カテゴリー: ハーブの育て方

  • ロシアンセージ(リトルスパイヤー)の育て方|鉢植えでの栽培や挿し木の方法

    ロシアンセージ(リトルスパイヤー)の育て方|鉢植えでの栽培や挿し木の方法

    ロシアンセージ(リトルスパイヤー)は、夏から秋にかけてラベンダー色の花穂を咲かせるシソ科の多年草です。

    花や葉にはさわやかな香りがあり、観賞用だけでなく、ドライフラワーやリースなどにも利用できます。

    ロシアンセージは放任していると増えすぎることもあるため、庭に植えてはいけないと言われることがありますが、適切に管理することで手に負えなくなるようなことはありません。

    この記事では、ロシアンセージの育て方や挿し木での増やし方のほか、トラブルを未然に防ぐ方法を中心にお伝えしています。

    ロシアンセージを育ててみたいという方は是非参考にしてみてくださいね。

    ロシアンセージの種まき時期と方法

    ロシアンセージ(リトルスパイヤー)の種まきの適期は、3月~4月と9月~10月です。

    ただし、種まきは発芽率が低く発芽までに時間がかかるので、苗を買ってきたり挿し木で増やしたりする方が簡単です。

    種まきをする手順は次のとおりです。

    1. 育苗ポットにの水はけの良い土(バーミキュライトや赤玉土など)を入れる。
    2. 種を3~4個ずつ、重ならないようにポットに蒔く。
    3. 上から薄く土をかぶせる。
    4. 霧吹きで水を与えて土を湿らせる。
    5. ビニール袋などで覆って温室状態にする。
    6. 直射日光は避けて、明るく暖かい場所に置く。
    7. 土が乾燥しないように管理する。
    8. 1~2週間すると芽が出てくる。
    9. 芽が出たらビニール袋を外して、日当たりの良い場所に移す。
    10. 本葉が2~3枚出たら間引きして1ポットに1本だけ残す。
    11. 根が鉢底から出たら、大きめの鉢に植え替える。

    以上が、ロシアンセージの種まき時期と方法です。

    種まきは根気が必要ですが、自分で育てたロシアンセージは愛着が湧くことでしょう。ぜひ挑戦してみてくださいね。

    ロシアンセージ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    ロシアンセージ(リトルスパイヤー)は日がよく当たり乾燥した痩土地や、砂利が多く混じった土地、高台の風通しのよい土地を好みます。

    暑さと寒さの両方に耐性がありますが、多湿には弱いので水はけが良いことが大切です。

    ロシアンセージ栽培に適した環境づくりのポイントを以下にまとめました。

    環境 ポイント
    用土づくり 赤玉土やバーミキュライトなどを混ぜて水はけを良くします。鉢植えの場合は、市販のハーブ用培養土や山野草向けの用土、サボテン用培養土などを使うとよいでしょう
    水やり 乾燥に強い植物なので、土が乾いてからたっぷりと与えます。庭植えではほとんど必要ありませんが、鉢植えでは鉢の表面の土が乾いたら鉢底から流れ出るくらい水を与えます。
    肥料 肥えた土なら無肥料でも育ちますが、生育が思わしくない場合は、春と秋や切り戻し後などに緩効性肥料を与えます。鉢植えでは3月から5月と、秋涼しくなる9月下旬から10月に置き肥を月1回施し、生育の様子を見て液体肥料を施します。

    ロシアンセージの地植えの時期と方法

    ロシアンセージ(リトルスパイヤー)の地植えの時期は、真夏と真冬を避けた春か秋の暖かい日に行います。ロシアンセージは日当たりと風通しの良い場所を好みますが、土質にはあまりこだわりません。ただし、水はけの良いことが大切です。

    地植えの方法は、以下のとおりです。

    1. 水はけが良い土壌を作る。
    2. 苗を鉢から取り出して根をほぐす。
    3. 根が長すぎる場合は適度に切り詰める。
    4. 用土を平らにして苗の根元と同じ高さになるように穴を掘る。
    5. 苗を穴に入れて、根元をしっかりと固定する。
    6. たっぷりと水を与える。
    7. 土が乾いたら水やりをして管理する。

    ロシアンセージは草丈が高くなる植物なので、植え付ける際は他の植物との間隔を十分にあけるようにします。

    また、背丈が高くなってきたら支柱を立てるなどして倒れないように対策しましょう。

    ロシアンセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    ロシアンセージは鉢植え・プランターでも育てることができます。

    留意点を以下にまとめました。

    留意点 ポイント
    鉢・プランター選び 根が詰まらないように十分な大きさを選びます。ロシアンセージは大きくなるので、1株につき直径20cm以上の鉢やプランターにすると良いでしょう。
    用土 市販のハーブ用の土や赤玉土と腐葉土を半々に混ぜたものなど、水はけの良いものを使います。
    水やり 土の表面が乾いたらたっぷりと行います。夏場は毎日、冬場は2~3日に1回程度が目安です。水やりの際は、鉢底から水が流れ出るくらい与えます。
    肥料 春と秋に緩効性肥料を与えます。液体肥料を使う場合は、生育期に月1回程度施します。
    剪定・切り戻し 花が終わったら株元から数節残して剪定します。
    植え替え 1~2年に1度、春か秋に行います。

    ロシアンセージの植え替え時期と方法

    ロシアンセージは、水はけの良い土壌を好む植物です。鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために1~2年に1度、春か秋に植え替えを行います。

    庭植えの場合は一度植え付けたらそのままでも大丈夫ですが、場所を変えたい場合は5月~6月頃に植え替えると良いでしょう。

    植え替えの方法は以下のとおりです。

    1. 植え替える前に、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをする。
    2. 植え替える鉢やプランターは、根が詰まらないように1~2回り大きなものを選ぶ。
    3. 新しい鉢に新しい用土を入れる。
    4. 根を傷めないように注意して鉢からロシアンセージを抜き取る。
    5. 根が絡まっている場合はやさしくほぐす。
    6. 根元が元の高さと同じくらいになるように調整して植え付ける。
    7. 周囲の用土を固める。
    8. 鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与える。

    以上の手順で、ロシアンセージの植え替え作業を行うことができます。

    ロシアンセージの花が咲く時期と香り・花言葉

    ロシアンセージは、青から紫の花を枝分かれした円穂花序のような形で、ラベンダーに似たさわやかな香りがする花を咲かせます。

    真夏から10月下旬までで、香りはリラックス効果や虫除け効果があるとされています。

    ロシアンセージの花言葉は、「家族の愛」や「家族の徳」といわれています。根元からたくさん枝分かれして花を咲かせる姿が、大家族のように見えることから、このような花言葉がつけられたと考えられます。

    また、「尊敬」や「知恵」という花言葉もありますが、これは英語で賢人を意味する「sage」と同じ綴りであることから来ています。

    ロシアンセージの室内での育て方

    ロシアンセージは、日当たりと風通しの良い場所を好む植物ですが、室内で育てることも可能です。

    ただし、以下の点に注意してください。

    補足
    日光 ロシアンセージは、1日6時間以上の直射日光が必要なので、室内で育てる場合は南向きの窓辺などに置きましょう。日光が不足すると、花付きが悪くなったり茎が伸びすぎたりします。
    水やり ロシアンセージは乾燥に強い植物ですが、室内では乾きやすいので注意が必要です。鉢土の表面が乾いたら、鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりをしましょう。冬は水やりを控えめにしてください。
    温度 ロシアンセージは、耐寒性が強い植物ですが、室内では暖房などで温度が高くなりすぎると弱ってしまいます。冬は10℃前後の涼しい場所に置きましょう。夏は熱中症を防ぐために、直射日光や風通しの悪い場所を避けましょう。
    肥料 ロシアンセージは肥料をあまり必要としない植物ですが、室内では栄養が不足しがちです。春と秋に緩効性肥料を少量与えましょう。花後に切り戻した場合は、切り戻し後にも肥料を与えるとよいでしょう。
    剪定・切り戻し ロシアンセージは、大きくなると支柱が必要になることもあります。室内で育てる場合は、初夏に摘心して脇芽を増やしたり、花後に株元から数節を残して切り戻したりするとよいでしょう。これによって草丈を抑えるとともに花数を増やすことができます。

    ロシアンセージを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    ロシアンセージは、高さが1m以上にもなる多年草です。美しい花と香りを楽しむためには、適切な剪定・切り戻しが必要です。

    ロシアンセージは開花期間が長く、花を咲かせながら大きく成長していくので、好みのタイミングで剪定・切り戻しをしていきます。

    細い枝や込み合っている枝を剪定していきますが、太い枝も剪定しても構いません。晩秋に強めに切り戻すと翌年の草姿のバランスや成長が良くなる効果があるのでおすすめです。

    ロシアンセージの夏越しは蒸れに注意する

    ロシアンセージの耐寒性は強いのですが、夏の高温多湿な環境が苦手な性質です。

    夏越しする際には、以下の点に注意する必要があります。

    対策 ポイント
    水やり 過湿を嫌う植物なので水やりは控えめにします。庭植えの場合はほとんど降雨のみで大丈夫です。鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと与えますが、水切れにはご注意ください。
    風通し 蒸れやすい環境を嫌う植物なので風通しを良くします。枝が込み合っているようなら適宜、剪定を行います。また、西日が直接当たる場所は避けるようにします。

    ロシアンセージの耐寒性と冬越しの方法

    ロシアンセージは耐寒性の強い植物で、-20℃程度までの寒さに耐えられるため特別な冬越しの対策は必要ありません。

    ただし、以下の点に注意してください。

    対策 ポイント
    枝の刈り込み ロシアンセージは冬に落葉し地上部が枯れたように見えますが、春になると新芽が出てきます。冬前に3節程度残して地際で刈り込むと、翌年の成長や草姿のバランスがよくなります。また、花が終わったら数節を残して株元で切り戻すと、枝数が増えて花数も増えます。
    水やり 冬は乾燥することが多いので土が乾いたら適度に水やりをします。ただし、過湿を嫌う植物なので水やりは控えめにします。庭植えの場合は、ほとんど降雨のみで大丈夫です。
    防寒 鉢植えの場合は、鉢底から冷えることを防ぐために鉢を新聞紙やビニールなどで巻いたり、麻袋や毛布などで包んだりします。また、風当たりの強い場所は避けて、日当たりと風通しの良い場所に置きます。

    ロシアンセージは丈夫で美しい植物ですが、冬越しに失敗すると枯れてしまうこともあります。適切な管理で冬を越して春に再び咲かせましょう。

    ロシアンセージが大きくならない理由

    ロシアンセージの草丈は40~150cm程度になりますが、品種によって違いがあります。

    例)ロシアンセージの品種と大きさ

    • リトルスパイアー:60cm程度
    • ブルージーンズ:40cm程度

    こうした品種による違いの他、環境によるロシアンセージが大きくならない理由としては、以下のようなものが考えられます。

    理由 補足
    日当たりが悪い ロシアンセージは日当たりの良い場所を好みます。日陰になると生育が悪くなるので日当たりの良い場所に移動させましょう。
    水やりが不足している ロシアンセージは水はけの良い土壌を好みますが、乾燥しすぎると根が傷んでしまいます。土が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをしましょう。
    肥料が不足している ロシアンセージは肥料分の少ない土でも育ちますが、生育が思わしくない場合は緩効性肥料を与えましょう。春と秋や切り戻し後などに施すと効果的です。
    剪定や切り戻しが不足している ロシアンセージは花後に数節を残して株元で切り戻すと枝数が増えて花数も増えます。また、冬前に3節程度残して地際で刈り込むと翌年の成長や草姿のバランスがよくなります。

