高い肥料を選ぶようにしましょう。

    ワイルドストロベリーの地植えの時期と方法

    ワイルドストロベリーの地植えの時期は、春(3~5月)秋(10~11月)が適しています。この時期なら気温が適度で、根付きやすく生育も旺盛になります。

    ワイルドストロベリーの地植えの方法は、以下の手順で行うと良いでしょう。

    1. 日当たりが良くて風通しの良い場所を選ぶ。
    2. 酸性の土壌では育たないので、必要に応じて石灰などをまく。
    3. 土を耕してふかふかにする。
    4. 用土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで、水はけの良い環境を整える。
    5. 元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込む。
    6. 株元が埋まらないように浅く植え付ける。
    7. 株間は30cmほど空けて苗を植え付ける。
    8. 根づくまでは乾燥させないように水やりをする。

    果実が土に直接触れるような状態では腐敗しやすくなったり、病気が発生しやすくなります。気になるようであれば、ビニールや藁などを敷いて土が付かないように対策を施します。

    ワイルドストロベリーを鉢植え・プランターで育てる方法

    ワイルドストロベリーは、鉢植えやプランターでも育てることができます。

    基本的には前述した地植えの方法とさほど変わりませんが、鉢植えやプランターで育てる場合の注意点を以下に挙げます。

    • 用土は赤玉土を多めにして腐葉土と混ぜると良い。
    • 底に砂利や鹿沼土などを敷いて、排水を良くする。
    • 株間は30cmほど空けて植え付ける。
    • 毎年春か秋に根をほぐして新しい用土で植え直す。
    • 水分の蒸発が早く乾燥しやすいので水やりのタイミングに留意する。
    • 栄養分が不足しやすいので適切に栄養を与える。

    ワイルドベリーは根がからまりやすいので、鉢やプランターで栽培する際は特に注意が必要です。

    ワイルドストロベリー栽培に適した鉢・プランターのサイズ

    ワイルドストロベリーは根を広く伸ばしていくので、栽培に際しては鉢やプランターのサイズに注意が必要です。

    小さい鉢やプランターだと根詰まりを起こしてしまうため、一般的には直径15~20cm程度、深さは10cm以上のものが適しています。

    陶器などの水はけのよい素材を選ぶのが良いですが、プラスチック製でも充分に育ちます。

    ワイルドストロベリーの植え替え時期と方法

    ワイルドストロベリーの植え替え時期は、春(3~5月)か秋(9~11月)が適しています。この時期なら、気温が適度で根付きやすく、生育も旺盛になります。

    ワイルドストロベリーの植え替え時の注意点を以下に挙げます。

    • 根を傷めないように苗を取り出す。
    • 根が張り付いている場合は、鉢やプランターを軽く叩いてほぐす。
    • 新しい用土を用意して植え付ける。

    ワイルドストロベリーは経年と共に株が老化して花が咲きにくくなるため、定期的に植え替えて株を若返らせましょう。

    ワイルドストロベリーの花が咲く時期と香り・花言葉

    ワイルドストロベリーの花

    ワイルドストロベリーの花が咲く時期は栽培する地域によっても異なりますが、3月~7月頃と9月~10月頃です。

    約2cmほどの大きさの白い花が咲き、5枚の花弁と黄色い雄しべが特徴です。

    ワイルドストロベリーの花は、果実に比べてあまり香りません。しかし、果実はフルーティな香りが強く、食べると甘酸っぱい味がします。果実は赤色のものが多いですが、白色や淡黄色のものもあります。

    ワイルドストロベリーの花言葉は、「尊重と愛情」「幸福な家庭」「無邪気」などがあります。尊重と愛情という花言葉は、キリスト教では聖ヨハネと聖母マリアにイチゴが捧げられ、二人のシンボルであることが由来だとされています。

    幸福な家庭という花言葉は、親株から多くの子づるを伸ばして果実を付け、まるで家族が作られるようであることから名付けられました。無邪気という花言葉は、小さくて可愛らしい果実にちなんでいます。

    ワイルドストロベリーの室内での育て方

    ワイルドストロベリーは暑さにも寒さにも強い植物ですが、室内で育てる場合は日当たりと風通しに注意する必要があります。

    日当たりが良いと花や実つきがよくなりますが、半日程度太陽光が当たれば栽培可能です。ただし真夏の直射日光ではバテることもあるため、あまりに高温になる場合は半日ほど影で風通しの良い場所へ移しましょう。

    また、高温多湿にも弱いので窓を開けてこまめに換気するようにします。

    水耕栽培での育て方

    ワイルドストロベリーは水耕栽培で育てることができますが、受粉や甘味に注意する必要があります。また、日当たりや換気、水替えも重要です。

    まず、水耕栽培でワイルドストロベリーを育てるには、種や苗を用意します。種の場合は、水に浸したスポンジやオアシスなどにバラまいて発芽させます。苗の場合は、根を洗って土を落とし、水耕栽培用の容器に入れます。

    容器には、水と液体肥料を混ぜた液体培地を入れます。液体培地の量は、根が浸かる程度にします。

    次に、水耕栽培でワイルドストロベリーを育てる場合は、受粉するという作業が必要です。ワイルドストロベリーは自家受粉する植物ですが、室内では風や虫などの媒介がないため、自力で受粉することができない場合もあります。

    その場合は、自分で花粉を付ける作業を行うことになります。花粉を付ける方法は、綿棒や筆などで花の中心部から花びらの付け根まで軽くこすって移すか、花同士を軽く触れさせるかです。受粉が成功すると、花がしおれて実が膨らんできます。

    また、水耕栽培でワイルドストロベリーを育てる場合は、甘味にも注意する必要があります。水耕栽培でワイルドストロベリーを育てると、最初のうちはあまり甘くないか酸っぱい実ができることがあります。これは、甘くなるための生育が足りていないことによります。

    甘くなるためには、日当たりや温度が十分であることや、液体培地の濃度やpHが適切であることが必要です。日当たりや温度は、窓際など明るく暖かい場所に置くことで確保します。液体培地の濃度やpHは、定期的に測定して調整します。

    一般的には濃度は500ppm程度、pHは5.5~6.5程度が適しています。また、実が大きくなってもすぐに収穫せずに、しばらく残しておくことで甘味が増すこともあります。

    さらに、水耕栽培でワイルドストロベリーを育てる場合は換気や水替えも重要です。換気は高温多湿に弱いワイルドストロベリーをカビや病気から守るために必要でなので、窓を開けてこまめに換気しましょう。

    水替えは液体培地の劣化や汚染を防ぐために必要なので、1週間に1回程度、液体培地を全量交換しましょう。

     

    なお、ハーブの水耕栽培の方法はこちらのページにまとめているので参考にしてみてくださいね。

    [surfing_other_article id=”345″]

    ワイルドストロベリーを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    ワイルドストロベリーはバラ科の常緑多年草で、暑さ寒さに強く育てやすい植物です。しかし、放っておくとランナーと呼ばれる茎のようなものが伸びてどんどん増えてしまいます。

    また、枯れた葉や花茎が病気の原因になることもあるため、定期的に剪定・切り戻しを行うことが必要です。

    剪定・切り戻しの目的は、以下のようなものがあります。

    • ランナーの制御:ランナーが増えすぎると栄養が分散されて花や実つきが悪くなるため
    • 株の若返り:切り戻しをすると新しい葉が出て株が活性化するため
    • 病気の予防:枯れた葉や花茎はカビや虫などの病気の元になるため

    剪定・切り戻しの時期と具体的な方法は、以下のようになります。

    時期 具体的な方法
    剪定 春から夏にかけて、花や実が終わったら随時行う。 ランナーは必要な数だけ残して、あとは根元からハサミで切り落とす。枯れた葉や花茎は見つけ次第取り除く。
    切り戻し 秋から冬にかけて、一度だけ行う。 植物全体を半分程度まで一気にハサミで切る。

    ワイルドストロベリーの夏越しの注意点

    ワイルドストロベリーは暑さ寒さに強く、特別な夏越しの対策をしなくても育つ丈夫なハーブです。

    しかし、真夏の日差しは葉焼けのほか、実付きが悪くなったり葉が落ちたりする原因になるので、風通しの良いところに植えたり株元敷きワラを施すか遮光をすると良いでしょう。

    夏越しの注意点を以下にまとめました。

    日当たり 日当たりがよい方が花や実つきがよくなりますが、半日くらい日が当たるスペースなら栽培可能です。葉焼けの症状がみられる場合は、鉢植えのワイルドストロベリーは夏のみ鉢の置き場所を変えるなどの工夫をしましょう。
    水やり 鉢植えのワイルドストロベリーは、「乾いたらたっぷりと」を目安に水やりをしましょう。ワイルドストロベリーの実は水に濡れると腐りやすいので、なるべく実に水がかからないように注意して水やりをします。地植えのワイルドストロベリーは、根付いてからの水やりは必要ありませんが、高温で日差しが強い日が続いたら、水やりが必要な場合もあります。

    ワイルドストロベリーの耐寒性と冬越しの方法

    ワイルドストロベリーは耐寒性が強い植物で、特別な冬越し対策をしなくても育ちます。しかし、鉢植えの場合は霜や凍結によって根が傷む可能性があるため注意が必要です。気温が氷点下になるような日は、鉢を屋内や温室に移動させるか、麻布やビニールなどで覆って保温しましょう。

    地植えの場合は、根が深く張っているので霜や凍結の影響は少ないです。

    また、晩秋から冬にかけては葉が赤く色づくことがありますが、これは寒さに反応したもので春になると自然に緑色に戻るので心配いりません。春が近くなり気温が緩みだすと自然に緑色の葉色になります。

    ワイルドストロベリーの増やし方

    ワイルドストロベリーは種まき以外にも、

    • ランナーの利用で増やす方法
    • 株分けによって増やす方法

    上記2つの方法があります。それぞれの方法について詳しく説明します。

    ランナーの利用で増やす方法と時期

    ワイルドストロベリーは開花期にはランナーと呼ばれる赤いツルを伸ばします。

    ランナーから出た新しい葉っぱの下の部分が地面につくとそこから根っこが出て新しい株になるので、このランナーを使うことで株を増やすことができます。

    土を入れたポット苗に根が出る部分のランナーを置いておくと、しばらくすると根付きます。確実に根付いたのが確認できたらハサミで親株から切り離します。

    株分けで増やす方法と時期

    ワイルドストロベリーは株分けで増やせますが、3~4月か9~10月が適期です。

    鉢植えのワイルドストロベリーは1~2年に一回、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けの作業が必須なので、株を増やすことも兼ねて作業するのも良いでしょう。

    また、長く栽培すると株が老化して実付きが悪くなるので、たくさん収穫したい時は1年おきに株分けをして株を更新して若返りを図ると良いでしょう。

    【トラブル予防】ワイルドストロベリーのすごい繁殖力と増えすぎを防ぐ方法

    ワイルドストロベリーは生命力が強く、種まきやランナーの利用でどんどん増えていきます。そのため、放っておくと庭やプランターを占領してしまったり隣家の敷地まで繁殖してしまうこともあります。

    トラブルを防ぐためにも、増えすぎないようにコントロールするために以下のような手入れが必要です。

    こまめに実を収穫する ワイルドストロベリーの実は食用にも観賞用にも使えます。実を収穫することで、種が落ちて発芽するのを防ぐことができます。実はドライフラワーや香り袋にして楽しむこともできます。
    ランナーを切る ワイルドストロベリーはランナーという細長い茎で子株をつけて繁殖します。ランナーが広がりすぎると他の植物の成長を妨げたり、見た目が乱れたりすることがあるので、ランナーは定期的に剪定して必要な分だけ残すようにしましょう。

    ワイルドストロベリーの実は食べられる?

    ワイルドストロベリーの実

    ワイルドストロベリーはいちごの一種で、食べられます。ワイルドストロベリーの実は小粒で酸味が強いですが、香りがとても良く甘酸っぱい味わいが楽しめます。

    熟しても白い実の品種もありますが、より甘みが強く食べやすいです。

    ワイルドストロベリーの実はそのまま食べる以外にも、練乳やチョコレートをかけたりすると美味しいですし、ケーキやパフェの飾りにしたり、ジャムやシロップにしたりすることもできます。

    さらに、ドリンクに浮かべたり、リキュールやワインなどの風味付けに使うこともできます。

    ワイルドストロベリーの実は栄養価も高く、ビタミンB、ビタミンC、鉄分、カルシウム、リンなどが豊富に含まれています。そのため、血流をよくしたり、炎症を抑えたり、胃腸の調子を整えたりする効果が期待できます。

    ワイルドストロベリーの葉の収穫時期と毒について

    ワイルドストロベリーの葉と花

    ワイルドストロベリーの葉は食用として利用できますが、生食は避ける必要があります。

    ワイルドストロベリーの葉には毒性成分が含まれており、生食すると嘔吐や下痢などの消化器系の症状を引き起こす可能性があります。そのため、葉を食べる場合は、乾燥や加熱などの処理をしてから、料理やハーブティーなどに使うようにします。

    ワイルドストロベリーの葉の収穫時期は、5月~7月が最適です。この時期は葉が新鮮で香りも良く、栄養価も高いです。収穫する際は、株から10cm程度離れた茎の部分を切り取ります。

    茎にも香りがあるので一緒に利用できます。収穫した葉は水洗いして水気を切り、日陰で乾燥させます。乾燥させた葉は密閉容器に入れて冷暗所で保存します。

    ワイルドストロベリーはゴキブリ対策に使えるのか

    ゴキブリ対策に置いたワイルドストロベリーの鉢植え

    ワイルドストロベリーはゴキブリ対策にも役立つという話が聞かれますが、断言するのは難しいです。

    一説によると、ワイルドストロベリーの葉に含まれるフラゴニンという成分はゴキブリが嫌う香りを持つ天然の忌避剤の役割を果たしたり、葉を好んで寄ってくるテントウムシがゴキブリの卵も食べるからとも言われています。

    真偽のほどは定かではありませんが、可能性の一つとして考えておく分には問題ないでしょう。

    ワイルドストロベリーにつきやすい害虫と対策

    ワイルドストロベリーは病害虫には強い植物ですが、完全に免疫があるわけではありません。 ワイルドストロベリーにつきやすい害虫とその対策について、以下に紹介します。

    アブラムシ 葉や茎にびっしりと群がっている小さな虫がアブラムシです。 アブラムシは植物の汁を吸って栄養を奪い、成長を阻害したりウイルス病を媒介したりします。 アブラムシの対策としては、水や石鹸水で洗い流す、テントウムシやアリなどの天敵を引き寄せる、ニームオイルなどの忌避剤を散布するなどがあります。
    ハダニ 葉の裏に白い斑点が出たり蜘蛛の巣のようなものがついたりするとハダニの被害です。 ハダニもアブラムシと同様に植物の汁を吸って弱らせます。 ハダニの対策としては、乾燥を防ぐために水やりや葉水をする、温度や湿度を下げるために日陰に移動する、殺ダニ剤やニームオイルなどを散布するなどがあります。
    ナメクジ 葉や実に穴が開いたり粘液が付着したりするとナメクジの被害です。 ナメクジは夜間や雨上がりに活動し、植物を食べてしまいます。 ナメクジの対策としては、鉢底から出るランナーを切る、鉢の周りにビールやコーヒーなどの誘引剤を置く、鉢の周りに砂や灰などの障壁を作る、ナメクジ用の殺虫剤を散布するなどがあります。

    ワイルドストロベリーの育て方に関するQ&A

    ここでは、ワイルドストロベリーの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • 白実のワイルドストロベリーの特徴と育て方は?
    • ワイルドストロベリーピンクパンダの特徴と育て方は?
    • ワイルドストロベリーの寿命は?
    • ワイルドストロベリーとイチゴの違いは何ですか?
    • ワイルドストロベリーに連作障害は発生する?
    • ランナーが出ないワイルドストロベリーの品種はある?
    • ワイルドストロベリーが葉っぱばかりになる原因は?
    • ワイルドストロベリーに虫除け効果はある?
    • ワイルドストロベリーとの寄せ植えで相性の良い植物は?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    白実のワイルドストロベリーの特徴と育て方は?

    白実のワイルドストロベリーは、赤い実がなる一般的なワイルドストロベリーとは異なり、白い実を付ける珍しい品種です。 白い実は鳥や虫に食べられにくく、酸味が少なく甘みが強いのが特徴です。

    白実のワイルドストロベリーは、幸福な家庭や尊重と愛情という花言葉を持ち、幸運を呼ぶ植物としても人気です。

    育て方は一般的な赤い実がなるワイルドストロベリーと違いはありません。

    ワイルドストロベリーピンクパンダの特徴と育て方は?

    ワイルドストロベリーピンクパンダは、ピンク色のかわいい花を咲かせるワイルドストロベリーの品種です。 花の後には赤い実を付けますが、実は小さくて酸味が強いので、食用よりも観賞用に向いています。

    ピンクの花は春の訪れを感じさせてくれますし、赤い実は秋の収穫を楽しませてくれます。 ハーブティーも香り豊かで癒されます。 ワイルドストロベリーピンクパンダは、愛らしさと元気さを兼ね備えた植物です。

    ワイルドストロベリーピンクパンダも一般的なワイルドストロベリーと育て方に違いはありません。

    ワイルドストロベリーの寿命は?