    ロシアンセージは植えてはいけないと言われる理由

    ロシアンセージは丈夫で育てやすく美しい植物ですが、「植えてはいけないと」言われることがあります。

    その理由としては、以下のようなものが考えられます。

    考えられる理由 補足
    大きくなりすぎる 基本種では草丈が150cm程度にもなるため、花壇や鉢植えでは場所をとりすぎたり他の植物と競合したりする可能性があるほか、大きくなりすぎると倒れやすくなります。品種によっては草丈を抑えた小型のものもありますが、それでも40cm程度は必要です。
    根が張りすぎる ロシアンセージは乾燥に強いために根が深く張ります。そのため地植えでは根が他の植物の根を圧迫したり、鉢植えでは根詰まりを起こしたりする可能性があります。鉢植えでは根詰まりを防ぐために、1~2年に1度の植え替えが必要となります。
    花粉症やアレルギーの原因になる ロシアンセージの花や葉の香りは好みが分かれるところですが、敏感な人にとっては花粉症やアレルギーの原因になることもあります。特に室内で育てる場合は注意が必要です。

    以上が、ロシアンセージを植えてはいけないと言われる理由です。

    ロシアンセージは涼しげで美しい花を咲かせる植物ですが、育てる場所や方法によっては問題が生じることもあります。自分の環境や好みに合わせて、適切な品種や管理方法を選びましょう。

    ロシアンセージが増えすぎるのを防ぐ方法

    ロシアンセージはこぼれ種でも地下茎でも増えるので、いつの間にか庭の勢力図を塗り替えるほど増えすぎていることも珍しくありません。

    挿し木でも増えるので、剪定時に落とした枝からも増えるなど、気を付けないと大変なことになりかねません。

    増えすぎたからと伐根しようにも、根張りが強くなかなか伐根するのも難しく、増えすぎてしまうと対処が大変になってしまうので注意しましょう。

    ロシアンセージが増えすぎるのを防ぐには、毎年強めに剪定することがとても大切です。地上の2節を残すくらい強く剪定するくらいでも問題ありません。

    木質化するのも早いので、放置しすぎないように管理しておくようにしたいですね。

    ロシアンセージが倒れる理由と対策

    ロシアンセージは、背丈が高くなりすぎたり風や雨によって倒れてしまうこともあります。

    ロシアンセージが倒れる理由と対策としては、以下のようなものが考えられます。

    理由 補足
    肥料分が多すぎる ロシアンセージは痩せた土地で育つ植物なので、肥料分が多いと茎が太くなりすぎて自重に耐えられなくなります。
    風通しが悪い 風通しが悪いと茎が弱くなりやすく、また病気や害虫にもかかりやすくなります。風通しの良い場所に植え替えるか、周囲の草花を間引きしましょう。
    株が密集している ロシアンセージは株が大きくなると花付きが悪くなったり、倒れやすくなったりします。その場合は、春か秋に株分けをして株の密度を薄くしましょう。

    ロシアンセージの増やし方

    ロシアンセージの増やし方としては、

    • 挿し木で増やす方法と時期
    • 株分けで増やす方法と時期
    • こぼれ種でも増える

    上記3つの方法があります。

    地下茎でも増えますが、コントロールするのが難しいのでここではこの3つについて説明していきます。

    挿し木で増やす方法と時期

    ロシアンセージの挿し木の適期は、気温が生育適温の20~25℃くらいになる5月頃か、10月頃です。

    挿し木の手順は以下のとおりです。

    1. 挿し穂として若く元気な枝を切り取り、1時間ほど水あげする。
    2. 枝についた葉のうち、土に埋まってしまう部分は切り取る。
    3. 挿し木の用土は、あらかじめ十分湿らせておきます。
    4. 挿し穂を斜めにカットして吸水面を広くする
    5. 挿し穂に発根促進剤をつける。
    6. 用土に細い棒で穴を開ける。
    7. 開けた穴に挿し穂を挿す。
    8. 隙間が生じないようにそっと土を寄せる。
    9. 日陰で保管し、乾燥しないように管理する。

    2週間から1ヶ月ほどして発根したら日なたに移してあげましょう。

    株分けで増やす方法と時期

    ロシアンセージは株分けで繁殖することができますが、一度に得られる株数は少ないです。

    株分けの適期は、気温が生育適温の20~25℃くらいになる5月頃か、10月頃です。

    株分けの手順は以下のとおりです。

    1. 株分けする親株を掘り上げる。
    2. 根を洗って、根が絡まっている部分をほぐす。
    3. ハサミやナイフで根と茎を切り分ける。
    4. 分けた株を元の場所や新しい場所に植え付ける。
    5. 植え付け後はたっぷりと水やりをします。

    増やせる速度は遅いですが、成功確率が高いのが利点の増やし方です。大株になったものや老化した株の更新にも役立ちます。

    こぼれ種でも増える

    ロシアンセージの開花後に種が落ちて、そのまま土に埋まって発芽することがあります。

    放置したままでも次第に広がっていきますが、株元が混み合って病気になる可能性がある点にはご注意ください。

    苗が大きくなりすぎないうちに根を傷めないように掘り上げて、別の場所に植え付けると好みの場所に増やせますし、病気の可能性を減らすこともできます。

    ロシアンセージの収穫時期と方法

    ロシアンセージの花や葉にはさわやかな香りがあり、観賞用だけでなく、ハーブティーやポプリなどにも利用できます。

    収穫時期は、花が咲き始める7月頃から10月頃が適しています。

    花が咲く前の葉は香りが強く、花が咲いた後は花も一緒に収穫できます。収穫する時期によって、香りや色合いが変わるので、好みに合わせて選びましょう。

    収穫は、枝ごと切り取って収穫します。切り取る際は、剪定ばさみを使って茎の下部から切ります。切り口から水分が蒸発しないように、すぐに水に浸けるかビニール袋などで包んでおきましょう。

    ロシアンセージは、新鮮な状態で使うこともできますが、乾燥させて保存することもできます。乾燥させる場合は、収穫した枝を束ねて逆さまに吊るし、風通しの良い日陰でしっかり乾かしましょう。乾燥したら葉や花を摘み取って密閉容器に入れて冷暗所で保管すると良いです。

    収穫後は、こちらのページを参考に有効活用してみてくださいね。虫除けや料理などロシアンセージの使い方についてご紹介しています。

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    まとめ:ロシアンセージの育て方のポイント

    ロシアンセージ(リトルスパイヤー)は、耐寒性と耐暑性が強く、育てやすい多年草です。日当たりと水はけの良い場所に植えれば、夏から秋にかけて青紫の小花をたくさん咲かせます。

    鉢植えで栽培する場合は、鉢底に砂利や軽石を敷いて排水を良くしましょう。また、挿し木で簡単に増やすこともできます。

    ロシアンセージ(リトルスパイヤー)は、芳香性があり、ドライフラワーやリースにも使える万能な植物です。

    ロシアンセージが気になる方は是非、ご自宅などで育ててみてくださいね。

     

    【追記】

    ロシアンセージの他にもセージには様々な種類があります。

    セージの種類や特徴についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”602″]
  • クラリセージ(サルビア スクラレア)の育て方|種まきや苗の植え付け方法

    クラリセージ(サルビア スクラレア)の育て方|種まきや苗の植え付け方法

    クラリセージ(サルビア スクラレア)はセージの仲間で、南ヨーロッパ原産のハーブです。

    葉も花も大きく存在感のある植物ですが、香りもとても良く、アロマテラピーなどにも使われます。

    この香りは「女性に寄りそう香り」と形容されるほど優しい香りがするので、自分でも育ててみたいという方はきっと多いと思います。

    この記事では、クラリセージの種まきや苗の植え付け方法など、基本的な育て方をご紹介します。クラリセージは耐暑性も耐寒性も高いので育てるのは難しくありませんので、育てる際の参考にしてみてくださいね。

    クラリセージの種まき時期と方法

    クラリセージ(サルビア スクラレア)が発芽しやすい温度は気温20℃前後なので、種まき時期は、春(3~4月頃)か、秋(9~10月頃)が適期です。

    クラリセージの種まき方法は次のとおりです。

    1. 育苗ポットにバーミキュライトや赤玉土を入れて平らにする。
    2. 種を3~4個ずつ重ならないように蒔く。
    3. 上から薄く土をかけて軽く押さえる。
    4. 霧吹きで水を与えて土を湿らせます。
    5. 直射日光を避けて風通しの良い場所に置く。
    6. 土が乾いたら水やりをして管理する。
    7. 種まきから1~2週間して発芽したら日光に当てて徐々に慣らす。
    8. 必要に応じて間引きをする。
    9. 1ヶ月ほどで本葉が4~5枚になったら、鉢植えや地植えに移す。

    以上がクラリセージの種まき時期と方法です。

    種は小さくて発芽率が低いので、少し多めにま蒔くと良いでしょう。

    クラリセージ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種まきを行ったら栽培に適した環境づくりを行います。

    クラリセージ(サルビア スクラレア)は南ヨーロッパ原産の植物で、日当たりがよく乾燥した土地で生育できます。低温に強く-18℃の環境下でも生育できますが、高温多湿の条件には弱く涼しく風通しのよい場所を好みます。そのため、栽培するときには以下の点に注意しましょう。

    【用土づくり】

    クラリセージは水はけと保湿性に優れた土を好みます。また、酸性が強い土や過湿を嫌うので、中性寄りの土や水はけの良い土を使うのが望ましいでしょう。

    鉢植えの場合は、市販のハーブ用培養土や草花用培養土を使っても構いませんが、水はけが悪い場合は砂やパーライトを混ぜて改善しましょう。自分で用土を作る場合は、赤玉土と腐葉土、パーライトを6:3:1の割合で混ぜると良いです。

    地植えの場合は、あらかじめ植え場所に堆肥や腐葉土をすき込んで耕しておきます。水はけが悪い場合は川砂も加えてください。

    また、酸性土の中和のために苦土石灰を施したり、用土に籾殻くん炭や草木灰を混ぜたりするのも有効です。

    いずれの場合も、あらかじめ元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。

    【水やりと肥料の与え方】

    クラリセージは乾燥に強い植物ですが、水不足になると葉がしおれてしまうため、水やりは土が乾いたら行うようにしましょう。

    ただし、過湿によって根腐れを起こしてしまうので、水やりは控えめにします。

    特に夏場は暑さと湿度で根腐れしやすくなるので注意が必要です。冬場は寒さで水分が凍ってしまわないように注意してください。肥料は生育期に月に1~2回程度液体肥料を与えると良いです。開花期には花色を良くするためにリン酸系の肥料を与えると良いです。

    クラリセージの地植えの時期と方法

    クラリセージは、鉢植えだけでなく庭や畑などに地植えすることもできます。地植えにすると、より大きく育ち花も豊富に咲かせることができます。

    クラリセージの地植えの時期は、春(3〜5月)か秋(9〜10月)が適期です。この時期は気温が適度で、根がしっかりと張ることができます。

    夏は暑さと湿気で根腐れしやすく、冬は寒さで水分が凍ってしまう恐れがあるので避けましょう。

    クラリセージの地植えの方法は以下のとおりです。

    1. 日当たりと風通しの良い場所を選ぶ。
    2. 堆肥や腐葉土をすき込んで耕しておく。
    3. 水はけが悪い場合は川砂を加える。
    4. 酸性土の中和のために必要に応じて苦土石灰、籾殻くん炭や草木灰を混ぜる。
    5. 苗と同じくらいの深さと幅の穴を掘る。
    6. 苗同士の間隔は30〜40cm程度空ける。
    7. 鉢から苗を抜き取り、根をほぐす。
    8. 穴に苗を入れて土をかぶせ、しっかりと押さえる。
    9. 植え付け後はたっぷりと水やりをする。
    10. 土が乾いたら水やりする程度で管理する。

    以上がクラリセージの地植えの時期と方法です。

    クラリセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    クラリセージは、地植えだけでなく鉢植えやプランターで育てることもできます。

    クラリセージは根が張りやすいので、根詰まりを防ぐために深さと幅が20cm以上の鉢やプランターを選びます。素焼きのテラコッタ鉢や陶器鉢など、水はけの良いものがおすすめです。

    鉢底には穴があることを確認し、鉢底ネットや鉢底石を敷いておきましょう。

    栽培に適した環境は上記、クラリセージ栽培に適した環境をご参照ください。

    クラリセージの植え替え時期と方法

    クラリセージを鉢植えやプランターで育てる場合は、1~2年に1回、春(3~5月)か秋(9~10月)に植え替えを行います。

    植え替えは、根詰まりを防ぎ根の生育を促進するために必要です。

    植え替えの方法は以下のとおりです。

    1. 新しい鉢やプランターに鉢底に鉢底ネットや鉢底石を敷く。
    2. 新しい用土を入れる。
    3. 古い鉢やプランターから苗を抜き取り、周りの土を1/3ほど落とす。
    4. 軽く根をほぐす。
    5. 新しい鉢やプランターに苗を入れて土をかぶせる。
    6. 手でしっかりと株元を押さえて固める。
    7. 植え替え後はたっぷりと水やりをする。

    植え替える際の鉢やプランターは1回り大きいものを選びましょう。

    クラリセージの花が咲く時期と香り・花言葉

    クラリセージは、5~7月に高さ1~1.5mほどに伸びた茎の先端に、ピンク色の苞(ほう)と白や紫の花を咲かせます。

    花は小さく目立ちませんが、苞は長く残ります。

    花と葉には強い芳香があり、精油が採れます。香りはハーブ調でフルーティーな甘い匂いがする独特なものです。

    クラリセージの花言葉は、「澄んだ」「透明な」です。「清らかな心」「清浄な魂」「清潔な生活」などの意味もあります。

    クラリセージは古くから女性を幸せな気分にするとして民間療法で用いられてきました。精油には、女性ホルモンに似た働きがあり、生理痛や更年期障害の緩和に効果があるとされています。

    クラリセージの室内での育て方

    クラリセージは、日当たりがよく、水はけのよい場所を好みます。

    基本的には鉢植・プランターで育てる方法と同じで構いませんが、室内で育てる場合の注意点は以下のとおりです。

    • 日光を十分に与えるため、窓辺など明るい場所に置く。
    • 冬は暖房器具から離れた場所に置く。
    • 水やりは、土の表面がしっかり乾いたらたっぷりと行う。
    • 肥料は、春と秋に一度ずつ緩効性肥料を与える。

    夏や冬は夏越し・冬越しの注意点をご参照ください。

    クラリセージを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    クラリセージは、剪定や切り戻しを行う必要があります。

    それぞれの目的は以下のとおりです。

    目的 ポイント
    枝数を増やす 切り戻した茎から新しい芽が出て分枝が増えます。これにより、株がふさふさとして見栄えがよくなります。
    花付きをよくする 分枝した茎にはそれぞれ花が咲くので花数が増えます。また、咲き終わった花を切り戻すことで種を作るエネルギーを節約できます。
    風通しをよくする 茎葉が密集していると湿気がこもって病気や害虫の発生を招きます。不要な枝を切り戻すことで、風通しを確保できます。
    株の若返りを図る 数年経った太い枝は花付きが悪くなったり弱ったりすることがあります。根元から切り詰めて若い枝を出させることで、株の活力を高めます。

    クラリセージの切り戻しの時期は、以下のとおりです。

    時期 ポイント
    春(3~4月) 冬に枯れた枝や傷んだ枝を根元から切り落とします。また、伸びすぎた枝や茎先の頂芽を摘むことで分枝を促します
    夏(6~7月) 花が咲き終わったら花穂ごと茎を切り戻します。これにより、秋に再び花を咲かせることができます。また、茎葉が密集している部分は透かすように切って風通しをよくします。
    秋(9~10月) 夏に伸びた枝や弱った枝を根元から切り落とします。これにより冬越しに備えて株の強度を高めます。

    クラリセージの夏越しの注意点

    クラリセージは高湿度や蒸れに弱い植物です。真夏の暑さには耐えられますが、水はけの悪い土や雨の多い地域では根腐れや病気の原因になります。

    クラリセージの夏越しには、以下の点に注意しましょう。

    注意点 補足
    水やりは控えめにする 土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えますが、頻度は少なくします。特に鉢植えの場合は、鉢底から水が出るまで与えると過湿になります。水切れを起こさない程度に水やりを調節しましょう。
    風通しをよくする 日当たりの良い場所に植えても、茎葉が密集して風通しが悪くなることがあります。その場合は、切り戻しで枝を透かすように切って風通しをよくします。また、鉢植えの場合は、鉢同士の間隔を空けて置くようにします。
    日陰に移動する 直射日光が強すぎる場所では、葉焼けや枯れることがあります。その場合は、半日陰の場所に移動させましょう。ただし、日陰すぎると花付きが悪くなりますので、午前中だけ日光が当たるようにするといった工夫をすると良いです。

    クラリセージの耐寒性と冬越しの方法

    クラリセージは耐寒性多年草で、最低気温が-18℃前後まで耐えられるので、関東南部などの暖地では地植えでも問題なく冬越しできます。

    ただし、北海道などの寒冷地では-18℃を下回ることもあるので、室内に取り込んで冬越しをした方が良いでしょう。

    最低気温が-10℃までいかなくてもマイナスに近い気温まで下がる地域では、地植えでも根が凍る可能性があるので、マルチングをして冬越しさせることをおすすめします。

    室内で冬越しする場合は、先述した「クラリセージの室内での育て方」をご参照ください。

    挿し木によるクラリセージの増やし方

    クラリセージは種まき以外にも挿し木で増やすことができます。

    挿し木で増やす適期は5月から7月頃です。

    まずは、挿し穂として今年伸びた元気のよい新芽を10~15cmほどの長さに切り取り、切り口を斜めにカットします。(切り口に発根促進剤をつけると発根が早くなるのでおすすめです。)

    枝の先端に付いている葉を2~3枚残して他は切り落とします。

    切り口を傷めないように、割りばしなどの細い棒で穴を開けてから挿し穂を土に挿します。用土は赤玉土やバーミキュライトなど肥料分のない新しい土がおすすめです。

    挿し木した鉢は直射日光の当たらない明るい場所に置き、 用土が乾かないように水やりをして管理します。

    約1ヶ月ほどすると発根し、そのまま本葉が4~5枚出たら鉢上げします。 鉢上げしたら、日当たりのよい場所に移しましょう。

    クラリセージの収穫時期と方法

    クラリセージは、4月から10月まで長い期間収穫できますが、6月や7月などの梅雨時は湿気が多いために根元が腐りやすくなるため、剪定を兼ねて収穫するとよいでしょう。

    収穫は香りが良くなるため朝か午前中がおすすめです。葉は枝の付け根から切り取ります。

    収穫したクラリセージは、そのまま使うか、乾燥させて保存することができます。乾燥させる場合は、以下の手順を参考にしてください。

    1. 収穫した枝を束ねて、風通しのよい日陰に吊るす。
    2. 1週間ほどで乾燥するので、葉を枝からはずして保存容器に入れる。
    3. 保存容器は密閉できるものを選び、冷暗所に保管する。

    以上がクラリセージの収穫時期と方法についてです。収穫したクラリセージの使い方や効能は別のページにて詳しくお伝えします(作成中)

    まとめ:クラリセージの育て方のポイント

    この記事では、クラリセージの育て方についてご紹介しました。

    ポイントとしては、日当たりが良く水はけと保湿性に優れた中性寄りの土で育てること、剪定や切り戻しによって風通しの良い状態を保つこと、適切な夏越し・冬越しの対策が必要となります。

    特に難しいことは必要ではありませんので、ポイントを押さえてクラリセージ栽培に挑戦してみていただきたいと思います。

     

    なお、セージの種類や特徴についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”9″]
  • メドーセージ(サルビア・ガラニチカ)の育て方|耐寒性や株分けの方法も

    メドーセージ(サルビア・ガラニチカ)の育て方|耐寒性や株分けの方法も

    メドーセージは、日本ではサルビア・ガラニチカという品種名で流通しているシソ科の多年草です。

    夏から秋にかけて濃い青紫色の花を長い花穂に沢山咲かせます。花色が鮮やかで風に揺れる姿が涼しげで美しいのが特徴です。

    メドーセージは非常に丈夫で育てやすい植物ですが、それほどメジャーな植物ではないことから育て方に関する情報は豊富にはありません。基本的な育て方や耐寒性、増やし方など知りたいという方は多いと思います。

    この記事では、メドーセージの基本的な育て方や季節ごとのお手入れのポイントをご紹介します。また、メドーセージの冬越しの注意点や株分けなどによる増やす方法についても詳しく解説します。

    メドーセージの種まき時期と方法

    メドーセージの種まきの適期は、春の3~4月頃と秋の9~10月頃です。発芽適温は20℃前後なので、この気温になった頃に蒔くようにします。

    メドーセージの種まきの方法は次のとおりです。

    1. 育苗ポットやプラスチックの容器を用意する。
    2. 底に穴を開けて水はけを良くする。
    3. バーミキュライトや赤玉土などの軽くて水はけの良い土を入れる。
    4. 種を1か所に3~4個ずつ重ならないように蒔く。
    5. 上から薄く土をかぶせて、霧吹きで水を与える。
    6. 発芽するまで土が乾燥しないように水やりを続ける。
    7. 直射日光は避け、日当たりと風通しの良い場所に置く。
    8. 発芽すると1~2週間で芽が出てきます。
    9. 芽が出たら、本葉が2~3枚になるまで育てる。
    10. 間引きして1か所に1本だけ残す。

    間引いた苗は捨てずに別のポットに植え替えることもできます。

    当面の間はポットで育て、苗が大きくなったら地植えや鉢植えに移植します。

    メドーセージ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種まきを終えたらメドーセージ栽培に適した環境づくりを行います。

    メドーセージは、日当たりと風通しが良い場所を好みます。直射日光にも耐えられますが、半日陰でも育ちます。

    ただし、生育や花付きは日当たりの良い場所の方が優れるため、美しい花姿を楽しむためにはよく日の当たる場所で育てましょう。

    次に、用土づくりと水・肥料についてお伝えします。

     

    【用土づくり】

    用土は、水はけの良いものが適しています。メドーセージは痩せ地でも育つ植物ですが、栄養分が少なすぎると花付きが悪くなります。

    庭植えの場合は、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで改良しましょう。鉢植えの場合は、市販の草花用培養土やハーブ用培養土を使うか、赤玉土と腐葉土を混ぜたものを使うと良いです。

    【水やり】

    水やりは、乾燥気味に管理することがポイントです。

    メドーセージは水切れに強いので、水の与え過ぎに弱い植物です。水やりの回数は、土の表面が乾いたら行う程度にしますが、鉢植えの場合は、鉢底から水が出るくらいたっぷりと与えると良いでしょう。

    冬は生育が止まるので、水やりを控えめにしてください。

    【肥料】

    肥料は、春から秋にかけて生育期に施します。メドーセージは肥料を多く必要とする植物ではありませんが、花付きを良くするために適度な施肥が必要です。

    庭植えの場合は、春に元肥として緩効性化成肥料や有機質肥料を施します。鉢植えの場合は、生育期に月に1~2回程度液体肥料を与えるか、緩効性化成肥料を定期的に補充しましょう。

    以上が、メドーセージ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)です。メドーセージは丈夫で耐暑性が高い植物ですが、日当たりや水やりなどの基本的な管理をしっかり行うことで、より美しく健康的に育てることができます。メドーセージの栽培環境に気を付けて、長い花期を楽しみましょう。

    メドーセージの地植えの時期と方法

    メドーセージは、日当たりと風通しが良い場所で地植えすると、美しい花を長く楽しむことができます。

    地植えの時期は、春から初夏にかけてが適しています。この時期に植え付けると、夏の暑さにも寒さにも強い株に成長します。

    メドーセージは繁殖力が旺盛なので、植え付ける場所は他の草花との間隔を十分にとっておくと良いでしょう。また、仕切りなどを使って根が広がらないようにするとのも有効です。