    ワイルドストロベリーは多年草ですが株に寿命があり、3年か4年経つと花が咲きづらくなり、5年位で突然枯れることがあります。

    ワイルドストロベリーはランナーという茎のようなものを横に伸ばして株をどんどん増やしていくので、個々の株は2年ほどで寿命となります。

    ランナーの管理や株の状態をチェックすることで長く栽培することができますが、放置したままだと数年で寿命を迎えてしまいます。

    ワイルドストロベリーとイチゴの違いは何ですか?

    ワイルドストロベリーは一般的なイチゴと同じバラ科オランダイチゴ属の一種ですが、一般的なイチゴ( Fragaria × ananassa )が交雑種であるのに対し、ワイルドストロベリー(野生のいちご)はオランダイチゴ属の中の原種に近い Fragaria vesca や Fragaria viridis などいくつかの品種の総称となっています。

    双方の主な違いは次のとおりです。

    ワイルドストロベリー イチゴ
    特徴 葉・花・実とも全体が小ぶりで、果実はフルーティな香りが魅力 果実が大きく甘みが強い
    原産地 ヨーロッパやアジアで、北米など世界各地に広く帰化している 南米原産で、16世紀ごろにヨーロッパに伝わり、18世紀ごろに現在の品種の基となる交雑種が作られた
    活用法 古くから食用や薬用に利用されており、葉はハーブティーにもなる 主に食用として用いられる

    ワイルドストロベリーに連作障害は発生する?

    ワイルドストロベリーに連作障害は発生するという情報があります。連作障害を防ぐためには、以下のような対策が有効です。

    植え替え ワイルドストロベリーは1~2年に一度、植え替えを行います。鉢植えの場合は新しい用土で植え替え、庭植えの場合は場所を変えて植え替えます。
    株の更新 ワイルドストロベリーはランナーで子株を作ります。子株は親株よりも生育や花付きが良いので、子株を切り離して植え付けて株を更新します。
    肥料の施用 ワイルドストロベリーは窒素分が多いと実付きが悪くなるので、リン・カリの割合が多い肥料が適しています。春と秋に緩効性化成肥料を施します。

    ランナーが出ないワイルドストロベリーの品種はある?

    ワイルドストロベリーには、ランナーが出ない品種がいくつかあります。ランナーとは、親株から地面に這うように伸びて、先端に子株を作る茎のことです。

    ランナーが出ない品種は鉢植えや花壇の縁取りなどに向いています。

    以下に、代表的なランナーが出ない品種を紹介します。

    アレキサンドリアストロベリー 原種のワイルドストロベリーよりもやや大きな風味の良い実を付ける品種で花期は春から秋まで長く続きます。葉は黄緑色のものと緑色のものがあります。
    イエローワンダーストロベリー 果実は白に近い薄い黄色で甘酸っぱい味がして、四季咲きで花が多く咲きます。葉は緑色で光沢があります。
    ミグノネッテ(ミニョネット) フランスイチゴの改良種で生育旺盛で実付きが良い品種のため苗の流通も多く、人気があります。果実は小さくて甘みが強く、香りも良いです。
    ルーゲンストロベリー ドイツ原産の品種で、果実は小さくて赤くて甘みがあり、花期は春から秋まで長く続きます。葉は緑色で光沢があります。

    ワイルドストロベリーが葉っぱばかりになる原因は?

    ワイルドストロベリーが葉っぱばかりになる原因は、主に以下の4つです。

    寒さに当たっていない ワイルドストロベリーは寒さに強く、冬の寒さに当たることで花芽を形成します。室内で育てている場合や、温暖な地域で育てている場合は、花が咲かないことがあります。寒さに当たらせるためには、冬の間は屋外に置くか冷蔵庫などで低温処理をすると良いです。
    日照が足りない ワイルドストロベリーは日当たりの良い場所で育てると、花や実つきがよくなります。半日程度太陽光が当たれば栽培可能ですが、真夏の直射日光は避けましょう。日照不足の場合は日当たりの良い場所に移動させるか、人工光を与えると良いです。
    根詰まりしている 鉢植えの場合は、毎年春か秋に植え替えをしましょう。鉢の中で根詰まりを起こすと、株が老化して花が咲かなくなります。植え替えの際は、根をほぐして新しい用土に植え替えます。用土は水はけの良いものを選びましょう。
    窒素分が多い 窒素分が多いと葉っぱばかり茂ります。葉っぱばかりワサワサしている場合は、リン酸の多い肥料をあげると良いです。肥料は3月から5月、9月から11月の間に月に一度置き肥をするか、月に3回程度液体肥料を与えます。

    ワイルドストロベリーに虫除け効果はある?

    一般的にワイルドストロベリーは虫が好む植物であり、特にアブラムシやナメクジなどの害虫による被害を受けやすいです。そのため、虫除け効果を期待するのは難しいと言えます。

    しかし、ワイルドストロベリーの葉には強い香りがあり、ハーブティーとして利用されることもあります。この香りは一部の虫にとっては不快なものである可能性があります。

    ただし、蚊連草のような虫除け効果は期待できないので、虫除けを期待してワイルドストロベリーを育てるのであれば、他のハーブを育てた方が効率が良いでしょう。

    ワイルドストロベリーとの寄せ植えで相性の良い植物は?

    ワイルドストロベリーとの寄せ植えで相性の良い植物は、以下のようなものがあります。

    ハーブ ワイルドストロベリーはハーブの一種なので、他のハーブとも仲良く育ちます。香りや色、形などを楽しむことができます。例えば、ラベンダー、ミント、バジル、ローズマリー、タイム、オレガノなどがおすすめです。ただし、水やりや日当たりなどの栽培環境に注意して、同じような条件を好むものを選びましょう。
    ワイルドストロベリーは白い小さな花を咲かせますが、他の花とも相性が良いです。色や大きさのコントラストをつけると華やかになります。例えば、ビオラ、パンジー、マリーゴールド、ペチュニア、アリッサムなどがおすすめです。
    野菜 ワイルドストロベリーは野菜とも仲良く育ちます。野菜の葉や実に虫がつきにくくなる効果も期待できます。例えば、レタス、キャベツ、トマト、ナス、ピーマンなどがおすすめです。

    以上のように、ワイルドストロベリーとの寄せ植えで相性の良い植物はたくさんあります。自分の好みや目的に合わせて選んでみましょう。

    まとめ:ワイルドストロベリーの育て方のポイント

    ワイルドストロベリーは、自宅で簡単に栽培できる美味しい果物というだけでなく、ゴキブリを遠ざける効果があるとも言われていて、虫除けの観点からも注目される植物です。

    暑さにも寒さにも強く、育てやすい植物ですが、繁殖力の強さから増えすぎてしまうこともあるので、その点は注意しておいた方が良いでしょう。

    室内での水耕栽培でも、栽培キットでも簡単に育てられるので、気になる方はぜひこの記事を参考に始めてみていただけたらと思います。

     

    【追記】

    ワイルドストロベリーはハーブティーとしても楽しむことができます。ワイルドストロベリーのハーブティーの作り方についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。

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  • ローゼルの育て方|種まき時期や収穫・挿し木の方法をわかりやすく紹介します

    ローゼルの育て方|種まき時期や収穫・挿し木の方法をわかりやすく紹介します

    ローゼルはジャムやジュース、お茶などに加工できるほか生食も可能で、酸味があってさわやかな味わいが楽しめます。

    また、ビタミンCやアントシアニンなどの栄養素も豊富で、美容や健康にも良いと言われています。

    そんなローゼルを自宅で育ててみたいと思う方も多いですが、ローゼルは熱帯原産の植物で日本では冬に耐えられないことが多く育てるには注意すべき点があります。

    この記事では、ローゼルの育て方について、種まき時期や発芽条件、収穫や挿し木の方法などについてわかりやすく紹介しているので、ローゼルを育ててみたいという方はぜひ参考にしてみてくださいね。

    ローゼルとは?

    ローゼルとは、西アフリカやインドからマレーシアにかけた地域が原産地のアオイ科フヨウ属の植物で、地域によって一年草または多年草として育てられます。

    ローゼルは、赤紫色の茎とクリーム色の花を咲かせますが、食用になるのは花ではなく、花が散った後に肥大する赤い萼と苞です。

    ローゼルの萼と苞には酸味があり、ビタミンCやクエン酸などの栄養成分が豊富に含まれています。ローゼルの萼と苞は、ハーブティー、ジャム、ゼリー、酒、清涼飲料などに加工されて利用されます。また、葉は野菜として炒め物やスープに使われたり、茎からは繊維が取れたりします。ローゼルは、美しい花や実だけでなく、食用や薬用にも優れた植物です。

    [surfing_other_article id=”1963″]

    ローゼルの種まき時期と方法と直播きのメリット

    ローゼルの発芽温度は20度前後なので、種まきは気温が上がってから行います。地域によっても違いますが一般的には4月~5月が適期です。

    気温が寒いと発芽しないので十分に気温が上がってから種まきをするのが良いですが、早めに種まきをして、室内等の温度管理ができる場所で育てるのもおすすめです。

    種まき前に種を水に浸けておくと発芽しやすくなるのでおすすめです。水に浮く種は発芽率が低いので、沈んだ種を選んで蒔くと良いでしょう。

    種まきは次の手順で行います。

    1. ポットに草花用の培養土を入れる。
    2. 表面を平らにする。
    3. 上に種をまんべんなく散らす。
    4. 種が隠れるくらいにそっと覆土する。
    5. 発芽まで水を切らさないように管理する。
    6. 1週間から2週間で発芽する。

    発芽しても暫くの間はそのままポットで育てます。ポットに根が回ってきたら、根の部分を壊さないように気をつけながら定植してやりましょう。

    なお、定植は5〜6月が適期です。夏にかけて育ち、秋に花を咲かせて果実を実らせる植物なので、初夏の陽気がローゼルの定植に適しています。

    また、ローゼルは直播きも可能です。直播きのメリットは、苗づくりや植え替えの手間が省けることや、根が傷つかない点が挙げられます。

    気温が発芽条件を満たすのであれば、直播きをしても良いでしょう。直播きの場合でも、前述したとおりの種蒔き方法と同じで構いません。

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    ローゼルが発芽しない時の対処法

    ローゼルが発芽しない理由の多くは、気温が低いのが主な原因なので、気温の高い室内に移動させると発芽する可能性が高まります。

    気温以外の理由として考えられるのは以下の3点が挙げられます。

    土の乾燥 ローゼルは発芽するまで水を切らさないように管理する必要があります。土が乾燥すると発芽しないことがありますので、霧吹きなどで適度に湿らせるようにします。
    日照時間 ローゼルは短日植物なので、日照時間が長すぎると発芽しないことがあります。特に室内や鉢で育てる場合は、夜に電柱の明かりや照明が当たるとまだ昼だとローゼルが勘違いしてしまい、なかなか発芽しないことがあります。そのため、夜は暗くして育てる必要があります。
    種の古さ ローゼルの種は新鮮な方が発芽率が高いです。収穫した種は冷暗所で保存し、早めに蒔くようにしましょう。

    ローゼル栽培に適した環境づくり

    ローゼルは暑さに強く耐寒性が低い植物なので、日当たりと風通しの良い場所で育てるのが適しています。

    日照時間が足りないと花が咲かないことがあるので、できるだけ太陽の光を当てるようにしましょう。また、ローゼルは短日植物なので日照時間が短くなると花芽を作る性質があります。そのため、夜は暗くして育てる必要がありますのでご注意ください。

    ローゼル栽培に適した環境づくりのポイントを以下にまとめます。

    用土づくり

    ローゼルは水はけのよい土壌を好む植物です。鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか赤玉土(小粒)と腐葉土を6:4の割合で混ぜた配合土を使うと良いです。地植えの場合は、事前に植える場所を耕して腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおきましょう。

    また、連作障害が出やすい植物なので昨年と同じ場所には植えないようにします。

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    水やり

    ローゼルは夏場は日照時間が長く日差しも強いので、日光を浴びてぐんぐん成長します。そのため、水やりもこまめに行う必要があります。

    地植えの場合は土の表面が乾燥していれば水やりを行います。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥していればたっぷり水をやるようにしましょう。土が乾燥するまでは水やりは不要です。

    冬場はローゼルにとっては休眠期に当たり、開花や果実が終わり枯れてしまうことも多いので、あまり水やりは必要ありません。

    肥料

    ローゼルは生育が旺盛な植物なので、肥料切れに注意しましょう。

    地植えの場合、元肥として用土に腐葉土や堆肥を混ぜておくと良いです。追肥は生育期である6月から11月に月に1度程度行います。肥料はゆっくりと効果が現れる緩効性肥料を使用するのがおすすめです。鉢植えの場合は月に1~2度やるようにします。

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    ローゼルの苗の地植えの時期と方法

    ローゼルは暑さに強く耐寒性が低い植物なので、5~6月に地植えするのが適しています。

    夏にかけて育ち秋に花を咲かせて果実を実らせる植物なので、初夏の陽気がローゼルの植え付けに適しています。

    地植えする場合は、事前に植える場所を耕して腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおきましょう。また、連作障害が出やすい植物なので、昨年と同じ場所には植えないようにします。

    2つ以上の株を植える場合は、株間を60センチメートル程度あけて植えると良いです。そうすることで、互いの株が支え合うので、風などで倒れるといったトラブルを未然に防ぐことができます。

    ローゼルを鉢植え・プランターで育てる方法

    ローゼルは寒さに弱い植物なので、暖地以外では鉢植え・プランターで育てると冬越ししやすくなります。

    その際は、ローゼルは根が深く伸びるので根が回らないようにするために深めの鉢やプランターを選ぶようにします。

    鉢植え・プランターで育てる場合は、以下の点に注意しましょう。

    • 用土は水はけが良く保水性もあるものを選ぶ。市販の草花用培養土で問題ありません。
    • 日当たりと風通しの良い場所に置く。
    • 水やりは土が乾いたらたっぷり行う。
    • 冬場は乾燥気味に水やりをする。
    • 肥料は5月~10月頃に緩効性肥料を適量与える。
    • 猛暑が続く時や冬は肥料を控える。
    • アブラムシやハダニなどが付くことがあるので、見つけたらすぐに対処する。

    ローゼルは鉢植え・プランターでも十分に育ちますが、寒さに注意して管理するのがポイントです。

    ローゼルの花が咲く時期と香り・花言葉

    ローゼルは9月~11月にかけてハイビスカスやオクラに似た花を咲かせます。

    花は透明感のある淡い黄色や白っぽいピンク色で、花径は約10cmです。花は咲いたその日に萎れてしまう一日花ですが、毎日新しい花が咲きます。

    ちなみに、ローゼルの花には香りはありません。

    ローゼルの花言葉は「新しい恋」「華やか」です。これは毎朝新しい花が美しく咲くことからイメージして付けられたという説があります。またローゼルの果物には「乙女の真心」という果実言葉がつけられています。

    ローゼルは花だけでなく、果実もジャムやお茶などに利用できます。ビタミンCやクエン酸などを多く含み女性に嬉しい効果が期待できます。

    ローゼルの室内での育て方

    ローゼルは寒さに弱い植物なので、暖地以外では冬は室内で管理する必要があります。

    室内で育てる場合は、以下の点に注意しましょう。

    置き場所 日当たりの良い窓際などに置きます。ローゼルは日照時間が足りないと花や果実をつけません。日中は外に出すなどして、できるだけ太陽の光を当てるようにすると良いです。
    夜は暗くする ローゼルは短日植物なので、日照時間が短くなってから花芽を作ります。夜に電柱の明かりや照明が当たると昼だと勘違いしてしまうことがあるのでご注意ください。
    水やり 水やりは乾燥気味にします。ローゼルは多湿は嫌うので、土の表面が乾いてから水やりをします。冬場は特に水やりを控えめにしましょう。
    肥料 肥料は与えないか少量だけ与えます。ローゼルは冬場は休眠期に入るので、肥料切れになることはありません。肥料を与えすぎると根腐れや病気の原因になることがあります。
    乾燥対策 ローゼルは乾燥に弱く、葉が枯れたり落ちたりすることがあるため、暖房の風が直接当たらないようにします。湿度を保つために霧吹きをしたり加湿器を使ったりすると良いです。

    ローゼルを剪定・切り戻し・摘心する方法と目的・時期

    ローゼルは生育が旺盛な植物なので、剪定や切り戻し、摘心をすることで、樹形を整えたり、花数を増やしたり、冬越しをしやすくしたりすることができます。

    ローゼルの剪定や切り戻し、摘心には、以下のような方法と目的があります。

    間引き剪定 5〜10月の生育期に混み合ってきた枝や枯れ込んできた枝を根元から取り除きます。熱帯の植物という印象があるローゼルですが、日本の蒸し暑い夏には弱い性質です。夏は風通しをよくするためにも定期的に観察して剪定を行いましょう。
    強剪定(切り戻し) 株全体を大きくカットして、株の高さを2分の1〜3分の1ほどに仕上げます。弱ったローゼルを元気にしたい時や株を大きくせずコンパクトに育てたい時、冬を迎える前などに行います。強剪定は生育期間中ならいつ行っても問題ありませんが、剪定後はしばらく花が咲かなくなりますので、花が少なくなり始める10月下旬頃までに行うのがおすすめです。
    摘心 ローゼルの草丈が1m以上になったら摘芯を行います。果実を収穫したい場合は花芽は切らないようにします。