    地植えの手順は、以下のとおりです。

    1. 植え付ける前に、土をほぐして水はけを良くする。
    2. 腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで有機質を与える。
    3. 根を傷めないようにポット苗を鉢から取り出す。
    4. 根が張りすぎている場合はやさしくほぐす。
    5. 土を掘って穴を作り、苗を植え付ける。
    6. 苗の根元が土面と同じ高さになるように調整する。
    7. 土を戻して、空気が入らないように注意しながらしっかりと固める。

    苗を植え付ける際は、深く植えすぎると根腐れの原因になるので植え付けの高さには注意しましょう。

    メドーセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    メドーセージは、鉢植えやプランターでも楽しむことができる丈夫な植物です。

    鉢やプランターは、メドーセージの根が十分に広がれる大きさのものを選びます。メドーセージは繁殖力が強いので、小さすぎると根詰まりを起こしやすくなります。

    鉢植えやプランターで育てる場合は、次のとおり行います。

    1. 鉢底ネットや鉢底石などを敷いて水はけを良くする。
    2. 培養土は、市販のハーブ用や観賞植物用のものを用意する。
    3. 水はけが悪い場合は、砂やパーライトなどを混ぜて改善する。
    4. 根を傷めないようにポット苗を鉢から取り出す。
    5. 根が張りすぎている場合は、やさしくほぐす。
    6. 鉢に土を入れて穴を作り、苗を植え付ける。
    7. 苗の根元が土面と同じ高さになるように調整する。
    8. 土を戻して空気が入らないように注意しながらしっかりと固める。
    9. 鉢底から水が出るくらいたっぷりと水を与える。

    以上が、メドーセージを鉢植え・プランターで育てる方法です。

    特に難しいことはありませんが、繁殖力が強いので鉢植えやプランターは大きいものを選ぶようにしましょう。

    メドーセージの植え替え時期と方法

    メドーセージは、地下茎でどんどん増えるので、株が密集しすぎないように定期的に植え替えをする必要があります。

    真夏は暑さで植物に負担がかかりますし冬は休眠期なので避けるようにし、春か秋の暖かい日に行うようにします。

    植え替え作業の前に、根が回っているかどうかを確認します。根が鉢底から出ていたり、土が少なくなっていたりする場合は、鉢増しをします。

    鉢増しするときは、今の鉢よりも2~3cm大きなものを選びます。

    地植えの場合は株分けをします。株分けするときは、株元から10~15cmほど離れたところでスコップや鋤で切り離します。切り離した株は別の場所に移植します。

    植え替えの手順は以下のとおりです。

    1. 植え替える前に、古い土や枯れた根を取り除く。
    2. 新しい鉢や場所に土を入れて穴を作り株を植え付ける。

    以降は、地植えや鉢植え・プランターで育てる方法と同じなので上記をご参照ください。

    メドーセージの室内での育て方

    メドーセージを室内で育てる場合は、南向きや西向きの窓辺に置くのがおすすめです。

    メドーセージは暑さにも寒さにも強いハーブですが、冬場は霜除けをして、霜にあたらないようにすると冬越しがしやすくなります。

    メドーセージは乾燥気味を好むので、水やりは適度に行います。鉢植えの場合は、表土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷりと与えます。

    冬は毎日ではなく、数日置きに水やりをします。水やりの際は、葉や茎に水がかからないように注意しましょう。

    メドーセージは痩せ地でも育つハーブなので、肥料なしでも育ちます。鉢植えの場合も、植え付けのときに緩効性の化成肥料を与えれば、追肥はしなくても大丈夫です。肥料のやり過ぎは、むしろ肥料焼けといった病気の原因になるのでご注意ください。

    メドーセージの室内での育て方です。メドーセージは丈夫で繁殖力が強いハーブですが、室内で育てる場合でも適度な切り戻しや植え替えをしてあげることで美しい姿を保つことができます。

    メドーセージの花が咲く時期と香り・花言葉

    メドーセージは、日本国内の流通名称で、正式には「サルビア・ガラニチカ」と呼ばれます。メキシコをはじめとした南米諸国を原産地としており、観賞用のハーブとして人気があります。

    メドーセージは、6月から10月頃まで、青から紫色の花を咲かせます。花はシソ科特有のリップ状の特徴的な形状をしており、茎に縦に連なるように咲きます。花色は品種によって異なりますが、ガクが黒いのが特徴です。

    メドーセージの花には強い香りがありませんが、葉にはさわやかな香りがあります。葉は料理やハーブティーに使うこともできますが、主に観賞用として楽しまれます。

    メドーセージの花言葉は、「尊重」と「知恵」になります。英語で賢人を意味する「sage」と同じ綴りであることから、「知恵」の花言葉がつけられました。また、「尊重」の花言葉は、青色の花が尊敬や敬意を表すことから由来しています。

    メドーセージを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    メドーセージは低木の多年草で、花期が長く、6月から10月頃まで青から紫色の花を咲かせます。

    花付きをよくするには新芽の出やすさも大事になるので、伸びてきた茎は短く切り戻します。花が終わったら剪定をして、株元からカットすることで茎が大きくなりすぎず、花芽も付きやすくなります。

    剪定・切り戻しの時期と目的・方法をまとめると以下のようになります。

    適期 目的と方法
    剪定 花が終わった後(10~11月頃) 株元から10~15cmほど残してカット。株の形を整えることと風通しを良くして病気や害虫の予防、冬越しをしやすくすることを目的に行います。
    切り戻し 開花期(5~9月頃) 茎の先端から3~4節分を残してカット。花付きを良くすることを目的に行います。

    以上が、メドーセージを剪定・切り戻しする方法と目的・時期です。メドーセージは丈夫で繁殖力が強いハーブですが、適度な切り戻しや剪定をしてあげることで美しい姿を保つことができます。

    「メドーセージが増えすぎ!」を防ぐ管理方法

    メドーセージはハーブの中でもとくに強い繁殖力や丈夫さをもっている宿根草ハーブです。

    一度根付くと地下茎でどんどん増えて、春になると爆発的に増えて伸びていきます。そのため、庭や花壇で地植えで育てる場合は、増えすぎに注意が必要です。

    メドーセージが増えすぎないようにするには、以下の方法があります。

    地下茎の伸びを制限する ポットや鉢に入れたまま地植えするか不織布で囲んで植えるか、ハーブ用の地中しきりを使う。
    剪定する 花が終わったら剪定をして、株元からカットすることで茎が大きくなりすぎるのを防ぐ。

    以上が、「メドーセージが増えすぎ!」を防ぐ管理方法です。

    地植えする際のひと手間や、適度な切り戻しや剪定をしてあげることで大きさをコントロールすることができるので、試してみてくださいね。

    メドーセージの夏越しは湿気や蒸れに注意する

    メドーセージは暑さにも強いハーブですが、夏越しにはいくつか注意することがあります。

    夏の間にメドーセージを元気に育てるために、以下の点にご注意ください。

    • 水やりは土が乾いたらたっぷりと行う
    • 水やりの際には、株元から離して鉢底から水が出るくらい与える。
    • 日当たりと風通しを良くして湿気や蒸れを防ぐ
    • 梅雨時の蒸れには切り戻しや剪定で対処する。

    以上が、メドーセージの夏越しの注意点です。

    日当たりについては、真夏の暑い時期には午前中の日光を浴びさせて、午後は日陰に移動させるか、半日陰で育てるようにすると良いでしょう。

    メドーセージは暑い夏でも美しい花と香りを楽しませてくれるハーブですが、水やりや日当たり、切り戻しなど適度な手入れをしてあげることで健康的に育てることができます。

    メドーセージの耐寒性と冬越しの方法

    メドーセージの耐寒温度は-5℃と言われており、他のハーブに比べて耐寒性に優れていますが、外気温が-5℃を下回る降雪のある地域や霜が降りる地域では、室内に移動させてあげる方がよいでしょう。

    メドーセージは地下茎で増えるタイプのハーブなので、冬になると地上部は枯れますが、地中では生きていて春になって暖かくなると新芽が出てきます。そのため、冬場は地上部を切り戻して、株元を霜よけ用のビニールや敷き藁などで覆って保温してあげましょう。

    室内に取り込む場合は、日当たりと風通しの良い場所に置きます。土が乾いたら水やりをしてあげますが、水やりは控えめにしてください。

    メドーセージの増やし方

    メドーセージは種まきでも増やすことができるほか、株分けか挿し木で増やすことができます。

    ここでは、

    • 挿し木で増やす方法
    • 株分けで増やす方法

    上記2つの方法で増やす方法についてお伝えしていきます。

    挿し木で増やす方法と時期

    メドーセージの挿し木は、5〜6月頃に行うのがおすすめです。

    挿し木にするときは以下の手順で行います。

    1. 若く元気な枝を切り取り1時間ほど水につけて挿し穂を作る。
    2. 枝についた葉のうち土に埋まってしまう部分を切り取る。
    3. 切り口に発根剤をつけて、保水性・排水性のよい清潔な土に挿す。
    4. 直射日光を避けて日陰に置き、土が乾いたら水やりをする。

    挿し木したメドーセージは、根が付くまでは毎日水やりをします。

    根付いたら、日当たりのよい場所に移しましょう。

    株分けで増やす方法と時期

    メドーセージは地下茎で増えるので、1~2年に一度は株分けをして整理すると良いでしょう。

    メドーセージの株分けは植物に負担のかかる真冬と真夏は避けて、春か秋の暖かい日に行います。

    株分けの手順は以下のとおりです。

    1. 地上部が枯れた冬の終わり頃に、株元から茎を切り落とす。
    2. 根鉢を掘り起こして、地下茎を含む部分をナイフや鋸で切り分ける。
    3. 切り分けた株を水洗いして、傷んだ部分や余分な葉を取り除く。
    4. 切り口に発根剤をつけて、保水性・排水性のよい清潔な土に植え付ける。
    5. 水やりは土が乾いたら行い、直射日光を避けて日陰に置く。

    挿し木で増やす時と同様に、株分けしたメドーセージは根が付くまでは毎日水やりをして、根付いたら日当たりのよい場所に移します。

    メドーセージの収穫時期と方法

    メドーセージは観賞用のハーブとして人気がありますが、食用や薬用にも利用できる植物です。

    メドーセージの収穫時期は開花期です。メドーセージは6月から10月頃まで花を咲かせますが、花が咲く前の蕾の状態が最も香りが強く、食用や薬用に適しています。

    収穫は茎ごと切り取るか、葉や花を摘むかですが、茎ごと切り取る場合は株元から10cm以上上の部分をハサミやナイフで切ります。切り口は斜めにすると水分の蒸発を防げます。葉や花を摘む場合は、必要な分だけ手でつまんで取ります。

    収穫後の保存方法は、以下のとおり行います。

    保存の方法
    乾燥させる場合 収穫した茎や葉を束ねて風通しの良い日陰で吊るします。完全に乾燥したら、密閉容器に入れて冷暗所に保管します。
    冷凍する場合 収穫した茎や葉を洗って水気を切り、ジップロックなどに入れて冷凍庫に入れます。

    以上が、メドーセージの収穫時期と方法です。

    メドーセージは香り高く美しいハーブですが、食べるときは注意が必要です。メドーセージは苗から入手して育てた場合は食べられませんし、種から育てた場合も味はあまりしません。

    セージを食用として楽しみたいのであれば、コモンセージがおすすめです。

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    メドーセージの育て方に関するQ&A

    ここでは、メドーセージの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • メドーセージに毒性はある?
    • メドーセージは日陰でも育つ?
    • メドーセージは多年草?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    メドーセージに毒性はある?

    薬用セージとして知られるのは、コモンセージクラリセージなどの一部の品種で、葉に精油やタンニンなどを含み、抗菌作用や消化促進作用などがあるとされています。

    しかし、これらの品種も過剰摂取すると毒性を示すことがあります。特に妊娠中や授乳中の女性は注意が必要です。

    メドーセージについては、薬用セージほどの毒性はないと考えられますが、安全性について十分なデータがありません。

    また、セージやサルビアの仲間は種類が多く、見分けが難しい場合もあります。そのため、メドーセージを食べたりハーブティーにしたりすることはおすすめできません。

    セージの種類や特徴についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”9″]

    メドーセージは日陰でも育つ?

    メドーセージは日陰でも育ちますが、花芽が付きにくくなったり、花色が薄くなったりする可能性が高いです。

    また、湿気が多くなると葉や茎が蒸れて病気になる可能性もあります。

    どうしても日陰でしか育てられない場合は、日当たり以外の要素を十分に満たすように育てると良いでしょう。

    メドーセージは多年草?

    メドーセージは多年草です。

    冬には地上部が枯れて休眠するので一年草のように感じるかもしれませんが、春になると新芽が出てきます。

    ただし、1~2年に1度は株分けをして整理したり、霜が降りるような寒冷地であれば冬越し対策をしっかりと行うことが大切です。

    まとめ:メドーセージの育て方のポイント

    メドーセージは、夏から秋にかけて美しい青紫色の花を咲かせるシソ科の多年草です。

    メドーセージは丈夫で育てやすく、日当たりと風通しの良い場所に植えれば痩せ地でもよく育ちます。水やりや肥料は控えめで、病害虫にも強いです。開花期に切り戻しをすると花期が長くなりますし、株分けをすると増やすこともできます。

    メドーセージは耐寒性がやや強いですが、霜が降りるような地域では冬にマルチングをして保護する必要があります。春か秋に株分けをする際は、地下茎を切り離して鉢植えにしたり他の場所に植えたりします。

    メドーセージは涼しげで鮮やかな花色が魅力的な植物です。育ててみたいという方はこの記事の内容を参考に挑戦してみてくださいね。

     

    【追記】

    メドーセージの虫除けなどの利用法や効能のほか、メドーセージは食べられるのかといった疑問についてまとめる記事を作成中です。

  • コバルトセージの育て方|冬越し方法や地下茎からの芽吹きについても

    コバルトセージの育て方|冬越し方法や地下茎からの芽吹きについても

    コバルトセージは青紫色の美しい花を咲かせる多年草で、葉にはハーブとして使える香りがあります。

    コバルトセージは耐寒性も耐暑性も強く育てやすい植物ですが、適切に育てないと倒れてしまったり花が咲かないこともあります。

    また、地下茎が伸びて増えていくので地植えの際には注意が必要です。

    この記事では、コバルトセージを元気に育てるための方法や増やし方、栽培時の注意点についてまとめています。

    コバルトセージの種まき時期と方法

    コバルトセージは、3〜4月もしくは9〜10月が種まきの適期です。この時期は、コバルトセージの発芽適温である気温20℃前後になるからです。

    種まきの方法は次のとおりです。

    1. 育苗ポットにバーミキュライトや赤玉土を入れる。
    2. 種を3~4個、重ならないようにしてまく。
    3. 上から薄く土を被せる。
    4. 土が乾燥しないよう霧吹きで水を与えながら管理する。
    5. 1~2週間で芽が出るので適度に間引きする。
    6. 1ヶ月ほどして苗が十分に育ったら鉢や庭に植え替える。

    ただし、コバルトセージの種は発芽率が低いため少し多めに種まきしておく必要があります。

    以上が、コバルトセージの種まき時期と方法です。

    コバルトセージは生長力が強く丈夫な植物ですが、種から育てる場合は発芽率に注意してください。

    栽培に適した用土づくり

    コバルトセージは、水はけと水もちのバランスがよい中性~アルカリ性の土壌を好みます。

    酸性が強い土や過湿を嫌うので、その点を考慮した土を使うのが望ましいでしょう。

    鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:バーミキュライト2の配合土か、ハーブ用の培養土を使います。水はけをよくするには、砂やパーライトを足してあげるとよいでしょう。

    庭土には事前に苦土石灰を混ぜ込み、中和しておき、植え付け1週間前になったら堆肥を混ぜます。水はけが悪いときは、川砂も加えて水はけを良くするようにします。

    最適な環境(日当たりや置き場所)

    コバルトセージは、日当たりと風通しが良い場所が適しています。日光が十分に当たると花色が鮮やかになります。また、風通しを良くすると病害虫の予防にもなります。

    鉢植えの場合はベランダやテラスなどで育てることができますが、夏場は直射日光が強すぎると葉焼けを起こすことがあるので、午後から日陰になるように工夫しましょう。

    地植えの場合は花壇やロックガーデンなどで育てることができますが、株が大きくなるので他の植物との間隔をあけて植え付けると良いでしょう。また、冬場は雪や霜に当たらないように注意が必要です。

    以上が、最適な環境(日当たりや置き場所)です。コバルトセージは暑さや寒さに強い植物ですが、日当たりと風通しを確保してあげると元気に育ちます。

    水やりと肥料の与え方

    コバルトセージは多湿を嫌うので、水やりは控えめにします。土が乾いたらたっぷりと水を与えるのが基本です。

    鉢植えの場合は、鉢の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいまで水やりをします。地植えの場合は、根付いてからは自然の雨水で十分です。夏場は乾燥に注意し、冬場は過湿に注意します。

    肥料はあまり必要ありません。生育が悪いときのみ、春か秋に緩効性肥料を少量与えます。肥料が多いと草丈が伸びて倒れやすくなり花も少なくなるので、肥料は控えめにしましょう。

    以上が、水やりと肥料の与え方です。コバルトセージは丈夫な植物ですが、過湿と過肥を避けてあげると元気に咲きます。

    コバルトセージの地植え時期と方法

    コバルトセージの地植え時期は、春と秋が適しています。暖地なら秋でも植え付けが可能です。

    日当たりと水はけの良い場所を選びましょう。

    コバルトセージの地植え方法は、以下のとおりです。

    1. 植え付けの2~4週間前に、苦土石灰を掘り起こした庭土に混ぜる。
    2. 植え付けの1週間前に、堆肥を庭土に混ぜる。
    3. 株同士の間隔を20~30cm空けて苗を植える。
    4. 根元をしっかりと土で覆い、水やりをする。

    数年後には株が大きくなるので、植え付けの際は他の植物との間隔をあけておくようにします。

    コバルトセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    コバルトセージは草丈が高くなるので、鉢植えより地植え向きではありますが、鉢植えでも育てることは可能です。

    鉢植えの場合は、以下の点に注意しましょう。

    1. 鉢は6号~8号のものを選ぶ。
    2. 水はけの良い鉢底石(軽石)を鉢底に入れる。
    3. 水はけの良い土を入れる。(草花用の培養土やハーブの土が向いています)
    4. 用土が乾いたらたっぷりと水やりをする。
    5. 肥料は春と秋に緩効性肥料を与える。
    6. 夏までに2~3回剪定する。
    7. 冬越しは地上部分を切り戻しておく。

    以上が、コバルトセージを鉢植え・プランターで育てる方法です。地植えができない場合は上記の方法で育ててみてくださいね。

    コバルトセージの植え替え時期と方法

    コバルトセージの植え替え時期は、春と秋が適しています。

    生長力が旺盛で根が回りやすいので、鉢植えの場合は2~3年に一度植え替えをしましょう。地植えの場合は植え替えは不要です。

    コバルトセージの植え替え方法は、以下のとおりです。

    1. 一回り大きな鉢を用意する。
    2. 鉢底石(軽石)と用土を入れる。
    3. 鉢から抜いた株についた土を1/3ほど落として軽く根をほぐす。
    4. 根が絡まっている場合は切り落としても構いません。
    5. 株を入れて、隙間に土を入れる。
    6. 根元をしっかりと土で覆い水やりをする。

    以上が、コバルトセージの植え替え時期と方法です。

    コバルトセージを剪定・切り戻し・摘心する目的と方法・時期

    コバルトセージを剪定・切り戻し・摘心する目的は、草姿を整えて花数を増やすことにあります。

    コバルトセージは生長力が強く、放任しておくと茎が伸びすぎて倒れやすくなったり風通しが悪くなって病気になる原因にも繋がります。剪定(切り戻し・摘心)することで、枝数を増やし通風を確保し、花つきを良くすることができます。

    コバルトセージを剪定・切り戻し・摘心する方法は、以下のとおりです。

    適期 目的と方法
    剪定 株の形や庭のバランスに合わせて行う。 樹木の大きい枝の芽を残さずに切り落としたり、通風や採光を妨げているような込みすぎた枝を切り取ったりします。コバルトセージは草丈が高くなるので鉢植えより地植え向きですが、地植えでも大きくなりすぎる場合は剪定が必要になることがあります。
    切り戻し 梅雨や夏前や開花後 伸びた茎(枝)を短く切り詰めて、株の形を整えたり、咲き終わった花穂を取り除いたりします。切り戻しは、傷んだ茎や込みすぎた茎を取り除くときや、開花後に花穂ごと茎を切るときに行います。
    摘心 春か秋
    (定植後にしっかり根付いたら)
    茎の先端の芽(頂芽)を摘むことにより、茎の側面にある芽(脇芽)の生長を促します。また、一定の高さで止めたい場合や枝数を増やしたい場合にも行います。

    コバルトセージの耐寒性と冬越しの方法

    コバルトセージの耐寒性は強く、屋外で冬越しすることができます。ただし、鉢植えの場合は、根が凍らないように注意が必要です。鉢を発泡スチロールや新聞紙などで包んだり、鉢底に敷くものを厚くしたりするとよいでしょう。

    コバルトセージの冬越しの方法は、以下のとおりです。

    • 花が終わったら、株元でばっさりと切り戻す。
    • 地植えの場合は自然の雨水以上の水やりは行わない
    • 鉢植えの場合は土が乾いていたら水やりを行う。

    以上が、コバルトセージの耐寒性と冬越しの方法です。

    冬越しの際は、強剪定をして株を休ませて翌年の芽吹きを促します。冬場は地上部分が無くなっても根は生きているので春になると株元から芽吹いてきます。

    コバルトセージは地下茎からも芽吹く

    コバルトセージは、冬に地上部が枯れても根が生き残り春になると再び芽を出す宿根草です。

    この植物は、地下茎からも芽吹くことがあります。地下茎とは、地中に横に伸びる茎のことで、栄養や水分を貯めたり、新しい芽や根を出したりする役割があります。

    これを切り離して植えることで増やすこともできます。

    種から育てるよりも早く花が咲きますし、親植物と同じ特徴を持ったコバルトセージを育てられるというメリットもあります。

    ただし、意図しないところに地下茎が伸びて増えていく可能性もあるのでその点にはご留意ください。

    コバルトセージを室内で育てる際の注意点

    コバルトセージは、日当たりと風通しが良い場所が適しているので、室内で育てる場合は窓際やベランダなどに置きましょう。

    西日にも耐えますが、直射日光が強すぎる場合はカーテンなどで遮光してあげると良いです。

    コバルトセージは耐寒性が強いため屋外で冬越しすることができますが、室内で冬越しする場合は、低温多湿にならないように注意が必要です。花が終わったら株元でばっさりと切り戻しましょう。冬場は地上部分が無くなりますが、春になると株元から芽吹きます。

    コバルトセージの夏越しは蒸れと水切れに注意する

    コバルトセージは耐暑性が強いため、特別な夏越しは必要ありませんが、真夏の蒸れと水切れには注意が必要です。

    鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。地植えの場合は降雨に任せますが、乾燥して水切れするようなら水やりをします。直射日光が強すぎる場合は、カーテンや遮光ネットなどで遮光してあげましょう。

    以上が、コバルトセージの夏越しの方法です。

    基本的にはそれほどやることはありませんが、真夏の時期は少し気を配っておきたいところです。

    コバルトセージの花言葉

    コバルトセージの花言葉は「尊敬」「知恵」「家庭の徳」「燃ゆる想い」です。

    コバルトセージはセージの一種で、セージに近い花言葉が付けられたと考えられます。

    セージは古くから薬草や香辛料として使われ、不老不死や長寿をもたらす力があると信じられていました。また、セージを家の庭に植えると家族が健康で幸せになるというイメージもありました。