    ハーブの剪定の方法についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”1456″]

    ローゼルの夏越しの注意点

    ローゼルは暑さを好む植物ですが、日本の蒸し暑い夏には弱い性質です。

    夏越しする場合は、以下の点に注意しましょう。

    • 気温や日照時間によって水やりの回数を調整する。
    • 真夏の直射日光を避ける
    • 間引き剪定を行う

    中でも適切な水やりは大切で、土の表面が乾いてから水やりをするようにします。

    水やりが不足すると葉がしおれたり落ちたりする一方で、水やりが過剰になると根腐れや病気の原因になることがあるので、水やりの調整は必要不可欠です。

    ローゼルの耐寒性と冬越しの方法

    ローゼルは耐寒性が低い植物のため、日本の冬は寒すぎる場合が多いです。

    そのため、ローゼルは本来は多年草ですが冬越しは難しいとされており、一年草として扱うことが一般的です。

    しかしながら、冬越しに成功すれば翌年も花や果実を楽しむことができるので冬越し対策をする価値は十分にあります。

    ローゼルの冬越しの方法は以下のとおりです。

    【鉢植えの場合】

    鉢植えのローゼルは寒くなる前に室内に取り込みます。乾燥気味に水やりを続け、明るく暖かい場所かつ暖房の風が直接当たらない場所に置き、春になったら外に出して日光を当ててやります。

    また、根が鉢からはみ出している場合は植え替えを行います。 植え替えの際は、新しい土を使ってひと回り大きい鉢に植え替えましょう。 鉢を大きくしたくない場合は、根を整理して同じ鉢に新しい土を使って植え替えると良いです。

    【地植えの場合】

    温暖地で地植えのまま冬越しをする場合は、株元を覆って保温します。株元に落ち葉や枯れ草などを敷き詰めて厚めに覆い、その上からビニールや不織布などで覆って風雨から守ります。春になったら、覆っていたものを取り除きます。

    冬の間は水やりは控えるのがポイントです。

    冬越しした株は弱っていることが多いので、強剪定(切り戻し)を行います。

    ローゼルを挿し木で増やす方法

    ローゼルは耐寒性が低く日本では冬越しできないことが多いので、挿し木ではなく種まきで増やすのが一般的です。

    とはいえ、挿し木で増やせないことはないので、挿し木で増やすことに挑戦してみてはいかがでしょうか。

    ローゼルの挿し木の適期は、気温が高くなり発根が促されやすくなる4月中旬から6月頃です。

    具体的な手順は以下のとおりです。

    1. 古い茎は発根しにくいので、新しい茎を選ぶ。
    2. 茎の先端を切り取る。(切る長さは10~15cm程度が良いです)
    3. 上の葉は1~3枚ほど残して下の葉を取り除く。
    4. 切った茎を清潔な水に挿す。(水には発根促進剤を加えると効果的です)
    5. 水を毎日取り替える。
    6. 水に挿した茎を日陰で管理する。

    2~3週間くらいで根が出てくるので、根が5cmくらいになったら鉢に植え替えます。

    鉢に植え替えたら日当たりと風通しの良い場所におき、水や肥料を適宜与えてながら管理します。

    [surfing_other_article id=”1593″]

    ローゼルの実(萼と苞)と葉の収穫時期・方法

     

    ローゼルの萼と苞

    ローゼルは10月中旬~11月が収穫時期です。花が咲いてから45~60日後に果実がぷっくりと熟してきたら収穫できます。

    収穫する際は、ギザギザした萼のすぐ下をハサミで切ります。

    収穫したローゼルは丸ごと水洗いして、内側に入っている実は除いて萼と苞を分けます。尖っていないほうの下半分を包丁で切り、中に入っている種を取り出します。切った断面に割り箸を当てて、尖っているほうに向かって押し出すと作業が簡単です。

    ローゼルの萼と苞はそのまま生食したりハーブティー、ジャムや塩漬けにして楽しむことができます。

    また、ローゼルの葉も食用にでき、葉は若いうちに摘んで食べると良いです。生のままサラダやスムージーにしたり、茹でて和え物やお浸しにしたりします。

    収穫後はジャムやハーブティーとして楽しむことができます。

    ローゼルのジャムの作り方はこちらのページでご紹介しています。

    [surfing_other_article id=”1965″]

    ローゼルのハーブティーの作り方についてはこちらです。

    [surfing_other_article id=”1968″]

    ローゼルがかかりやすい病気・害虫

    ローゼルは比較的病気に強い植物ですが、水やりや肥料の管理が不適切だと葉が枯れたり黄色くなったりすることがあります。

    その場合は、水やりや肥料の量を調整して土の状態を改善しましょう。

    ローゼルにつきやすい害虫としては、アブラムシやハダニが挙げられます。特徴や駆除方法を以下にまとめました。

    害虫 特徴 駆除方法
    アブラムシ 春先から発生しやすく、茎や葉の裏側に集まって吸汁します。アブラムシは緑色や黒色などの小さな虫で、目視で確認できます。 水圧でアブラムシを洗い流すか手で取って駆除します。アブラムシが付いた部分をティッシュペーパーなどで挟んで取り除くようにします。
    ハダニ 夏に乾燥すると発生しやすく、葉の裏側に巣を作って吸汁します23. ハダニは赤色や黄色などの極小の虫で、目視では確認しにくいです 水洗いや殺虫剤で駆除します。殺虫剤は市販のものを使用しますが、ハダニに効果的なものを選ぶ必要があります。また、殺虫剤は植物にも影響を与える可能性があるので、使用前に注意書きをよく読みましょう。

    ローゼルの育て方に関するQ&A

    ここでは、ローゼルの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • ローゼルの背丈はどれくらいに成長する?
    • 間引きした苗は植え替えできる?
    • ハイビスカスローゼルとローゼルは同じ植物?
    • ローゼルは連作障害が起きやすい?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    ローゼルの背丈はどれくらいに成長する?

    ローゼルの草丈は栽培環境によって変わりますが、1~2メートルになります。

    ローゼルは日当たりの良い場所で育てるとよく成長しますが、背が高くなりすぎると強風で倒れやすくなったり花や実が付きにくくなったりすることもあります。

    その場合は、てっぺんの生長点を摘むことで横枝を増やし樹勢のバランスを整えることができます。

    また、葉が茂りすぎて株間の風通しが悪くなると病気や害虫の発生につながることもあるので、適度に葉を間引いてあげると良いです。

    間引きした苗は植え替えできる?

    間引きした苗は植え替えることができます。ただし、根が弱いので根を傷つけないように注意しながら移植しましょう。

    また、移植後は水やりや肥料を切らさないようにして苗の成長を促進させるようにします。

    ハイビスカスローゼルとローゼルは同じ植物?

    ハイビスカスローゼルとローゼルは同じ植物です。ハイビスカスローゼルはローゼルの別名の一つで、ハイビスカスティーの原料となる植物です。学名はHibiscus sabdariffaでアオイ科フヨウ属に属します。

    ハイビスカスローゼルとローゼルは同じ植物ですが、ハイビスカスとは別の植物です。ハイビスカスとは、フヨウ属の総称で、約200種類以上の植物が含まれます。ハイビスカスは観賞用の常緑低木で、花びらが赤やピンクなどの鮮やかな色をしています。

    一方のローゼルは一年草または多年草で、花びらは淡い黄色や白っぽいピンク色をしており花が咲き終わると萼や苞が肥厚して赤くなります。

    ローゼルは連作障害が起きやすい?

    連作障害とは、同じ植物を何年も同じ場所に植えると土壌の栄養分が不足したり病原菌や害虫が増殖したりして、生育が悪くなる現象ですが、ローゼルは連作障害を起こす可能性があります。

    そのため、前年と異なる場所に植えるようにしましょう。

    まとめ:ローゼルの育て方のポイント

    この記事では、ローゼルの育て方について、種まき時期や収穫・挿し木の方法などをわかりやすく紹介しました。

    ローゼルは熱帯原産の植物で日本では冬に耐えられないことが多いので、鉢植えで管理するか、冬場は室内に移動する必要があります。

    また、種まきは春から夏にかけて行い、発芽後は日当たりと水やりに気を付けます。収穫は秋から冬にかけて行い、赤く膨らんだ部分を摘み取ります。挿し木は夏から秋にかけて行い、水栽培か土栽培で根付かせます。

    ローゼルは食用だけでなく、観賞用としても楽しめる植物です。自宅で育てることで、新鮮なローゼルを収穫して加工したり食べたりすることができます。

    また、ローゼルに含まれるビタミンCやアントシアニンなどの栄養素は、美容や健康にも効果が期待できます。ぜひこの記事を参考にして、ローゼルの育て方に挑戦してみてくださいね。

    なお、ローゼルの食べ方や毒性についてはこちらのページで詳しくご紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

    [surfing_other_article id=”1963″]
  • エキナセアの育て方|グリーンジュエル・バージンなどの品種についても

    エキナセアの育て方|グリーンジュエル・バージンなどの品種についても

    エキナセアは、夏から秋にかけてカラフルな花を咲かせる宿根草です。

    花の中心部が盛り上がっている特徴的な形をしており、切り花としても人気があります。

    エキナセアは丈夫で育てやすい植物ですが、品種によっては草丈や花色、花形が異なります。

    この記事では、エキナセアの基本的な育て方と、グリーンジュエルやバージンなどのおすすめの品種について紹介します。エキナセアを庭やベランダで楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。

    エキナセアの種まき時期・方法

    エキナセア種まきの時期は、春(3月~5月)か秋(9月~10月)がおすすめです。春にまいた種は翌年の初夏に、秋にまいた種は翌年の秋か再来年の春に開花します。

    種まきの方法は以下のとおりです。

    1. 育苗箱など底の浅い容器に赤玉土を入れて平らにする。
    2. 種をばらまくようにして土の上に置く。
    3. 種は軽く隠れる程度に覆土する。
    4. 発芽するまで土が乾かないように霧吹きなどで水やりを続ける。
    5. 10~14日ほどで発芽する。
    6. 本葉が2~3枚になったら育苗ポットに仮植えする。
    7. 本葉が5~8枚になったら、鉢か地面に植え替える。

    エキナセアは丈夫で育てやすい花ですが、水やりは適度に行うことが大切です。水の与えすぎは根腐れの原因になります。

    また、日当たりと風通しの良い場所で育てると花つきもよくなります。

    エキナセアの発芽日数と発芽率

    エキナセアの種は、発芽するまでに約14日ほどかかります。発芽率は種の新鮮さや管理状態によって異なりますが、一般的には50~70%程度と言われています。

    発芽を促すためには、以下の点に注意すると良いでしょう。

    • 種は浅く蒔く。(軽く種が隠れる程度に覆土する)
    • 種まき後は、土が乾かないように水やりを続ける。
    • 発芽までの間は、日光を遮るものをかけて暗くする。
    • 発芽したらすぐに明るい場所に移す。
    • 発芽適温である15~20℃を保つ。

    エキナセアが発芽しないときの対策(キッチンペーパーを使う方法)

    ←種 発芽 キッチンペーパー カビ

    エキナセアの種は、発芽するまでに約14日ほどかかりますが、土が乾燥していたり、温度が低すぎたりすると発芽しないことがあります。

    そんなときは、キッチンペーパーを使って発芽させる方法がおすすめです。

    キッチンペーパーを使って発芽させる方法は以下のとおりです。

    1. キッチンペーパーを2枚重ねて水に浸して水気を切る。
    2. 種をキッチンペーパー(1枚)の上に置く。
    3. もう1枚のキッチンペーパーで覆う。
    4. そのままジップロックなどの密閉袋に入れる。
    5. 中の空気を抜く。
    6. 袋を暗くて温かい場所(15~20℃)に置く。
    7. 毎日袋を開けてキッチンペーパーが乾いていないか確認する。
    8. キッチンペーパーが乾いていたら水を足す。

    キッチンペーパーを使って発芽させる方法は、土にまくよりも発芽率が高くなることがあります。また、発芽した種の状態も確認しやすいです。

    エキナセアの種が発芽しないときは、ぜひ試してみてくださいね。

    エキナセア栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    エキナセアは湿気が多い環境を嫌うので、水はけと風通しの良い日向などに置いてあげるといいでしょう。

    エキナセア栽培に適した環境づくりのポイントは次のとおりです。

    用土づくり エキナセアは根腐れしやすいので、排水が悪いと育ちません。赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3の配合土などがおすすめです。
    水やり 土の表面が乾いたらたっぷりと行いますが、葉にかからないように注意しましょう。鉢植えの場合は鉢底から水が出るまで与えます。ただし、夏は蒸れやすく冬は凍結しやすいので、気温によって調節します。
    肥料 あまり必要ありませんが、植え付けの際に緩効性の肥料を少量混ぜると効果的です。また、生育期に液体肥料を月に1~2回与えると花つきがよくなります。

    エキナセアの庭植え(地植え)の時期と方法

    エキナセアは、日当たりと水はけのよい場所で庭植え(地植え)することができます。

    エキナセアの庭植えの適期は、4月~5月と10月頃です。この時期なら、根付きやすく開花にも影響しません。

    ただし、気温や土壌の状態によっては時期をずらす必要がある場合もあります。気温が低すぎたり土が凍っていたりすると、根が傷んだり枯れたりする恐れがあるのでご注意ください。

    庭植えの時期と方法は以下のとおりです。

    1. 日当たりと風通しのよい場所を選ぶ。
    2. 土を耕して腐葉土や石灰を混ぜ込む。
    3. 苗を鉢から取り出して根をほぐす。
    4. 土に穴を掘って苗を植える。
    5. 土をしっかりと押さえて水やりをする。

    株が密集すると病気や害虫にかかりやすくなるため、株と株の間隔は20〜30cmほど空けましょう。

    エキナセアを鉢植え・プランターで育てる方法

    エキナセアは地植えだけでなく、鉢植えやプランターでも育てることができます。

    エキナセアには草丈が1m以上になる高性の品種と、30cmから50cm程度の低性の品種がありますが、鉢植えやプランターで育てる場合は、低性の品種を選ぶと管理しやすいです。

    また、エキナセアは花色や花形が豊富な品種があるので、自分の好みや庭やベランダの雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。

    エキナセアを鉢植え・プランターで育てる場合でも、地植えで育てる方法と大きく変わりませんが、以下の点に注意すると良いでしょう。

    • 根詰まりしやすいので、毎年根をほぐして古い土を落として新しい用土で植え直す。
    • 7号(直径21cm)以上の鉢やプランターを使用する。
    • 株と株の間は30cm以上間隔をあけて植え付ける。
    • 長雨の時は軒下に移動するとよい。 (うどんこ病の予防になる)
    • 冬場に地上部分がなくなっても水やりを忘れない。

    エキナセアの植え替え・移植の時期と方法

    エキナセアは、鉢植えやプランターで育てる場合は、根詰まりを防ぐために定期的に植え替えや移植を行う必要があります。

    エキナセアの植え替え時期は、春(4月~5月)か秋(10月頃)が適期です。

    植え替えの方法は次のとおりです。

    1. エキナセアを鉢から抜き取る。
    2. 根が鉢に張り付いている場合は、鉢を軽く叩いてほぐす。
    3. 根をほぐして古い土を落とす。
    4. 根が絡まっている場合は切り離しても問題ありません。
    5. 新しい鉢に水はけのよい用土を入れる。
    6. 新しい鉢に植え付ける。
    7. 空気が入らないように鉢の周囲に用土を詰めて固定する。
    8. 水やりをする(水やりは株元に与える)

    エキナセアは、植え替えや移植をすることで健康な株を維持することができます。適切な時期と方法で行ってくださいね。

    エキナセアの開花時期・花言葉

    エキナセアの開花時期は、6月から10月頃です。

    エキナセアは、花の中心部が盛り上がっており、茎を分かれて伸ばした先に花を咲かせます。
    開花したあとは徐々に花弁を下げていくのが特徴的ですが、エキナセア・バージンなど一部の品種には花弁を垂れ下げないものもあります。

    エキナセアの花言葉は、「深い愛」や「優しさ」、「あなたの痛みを癒やします」といった意味があります。エキナセアの花言葉は、北アメリカの先住民がハーブティーとして用いたことや、鎮痛や免疫力を高める効果を持つことに由来しています。

    エキナセアの花言葉は、色によっても変わります。例えば、赤色は「深い愛」、ピンク色は「優しさ」、オレンジ色は「あたたかな愛」、黄色は「包みこむ愛」、白色は「癒し」などとなります。

    花が咲かない・葉っぱばかりになる理由と対策

    エキナセアは、夏から秋にかけて長く咲き続ける花ですが、時には花が咲かない・葉っぱばかりになるという悩みが起こることがあります。その理由と対策について説明します。

    花が咲かない・葉っぱばかりになる理由は、主に以下の3つです。

    根詰まり 鉢植えの場合、根が鉢の中で増えすぎて栄養や水分の吸収が悪くなることがあります。根詰まりを起こすと、花芽の形成が妨げられて花が咲きにくくなります。
    日照不足 エキナセアは日当たりと風通しの良い場所を好みます。日照不足になると光合成が十分に行われず、花を咲かせるエネルギーが不足します。
    過剰な肥料 エキナセアは肥料をあまり必要としません。過剰な肥料を与えると、葉っぱの成長が促されて花の成長が抑制されます。特に窒素分の多い肥料は葉っぱばかりになる原因になります。