    コバルトブルーの美しい花は、燃えるような情熱や愛情を表現することもできます。

    コバルトセージの花期と咲かない時の対処法

    コバルトセージの花期は晩夏から秋にかけてですが、正常に生育していないと花が咲かないこともあります。

    コバルトセージが咲かない時の原因としては、以下のようなものが考えられます。

    主な原因 対処法
    日当たりが悪い コバルトセージは日当たりと風通しが良い場所が適しています。日陰や蒸れた場所では花付きが悪くなります。日向や西日にも耐えるので、明るい場所に移動させましょう。
    肥料が多すぎる コバルトセージは肥料をあまり必要としません。肥料が多すぎると草丈が伸びて倒れやすくなり、花数も減ります。肥料は春と秋に緩効性肥料を与える程度で十分です。
    剪定をしていない バルトセージは茎がよく伸びるので、放任すると伸びすぎて倒れやすくなります。夏までに2〜3回切り戻しておくと、脇芽が増えて花数が多くなります。草丈も抑えられるので、開花の時期に倒れることもありません。

    コバルトセージが倒れる理由と対処法

    コバルトセージが倒れる理由は、茎が細くて長く伸びることにあります。

    コバルトセージは茎がよく伸びるので、放任すると1mを超えて開花の頃には倒れやすくなるうえ、茎が細いので花が咲く頃には草姿が乱れてしまいます。

    コバルトセージが倒れないようにするには、夏までに2〜3回切り戻すことがポイントです。6月から8月初旬にかけて2〜3回短めに切り戻すと、脇芽が出て枝数が増え、たくさんの花が咲きます。草丈も抑えられるので、開花の時期に倒れることもありません。

    また、背丈が高くなってきたら支柱を立てるなどの対策をするとよいでしょう。

    コバルトセージの増やし方

    コバルトセージは、以下の3つの方法で増やすことができます。

    • 挿し木
    • 株分け
    • こぼれ種

    それぞれの増やし方について詳しくお伝えしていきます。

    挿し木で増やす方法と時期

    3~5月か9~10月が挿し木の適期です。

    茎を先端から10~15cm切り取り、上から2~3枚の葉を残して切り落とします。

    切り口を1時間ほど水につけたら、湿らせたバーミキュライトや赤玉土に挿し、日陰で管理し土が乾かないように水やりをします。

    約1ヶ月ほどで発根するので、鉢に植え替えます。

    株分けで増やす方法と時期

    春か秋に、株の外側にある若い部分を切り取ります。(根がついていることを確認してください)

    切り取った部分を鉢に植え付けます。用土は水はけと水持ちの良いものを選びます。水やりは土が乾いたら行い、日陰で管理します。

    新しい芽が出てきたら、日当たりの良い場所に移します。

    こぼれ種でも増える

    コバルトセージの種は花が終わった後に茎の先端にできます。

    種を収穫しても良いですが、そのままにしていてもこぼれ種で増えることがあります。

    茎を切り取って乾燥させ、種を取り出して保存して、適期に種まきをする方が増える確率は高まるかもしれませんが、放っておいても増えていきます。

    まとめ:コバルトセージの育て方のポイント

    コバルトセージは青紫色の花と香りのある葉を持つ多年草で、日当たりと水はけの良い場所で育てると元気に咲きます。

    冬越しする場合は、鉢植えなら室内に入れるか霜よけをすることが大切です。地植えなら、株元に土や落ち葉をかぶせるか、マルチングをすることがおすすめです。

    また、地下茎から新しい芽を出す性質があるため、春に分株や挿し木で増やすことができます。

    コバルトセージは繰り返し咲く花なので、定期的に枯れた花を摘むことで美しさを保ちます。

    上手に育てて、青紫色の美しい花を楽しみたいですね。

     

    【補足】

    コバルトセージ以外にもセージには様々な種類があります。

    セージの種類や特徴についてはこちらのページで詳しくご紹介しているので、好みのセージを見つけてみてはいかがでしょうか。

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  • サフランの育て方|植え付け・掘り上げなどの栽培方法や儲かる理由も

    サフランの育て方|植え付け・掘り上げなどの栽培方法や儲かる理由も

    サフランは耐寒性が強く、特に難しい手入れは必要ないので育てやすい植物の一つです。

    サフランの香りは心を落ち着かせたりリラックス効果があったりと、ストレスの多い現代人にぴったりなハーブですが、雌しべは高級スパイスの原料となるため儲かる副業としてサフラン栽培が注目されています。

    ただ、数多くの雌しべを収穫したいとなれば、できるだけ球根を太らせる必要がありますが、そのためには適切な管理が必要となります。

    ここでは、サフランを育てる方法や、掘り上げなどによって球根を太らせる方法をお伝えしていますので、栽培時の参考にしていただけたらと思います。

    サフラン栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    サフランは日当たりと風通しのよい場所で育てます。

    水はけと通気性に富み、適度な保水性のある土が適しているので、市販の草花用培養土を用いるか、赤玉土小粒6:腐葉土3:牛ふん堆肥1などの割合で配合した用土を用います。また、酸性土壌を嫌うので、植えつけ前に苦土石灰を混ぜておきます。

    水やりは、生育期は土が乾いたらたっぷりと行います。ただし、過湿にならないように注意します。初夏には茎葉が枯れ始めるので、徐々に水を控えて休眠させます。

    肥料は元肥として緩効性の化成肥料を規定量の半分くらい用土に加え施します。追肥は、花後の11月下旬と生育期の2月下旬にカリ分の多い液体肥料を施します。

    サフランの地植えの時期と方法

    サフランの地植えの時期は、8月下旬から9月中旬がおすすめです。これを過ぎてしまうと花が小さくなってしまう可能性があるので気をつけましょう。

    サフランの地植えの方法は次のとおり行います。

    1. 風通しのいい日なたを選ぶ
    2. 植えつけ前に苦土石灰を混ぜておく。
    3. 球根2個分くらいの深さに植えつける。

    庭植えで水はけが悪い場所の場合は、腐葉土などの有機物とパーライトや川砂などをすき込んでおくと良いでしょう。

    また、球根を浅く植え付けてしまうと、芽をたくさん出す代わりに花付きが悪くなってしまうため、植え付ける深さに注意が必要です。

    サフランを鉢植え・プランターで育てる方法

    サフランは鉢植え・プランターでも育てることができます。

    高温多湿を嫌うので、風通しのいい日なたに置きましょう。土は小粒の赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜたものや市販の花の土を利用します。酸性土壌を嫌うので、植えつけ前に苦土石灰を混ぜておくとよいでしょう。

    球根の植え付けは、8月下旬から9月上旬が適期です。これを過ぎてしまうと花が小さくなってしまう可能性があるので気をつけましょう。

    鉢に用土を入れ、球根1個分の深さに球根を植えます。地植えの時と同様に植え付けの深さにはご注意ください。

    サフランの植え替え時期と方法

    サフランの植え替えの適期はあたたかくなった3月~4月が適期です。

    植えっぱなしでも3年~5年ほどはきれいに花を咲かせますが、2年~4年で適宜古い球根を取り除くことで球根を充実させられます。

    鉢植えの場合は5号鉢に5~6球とし、球根1個分くらいの深さに植えつけます。庭植えの場合は10cm程度の間隔とし、球根2個分くらいの深さに植えつけます。

    サフランの花が咲く時期と香り・花言葉

    サフランはアヤメ科クロッカス属の球根植物で、10月から11月にかけて開花します。

    花は紫色で、中央に赤い雌しべが3本飛び出しています。この雌しべがサフランのスパイスとして使われる部分です。サフランは1つの花から3本しか採取できないため、非常に貴重で高価なものです。

    サフランは花が咲いた後に細長い葉を伸ばし、春になると枯れて休眠期に入ります。その後、秋にまた花を咲かせるというサイクルを繰り返します。

    サフランの花はやさしい甘い香りを持っています。この香りは雌しべから出るエッセンシャルオイルによるもので、香料としても利用されます。サフランの香りには鎮痛や鎮静の効果があるといわれており、気分を明るくする効果もあります。

    サフランの花言葉は、「歓喜」「過度をつつしめ」「濫用するな」です。これらの花言葉は、サフランの薬効や歴史に由来しています。

    一方で、サフランを過剰に摂取すると神経や脳を刺激し、歓楽に陥ってしまうという危険性もありました。そのため、「過度をつつしめ」と「濫用するな」という戒めの意味を持つ花言葉もつけられています。

    サフランの花が終わったらやるべきこと

    サフランは、花が咲き終わった後に球根の手入れをしっかりと行うことで、翌年も花を咲かせることができます。

    ここでは、サフランの花が終わったらやるべきことについてまとめました。

    やるべきこと ポイント
    花がら摘み 花がら摘みとは、花を引き抜いて捨てることです。花がらが残っていると、球根に栄養を奪われたり病気や害虫の原因になったりするために行います。花がら摘みは、花がしおれてしまう前に行うのがベストなタイミングです。
    肥料 球根に栄養を与えて翌年の開花を促すためには肥料が必要です。11月下旬と 2月下旬の2回ほど、化成肥料を適量分のみ株元にまきます。肥料は多すぎると球根が腐ってしまうので注意しましょう。
    水やり サフランの水やりは、生育期には土が乾いたらたっぷりと行います。ただし、過湿にならないように注意します。初夏になると茎葉が枯れ始めるので、徐々に水を控えて休眠させます。
    球根の掘り上げと保管 夏の高温多湿に弱く、球根が腐ってしまう可能性があるため球根を掘り上げます。黄変した葉をつけたまま掘り上げます。掘り上げた球根は雨の当たらない風通しの良い場所で乾かし、完全に茎葉が枯れたらそれらを取り除いて涼しい場所で保管します。
    分球 サフランの球根は分球して小さくなるので、翌年は咲かないか花が貧弱になることがあります。しかし、養成すればまた肥大して立派な球根になります。分球した小さな球根は早く大きくするために、植えつけ後に蕾が伸びてきたら摘み取ります。また、分球しないように脇芽を取り除くことも大切です。

    サフランの掘り上げ時期と方法

    サフランは10~11月に花を咲かせますが、その後は細長い葉を伸ばして球根を育てます。この葉が春になると枯れてしまい、球根だけになります。この球根を掘り上げることで、翌年も花を咲かせることができます。

    サフランの球根を掘り上げる時期は、葉が完全に枯れる前です。葉が完全に枯れてしまうと、球根が小さくなってしまったり、球根が腐ることもあるので注意が必要です。一般的には、葉が1/3~1/4枯れた頃が掘り上げの適切な時期とされています。

    サフランの球根を掘り上げる際は、以下の手順で行います。

    1. シャベルやスコップなどで優しく土を掘り起こす。
    2. 掘り上げた球根についた土を落とす。(水洗いはしない)
    3. 球根は親球と子球に分かれているので、親球から子球を優しく剥がす。
    4. 分けた球根は日陰で風通しの良い場所に置く。
    5. 次回の植え付け時期(8~9月)まで乾燥させないように保管する。

    以上がサフランの掘り上げ時期と方法です。

    サフランは掘り上げた後も新しい芽を出すことがありますが、これらは間引く必要があります。間引かないと元の球根が十分に太らず、花付きが悪くなってしまうためです。

    なお、掘り上げた球根は親球はペチャンコになっており、子球は親球の上に乗っている状態なので、これを優しく剥がします。

    球根を補完する際は、ふるいやザルなどで吊るすとやりやすいでしょう。

    サフランの掘り上げは少し手間がかかりますが、毎年美しい花を楽しむために必要な作業です。

    サフランの球根は植えっぱなしで毎年咲くのか

    サフランの球根は植えっぱなしでも毎年花を咲かせます。

    ただ、掘り上げをせずに植えっぱなしの状態を数年間続けていると、花は咲くが小さったり、球根が腐りや酸くなってしまう点には注意が必要です。

    球根が腐ってしまうと花は咲かなくなりますので、できるだけ掘り上げをして適切に管理したいですね。

    サフランの芽かきの方法と時期

    サフランの花つきを良く育てるには、芽かきが必要です。

    芽かきとは、サフランの花が咲き終わった後に新しくできた芽を間引くことです。この芽は元の球根から養分を奪ってしまうため、間引かないと翌年の花付きが悪くなります。

    芽かきの方法は、以下のとおりです。

    1. 花が咲き終わったら新しくできた芽を探す。(芽は葉の付け根から出ています)
    2. 芽を指でつまんで引っ張る。
    3. 芽が取れたら土に埋めずに捨てる。(土に埋めると腐って病気の原因になる可能性がある)
    4. 冬から春にかけて何度か芽かきを行い、芽が出なくなるまで続ける。