    対策としては、定期的な植え替え、適切な環境づくりを行う必要があります。

    肥料は、窒素分の多い肥料は避けて、リン酸分やカリウム分の多い肥料を選ぶようにすると良いでしょう。

    エキナセアは丈夫で手入れが簡単な花ですが、花が咲かない・葉っぱばかりになる場合は、根詰まりや日照不足や過剰な肥料などが原因である可能性が高いです。適切な対策を行って、エキナセアの花を楽しみましょう。

    花後の摘心・花がら摘みのタイミングと方法

    花後の花がら摘みをすることで、次々と新しい花を咲かせてくれます。

    花がら摘みをするタイミングは、花がしおれて色あせたらすぐに行います。花がら摘みを怠ると、種ができて株の栄養を奪ってしまうだけでなく、枯れた花は病気の発生源になることもあります。

    エキナセアは6月から10月まで長期間開花しますが、花がら摘みをすることでさらに開花期間を延ばすほか、株の負担を減らし、新しい花芽の形成を促進することができます。

    花がら摘みの方法は次のとおりです。

    1. 枯れた花だけでなく茎の部分も一緒に切り取る。
    2. 清潔な剪定ばさみやはさみを使って切り口を斜めに切る。
    3. 花がら摘みをした後は、株元に水やりをして乾燥を防ぐ。(必要に応じて肥料も与える)

    ただし、種を採取したい場合は早春まで枯れた花を茎に残しておきます。

    エキナセアを切り戻しする方法と目的・時期

    エキナセアは冬になると地上部が枯れてしまうので、枯れた茎や葉を株元から2~3cmのところで刈り取ります。

    これによって、枯れた部分が雪や霜によって傷んだり病気や害虫の隠れ家になったりするのを防ぎます。

    また、植物の成長を促進したり、樹形を整えたりすることを目的に切り戻しをすることもできます。時期は春(3月下旬〜4月上旬)、初夏(5月中旬〜6月)、秋(9月中旬〜10月中旬)が適しています。

    エキナセアの耐寒性と冬越しの方法

    エキナセアは耐寒性が高く最低温度は -10℃ まで耐えることができるので、温暖地では屋外で冬越しすることができます。

    寒冷地では屋外で冬越しをする必要がありますが、それ以外の地域での冬越しは以下のように行います。

    【地植えの場合】

    地上部は枯れてしまいますが根は生きているので、花が終わったら花茎を切り取ります。

    土が凍らない程度の気温であれば、特にそれ以上の対策は必要ありません。ただし、雪が降り積もるような地域では根を保護するために腐葉土やワラなどを厚めに敷いておくとよいでしょう。

    マルチングやビニールなどで覆う場合は、通気性を確保することが大切です。湿気がこもると根腐れの原因になるので注意が必要です。

    【鉢植えの場合】

    鉢植えの場合は冬前に鉢を大きめのものに植え替えるとよいでしょう。根が詰まると弱ってしまうためです。

    鉢植えは地植えよりも寒さに弱いので、玄関や軒下などに移動しておくと安心です。屋内に入れる場合は、暖房や直射日光を避けるようにします。

    鉢植えは乾燥しやすいので土が乾いたら水やりをします。ただし、過湿にならないように注意してください。

    エキナセアは耐寒性が高いですが、冬越しには適切な管理が必要です。地植えか鉢植えかによって対策を変えるようにします。冬越しに成功すれば、春からまた美しい花を咲かせてくれます。

    エキナセアが枯れる主な原因

    エキナセアは丈夫で育てやすい多年草ですが、枯れてしまうこともあります。

    枯れる主な原因は以下のとおりです。

    根腐れ 水やりのしすぎや排水不良、湿気のこもりなどが原因で起こります。根が腐って栄養が吸収できなくなり、葉が黄色くなったり茎がしおれたりします。根腐れを防ぐには水やりは土が乾いたときに行い、過湿にならないように注意しましょう。また、風通しのよい場所に置き、梅雨や長雨の時期は屋内に移動させるとよいでしょう。
    病害虫 エキナセアは病害虫に強いですが、うどんこ病やフキノメイガの幼虫にかかることがあります。これらの病害虫を予防するには、株間を広くとって風通しをよくし、水やりは土の表面だけに行いましょう。発生した場合は、病気や虫のついた部分を切り取って処分し、必要に応じて殺菌剤や殺虫剤を散布します。
    過剰な肥料 エキナセアは肥料をあまり必要としない植物です。過剰な肥料を与えると、株が軟弱になったり花が咲きにくくなったりします 。また、茎が倒れやすくなったり、病気にかかりやすくなったりすることもあります。肥料を与える場合は、開花中に月に1回程度のペースで化成肥料や有機質肥料を施しましょう。

    エキナセアを株分けで増やす方法

    エキナセアは、種まき以外には株分けで増やすことができます。エキナセアは根が張りやすいので、株分けをすると根詰まりを防ぎ生育を促進する効果もあります。

    株分けは3~4年に1回ほど行い、春(3~4月)が適期です。植え替えと同時に行うと効率的です。

    実際の手順は次のとおりです。

    1. 掘りあげた株を手やナイフで2~4株に分ける。
    2. 分けた株を鉢や地面に植え付ける。
    3. 水やりや肥料を与えて管理する。

    簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

    エキナセアはこぼれ種でも増える

    エキナセアは種ができやすく、こぼれ種から自然に株が増えていくことがあります。この場合、親株と同じ品種の花が咲くとは限りませんが、意外な色や形の花が楽しめるかもしれません。

    こぼれ種から発芽した苗は、春(3~4月)か秋(9~10月)に移植するとよいでしょう。移植するときは、根を傷めないように注意してください。また、株間を20~30cmほど空けて植え付けると根詰まりを防げます。

    こぼれ種から増えたエキナセアは、親株と同じように水やりや肥料を与えて管理します。冬になると地上部は枯れますが根は生きているので、翌年も花を咲かせてくれます。

    エキナセアの種取り・収穫時期と方法

    エキナセアは、花がしぼんだ後に種ができます。種を採取することで、自分で種まきをして増やすことができます。

    ただし、品種によっては種ができないものや親株と同じ花が咲かないものもあるので注意が必要です。

    エキナセアの種取りの時期は、花が完全に枯れて茶色く乾いたらです。これは9月~10月頃になります。枯れた花は、種を採取しないならすぐに摘みとってしまいましょう。種に栄養を奪われて株が弱くなることを防ぐためです。

    エキナセアの種取りの方法は以下のとおりです。

    1. 枯れた花を茎からカットする。
    2. 乾燥させた花の中心部分(イガイガ)を手やナイフで崩す。
    3. イガイガの中から細長い形をした種を探す。
    4. 種を指やピンセットで取り出す。
    5. 種についている軸を取り除く。
    6. 種を乾燥剤と一緒に密閉袋に入れて冷蔵庫で保存する。

    また、エキナセアは花をハーブティーなどに活用することができます。

    花が咲き始めたら早めに花を摘み取りますが、花を摘むときは、花の中心部分にある黄色い花粉を残すようにしましょう。

    エキナセアの使い方は大きく分けて以下の3つあります。

    1. ハーブティーにする
    2. ドライハーブにして保存する
    3. エキナセアオイルを作る

    使い方については別の記事でご紹介予定です。

    エキナセアの種類と主な特徴

    エキナセアは、北アメリカに原産するキク科ムラサキバレンギク属の多年草植物です。別名パープルコーンフラワーやインディアンハーブとも呼ばれ、ハーブティーやチンキなどに利用されることもあります。

    エキナセアには、原種として9種類が確認されていますが、品種改良によってさらに多くの種類が作られています。

    ここでは、エキナセアの代表的な下記6つの種類と特徴を紹介します。

    1. エキナセア・グリーンジュエル
    2. エキナセア・バージン
    3. エキナセア・プルプレア
    4. エキナセア・パラドクサ
    5. エキナセア・ピンクダブルデライト
    6. エキナセア・ホットパパイヤ

    エキナセア・グリーンジュエル

    グリーンジュエル

    グリーンジュエルは全体的にグリーンの花色が特徴的な品種で、涼しげな印象を与えます。

    花径は約12cmで大輪の花を咲かせ花びらは水平です。中心にある筒状花は盛り上がり、ほのかな香りが漂います。草丈は30~50cmほどで、他の花と混植するのに適しています。

    エキナセア・バージン

    エキナセアのバージンはやや緑を帯びる白色花で、中心部が緑色の多弁咲きです。

    また、暑さ寒さに強く育てやすい性質で、花後切り戻すと再び開花し長く楽しめます。

    エキナセア・プルプレア

    プルプレア

    エキナセアの中でも最もポピュラーな種類で、淡いピンク色の花を咲かせます。

    花びらは下向きに垂れ下がり、中心部分は盛り上がっています。花径は12~15cm程度で、草丈は50~120cmと幅広く変化します。

    切り花やドライフラワーにも向いています

    エキナセア・パラドクサ

    エキナセアの中で唯一黄色の花を咲かせる種類で、花びらは細長く下向きに垂れ下がります。

    花径は7~10cm程度で、草丈は60~90cm前後です。日当たりと水はけがよい場所を好みます。

    エキナセア・ピンクダブルデライト

    ピンクダブルデライトは八重咲きの品種で、ピンク色で花径8cm程度にもなる大輪の花を咲かせます。

    花付きがよく数多くの花を咲かせ、草丈は約50~60cmです。色鮮やかな花色が魅力的で花壇や切り花におすすめです。

    エキナセア・ホットパパイヤ

    ホットパパイヤは色鮮やかなオレンジがかった赤色の花を咲かせる品種で、近年品種改良された新種です。

    八重咲き品種で、草丈は約90cmで幅も草丈と同じくらいまで生長します。市場にはあまり出回っておらず、個性的なエキナセアです。

    大きくならない(茎が短い・背が低い)品種は?

    エキナセアは、一般的には50~100cmほどの高さにまで生長する多年草ですが、近年はよりコンパクトで育てやすい品種の育成が進んでいます。

    ここでは、茎が短くて背が低い品種を紹介します。

    品種名 花色 花形 草丈
    グリーンジュエル 一重 30~50cm
    ピンクダブルデライト ピンク 八重 40~50cm
    バタフライキッス ピンク 八重 30~40cm
    バージン 白~緑 八重 40~50cm
    フラダンサー ピンク 八重・フリル状 40~50cm

    エキナセアの育て方に関するQ&A

    ここでは、エキナセアの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • エキナセアと相性の良い花
    • エキナセアは北海道でも冬越しできる?
    • エキナセアの芽が出ない・育たない原因と対策は?
    • エキナセアのモザイク病の特徴は?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    エキナセアと相性の良い花

    エキナセアの特徴的な花姿は、他の夏の花と組み合わせるとより魅力的に見えます。

    エキナセアと相性の良い花を主な特徴と併せてご紹介します。

    アキレア

    アキレア

    同じキク科の宿根草で、小さな花が集まったツブツブ状の群花が特徴です。エキナセアと同系色や対比色を選んで植えると、コントラストが美しく見えます。

    カンナ

    カンナ

    大きな葉と鮮やかな花が目を引く宿根草です。エキナセアよりも高くなるので、背景に植えると良いでしょう。カンナの葉はエキナセアの花を引き立ててくれます。

    スティパ・テヌイッシマ

    スティバ

    イネ科の多年草で、ふわふわした穂が風に揺れる様子が涼しげです。エキナセアのカラフルな花を優しく包み込んでくれます。

    キキョウ

    キキョウ

    エキナセアとキキョウは草丈も花期も似通っているため、夏花壇での共演を楽しめます。キキョウは青、白、ピンクの花を咲かせ、エキナセアはピンク、白、オレンジ、黄色の花を咲かせます

    エキナセアは北海道でも冬越しできる?

    エキナセアは寒さに強い宿根草で、 -10℃ まで耐えることができますが、北海道のように雪が降り積もり地面が凍るような地域では、エキナセアの根が傷んだり枯れたりする恐れがあります。

    そこで、北海道でエキナセアを冬越しするためには、鉢植えにして室内へ取り込むかマルチングして冬越しをするようにします。

    マルチングをする場合は、冬前に株を切り詰めて、根元をワラや腐葉土などで覆って保温します。マルチング材は風で飛ばされないようにビニールなどで固定しておく必要があります。

    エキナセアの芽が出ない・育たない原因と対策は?

    エキナセアは春の芽出しが遅く、6月ごろから急に大きく成長します。

    しかし、6月を過ぎても芽が出ない・育たない場合は、以下の原因が考えられます。

    過乾燥や過湿 エキナセアは水はけのよい土壌と日当たりのよい場所を好みます。水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えますが、葉に水がかからないように注意します。長雨の時は軒下に移動するなどして過湿を防ぎます。過乾燥や過湿により株が弱ると、春の芽吹きが遅れる傾向にあります。
    病気や害虫 エキナセアは丈夫な植物ですが、灰色かび病や白絹病などの病気やフキノメイガなどの害虫にかかることがあります。病気や害虫に感染すると、根や茎が傷んだり枯れたりする可能性があります。病気や害虫の予防としては、水はけと風通しをよくして見つけ次第早めに防除します。
    品種の特性 エキナセアには様々な品種がありますが、品種によっては萌芽時期の早晩のずれがあり芽吹きの遅い品種もあるので、もう少し様子を見ていると芽を出す可能性もあります。

    以上がエキナセアの芽が出ない・育たない原因と対策です。エキナセアは適切な管理をしていれば、夏から秋まで長く美しい花を咲かせてくれます。

    エキナセアのモザイク病の特徴は?

    エキナセアのモザイク病はウイルスによって引き起こされる感染症です。ウイルスは主にアブラムシなどの害虫によって植物から植物へと伝染します。

    モザイク病にかかったエキナセアは、以下のような特徴を示します。

    葉の色や形が変化する エキナセアの葉に薄い緑色や黄色の斑点や模様が現れることがありますが、これをモザイクと呼びます。また、葉が縮れたり、ねじれたり、小さくなったりすることもあります。
    花や茎も影響を受ける エキナセアの花や茎にもモザイクが現れることがあります。花は色や形が変わったり咲かなかったりします。茎は細くなったり曲がったりします。
    生育が悪くなる エキナセアがモザイク病にかかると、株全体が弱って生育が悪くなります。収穫物の品質や観賞価値が低下したり、枯死したりすることもあります。

    まとめ:エキナセアの育て方のポイント

    エキナセアは、日当たりと水はけのよい場所で管理することがポイントです。

    鉢植えの場合は毎年植え替えを行って根詰まりを防ぎましょう。また、枯れた花は早めに摘み取って株の健康を保つようにします。

    エキナセアには、グリーンジュエルやバージンなどの魅力的な品種がたくさんあります。自分の好みや植える場所に合わせて選んでみてください。

    エキナセアは長く咲き続ける花なので、夏から秋まで楽しむことができます。

     

    【追記】

    変わり目や免疫を上げたい時に重宝する、エキナセアのハーブティーの作り方についてはこちらのページでご紹介しています。

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  • 姫フウロソウの育て方|地植え栽培や株分けの方法・似た花についても

    姫フウロソウの育て方|地植え栽培や株分けの方法・似た花についても

    姫フウロソウは、フウロソウ科オランダフウロ属のごく小型の多年草で、花にきれいな脈が入るのが特徴です。

    桃色や紅色の花を4~5月に咲かせます。原産地はマヨルカ島とコルシカ島で、交雑種と言われています。

    コンパクトな植物なので、鉢植えで楽しむのに適しています。

    この記事では、姫フウロソウの育て方や増やし方、地植え栽培のコツなどを詳しく紹介します。

    また、姫フウロソウに似た花や、姫フウロソウと混同されやすい花についてもお伝えします。

    姫フウロソウの種まき時期と方法

    姫フウロソウの種まきは、寒冷地では3月上旬〜4月上旬、温暖地では2月上旬〜3月中旬にかけて行うのが適期です。この時期なら気温が適度に高くなり、発芽率が高くなります。

    姫フウロソウの種まきの手順は次のとおりです。

    1. 種まき用のポットなどに用土を入れて平らにし、水を十分に与えておく。
    2. 種を均等にまいて、軽く土で覆う。(種は小さいので深く埋めない)
    3. ポットなどにラップやビニール袋などをかけて保温する。
    4. 日当たりのよい場所に置いて発芽を待つ。
    5. 発芽するまでは乾燥しないように霧吹きなどで水分補給をする。
    6. 発芽したらラップやビニール袋を外して風通しを良くする。
    7. 本葉が2枚以上出たら間引きをする。

    植え付ける時期になったら、株間15cmほどになるように鉢植えや地植えに移植します。

    なお、種まき用の土は市販の山野草用培養土を用いるのが便利です。自分で作る場合は、赤玉土と腐葉土(またはバーク堆肥)を6:4程度に混ぜて作ると良いでしょう。

    姫フウロソウ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種まきを行ったら、栽培に適した環境づくりをしていきましょう。