    サフランは10~11月に花を咲かせるので、芽かきはこの時期以降の行うことになります。

    サフランの球根の育て方・球根を太らせる方法

    サフランの球根をり上げて保管して翌年に再び植え付けることで毎年花を楽しむことができますが、その際には球根を太らせることが重要です。

    太った球根は花付きが良くなり、スパイスとして利用する雌しべの収穫量も増えます。

    サフランの球根を育てて太らせるには次のようにすると良いでしょう。

    やること ポイント
    球根を土に植え付ける 風通しがよく、日当たりと水はけの良い場所に植え付けるようにします。時期は8月~9月頃が適期です。
    球根の植え付け方 鉢植えでは球根1個分、庭植えでは2個分の深さに植え付けます。複数の球根を植える場合は、10センチ程度の間隔をあけます。
    肥料を与える 夏の生育期にリン(P)カリ(K)を含む肥料(草木灰など)を与えます。
    脇芽かきをする 球根は芽の数だけ分球するので、芽がたくさんあると小さな球根しかできません。来年も花を咲かせるためには、芽を1~2本程度残して、他の芽は摘み取っておくと良いでしょう。
    春に掘り上げる 春になり葉が黄色くなって枯れ始めたら掘り上げます。

    サフランの球根の増やし方

    サフランは分球という方法で増やすことができます。分球とは、親球から分かれた子球を別々に植えることで、新しい株を作る方法です。

    サフランの分球のタイミングは葉が枯れた後です。これは4月下旬~5月上旬頃になります。この時期に分球することで、子球が十分に成長している状態になります。

    実際の分球の方法は次のとおり行います。

    1. 球根を掘り上げる。
    2. 掘り上げた球根を日陰で乾燥させる。
    3. 親球から子球を引き離す。
    4. 引き離した子球は日陰で風通しの良いところで保管する。

    親球から剥がす際は、無理に剥がすと傷つけてしまうので注意しましょう。

    なお、サフランの分球した子球の保管は、乾燥させた後に密閉できる容器やネットなどに入れて涼しく暗い場所に保管するようにします。

    高温多湿を嫌うので、冷蔵庫や冷暗所が適していますが、湿気やカビに注意して定期的にチェックすると良いです。

    土なし・水なしでできるサフランの放置栽培

    サフランは球根植物で、球根に花を咲かせるための養分が備わっているため、土に植えずにそのまま室内に置いておくだけでも花が咲きます。

    この方法は、その年限りで花を楽しみたい場合や、手軽にサフランの花を楽しみたい場合におすすめです。

    放置栽培の方法は、以下のとおりです。

    1. 球根の尖った方を上向きにして、小皿や器などに置く。
    2. 直射日光が当たらない明るい場所に置く。
    3. 水やりや肥料を与えずにそのまま放置する。

    たったこれだけで、10月中旬頃から11月頃にかけて紫色の花が咲き始めます。

    ただし、この方法では翌年も花を咲かせることは難しいです。花を咲かせると球根が痩せてしまうため、花後に土に植えて球根を太らせる必要があります。

    大きく充実した球根ほど、多くの花を咲かせる傾向があるので、球根を育てて長く楽しめるようにしたいですね。

    サフランの室内での育て方

    サフランは地植えで育てられますが、同様に室内で育てることも可能です。ここでは、サフランの室内での育て方について詳しくご紹介します。

    ポイント
    置き場所 室内での置き場所はできるだけ窓際は望ましいです。ただし、直射日光が当たると葉焼けを起こすことがあるので、カーテンなどで調節しましょう。
    用土 屋外と同様の用土で構いません。詳細は「サフランの栽培に適した環境」をご参照ください。
    植えつけ 球根自体で花を咲かせることができるので、 水も土も使わずに育てることも可能 です。鉢植えの場合は5号鉢に5~6球とし、球根1個分くらいの深さに植えつけます。
    水やり サフランは生育期には 土が乾いたらたっぷりと水やり を行います。ただし、過湿にならないように注意します。初夏になると茎葉が枯れ始めるので、徐々に水を控えて休眠させます。水栽培もできますが、 1シーズンのみ となります。
    肥料 屋外と同様の肥料で構いません。詳細は「サフランの栽培に適した環境」をご参照ください。
    病気と害虫対策 サフランは軟腐病やネダニ に注意しましょう。軟腐病は夏の高温多湿時に発生しやすく、肥料の施しすぎによって発生を助長してしまいます。ネダニは高温になると発生しやすく、葉に白い斑点ができます。予防としては、風通しをよくすることや水をかけて湿度を上げることが効果的です。
    球根の掘り上げと保管 室内で育てる場合でも掘り上げは行います。詳細は「掘り上げ時期と方法」をご参照ください。

    サフランの夏越しは球根が腐らないように注意する

    サフランは耐暑性はあまりなく、湿度の高い環境を嫌うため、花後に球根を植えっぱなしにして夏を迎えると、腐りやすくなってしまいます。

    そのため、球根を掘り上げて涼しい場所で保管します。掘り上げた球根は日陰で乾かし、親球と子球に分けてから新聞紙などで包みます。保管する場所は湿気が少なくて涼しいところで、定期的に風通しを良くします。

    なお、掘り上げについてはサフランの掘り上げ時期と方法をご参照ください。

    サフランの耐寒性と冬越しの方法

    サフランは耐寒性が強く、基本的には特別な防寒対策をしなくても十分に冬越しができるとても育てやすい植物です。

    ただし、凍結すると球根が傷む可能性があるので、寒冷地の場合は雪が冬前にマルチングをして保温しておくと安心です。

    凍結さえしなければ冬越しできるので、栽培地域の気温に合わせて冬越し対策を調整してください。

    サフラン栽培は北海道でも可能なのか

    耐寒性の強いサフランは、寒さが厳しい北海道でも栽培は可能です。

    北海道でも上記のとおりの冬越し対策で問題なく育てることができます。

    実際に北海道の農園でもサフラン栽培を行っているところはたくさんあることでも栽培可能であることがわかります。

    サフランの収穫時期と方法

    サフランの収穫時期は10~12月に咲く花が咲いたらすぐです。

    サフランの収穫物は雌しべですが、花が満開になると花粉が付いて品質が落ちるので、つぼみの頃に花ごと摘み取ります。

    摘んだその日に雌しべを取り出しますが、雌しべは3本に分かれており、紅色の部分だけを収穫し、黄色い部分は取り除きます。

    この雌しべだけを取る作業は手作業で行われ、効率よく作業するには熟練した技術が必要です。

    なお、収穫したサフランはお茶やサフラン酒にすることも可能です。サフランの効能についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。

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    サフラン栽培は儲かる副業と言われる理由

    サフラン栽培は副業としては儲かる仕事だと言われることがありますが、理由としては次の2つが挙げられます。

    1. 収穫物のスパイスの単価は世界一高い
    2. サフラン栽培は難しくない

    上記2点について、詳細をお伝えしていきます。

    サフランは重さあたりの単価が世界一高いスパイスであり、1gの相場は約1,000円、1kg当たりの価格は100万円以上にもなります。

    その理由は、サフランはアヤメ科の花の雌しべを乾燥させたものであり1gのサフランを収穫するのに必要な花の数は150~160個と言われているからです。また、摘み取りは全て手作業でしかできず人件費がかかる点も大きいです。

    しかし、日本国内では農家の方の高齢化や農業従事者の減少などが原因で年々生産農家が減少しています。単価の高い作物ではありますが、生産コストに見合わないということで辞めてしまう方も多いと言われています。

    ただ、副業としてはサフラン栽培は可能性がありそうです。サフラン自体は非常に栽培がしやすく、手間暇のかからない作物です。

    収穫のあとの半年は基本的には球根を大きくするために植えて埋める時期ですし、球根を収穫したあとも、基本的には暗く涼しく風通しの良い場所で寝かせておくだけです。農業経験の無い方にも勧めやすい作物なので副業としては儲かるという側面はあるでしょう。

    サフランの育て方に関するQ&A

    ここでは、サフランの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • サフランの育て方で良い方法は?
    • サフランの水栽培で咲かない理由は?
    • サフランとクロッカスの違いは何?
    • サフランは危険?
    • サフランモドキの育て方も同じ?
    • サフラン球根はサカタのタネで売ってる?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    サフランの育て方で良い方法は?

    サフランは土や水なしで育てられるだけでなく、植えっぱなしでもある程度花を咲かせることができますが、土に植えて球根を太らせ、分球で増やすような育て方が良い方法と言えるでしょう。

    球根が太ると球根は花付きが良くなり、スパイスとして利用する雌しべの収穫量も増えます。

    球根を太らせる方法は、「サフランの球根の育て方・球根を太らせる方法」をご参照ください。

    サフランの水栽培で咲かない理由は?

    サフランの水栽培で咲かない理由として考えられるのは、水の量や肥料の管理が不適切な場合です。

    水栽培で育てるには水に球根が浸からないようにすることが大切で、水に浸かってしまうと球根が腐ってしまいます。

    また、逆に水が少なすぎると球根が育ちにくくなります。

    水は毎日か数日に1度、汚れないように換えてあげましょう。

    そのほか、花が咲き終わったら液体肥料を与えることも必要です。

    ただ、あまり濃すぎると球根が腐ってしまうので、通常の倍くらいの薄さにしておきましょう。最初からその濃さの液体肥料に入れるのではなく、徐々に濃度をあげていくのが失敗しないコツです。

    サフランとクロッカスの違いは何?

    サフランとクロッカスはどちらもアヤメ科クロッカス属の球根植物です。 しかし、サフランはクロッカス属の中でもサフラン種という特定の種類であり、クロッカスは総称で70~80種類もの品種があると言われています。

    つまり、サフランはクロッカスの一種であると言えますが、クロッカスはサフラン以外にも多くの種類があるということです。

    サフランとクロッカスの主な違いについて一覧にまとめると以下のとおりです。

    サフラン クロッカス
    開花時期 秋咲きで、10月~11月に紫色の花を咲かせます。 春咲きで、2月~4月に白・黄・紫などさまざまな色の花を咲かせます。(品種によっては秋咲きもあり)
    花の色 紫色の花しかないが、濃淡や模様が異なる 紫色以外にも白や黄などさまざまな色の花を咲かせます。また、藤色やピンクなど混合色や絞り模様もあります。
    雌しべの色と形 赤またはオレンジ色で長く伸びていて、花弁の端まで届く。 雌しべの先端は3つに分かれてていて、小さく細い。 黄色で短くてふわふわしていて、花弁の中央に集まっている。 雌しべの先端は3つに分かれ、大きくてひらひらしている。
    食用の有無 赤い雌しべを乾燥させたものが香辛料やハーブティーなどに使われる。 食用には用いられない。

    サフランは危険なハーブなのか?

    サフランには血行改善や記憶力向上などの効果があるといわれており、適量であれば安全なハーブです。

    ただし、過剰に摂取すると副作用が起こる可能性があるので、その点においては危険性があるとも言えるでしょう。

    サフランに含まれるクロセチンという色素成分は、1日の摂取量の目安としては0.1~0.3gが適切です。これを超えると、頭痛や吐き気、下痢などの消化器系の不調や、アレルギー反応を引き起こすことがあります。

    また、5g以上摂取すると皮膚や粘膜が黄色くなる黄疸様症状や、出血や尿毒症などの重篤な症状が現れることもあります。

    このような場合は、すぐに医師の診察を受けるようにしましょう。

    サフランモドキの育て方も同じ?