    姫フウロソウは、日向~半日陰で水はけと水もちがよい土壌を好む山野草です。耐寒性は強いですが、耐暑性は弱く、真夏の暑さに弱いので注意が必要です。

    ここでは、姫フウロソウ栽培に適した環境について、用土づくり・水やりと肥料の与え方を中心にご紹介します。

    用土づくり 姫フウロソウはもともと石灰岩地帯に育つ植物で、ややアルカリ性の土壌を好みます。鉢植えやプランターで育てる場合は、市販の山野草用培養土を使うか、赤玉土と腐葉土(またはバーク堆肥)を6:4程度に混ぜたものを使います。用土に緩効性の有機石灰を少し混ぜておくと、土壌のpHを調整することができます。地植えの場合は、充分に日光が当たり土壌は普通~やせ気味の場所を選んで植えます
    水やり 過湿を嫌いますが乾燥にも弱いので、水やりは表土が乾いたらたっぷりと与えるようにします。夏場は半日陰~明るい日陰で風通しのよいところに置き、水切れしないように注意します。冬場は水やりを控えめにします。
    肥料 肥料は植え付け時に緩効性の化成肥料を与えます。その後は春と秋に緩効性の固形肥料を置肥するか、夏と冬を除き液肥を2~3週間に1回程度与えます。

    姫フウロソウの地植えの時期と方法

    姫フウロソウは、鉢植えで育てることもできますが、地植えにするとより自然な姿で楽しむことができます。

    ここでは、姫フウロソウの地植えの時期と方法についてご紹介します。

    姫フウロソウの地植えの時期は、温暖地では2月~3月中旬、寒冷地では3~4月と10月が適期です。この時期に植え付けると、根がしっかり張って春や秋に花を咲かせることができます。

    夏場に植え付けると、暑さや乾燥に弱い姫フウロソウは枯れてしまう可能性が高いので避けましょう。

    姫フウロソウの地植えの方法は以下のとおりです。

    1. 植え付ける場所を選ぶ。
    2. 株の直径の2倍程度の大きさの植え穴を掘る。
    3. 株元が地面と同じ高さになるように株を植え付ける。
    4. 複数植える場合は株間を15cmほど空けて植える
    5. 土を戻して固め、たっぷりと水やりをする。

    なお、姫フウロソウは日向~半日陰で水はけと水もちがよい土壌を好みます。落葉樹の下などのやや湿った場所が適しています。

    用土に緩効性の有機石灰を少し混ぜておくと、土壌のpHを調整することができます。

    以上が姫フウロソウの地植えの時期と方法についてです。姫フウロソウは日本固有種で絶滅危惧IB類に指定されています。自然界では個体数が減少していますが、園芸品種も多く開発されています。

    姫フウロソウを鉢植え・プランターで育てる方法

    姫フウロソウは、地植えにすると他の植物に負けてしまうことがあるので、場合によっては鉢植えやプランターで育てる方が良い場合もあります。

    ここでは、姫フウロソウを鉢植えやプランターで育てる際のポイントは次のとおりです。

    鉢・プランター選び 姫フウロソウは、根が深く伸びる植物ではありません。そのため、深さよりも幅の広い鉢やプランターを選びましょう。株の直径の2倍程度の大きさが目安です[^1^][4]。素材は陶器やプラスチックなどがおすすめです。鉢底には穴があることを確認してください。
    用土 姫フウロソウは、水はけと水もちがよい土壌を好みます。市販の山野草培養土や赤玉土、腐葉土(またはバーク堆肥)、パーライトを6:2:2程度に混ぜたものなどが一例です[^2^][3]。用土に緩効性の有機石灰を少し混ぜておくと、土壌のpHを調整することができます
    植え付け時期 地植えの場合と同じく温暖地では2月~3月中旬、寒冷地では3~4月と10月が適期です。

    鉢植えやプランターの植え付けの方法は以下のとおりです。

    1. 鉢底に鉢底ネット、鉢底石、軽石などを入れる。
    2. 土を入れて株を置く。
    3. 株元が地面と同じ高さになるように植え付ける。
    4. 土を戻して固め、たっぷりと水やりをする。

    以上が姫フウロソウを鉢植えやプランターで育てる方法です。姫フウロソウは小さな花ですが、きれいな脈が入っており、色も桃色や紅色などさまざまです。鉢植えやプランターで育てれば、ベランダや窓辺などで楽しむことができます。

    姫フウロソウの植え替え時期と方法

    姫フウロソウを鉢植えやプランターで育てる場合、株が大きくなると夏場に蒸れて枯れる危険性が高くなります。

    そこで、株分けを兼ねて植え替えを行うことで、健康な状態を保ちつつ増やすこともできます。

    姫フウロソウの植え替えの時期は、温暖地では2月~3月中旬、寒冷地では3~4月と10月が適期です。この時期に植え替えると、根がしっかり張って春や秋に花を咲かせることができます。夏場に植え替えると、暑さや乾燥に弱い姫フウロソウは枯れてしまう可能性が高いので避けましょう。

    姫フウロソウの植え替えの方法は次のとおりです。

    1. 鉢から株を抜く。
    2. 根に付いた古い土を全て落とす。
    3. 傷んだ根を切り落とす。
    4. 根が絡まらないよう注意しながら手で株を分ける。
    5. 分けた株を一回り大きな鉢に植え付ける。
    6. 株元が地面と同じ高さになるように調整する。
    7. 土を戻して固め、たっぷりと水やりをする。

    雑草の中に姫フウロソウに似た花はある?

    姫フウロソウに似た花は、同じフウロソウ科の植物であるエロディウム属やフウロソウ属の種類があります。

    例えば、以下のような花が挙げられます。

    エロディウム・レイカルディ(Erodium reichardii) 地中海沿岸の山岳地帯に自生する小型の多年草で、白やピンクの花を咲かせます
    エロディウム・コルシクム(Erodium corsicum) コルシカ島に自生する多年草で、紫色の花を咲かせます
    エロディウム・マリチヌム(Erodium malacoides) 地中海沿岸に自生する一年草で、淡いピンクの花を咲かせます
    フウロソウ(Geranium pratense) ヨーロッパやアジアに広く分布する多年草で、青紫色の花を咲かせます。
    ハクサンフウロ(Geranium yesoense var. nipponicum) 日本の高山に自生する多年草で、白やピンクの花を咲かせます。
    ゲンノショウコ(Geranium thunbergii) 日本や中国に分布する一年草で、紅紫色の花を咲かせます。

    これらの花は、姫フウロソウと同じように、5枚の花弁と10本の雄しべを持ち葉は対生し裂けているという特徴があります。

    しかし、姫フウロソウとは異なり葉や茎が赤みを帯びていたり、臭いが塩を焼いたようだったりすることはありません。

    また、姫フウロソウは日本では絶滅危惧種に指定されている場所もありますが、これらの花は比較的普通に見られるものが多く雑草の中に紛れていることも珍しくありません。

    姫フウロソウの花が咲く時期と香り・花言葉

    姫フウロソウの花が咲く時期は、5月から8月頃です。

    花は細長い柄の先に1~2個つきます。花びらは5枚で、濃いピンク色の筋が入っています。雄しべと雌しべは赤く目立ちます。

    姫フウロソウは、近づくと独特の臭いがします。この臭いは、塩を焼いたような匂いに似ていると言われています。この匂いは人間にとっては不快ですが、虫にとっては魅力的に感じられる可能性があります。(姫フウロソウは、虫によって受粉される花です)

    姫フウロソウの花言葉は、「静かな人」「人知れずの愛」などがあります。小さくて目立たない姫フウロソウのイメージにマッチした花言葉のように感じられます。

    姫フウロソウは盆栽としても人気

    姫フウロソウは、小さくて可愛らしい花を咲かせる多年草です。鉢植えやロックガーデンで楽しむことができますが、盆栽としても人気があります。

    地面を這うように広がりマット状になります。葉は浅く裂けた卵形で、白や桃色の花を多数咲かせるので、小盆栽の添え物として最適です。小さな鉢や皿に植えると、盆栽の足元を彩ります。

    また、石や流木などを組み合わせて、自然風景を表現することもできます。姫フウロソウは、常緑性で耐寒性が強いので、冬でも楽しむことができます。

    姫フウロソウはグランドカバーにも使いやすい

    姫フウロソウは、地面を這うように広がる多年草で、白やピンクの小さな花を咲かせます。

    鉢植えや盆栽としても人気ですが、グランドカバーとしても使いやすい植物です。

    姫フウロソウは、以下のような特徴を持つグランドカバーです。

    • 耐寒性が強く、冬でも常緑で楽しめます。
    • 日向から半日陰まで幅広く育ちます。
    • 花期が長く、春から秋まで花を楽しめます。
    • 踏まれても丈夫で、歩行可能な場所にも向きます。
    • 病害虫に強く、手入れが簡単です。

    ただし、姫フウロソウは、以下のような注意点もあります。

    • 過湿を嫌うので、水はけの良い土壌に植えましょう。
    • 繁殖力が強いので、ほかの植物との境界を定期的に整えましょう。
    • 花後に種子が飛散するので、必要に応じて花摘みをしましょう。

    姫フウロソウの室内での育て方

    姫フウロソウは、フウロソウ科フウロソウ属の一年草または越年草で、白やピンクの小さな花を咲かせます。

    山野草としても人気がありますが、室内で鉢植えとしても楽しむことができます。

    姫フウロソウの室内での育て方について紹介します。

    室内での置き場所 日当たりのよい窓辺などに置いて育てましょう。直射日光が当たると葉が焼けてしまうことがあるので、カーテンなどで遮光してください。室内でも風通しをよくして、湿気やカビを防ぎましょう
    水やり 姫フウロソウは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。水はけの良い用土を使って、根腐れを防ぎましょう。冬場は水やりを控えめにして、土が乾燥しない程度にします。
    肥料 植え付け時に緩効性の化成肥料を入れておきますが、その後は春から秋にかけて液体肥料を月に1~2回与える程度で良いです。冬場は肥料を与えません。

    姫フウロソウを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    姫フウロソウは、花後に切り戻しを行うことで、株の樹形を整えたり次の開花を促したりすることができます。

    一般的には4月から10月までが開花期ですが、品種によって異なります。花がしおれて種子ができそうになったら、早めに切り戻しましょう。

    姫フウロソウの切り戻しの目的は、以下の3つです。

    樹形を整える 茎が長く伸びるので、放っておくと60cmほどの草丈になります。高さが気になったときにその都度剪定しても構いません。
    次の開花を促す 姫フウロソウは、花後に種子を作るためにエネルギーを消費します。種子を作らせないために花が終わったら切り戻すことで、次の開花に備えることができます。
    風通しをよくする 葉が生い茂ったり混み合ったりすると病気や害虫被害を受けやすくなりますので、様子を見ながら適度な剪定を行いましょう。風通しをよくして予防することができます。

    姫フウロソウは枝や茎の節から新芽が出やすいので、節の上で切るようにします。株全体を3分の1程度に切り戻します。

    切り口から細菌が入るのを防ぐために癒合剤を塗っておくと安心です。

    姫フウロソウの夏越しの方法

    姫フウロソウは暑さに弱く夏越しには注意が必要です。

    まず基本としては、姫フウロソウは半日陰か明るい日陰で育てる必要があります。真夏に日光が当たりすぎると、葉が枯れたり落ちたりすることがあるためです。

    また、風通しをよくすることも重要です。暑さで湿気がこもると、軟腐病やうどんこ病などの病気にかかりやすくなってしまいます。

    夏越しには、以下の方法がおすすめです。

    涼しい場所に移動する 屋内やベランダなど、涼しくて風通しの良い場所に移動させましょう。ただし、室内では乾燥しやすいので、水やりを忘れないようにしてください。
    遮光する 直射日光を避けるために日よけネットやカーテンなどで遮光してください。遮光率は50%程度が適しています。
    水やりを調節する 土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしますが、水はけの悪い用土を使っている場合は水やりを控えめにしてください。水切れも水苦しさも姫フウロソウにとっては良くありません。
    肥料を与えない 夏は姫フウロソウの休眠期です。肥料を与えると株が弱ってしまう可能性があります。肥料は春から秋にかけて月1~2回程度与えるのが良いでしょう。

    姫フウロソウの耐寒性と冬越しの方法

    姫フウロソウは耐寒性が強く。-10℃以下の低温にも耐えることができますが、品種によっては、霜や雪に弱いものもあるのでご注意ください。

    また、冬に乾燥すると根が傷んでしまうこともあります。

    姫フウロソウは、特別な冬越しの必要はありませんが、以下の方法で保護してあげるとよいでしょう。

    場所を変える 鉢植えの場合は、屋内やベランダなど、霜や雪が降らない場所に移動させましょう。地植えの場合は、他の植物と一緒に植えてある場合はそのままでも大丈夫ですが、単独で植えてある場合は株元に落ち葉や枯草などを敷いて保温してあげましょう。
    水やりを控える 冬は水やりを控えめにして、土が乾いたら少量だけ与えましょう。水やりが多すぎると根腐れや凍害の原因になります。
    肥料を与えない 冬は姫フウロソウの休眠期です。肥料を与えると株が弱ってしまう可能性があります。肥料は春から秋にかけて月1~2回程度与えるのが良いでしょう。

    姫フウロソウを株分けで増やす方法

    姫フウロソウは、種まき以外にも株分けで簡単に増やすことができます。

    適期は温暖地では2月~3月中旬、寒冷地では3~4月と10月で、植え替え時に行うのが良いでしょう。

    株分けの手順は次のとおりです。

    1. 株を鉢から抜き出す。
    2. 根を崩さないように手で分ける。
    3. 分けた株の切り口を乾かす。
    4. 新しい鉢に植え付ける。
    5. 水やりは控えめにする。

    上記の手順で姫フウロソウを増やすことができます。

    こぼれ種でも増える

    姫フウロソウは、小さな花をたくさん咲かせる可愛らしい山野草です。種まきや株分けで増やすことができますが、こぼれ種でも自然に増えることがあります。

    ただし、こぼれ種よりも種を収穫して種まきをした方が増やしやすいので、確実に増やしたい場合は種を収穫した方が良いでしょう。

    種の収穫方法は次にご紹介します。

    姫フウロソウの収穫時期と方法

    昔から「医者泣かせ」の秘薬として用いられてきたと言われるほどの薬効がある姫フウロソウの収穫時期は、花期の4月~5月です。

    この時期に花や葉を摘み取ると香りや効能が高まります。

    種の収穫時期は6月~7月頃が目安で、花が終わった後に実が茶色くなってはじける前に収穫します。

    種の収穫方法は次のとおりです。

    1. 実のついた茎を切り取る。
    2. 紙袋や布袋に入れて乾燥させる。
    3. はじけた実から白い種を取り出す。
    4. 冷暗所で保存する。

    まとめ:姫フウロソウの育て方のポイント

    姫フウロソウは耐寒性が強いですが、耐暑性はそれほどありません。夏場は半日陰~明るい日陰で、風通しのよいところに置いて育てましょう。

    水はけのよい用土を使い、表土が乾いたらたっぷりと水やりをします。植え付け時に緩効性の化成肥料を与え、春と秋に液肥を施します。

    株分けは10月ごろに行います。姫フウロソウに似た花には、ヒメフウロやエゾフウロなどがあ、姫フウロソウと混同されやすい花には、フクロソウ属やテンジクアオイ属などがあります。

    姫フウロソウは、きれいな脈が入った小さな花を咲かせる魅力的な植物です。ぜひ育ててみてください。

  • 蓼藍(タデアイ)の育て方|プランター栽培や種まき時期について

    蓼藍(タデアイ)の育て方|プランター栽培や種まき時期について

    蓼藍(タデアイ)は、青色の染料として古くから利用されてきた植物です。

    葉は藍染めの原料となり、乾燥させて漢方薬としても用いられます。蓼藍は日当たりが良く、水はけの良い土で栽培できます。

    地植えだけでなく鉢やプランターで育てることも可能です。

    この記事では、蓼藍の育て方と栽培のコツをご紹介します。種まきの時期や方法、挿し木で増やす方法、水やりや追肥のポイントなどを詳しくお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

    蓼藍(タデアイ)の種まき時期と方法

    蓼藍は発芽適温が18〜25℃、生育適温が5〜30℃という暖かい気候を好む植物です。

    種まきの適期は春の3〜5月ですが、地域や気候によって異なる場合もありますので種袋の指示に従ってください。

    蓼藍の種まき方法は次のとおりです。

    1. 育苗ポットに育苗土を入れて水を含ませる。
    2. ポットの中央に指で1cmほどの穴を開ける。
    3. ひとつの穴につき5〜6粒ほど種をまく。
    4. 種に土をかぶせ、やさしく押さえる。
    5. ポットを育苗箱に入れ、育苗用ビニールで覆う。
    6. 直射日光の当たらない明るい場所に置く。
    7. 毎日水やりをし、土が乾燥しないようにする。
    8. 7〜10日ほどで発芽するので、ビニールを外す。
    9. 発芽後は日当たりのよい場所に移して水やりを続ける。
    10. 葉が触れ合わない程度に間引きする。
    11. 植え付けから30〜40日ほどで定植する。

    以上が、蓼藍の種まき時期と方法です。春先に種まきをして、夏から秋にかけて染料となる葉を収穫できます。

    自分で育てた蓼藍で染め物に挑戦するのも楽しいですよ。

    藍の種の無料配布情報(2023年版)

    藍の種を無料で配布している団体がああります。

    以下の施設や団体では、藍の種を希望者に無償で提供しています。

    【札幌市北区】

    札幌市北区では、明治時代から続く藍染めの伝統を守るために、毎年藍の種を配布しています。

    藍の種は1人1袋で、申し込み不要です。以下の場所で配布されます。

    • 北区役所1階正面玄関前
    • 北区民センター
    • 篠路コミュニティセンター
    • 新琴似・新川地区センター
    • 屯田地区センター
    • 太平百合が原地区センター
    • 拓北・あいの里地区センター

    配布期間は令和5年4月24日(月曜日)から令和5年5月24日(水曜日)までですが、在庫がなくなり次第終了となります。初日は10時から配布されます。

     

    【富士見市】

    埼玉県富士見市では、難波田城資料館で毎年ワタとアイを育てています。その際にとれた種を、育て方の説明とともに3月から5月ごろに希望者に配布しています。

    藍の種は1人1袋で、郵送も可能です。郵送を希望する場合は、以下の手順に従ってください。

    1. 電話で残りの有無を確認する(電話番号:049-253-4664)
    2. 送り先を書いた84円分の切手を貼った定型封筒(長形3号)を封筒に入れる。
    3. 封筒に「難波田城資料館アイの種配布担当」と宛名を書く。
    4. 資料館に送付する。

    配布期間は令和5年3月14日(火曜日)から令和5年4月19日(水曜日)までですが、在庫がなくなり次第終了となります。

     

    【徳島県立城西高等学校】

    徳島県立城西高等学校では、生徒が栽培した藍の種を希望者に無料で発送しています。以下の手順に従って申し込んでください。

    1. 封書に返信用封筒(「送り先」を書いた94円分の切手を貼ったもの)を同封する。
    2. 学校に送付する。

    配布量は94円切手で送れる量になります。お申し込みから到着まで10日ほどかかる場合もあります。詳しくはこちらをご覧ください。

     

    以上が2023年に行われた藍の種の無料配布情報です。

    すでに期間が終了してしまいましたが、2024年以降の参考にしていただけたらと思います。

    蓼藍栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    蓼藍は、日本伝統の染め物技術「藍染」の原料として古くから重宝されてきた植物です。藍染の美しい青色は、蓼藍の葉から抽出される染料によって作られます。

    そんな蓼藍を自宅で育てるための、蓼藍栽培に適した環境づくりのポイントをご紹介します。

    用土づくり 蓼藍は水はけのよい、栄養豊富な土を好みます。地植えで蓼藍を栽培する場合は、赤玉土6:腐葉土4の配合土や畑の土に、草木灰や有機肥料を混ぜ込みましょう。プランターで蓼藍を栽培する場合は、草花用の培養土を使用するとよいです。
    水やり 蓼藍は湿り気のある場所も好むそうです。表土が乾いたのを確認したらたっぷり水をあたえます。とくに5月頃の生育期は水切れさせないように注意してください。
    肥料 植え付けの際に、土に有機肥料や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。さらに、植え付けから2ヶ月たったのを目安に2週間に1回液肥をあたえましょう。こうすることで、より活発な生育につながります。

    蓼藍の地植えの時期と方法

    蓼藍はプランターや鉢で育てることもできますが、地植えにするとより元気に育ちます。

    生育適温5〜30℃なので、春になり暖かさが出てきた5月に苗植えをしましょう。(地域によって調整は必要です)

    地植えの方法は次のとおりです。

    1. 地植えする前に土をよく耕す。
    2. 籾殻燻炭や草木灰、有機肥料を撒いておく。
    3. 水はけが気になる場合は、幅30cm、高さ10cmほどの畝を作る。
    4. 苗の草丈が10cm以上になったら、株の間隔を20〜30cm空けて植え付ける。
    5. 植え付け後はたっぷりと水やりをしてください。

    苗を植え付ける際は、根が傷まないように注意して育苗ポットから苗を取り出すようにしましょう。

    蓼藍を鉢植え・プランターで育てる方法

    蓼藍は、地植えにするとより元気に育ちますが、鉢植えやプランターで育てることも可能です。

    鉢植えやプランターで育てる場合の方法とポイントをまとめました。

    鉢・プランターの選び方 鉢やプランターは深さ30cm以上、幅50cm以上のものを選びましょう。蓼藍は根が深く張るので、根が窮屈にならないようにすることが大切です。また、水はけの良い素焼きの鉢やプランターがおすすめです。
    土づくり 用土は赤玉土6:腐葉土4の配合土や畑の土に、草木灰や有機肥料を混ぜ込んで作るのが良いです。蓼藍はアルカリ性の土を好むので、石灰も加えると良いでしょう。土を入れる前に、底に砂利や軽石などを敷いて水はけを良くしておきます。
    苗植え 鉢植えやプランターで育てる場合も5月頃に苗植えが適期です。苗の草丈が10cm以上になったら、株の間隔を20〜30cm空けて植え付けます。根が傷まないように注意してください。植え付け後はたっぷりと水やりをしてください。

    蓼藍の植え替え時期と方法

    蓼藍の植え替えの時期は花後の4〜6月頃が適しています。2年に1回程度のペースで行いましょう。

    植え替えをすることで、根が鉢にぐるぐる巻きになるのを防ぎ、土の水はけや通気性を改善することができます。

    また、新しい土に栄養分が豊富に含まれているので、生育を促進する効果もあります。

    蓼藍の植え替えの方法は鉢植え・プランターで育てる方法とほとんど変わりませんが、以下の作業を行うと良いでしょう。

    苗取り出し 古い鉢から苗を取り出すときは、根が傷まないように注意してください。鉢底から棒などで押し上げたり、鉢を叩いたりして苗を外します。根が張り付いている場合はナイフなどで切り離します。
    根洗い 苗を取り出したら根に付いた古い土を水道水で優しく洗ってください。根が絡まっている場合は、指でほぐします。根が傷んでいる部分はハサミで切り取るようにします。

    蓼藍の花が咲く時期と香り・花言葉

    蓼藍の花が咲く時期は、8月から10月頃です。特に9月中旬頃が見頃を迎えます。日本では奈良時代から染料として栽培されてきた植物で、丈夫で育てやすいです。

    蓼藍の花の香りはほとんどありません。染料として利用されるのは葉であって、花はあまり重要視されていませんでした。そのため、芳香を持つ必要がなかったのでしょう。

    蓼藍の花言葉は、「美しく装う」「あなた次第」です。染料として利用されてきたことにちなんで、「美しく装う」という花言葉が付けられました。

    また、染め方次第で仕上がりが変化して様々な模様が彩られることから、「あなた次第」という花言葉が付けられたと考えられています。

    室内で蓼藍を水耕栽培する方法

    蓼藍の種まき期は3月~5月です。育苗箱に筋蒔きし、薄く土をかけておき、保温と乾燥防止のためにビニールをかけておきます。

    発芽した後はビニールを外して日なたに置き、毎日水やりをします。

    発芽から2~3週間ほどすると背丈が10cmほどになるので、水耕栽培用の容器に移します。水耕栽培用の液肥を適量入れておきます。

    あとは水位が低くなったら水や液肥を足しながら管理するだけで良いでしょう。

    蓼藍は日なたで育てるとよく生長しますが、暑すぎると枯れることがあるので、夏場は日陰に移動させるか、日よけネットをかけると良いでしょう。

    ハーブの水耕栽培の方法はこちらのページにまとめているので参考にしてみてくださいね。

    ハーブの水耕栽培のやり方!100均グッズでの栽培キット・容器の自作方法も

    蓼藍を剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    蓼藍は、適度に剪定・切り戻しをすることで植物の見た目を整えるとともに、新芽や花の生長を促すことができます。

    剪定や切り戻しの時期と目的・方法は主に以下のとおりです。

    収穫の時期 7月と9月の年に2回、染料のもととなる葉を収穫できます。地際から10cmほどのところから切り戻していきましょう。
    花摘みの時期 8月〜10月に藍が花を咲かせてしまうと取れる染料の量も減ってしまうので、早めに摘み取ることが重要です。
    休眠期の時期 冬に休眠期を迎えるので、この時期に枝を短く切って再生を図ることもできます。
    切り戻しや剪定は、清潔なハサミやナイフを使って、晴れた日の午前中に行うのがおすすめです。切り口は癒合剤などを塗っておくと安心です。また、切り戻し後は水やりや肥料を控えめにすることで、植物のストレスを軽減できます。

    蓼藍の夏越しの注意点

    蓼藍は一年草なので、夏に開花して種子をつけます。種子は染料としても使えるほか、来年の栽培にも必要です。種子が熟すまで植物を育てます。

    夏越しの注意点は、次のとおりです。

    水やり 土が乾いたらたっぷりと水やりをします。ただし、水やりは朝か夕方に行い、昼間は避けます。昼間に水やりをすると、水滴がレンズ効果で葉に焼け跡をつけたり、根腐れを起こしたりすることがあります。
    肥料 生育期には液体肥料を週に1回程度与えます。開花期には窒素分が少なくリン酸分やカリ分が多い肥料を与えます。種子が熟すまでは肥料を与えません。
    病害虫の予防 夏はカイガラムシやアブラムシなどの害虫が発生しやすくなります。定期的に植物を観察して、害虫が見つかったら早めに駆除します。また、カビやウイルスなどの病気にも注意します。病気にかかった場合は、病部を切除したり殺菌剤を散布したりします。
    日陰づくり 直射日光が強い場所では日陰づくりをします。日傘やネットなどで半日陰程度にします。ただし、日陰づくりをしすぎると徒長したり開花しなかったりすることがあるので、適度な日光量を確保します。

    以上が、蓼藍の夏越しの注意点でした。夏越しに成功すれば、秋には美しい青色の花が咲きます。また、種子も収穫できるようになります。

    蓼藍は染色だけでなく、食用や薬用としても利用できる万能な植物です。ぜひ夏越しに挑戦してみてくださいね。

    蓼藍の耐寒性と冬越しの方法

    蓼藍は東南アジア原産の植物ですが、日本では全国で栽培されているほど耐寒性は強いと言えます。

    蓼藍は一年草なので、冬には枯れてしまいますが、種子を収穫して来年の栽培に備えることができます。種子は10月頃に熟すので、その時期に収穫しましょう。

    収穫した種子は、乾燥させてから紙袋や布袋などに入れて保管します。保管する場所は、日陰で涼しく乾燥した場所が適しています。湿気や高温に注意が必要です。

    蓼藍を挿し木で増やす方法

    蓼藍は一年草なので種子を収穫して来年の栽培に備えることができますが、他にも挿し木で増やすことができます。

    5月~9月の生育期に茎を挿し木にして増やしますが、蓼藍を挿し木で増やす具体的な方法は次のとおりです。

    1. 茎の頂点を5~8cmほど切り取る。
    2. 下葉を取り除く。
    3. 水に挿して管理する。

    水を取り替えながら管理していると、徐々に根を生やしてきます。

    水に挿した挿し穂には、発根促進剤を塗布すると発根率が上がります。ルートンなどの粉末状の発根促進剤なら土に植える前に。メネデールなどの液体タイプの発根促進剤なら、水に数滴混ぜて吸い込ませます。

    十分に根が生えたら鉢や地面に植え付け、通常と同じように管理してください。2週間に1回、液体肥料を与えると大きな株に育ちます。

    蓼藍の収穫時期と方法

    蓼藍は、染料として利用されるほか薬草としても有用な植物です。蓼藍の収穫は、7月と9月の年に2回行うことができます。

    7月の収穫は、生育が盛んな時期に行うことで、株を強くする効果があります。9月の収穫は、冬に向けて最後の収穫となります。

    収穫する際には、地際から10cmほどのところで茎を切り戻します。切り戻した茎は乾燥させて保存するか、すぐに染料として利用します。

    乾燥させる場合は、日陰で風通しの良い場所に広げておきます。染料として利用する場合は、茎を1.5cmほどに刻んで水に浸けたり、すり潰したりして色素を抽出します。

    なお、蓼藍は8月から10月頃に白やピンク色の小さな花を咲かせますが、花が咲き始めると葉が小さくなり、染料の青色も減ってしまうので注意が必要です。花が咲いたら早めに摘み取るか、花が咲く前に収穫するようにしましょう。

    蓼藍の育て方に関するQ&A

    ここでは、蓼藍の育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • 藍が栽培禁止になった理由は?
    • 藍が枯れる理由は?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    藍が栽培禁止になった理由は?

    藍は、日本の伝統的な染料として江戸時代には全国で栽培されていました。特に徳島県では、阿波藍と呼ばれる高品質の藍が生産され、藩財政の基盤となっていました。

    しかし、明治以降は合成インジゴやインド藍などの外国産の染料に市場を奪われ、藍栽培は衰退していきました。そして、第二次世界大戦中には、藍は栽培禁止の作物になりました。

    【栽培禁止の背景】
    第二次世界大戦中には日本は食糧危機に陥りました。戦争のために海外からの食料輸入が途絶え、国内でも農業人口や農地面積が減少し、米や麦などの主食作物の生産量が不足しました。

    そのため、政府は食料増産を重要な国策として推進しました。その一環として、染料植物や花卉などの非食用作物の栽培を禁止し、米や麦などの食用作物に切り替えるように指示しました。

    【栽培禁止の影響】
    藍は、非食用作物として栽培禁止の対象となりました。これにより、藍栽培を営んでいた農家は藍畑を耕して米や麦を植えることになりました。

    また、藍師と呼ばれる藍染料の製造者も仕事がなくなりました。藍染めを行っていた染色家も合成インジゴやインド藍などの外国産の染料を使うこともできず活動を停止しました。こうして、日本の天然藍文化は一時的に途絶えることになりました。

    【栽培禁止後の復興】
    戦争が終わった後も、日本は食糧難や経済難に苦しみました。そのため、藍栽培や藍染めを再開することは困難でした。

    しかし、一部の藍師や染色家は戦争中も種や技術を守り続けていました。彼らは戦後も副業や趣味として藍作りや藍染めを続けていきました。

    また、人々の生活が豊かになってくると天然染料や手作り品への関心が高まりました。そうした中で、日本の伝統的な天然藍文化が再び見直されるようになりました。

    藍が枯れる理由は?

    藍は、日本の伝統的な染料として古くから栽培されてきた植物です。しかし、藍は栽培中に枯れてしまうことがあります。藍が枯れる理由には、主に以下の3つが考えられます。

    水やりの不足 藍は水やりが大切な植物です。特に5月頃の生育期は水切れさせないように注意しなければなりません。表土が乾いたらたっぷりと水をあげるようにしましょう
    日当たりの不足 藍は日当たりと水はけのよい場所を好みます。日にあまり当たらないと、ヒョロヒョロとした茎が伸びて間延びした草姿になってしまいます。また、染料の青色も減ってしまいます。1日の日照時間が2~3時間あれば十分育ちますが、できるだけ日当たりのよい場所に植え付けましょう。
    根切り虫の被害 藍は根切り虫という害虫の被害を受けやすい植物です。根切り虫は土中で根を食べる虫で、被害を受けると藍の株が倒れたりしおれたりして枯れてしまいます。株もとを少し掘り返して根切り虫を発見したら潰して処分しましょう

    まとめ:蓼藍(タデアイ)の育て方のポイント

    この記事では蓼藍の育て方についてお伝えしました。

    ポイントをまとめると以下のとおりです。

    • 日当たりが良く水はけの良い土が適しており、プランターで育てることもできる。
    • 蓼藍の種まきは3月〜5月に行うのが適期。
    • 蓼藍の挿し木は5月〜9月に行うのが適期。
    • 茎の頂点を切り取って水に挿し発根させられる。
    • 蓼藍の水やりは表土が乾いたらたっぷりと行う。
    • 追肥は2週間に1回液体肥料を与える。

    詳細については本記事の内容をご参照ください。

    なお、タデアイの生葉染めや白髪染めについては、別のページにてお伝えする予定です。

  • ナスタチウムの育て方|地植え方法やひょろひょろを防ぐ対策も

    ナスタチウムの育て方|地植え方法やひょろひょろを防ぐ対策も

    ナスタチウムは色鮮やかな花を楽しむだけでなく、花や葉、種子を食用に使えるハーブです。

    ナスタチウムを自宅で育てるのはそれほど難しくはありませんが、元気よく育てるには地植えする際に適している土壌や、ひょろひょろと徒長してしまう対策など、コツを押さえておく必要があります。

    この記事では、ナスタチウムの育て方について、初心者にもわかりやすいように、種まきから収穫まで詳しくお伝えします。

    ナスタチウムを育ててみたいという方は参考にしてみてくださいね。

    ナスタチウムの種まき時期と方法

    ナスタチウムの種まきの適期は4月~5月と9月頃です。発芽適温は15~20℃なので、地域に合わせて時期は調整します。

    ナスタチウムの種は光があると発芽しないため種の上に1cm程度の土を被せる必要があります。また、種皮が硬いので水に一晩浸けてから蒔くと発芽率が高くなります。

    実際の種まきの手順は次のとおりです。

    1. 育苗ポットに土を入れる。
    2. 1つのポットに1粒ずつ種をまく。
    3. 日陰で管理し、土が乾かないよう水やりをする。
    4. 約1週間ほどで発芽する。

    本葉が2~3枚になったら土や地面に植え替えます。

    ナスタチウム栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    ナスタチウムは、日当たりと風通しのよい場所を好みますが、高温と真夏の直射日光が苦手なので、夏場は明るい日陰に移動させるか遮光ネットで日差しを弱めてあげます。

    環境づくりのポイントは次のとおりです。

    用土づくり ナスタチウムは水はけと通気性のよい土を好むので、市販の草花用培養土やハンギングバスケット用の土を使うか、赤玉土5:ピートモス3:パーライト2の割合で配合したものを用いると良いでしょう。植え付け時には元肥として緩効性肥料を土に混ぜ込みます。
    水やり ナスタチウムは乾燥に強い植物なので、水を少なめに管理するのがポイントです。鉢植えの場合は、土が完全に乾いてからたっぷり水をあげるようにしましょう。地植えの場合は、根付いたらほとんど水やりの必要はありません。水やりをしすぎると根腐れや茎が間延びする原因になるので注意しましょう。
    肥料 夏を除く生育・開花中に液体肥料を定期的に与えます。追肥は10日~2週間に一度与えてください。窒素分が多い肥料を与えると葉ばかりが増え花が咲かない原因になるので、肥料選びは慎重に行いましょう。

    ナスタチウムを畑へ地植えする時期と方法

    ナスタチウムを畑へ地植えする時期は、3月下旬~5月中旬が適しています。

    この時期は発芽適温である15~20度になりやすく、また遅霜の心配もなくなります。ただし、地域や気候によってはもう少し遅くなる場合もありますので注意してください。

    ナスタチウムを畑へ地植えする方法は、以下のとおりです。

    1. 畑を耕して土をほぐす。
    2. 赤玉土や腐葉土などを混ぜて有機質に富んだ土にする。
    3. 畑に穴を掘り、緩効性肥料を土に混ぜ込む。
    4. 苗より大きな穴を掘る。
    5. 鉢植えの苗を鉢から抜き取り、根鉢を崩さないように穴に入れる。
    6. 土で苗を覆いしっかりと固める。
    7. 水やりをたっぷりと行って根付きを促す。

    ナスタチウムは草丈が伸びる種類もあるので、複数の苗を植える場合は20~30cmの間隔をあけて植えましょう。

    また、日当たりと風通しの良い場所に植えることが大切です。

    ナスタチウムを鉢植え・プランターで育てる方法

    ナスタチウムを鉢植え・プランターで育てる場合は、水はけと通気性のよい土を用意します。市販の草花用培養土やハンギングバスケット用の土を利用するか、赤玉土とピートモスと軽石(パーライト)を混ぜたものを使います。

    ナスタチウムの苗の植え付け時期は、地植えの時期と同様に3月下旬~5月下旬が適しています。

    鉢底にネットを張り、鉢底石を敷いた鉢に肥料を混ぜた土を入れますが、苗が入っていたものよりも一回りほど大きなサイズの鉢に1株ずつ植えるようにします。

    土で苗を覆ってしっかりと固め、たっぷりと水やりをして植え付け作業は完了です。

    ナスタチウムは日当たりの良い場所を好みますが、暑さに弱いので真夏は明るい半日陰に移動させます。水やりは土が乾いたら行い、過湿にしないように注意します。

    肥料は元肥として緩効性化成肥料を土に混ぜておき、夏以外の生育・開花期に液体肥料を定期的に施しましょう。肥料をあげすぎると葉ばかりが茂って、花つきが悪くなるのでご注意ください。

    ナスタチウムをハンギングで育てる方法

    ナスタチウムはハンギングバスケットに植えると見栄えがします。

    ハンギングバスケットで育てる際は、草丈が3m近くになるものや1m程度のものなどがあるつる性の品種が適しています。

    ハンギングバスケットの場合でも鉢植えと同様の方法で育てられるので、詳しくは鉢植え・プランターの項をご参照ください。

    ナスタチウムを寄せ植えするコツ

    ナスタチウムを寄せ植えする場合はつる性の品種を選ぶと映えます。ナスタチウムは横に広がるように生長するので、隣の植物とは間隔をあけることが大切です。

    ナスタチウムと相性の良い植物としては、以下のようなものがあります。

    花と寄せ植え バーベナ、ロベリア、ペチュニア、インパチェンスなどとの相性が良いです。とくに花姿が似ていてカラフルなペチュニアとの寄せ植えはおすすめです。ハンギングバスケットにしてもよく映えます。
    野菜と寄せ植え ナスタチウムはコンパニオンプランツとして使われている方も多いです。アブラムシの被害を予防する効果や益虫を呼ぶ性質があります。とくにきゅうりやピーマンとの相性が良いとされています。
    ハーブと寄せ植え 他のハーブと組み合わせてハーブの寄せ植えを作ることもできます。コモンセージチャイブと一緒に育てることによって華やかな寄せ植えを収穫しつつ楽しめます。

    ナスタチウムの植え替え時期と方法

    ナスタチウムは一年草のため、植え替えの必要はありませんし、ナスタチウムは移植を嫌うため一度植え付けたあとは植え替えたりしない方が望ましいです。

    ただ、ポットに種まきをした際や苗を購入した際には庭や鉢などに植え替える必要があるので、その際は根がついている土をできるだけ残して植え替えるようにします。

    根を傷付けないように優しく行いましょう。

    ナスタチウムの花が咲く時期と香り・花言葉

    ナスタチウムは南アメリカ原産の一年草で、色鮮やかな花や蓮のような葉を持ちます。

    ナスタチウムは花や葉が食用になるハーブとしても知られており、クレソンに似た辛みがあります。

    ナスタチウムの花が咲く時期は、4月下旬~7月、9月~11月上旬頃と開花期間が長い植物の一つです。

    ただし熱帯地方が原産地なのですが、高山地帯に自生するので夏の暑さにやや弱い傾向にあり、真夏は開花が止みがちとなります。花色は黄色、赤、オレンジ、ピンク、白など多彩で、花径は5〜7cmほどです。

    ナスタチウムの花言葉は、「愛国心」「勝利」「困難に打ち克つ」などです。これは草姿に由来し、丸い葉が盾を、赤い花が血に染まった鎧をイメージさせ、戦いに赴く戦士を想起させることからきています。

    ナスタチウムの花が咲かない理由と対処法

    ナスタチウムは、色鮮やかな花を咲かせる一年草ですが、時には花が咲かないというトラブルに遭うことがあります。

    ナスタチウムの花が咲かない主な原因は以下の3つです。

    肥料の与えすぎ ナスタチウムは肥料をあまり必要としません。与え過ぎてしまった場合は水やりで肥料分を流してあげましょう。
    暑さ ナスタチウムは暑さに弱く、真夏は開花が止まることがあります。特に直射日光を避けて風通しの良い場所で育てる必要があります。
    種子の形成 ナスタチウムは種子を作ると開花が減少します。しぼんだ花や種子はこまめに摘み取ることで開花を促すことができます。

    ナスタチウムの室内での育て方

    ナスタチウムの室内で育てる場合も、鉢やプランターで育てる方法変わりはありません。

    室内での置き場所は、日当たりと風通しの良い場所にして、夏場は直射日光を避けて涼しく明るい場所に移動させます。

    なお、ナスタチウムは春まきと秋まきがありますが、室内で育てる場合は秋まきがおすすめです。

    剪定・切り戻し・摘心・花がら摘みをする目的と時期

    ナスタチウムは、色鮮やかな花を咲かせる一年草ですが、剪定・切り戻し・摘心・花がら摘みを行うことで、より美しく健康的に育てることができます。

    それぞれの目的・時期と時期について以下にまとめました。

    剪定 枯れた葉や茂りすぎて蒸れそうな個所の剪定を行います。剪定は必要に応じて行い、植物の成長に合わせて支柱を立てると茎が折れることを防ぎます。
    切り戻し 茎や葉を適度に切り戻すことで、植物の形を整え風通しを良くすることができます。暑さに弱く夏場は元気がなくなるため、夏前に全体的に(草丈の3分の1ぐらいまで)切り戻します。
    摘心 ナスタチウムは、最初の摘心を苗が根付いてから2週間ほど経った時期に行います。茎の先端の新芽のうち、2枚目から3枚目の葉が展開した時点で手で軽くつまんで摘みます。一度に多くの茎を摘む場合は数日おきに少しずつ摘むようにしましょう
    花がら摘み ナスタチウムは、花がらや種をつけると花つきが悪くなります。花がらや種を摘み取ることで花芽の形成を促進し、多くの花を咲かせることができます。

    ナスタチウムの夏越しの注意点

    ナスタチウムは高温多湿に弱く、夏場は元気がなくなりやすい植物です。夏越しを成功させるためには、以下のような注意点があります。

    切り戻し 梅雨が明ける7月中旬~下旬に、草丈の3分の1ぐらいまで切り戻します。これによって植物の負担を減らし、秋に再び開花することができます。
    日陰への移動 ナスタチウムは25度以上の暑さでは株が弱ります。直射日光の当たらない半日陰に移動させるか、遮光ネットやカーテンで日差しを調節してください。
    水やりと肥料の調節 ナスタチウムは乾燥に強く多湿に弱いので、水やりは土の表面が乾いてから行います。肥料も与えすぎると花つきが悪くなるので夏場は控えめにします。
    病害虫の予防 高温乾燥時にハダニに侵されやすくなります。葉裏に水を吹きかけたり、霧吹きで水をまいたりして湿度を上げると予防できます。

    ナスタチウムの耐寒性と冬越しの方法

    ナスタチウムは耐寒性が弱い植物で、冬に霜や寒風に当たると枯れてしまう可能性があります。冬越しを成功させるためには、以下のような方法があります。

    室内への取り込み ナスタチウムは気温が5度以下になると弱ってしまうため、冬になる前に鉢植えのナスタチウムを室内へ取り込むことがおすすめです。日当たりの良い窓際に置いて水やりは土が乾いたら行います。
    防寒対策 ナスタチウムを庭植えにした場合や、室内へ取り込むことができない場合は、防寒対策を行います。鉢底や鉢周りに藁や落ち葉などを敷いて保温します。また、夜間や霜が降りそうな日はビニールや不織布などで覆って保護します。

    ナスタチウムがひょろひょろと徒長・倒れる原因と対処法

    ナスタチウムは、水やりや肥料のやりすぎがひょろひょろと徒長の原因となります。場合によっては栽培中に倒れてしまうこともあります。

    ナスタチウムは乾燥を好む植物で、過湿状態にすると茎だけが伸びて花付きが悪くなるほか、窒素が多い肥料を与えすぎると葉が増えて花付きが悪くなってしまいます。

    徒長したナスタチウムの対処法は、以下のようになります。

    水やりの調整 土の表面が乾いたら水やりを行い、やりすぎないようにします。庭植えの場合は根付いたら水やりは不要です。
    肥料の調整 植え付け時に緩効性肥料を土に混ぜておき、鉢植えの場合は6月~7月と9月~10月に液体肥料を追肥します。地植えの場合は肥料をやらなくても育ちます。
    剪定・切り戻し 徒長した茎を思い切って切り戻します。7月中旬~下旬に切り戻すと秋に再び花が咲きます。

    ナスタチウムを挿し芽(挿し木)で増やす方法

    ナスタチウムを挿し芽で増やすのは6月頃が適期です。

    挿し芽で増やす方法は次のとおりです。

    1. 茎の部分を5~10cm切り取る。
    2. 上の部分の葉を数枚以外は取り除く
    3. 切り口を鋭利な刃物で斜めにカットする
    4. 切り口を1~2時間ほど水に浸す
    5. 挿し穂の切り口に発根促進剤を塗布する
    6. 土に割りばしなどで穴を空ける
    7. 空けた穴に挿し穂を挿す

    根が付くまでは、明るい日陰に置いて乾燥させないようにして、発根が確認できたら鉢上げ(植え替え)しましょう。

    乾燥が気になる場合は、ふんわりとビニールをかけておくのもおすすめです。

    こぼれ種でも増える

    ナスタチウムは、こぼれ種でもよく発芽します。

    ベランダでの栽培でも、こぼれ種が発芽して新しい株が育つことがあります。

    種を集めて一晩水に浸けてから蒔くようにするとさらに発芽率がアップするので、種でたくさん増やしたい方は種を収穫することをおすすめします。

    ナスタチウムの収穫時期と方法

    ナスタチウムは花や葉、種子は食用になりサラダや酢漬けなどに利用できます。

    ナスタチウムの収穫については、以下のポイントを押さえておきましょう。

    花が咲いたらすぐに摘み取ります。摘み取った花は水にさらして洗い、水気を切ってから冷蔵庫で保存します。
    葉は随時収穫できますが、若い葉の方が柔らかくて美味しいです。葉を摘むときは株の外側から取り、株元から5cm以上残して切り取ります。
    種子 種子は花が終わってから最初は小さい直径5mm弱の大きさが、直径1cm程になるほど膨らみます。その黄緑色の粒が熟して黄土色に変わり、完全に熟すとポトリと種が地面に落ちて水分を含み、また発芽します。種子を収穫するときは黄緑色の粒を株から摘み取ります。

    ナスタチウムの育て方に関するQ&A

    ここでは、ナスタチウムの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • ナスタチウムに毒性はある?
    • ナスタチウムの立ち枯れ病とは?
    • ナスタチウムの芽が出ない理由と対処法は?
    • 混植に適したコンパニオンプランツは?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    ナスタチウムに毒性はある?

    結論から書くと、ナスタチウム自体には毒性はありません。

    ただし、観賞用に栽培されたナスタチウムは食べられないので注意してください。観賞用のナスタチウムは害虫駆除のために農薬を散布している場合があり、使用されている農薬にもよりますが、物によっては手に届くまで農薬が残っている場合があります。そのため、観賞用として販売されているものはあくまで観賞用として楽しむようにしましょう。

    食用として育てる場合は、必ず野菜専用の土を使い種から育てます。理由は、園芸用のナスタチウムの苗は人体に使用できない量の農薬を使って栽培しているからです。苗から育てたい人はエディブルフラワーとしてナスタチウムを販売しているお店から購入してください。

    ナスタチウムの立ち枯れ病とは?

    立ち枯れ病とは、高温多湿の環境で株が蒸れてしまい茎や葉が枯れてしまう病気です。

    立ち枯れ病にかかると、ナスタチウムは元気な花を咲かせることができません。また、立ち枯れ病は他の植物にも感染する可能性があります。

    立ち枯れ病を防ぐためには、以下のような対策を行いましょう。

    • 水やりは土の表面が乾いてから行う。
    • 風通しの良い場所に植える。
    • 日当たりの良い場所に植える。
    • 予防的に殺菌剤を散布する。

    ナスタチウムは立ち枯れ病に弱い植物ですが、適切な管理を行えば美しい花を咲かせることができます。水やりや日当たり、風通しに注意して、ナスタチウムを元気に育てたいですね。

    ナスタチウムの芽が出ない理由と対処法は?

    ナスタチウムは種から育てることができる植物ですが、種まきをしても芽が出ないことがあります。その理由としては、以下のようなものが考えられます。

    芽が出ない原因 補足 対処法
    種子の品質が悪い スタチウムの種子は古くなると発芽率が低くなります。また、自分で収穫した種子は薄皮がついている場合があり、そのまままくと発芽しにくくなります。 新しい種を使うこと、自分で収穫した種子は薄皮を剥いてから蒔くようにします。
    水やりが不適切 ナスタチウムの種子は水分を必要としますが、水やりをしすぎると根腐れや茎腐れの原因になります。逆に水やりをしすぎないと乾燥して発芽しません。 土の表面が乾いてから水やりを行うようにします。
    温度が低すぎる ナスタチウムの種子は20度前後の温度で発芽しやすいです。温度が低すぎると発芽に時間がかかったり、発芽しなかったりします。 温度を保つために、日当たりの良い場所に置いたり、発芽箱やビニール袋を使ったりしましょう。

    混植に適したコンパニオンプランツは?

    ナスタチウムは花の鑑賞やハーブとしての活用だけでなく、他の野菜と一緒に植えることでさまざまな効果を発揮する「コンパニオンプランツ」としても優れています。

    コンパニオンプランツとは、作物の近くに植えるだけで害虫を遠ざけたり、生育を促進したりする植物のことです。ナスタチウムは、その香りや成分で多くの害虫を忌避し、また葉が茂って土を覆うことで保湿や保温の効果もあります。

    ナスタチウムと混植に適した野菜は、以下のようなものがあります。

    アブラナ科の野菜 白菜やキャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜はナスタチウムと相性が良いです。ナスタチウムはアブラナ科の野菜につきやすいアブラムシやヨトウムシなどの害虫を寄せ付けません。また、アブラナ科の野菜は根が深く伸びるため、ナスタチウムと根が競合しないで済みます。
    ナス科の野菜 ナスやトマト、ピーマンなどのナス科の野菜もナスタチウムと混植することでメリットがあります。ナスタチウムはナス科の野菜につきやすいコナジラミやカイガラムシなどの害虫を遠ざけます。また、夏場にはナスタチウムの葉がナス科の野菜の根元を覆って土温を上げたり乾燥を防いだりします。
    その他の野菜 上記以外にも、ニンジンやレタス、オクラなどの野菜とも混植することができます。ただし、根が浅く伸びる野菜と混植する場合は、根が絡まらないように注意しましょう。

    以上が、ナスタチウムと混植に適したコンパニオンプランツについてです。ナスタチウムは花壇だけでなく畑でも活躍する万能な植物です。ぜひ試してみてください。

    まとめ:ナスタチウムの育て方のポイント

    この記事ではナスタチウムの育て方のポイントをご紹介しました。

    ナスタチウムはそれほど栽培が難しいハーブではありませんが、耐暑性も耐寒性もそれほど高くないので、夏越しと冬越しには注意が必要です。

    また、水やりや肥料の与え方によっては、花が咲かなかったりひょひょろと徒長したり倒れたりすることもあるので、ポイントを押さえて栽培するようにしましょう。

    ナスタチウムは花や葉、種子は食用になりますので、上手に栽培して新鮮な状態で収穫して活用したいですね。

    ナスタチウムの食べ方については、別の記事でご紹介予定です。(ただいま作成中ですのでしばらくお待ちください。)

  • キンセンカ(カレンデュラ)の育て方|種取り時期や耐寒性について

    キンセンカ(カレンデュラ)の育て方|種取り時期や耐寒性について

    キンセンカ(金盞花)はキク科キンセンカ属の一年草または多年草で、地中海沿岸が原産地です。

    「カレンデュラ」「ポットマリーゴールド」とも呼ばれることがあり、黄金色の盞のような花を長い花期に咲かせ、太陽に反応し、朝になると開き夕方に閉じる性質があります。

    栽培方法は難しいこともなく、食用や薬用などハーブとしての側面もあることで、自宅で育ててみたいという方もきっと多いでしょう。

    この記事では、キンセンカ栽培について種まきから収穫までをまとめていますが、中でも尋ねられることが多い種の取り方や耐寒性についても詳しくお伝えしているので、参考にしてみてくださいね。

    キンセンカの種まき時期と方法

    キンセンカの種まきの時期は地域や品種によって異なりますが、一般的には9月~11月の間が適しています。発芽適温は15~20℃です。

    ただし、北海道などの寒冷地では冬の寒さに耐えられないため、春に種まきをする方が良いでしょう。

    種まきの方法は、以下のとおりです。

    1. トレーなどに草花用の培養土を入れて表面を平らにする。
    2. 種をまんべんなく蒔く。
    3. 種は軽く土で覆う程度で深く埋めないようにする。
    4. 水やりをして土を湿らせる。
    5. 水はけの良い場所に置き乾燥しないように管理する。
    6. 約2週間ほどすると発芽する。
    7. 発芽したら日当たりの良い場所に移す。
    8. 本葉が3枚ほどになったらポットに移植する。(株間は10cmほど空ける)

    その後は苗と同じように育てます。

    キンセンカ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種まきを行ったらキンセンカ栽培に適した環境づくりをしていきましょう。

    キンセンカは、日当たりと風通しのよい場所で育てることが大切です。

    環境づくりのポイントを以下にまとめました。

    用土づくり 有機質に富む弱アルカリ性のものが適しており、酸性土壌を嫌います。鉢植えの場合は一般の草花用培養土を使うか、赤玉土と腐葉土を混ぜたものを用います。植えつける前に、苦土石灰や堆肥や緩効性肥料などを元肥として施しておきます。
    水やり 土が乾いたらたっぷりと行います。乾燥には比較的強いですが、過湿には弱く根腐れしやすくなります。花壇では、根が張ったら水やりはほとんど必要ありません。
    肥料 鉢植えでは月に1回ぐらい液体肥料を与えます。花壇では、植えつけ時に施した元肥で十分ですが、花が咲き始めたら追肥をするとよいでしょう。

    キンセンカを鉢植え・プランターで育てる方法

    キンセンカは、地植えだけでなく鉢植えやプランターでも楽しむことができます。鉢植えやプランターで育てる場合は、以下の点に注意しましょう。

    用土 水はけと水持ちのバランスがよく、弱アルカリ性のものを選びます。市販の草花用培養土を使うと便利です。苦土石灰を混ぜると酸性を中和することができます
    鉢・プランター選び 65cm程度のものに4~6株の苗を植えるのが良いでしょう。(株間は20cmほど空けます)
    植え付け時期 秋頃(9月~11月)が適しています。寒地では春に植え付けます。
    水やり 土の表面が乾いたらたっぷりと行います。夏は1日に1回、冬は2~3日に1回程度が目安です。手で土を触ってみて判断しましょう
    肥料 植え付け前に緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。窒素分の多い肥料は避けましょう。植え付け後は、生育期(10月~4月)に液肥を10日に1回与えます。
    病害虫 ヨトウムシやアブラムシなどがつくことがあるので、早めに駆除しましょう。ウドンコ病や炭そ病も発生する可能性があるのでご注意ください。

    キンセンカの植え替え時期と方法

    鉢植えやプランターで育てる場合、数年に一度は植え替えを行うとより元気に咲きます。

    植え替えを行う時期は、秋頃(9月~11月)が適していますが、寒地では春に植え替えます。

    なお、植え替える前に、キンセンカの根元を少し乾かしておくこと、根が張りすぎている場合は根切りバサミで切り詰めるのがポイントです。

    植え替えの方法は、以下のとおりです。

    1. 元のものより一回り大きい鉢やプランターを用意する。
    2. 鉢底に鉢底網を敷き、その上に軽石や鹿沼土などの排水材を敷く。
    3. 新しい用土を用意する。
    4. 苦土石灰を混ぜて酸性を中和させる。
    5. 鉢やプランターに用土を入れる。
    6. キンセンカを植え付けて、根元から1cmほど高くなるように土を盛る。
    7. たっぷりと水やりをする。

    その後は、土の表面が乾いたら水やりを行って管理していきます。

    キンセンカの花が咲く時期と香り・花言葉

    キンセンカは黄色やオレンジなどの鮮やかな花を咲かせる一年草です。開花期は12月~6月と長く、冬から春にかけて楽しむことができます。

    花は日の光を浴びて開き、夜になると閉じる性質があります。香りはほとんどありませんが、花びらは食用にもなります。

    キンセンカの花言葉は、「別れの悲しみ」「悲嘆」「寂しさ」「失望」です。これは、ギリシャ神話のアポロンとレウトコエ王女の悲恋に由来しています。

    また、キリスト教では黄色い花は迫害者の象徴とされることから、否定的な意味合いが強くなっています。明るい色合いの花ですが、裏腹に悲しい感情を表現する花となっています。

    花が終わったら行う花がら摘みのやり方

    花がら摘みとは、咲き終わった花を取り除く作業のことです。花がら摘みを行う理由は、次のようなものがあります。

    • 新しい花の発育を促す
    • 病気やカビの予防をする
    • 見た目を美しくする

    花がら摘みのやり方は、基本的にはハサミで切り取る方法と手で抜き取る方法があります。

    ハサミで切り取る場合は花茎の根元から切ります。手で抜き取る場合は、茎がやわらかい植物に限ります。

    どちらの場合も、種や実ができる部分から取り除くことが大切です。

    花がら摘みのタイミングは、咲いた花が色あせたり、花びらが丸まったりしたときです。水やり後や気温が適度なときに行うと、植物に負担をかけずに済みます。

    花がら摘みを定期的に行うことで、植物の生育を促し美しい花を長く楽しむことができます。

    キンセンカの切り花の育て方

    キンセンカは春に黄色やオレンジのキラキラとした花を咲かせる一年草です。切り花としても人気があり、花瓶に活けると部屋を明るく彩ります。

    切り花にするときは、花が完全に開いた状態で切り取ります。花が閉じているときや、花びらが縮れているときは避けます。

    キンセンカの切り花の育て方は、以下のポイントに注意して行います。

    すぐに水に浸ける 切り取ったらすぐに水に浸けます。水切れを防ぐために、茎の先端を斜めに切り落とし葉やつぼみを取り除きます。
    水の量 水の量は茎の半分くらいまで入れます。水は常温で、水道水でも問題ありません。
    水の取り換え 水は毎日取り替えます。その際に茎の先端も少し切り落として新鮮な状態を保ちます。
    花がら摘み 花がらはこまめに摘み取ります。花びらが散ってしまったらガクごと切り取ります。

    キンセンカの切り花は、上記の方法で管理すれば約1週間くらい持ちます。色鮮やかな花を長く楽しみましょう。

    キンセンカの室内での育て方

    キンセンカを室内で育てる場合は、以下のポイントに注意して行います。

    置き場所 日当たりと風通しの良い場所に置きます。レースカーテン越しの窓際が適しています。直射日光や暖房器具の近くは避けましょう。
    水やり 土が乾いたらたっぷりと水やりをします。夏場であれば1日1回が目安です。
    肥料 鉢植えは10日に1度、液体肥料を与えます。家庭菜園用や野菜用の肥料を使うと安心です。
    花がら摘み 花がらはこまめに摘み取ります。花びらが散ってしまったらガクごと切り取ります。
    切り戻し 花が終わったら、全体の三分の一から半分程度に切り戻しをします。脇枝が生長して花芽がたくさんある株になります。

    キンセンカは上記の方法で管理すれば冬から春まで長く楽しめます。色鮮やかな花を室内で咲かせましょう。

    キンセンカを剪定・切り戻し・摘心する方法と目的・時期

    キンセンカは、基本的には剪定を必要としない植物です。

    ただ、茎葉が混み合うようになった場合は、うどんこ病にかかりやすくなってしまうので間引き剪定を行いましょう。

    切り戻しは、植物の成長を促してより多くの花を咲かせることを目的に行いますが、カレンデュラは、春になってから草丈を3分の1から半分ほど切り戻すと花芽が多く付きます。

    また、摘心しておくと脇芽がでて花数が増えます。摘心で花数を増やしたい場合は、花が咲く前(蕾がつかない段階)に茎の先端を切っておきましょう。

    キンセンカの夏越し方法はある?

    キンセンカは、冬から春にかけて咲く一年草です。

    夏になると暑さや日差しに弱くなり、花付きも悪くなるため、夏越しはできません。

    花が終わったら株を抜いて処分しましょう。

    キンセンカの耐寒性と冬越しの方法

    キンセンカは寒さに強い一年草です。最低温度は-15℃まで耐えられると言われており、地植えであっても特別な冬越しの必要はありません 。

    ただし、雪が降る地域では雪が重くなって株が倒れたり折れたりすることがあるので注意が必要です。雪が降る前に、株を軽く切り戻しておくと良いでしょう。

    鉢植えの場合は、日当たりと風通しの良い場所に置きましょう。鉢土が凍らないように、鉢底に砂利や発泡スチロールなどを敷いておくと良いです。

    また、鉢を複数並べて密集させると、互いに保温効果があります。水やりは、土が乾いたら少量ずつ与える程度で十分です。肥料は与えないでください。

    キンセンカは、冬から春にかけて咲く花です 。12月ごろから開花し始め、3月~5月が最盛期です。花が終わったら、花がらを摘み取って種をつけないようにしましょう。これで長くきれいに咲かせることができます。

    キンセンカの増やし方

    キンセンカの増やし方は種まきが一般的です。種は大きめで扱いやすく発芽率も高いので比較的増やしやすい植物です。

    種まきの方法については、種まき時期と方法の項をご参照ください。

    こぼれ種でも増える

    キンセンカはこぼれ種でも増えていきます。

    花が終わった後に種ができるので、それらが地面に落ちて、次の年に発芽することがあります。

    ただし、こぼれ種で増やす場合は発芽率が低いこともありますので、確実に増やしたい場合は種を採取して蒔くことをお勧めします

    キンセンカは挿し木や挿し芽では増やせない?

    キンセンカは挿し木や挿し芽で増やすことはできません。

    キンセンカを増やすには、上に記載したとおり種で増やすしかありません。

    ヤフー知恵袋でもキンセンカを挿し木で増やす方法に関汁質問が挙げられていて、挿し木の方法が掲載されているというサイトのURLが掲載されていますが、現在のところリンクページは削除されています。

    キンセンカの収穫時期と方法

    キンセンカは観賞用として植えられるほか、花は薬用や染料としても利用されています。また、ヨーロッパではハーブやエディブルフラワーとして用いられます。

    キンセンカの花にはサポニン(calendulaglycoside A-C)が含まれており、利尿、発汗、瀉下、止血、胆汁分泌促進、通経、芳香性健胃作用があります。また、結膜炎に目薬として用いられることもあります。

    キンセンカの花は開花したらすぐに切り取っても良いです。収穫時期は品種や栽培環境によって異なりますが、一般的には3月から5月頃です。

    収穫方法は簡単で、花が開き始めたら茎の下部からハサミで切り取るだけで完了です。

    キンセンカの育て方に関するQ&A

    ここでは、キンセンカの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • キンセンカの種はどれ?
    • 種の取り方と種取り時期は?
    • キンセンカは多年草ですか?
    • カレンデュラのパワーデイジーや冬知らずの育て方も同じで良い?
    • キンセンカのスノープリンセスの育て方も同じ?
    • アフリカキンセンカの育て方も同じ?
    • キンセンカの花はいつまで咲く?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    キンセンカの種はどれ?

    キンセンカは花がしぼんで茶色くなった後に種をつけます。

    花の中心部分にある黒くてひょろっとした形をしているのが種です。

    種の取り方と種取り時期は?

    キンセンカの種は、花の中心部分にあるのでピンセットなどを使うと取りやすいです。

    種を摘み取るタイミングは、花がしぼんで茶色くなってからゆすって落ちるまでの間です。ゆすって落ちるときに茶色くなっていない種もあるかもしれませんが、それらは発芽率が低いので破棄します。また、緑色の種も同様に発芽率は低いです。

    摘み取った種は、新聞紙などに包んで乾燥させた後、空き瓶などに入れて冷蔵庫で保存します。保存するときには乾燥剤を一緒に入れておくと湿気を防げます。保存期間は2~3年ですが、5年以上保存しても発芽することがあります。

    キンセンカは多年草ですか?

    キンセンカはキク科キンセンカ属 (カレンデュラ属)の植物で、一年草もしくは短命多年草です。一年草とは、種から発芽して花を咲かせ、種を残して枯れるまでのサイクルが一年以内で終わる植物のことです。多年草とは、一度根付いたら何年も生き続ける植物のことです。

    キンセンカの中でも、主に栽培されるのはトウキンセンカとも呼ばれるカレンデュラ・オフィシナリス種 (Calendula officinalis)です。この種は一年草で、秋に種をまくと冬から春にかけて花を咲かせますが、夏には枯れてしまいます。しかし、こぼれ種で増えることがあり翌年も花を咲かせることがあります。

    また、「冬知らず」という品種はホンキンセンカの和名を持つカレンデュラ・アルベンシス種 (C. arvensis)の一品種で、寒さに強く冬中花を咲かせ続けることから、冬花壇の定番植物として古くから栽培されています。この品種は短命多年草で、数年間生き続けることがあります。

    つまり、キンセンカは一年草もしくは短命多年草であり、品種によって耐寒性や寿命が異なります。購入する際には品種名や特徴を確認しておくと良いでしょう。

    カレンデュラのパワーデイジーや冬知らずの特徴は?

    カレンデュラの「パワーデイジー」は、春夏秋冬途切れることなく花が咲き続ける品種です。

    耐寒性と耐暑性ともに優れているほか、うどんこ病に強く改良されています。

    花付きもよく、1株に100輪以上の花を同時に咲かせます。

    一方の「冬知らず」は、開花期は11月~6月と(積雪地域でなければ)名前の通り冬の寒い中でも濃い黄色の花を咲かせ続ける特徴があります。

    冬期は草丈が低めですが2月末くらいから成長速度が高まり50㎝あたりの草丈まで育ちます。陽当たりと風通りよく排水の良い環境で育てると良く育ちます。

    キンセンカのスノープリンセス特徴は?

    「スノープリンセス」は、キンセンカでは初めてのホワイトカラーの品種です。草丈は30~50cmで切り花にも向きます。

    耐寒性があり、春先から秋までと長期間に渡り花が咲き続けます。

    アフリカキンセンカの特徴は?

    アフリカキンセンカは、草丈が20cm〜50cm程になるキク科の一年草で日本では3月〜5月頃に開花します。

    アフリカキンセンカの花は、品種により異なりますが茎先に径3cm〜6cm程の頭状花序を出します。

    花色は黄色〜オレンジ色で花弁基部は紫色を帯びます。また、白やピンク色の花色品種もあります。

    キンセンカの花はいつまで咲く?

    キンセンカは地中海沿岸原産のキク科の一年草で、黄色やオレンジなどの鮮やかな花を咲かせます。切り花にも適しており、ハーブや食用花としても利用されます。

    キンセンカの花期は、秋に種まきをすると12月ごろから開花し、花の最盛期は3月~5月の春です。

    花は日が当たると開き、夜間や天気の悪い日には閉じる性質があります。

    キンセンカは耐寒性が高く、関東以南では冬越しできますが、夏になると暑さに弱くなり枯れてしまうことが多いため、夏まで咲かせることは難しいです。

    つまり、キンセンカの花はいつまで咲くかというと、品種や気候にもよりますが一般的には5月頃までが目安です。6月以降は新しい苗を植え替えるか、秋まで待って種まきをする必要があります。

    まとめ:キンセンカ(カレンデュラ)の育て方のポイント

    キンセンカ(カレンデュラ)の育て方についてまとめました。

    キンセンカは発芽率も高く育てやすい植物ですが、夏越しができないので種まきの時期には注意が必要です。

    それ以外はそれほど難しいこともありませんし、管理もしやすいので初心者の方でも気軽に挑戦できる植物と言えます。

    ハーブとしての側面もあるので、ハーブティーなどに活用するのも楽しいですよ。

     

    【追記】

    キンセンカの効能についてはこちらのページで詳しくご紹介しています。

    [surfing_other_article id=”1953″]

    カレンデュラオイルの作り方などについて、別記事でご紹介します。(ただいま作成中)

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