    サフランモドキとは、ヒガンバナ科タマスダレ属の植物でピンク色のユリに似た花を咲かせる常緑多年草です。

    サフランとは別の種類で、花の雌しべから採取される高価なスパイスではありません。サフランモドキは日本に江戸末期に渡来し、当初はサフランと誤認されましたが、明治初期に訂正されたという経緯があります。

    サフランモドキの育て方はサフランと大きな違いはありませんが、半日陰でも十分に育つ点や用土は選ばず育つ点が異なります。

    サフラン球根はサカタのタネで売ってる?

    サカタのタネではサフランの球根の販売はされています。

    特大球(球周約13cm)10球1組が通常価格1,210円で売られているので、サフランの球根を購入したい方はサカタのタネの販売ページを確認してみてはいかがでしょうか。

    まとめ:サフランの育て方のポイント

    サフランは球根植物で、8~9月に植え付け、10~11月に花を咲かせます。

    高級スパイスや染料として知られる植物ですが、自宅でも簡単に育てることができます。

    耐寒性が強く冬場は特に気をつける必要はありませんが、夏場は高温多湿を避けて涼しい場所で管理することが大切です。

    ポイントとしては、植えっぱなしにするのではなく掘り上げや芽かきなどを行って球根を太らせる点が挙げられます。

    花付きの良いサフランにするには必要な作業なので、忘れずにやっておきましょう。

  • コモンセージの育て方|鉢植え・地植えでの栽培や摘心のやり方など

    コモンセージの育て方|鉢植え・地植えでの栽培や摘心のやり方など

    コモンセージはハーブの一種で、料理やお茶に使われるほか、芳香や薬効もある植物です。

    コモンセージは、日当たりと水はけの良い場所を好み、寒さにも強いので家庭菜園やプランターで育てることができます。

    しかし、コモンセージには育て方のコツがあり、適切な剪定や土壌の管理が必要です。

    この記事では、コモンセージの育て方に関する基本的な知識と、実践的な栽培方法を紹介します。コモンセージを自分で育てて、美味しい料理やお茶を楽しみましょう。

    コモンセージの種まき時期と方法

    コモンセージの種まきに適した時期は、春(3月~4月)と秋(9月~10月)です。真夏や梅雨の時期は高温や多湿で発芽率が低くなるので避けるのが無難です。

    種まきの手順は以下のとおりです。

    1. 用土を鉢に入れて平らにし、表面を軽くたたいて固める。
    2. 種を3~4個ずつ、鉢の表面に均等に重ならないように蒔く。
    3. 種の上から薄く土をかぶせる。(厚くかぶせると発芽しにくくなるので注意)
    4. 霧吹きで水を与える。
    5. 土が乾燥しないように毎日水やりを続ける。
    6. 鉢を日当たりと風通しの良い場所に置く。

    1~2週間程で発芽しますので、発芽したら間引きをして1鉢に1本だけ残し本葉が3枚ほどになったら定植します。(間引いた苗は別の鉢に移植することもできます)

    なお、用土は水はけと通気性が良いものを選びましょう。赤玉土と腐葉土を6:3の割合で混ぜたものやハーブ用の培養土などがおすすめです。

    コモンセージ栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種まきを終えたら栽培に適した環境づくりを始めます。

    地中海地域北部が原産のコモンセージは高温多湿の環境が苦手で、日当たりが良く水はけの良い場所が適しています。ジメジメした水はけの悪い場所では上手く育たないので注意してください。

    環境づくり 補足
    日当たり 基本的に日当たりを好みますが、暖地・温暖地であれば午後から日陰になるような半日陰の場所に植えると、夏越しの確率が上がります。
    用土づくり 植え付け前に堆肥や腐葉土をすき込んで耕しておきましょう。水はけが悪い場合は川砂も加えて改善しましょう。高畝にしたりレイズドベッドにしたりすると、水はけをよくするだけでなく根が深く伸びて丈夫な植物になります。
    水やり 基本的に水やりは不要です。ただし、雨が降らない日が続き極端に乾燥している場合には、土中にしっかりと水がしみ渡るように水やりしてあげましょう。
    肥料 肥料は春と秋に1回ずつ与えます。有機質肥料や化成肥料など草花用の肥料であればどれでも構いません。ただし、窒素分が多すぎると葉ばかりが茂って花が咲きにくくなるので注意しましょう。

    コモンセージの地植え時期と方法

    コモンセージは、鉢植えだけでなく庭や畑に地植えすることもできます。

    地植えにすると、より自然な姿で育ち花壇やハーブガーデンのアクセントになります。

    コモンセージの地植えに適した時期は、春(4月~5月頃)か秋(9月下旬~10月頃)です。真夏や梅雨の時期は、高温多湿で根腐れや病気のリスクが高まるので避けましょう。

    地植えにする場合は、以下のとおり行います。

    1. 土壌の調整をする。
    2. 日当たりと風通しのよい場所を選ぶ。
    3. 植え付ける場所に穴を掘る。
    4. 苗の根を崩さずに穴に入れて土で覆う。
    5. 複数植える場合は株同士の間隔を20~30cm空けて苗を植える。
    6. 根元を軽く押さえて固定する。
    7. 植え付け後は鉢底から水が出るくらいたっぷりと水やりをする。
    8. その後は土の表面が乾いてきたら水やりをして管理する。

    コモンセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    コモンセージは、鉢植えやプランターで育てることもできます。

    鉢植えやプランターで育てる場合は、以下の点に注意してください。

    注意点 補足
    鉢植え・プランターの選び方 コモンセージは根が深く張る植物なので、深めの鉢やプランターを選びましょう。鉢やプランターの底には、水はけの良い素材の鉢底石や鉢底ネットを敷いておくと根腐れを防ぐことができます。また、鉢やプランターの素材は、陶器やテラコッタなどの通気性の良いものがおすすめです。
    土作り 市販のハーブ用培養土や草花用培養土を使うことができますが、水はけが悪い場合は砂やパーライトを混ぜて改善しましょう。自分で土をブレンドする場合は、赤玉土と腐葉土とパーライトを6:3:1の割合で混ぜると良いです。また、土質が酸性の場合は、石灰や草木灰を混ぜて中和する必要があります。鉢植えやプランターに土を入れる前に緩効性肥料を適量混ぜておくと、栄養補給に役立ちます。
    苗の植え付け方 苗を取り出す前に水に浸して根をほぐしておきます。苗を取り出したら、根元から5cmほど上の茎を切り落としておきましょう。株をコンパクトに保ち、枝分かれを促すことに繋がります。

    植え付け時は、苗の株幅の2倍程度の大きさに穴を掘り、苗を穴に入れて土を戻し、根元を軽く押さえて固定します。複数の苗を植える場合は苗との間隔は30~40cm程度空けます。植え付け後はたっぷりと水やりをします。

    コモンセージの植え替え時期と方法

    コモンセージは、根が深く張る植物なので、鉢植えやプランターで育てる場合は、遥か秋に植え替えを行う必要があります。

    植え替えをすることで根詰まりや栄養不足を防ぎ、健康な成長を促すことができます。

    春に植え替える場合は新芽が出始める3~4月頃、秋に植え替える場合は花が終わった9~10月頃が良いでしょう。真夏や真冬は、暑さや寒さによって植物がストレスを受ける可能性が高いので、避けた方が無難です。

    植え替えの方法は上記の「コモンセージを鉢植え・プランターで育てる方法」と同じですが、鉢植え・プランターのサイズ選びと、苗についている古い土や枯れた根を取り除く点はご注意ください。

    コモンセージの剪定(切り戻し・摘心)目的と方法・時期

    コモンセージに必要な剪定には切り戻しと摘心があります、

    それぞれの時期と目的、方法についてまとめました。

    切り戻し 摘心
    目的 傷んだ茎を取り除いたり、茎葉が繁って混み合っている部分を透かすように切って風通しを良くするために行う。 脇芽(腋芽、側芽)を出させたり、開花を促したり、一定の高さで止めたりするために行う。
    時期 開花後や株の姿が乱れてきたら行います。適期は開花後6月~7月頃。 春か秋が適期。
    方法 不要な枝や咲き終わった花穂をハサミで切り取ります。株全体を均等に切るように注意します。切る位置は葉の付け根や節の上などにします。 茎の先端にある頂芽を爪やハサミで摘み取ります。脇芽が出てきたら、必要に応じて再度摘心します。

    コモンセージの耐寒性と冬越しの方法

    コモンセージは地中海沿岸部原産のハーブで、耐寒性が強い植物です。

    しかし、強い霜や雪に当たると葉が傷んだり落葉したりすることがあるため、冬越しには適切な対策が必要です。

    地植えと鉢植えのケース別に冬越しの方法をまとめました。

    冬越しの方法
    地植えの場合 地植えの場合は、降霜前に地上部を刈ります。茎の1/3程度を残して切り戻すと良いでしょう。刈り込んだ後は、霜よけをしておきます。例えば、枯れ草や落ち葉などを株元に敷き詰めるか、不織布やビニールなどで覆うようにします。ただし、ビニールは直接株に触れないようご注意ください。
    鉢植えの場合 鉢植えの場合は、玄関先や軒下など霜の当たらない場所に移動します。また、鉢底から水が抜けるようにしておきます。水はけが悪いと根が凍ってしまう恐れがあるためです。鉢を高く持ち上げるか、砂利やスタイロフォームなどを敷いておくと良いでしょう

    上記の方法で冬越しができるでしょう。

    春になったら、霜よけを外します。落葉していたとしても、茎が生きていれば新芽が出てきます。

    その時期に鉢植えの場合は植え替え、地植えの場合は株分けを行って若返らせます。また、肥料を与えて成長を促すと元気に育てることができるでしょう。

    北海道でコモンセージは栽培できるのか

    耐寒性が強いコモンセージですが、北海道でも栽培は可能なのかと気になる方は多いと思いますが、栽培は可能です。

    北海道では、冬に気温が氷点下になることが多く雪も降ります。このような環境では、コモンセージは凍死したり根腐れしたりする可能性が高くなるため、以下の方法によって冬越しをするのがおすすめです。

    • 鉢植えの場合は鉢を室内や温室に移動させる。
    • 地植えの場合は株元に落ち葉や枯草などを敷き詰めて保温する。(雪が降ったら株元に積もらないように払い除ける)
    • 水やりは控えめにして管理する。

    以上が北海道での冬越しに必要な対策です。

    適切な管理をすれば、北海道でもコモンセージを育てることが可能です。特に特別な対策は必要ないので北海道でもコモンセージの栽培に挑戦してみてくださいね。

    コモンセージを室内で育てる際の注意点

    コモンセージは日当たりと風通しの良い場所を好む植物なので、室内で育てる場合は以下の点に注意しましょう。

    注意点 補足
    光が不足すると葉の色が悪くなったり、茎が伸びて弱くなったりします。室内で育てる場合は、南向きや西向きの窓辺など、直射日光が当たる場所に置きましょう。また、冬場は日照時間が短くなるので人工的に補光することも必要です。蛍光灯やLEDライトなどを使って朝から夕方まで約6時間程度照らしてあげると良いです。
    気温と湿度 生育適温は15~20℃で、真夏や真冬の極端な温度変化に弱いため、室内で育てる場合は暖房や冷房の効きすぎに注意が必要です。また、多湿にも弱いので、カビや病気の予防のためにも定期的に換気を行いましょう。
    水やりと肥料 乾燥に強い植物ではありますが、水切れには弱いです。室内で育てる場合は、土の表面が乾いたら水やりを行いましょう。水やりの量は少なめにして根元に直接水を与えます。葉に水がかかるとカビや病気の原因になるので避けましょう。肥料は春から秋にかけて月に1回程度与えれば十分で、液体肥料や緩効性肥料などを適量与えるようにします。
    剪定と摘心 室内で育てる場合は特に、定期的に切り戻しと摘芯を行いましょう。

    コモンセージの夏越しの方法

    暖地や温暖地では特に、夏場は梅雨や台風などで多湿になることが多くあります。

    このような環境ではコモンセージは根腐れや病気にかかりやすくなるので、暖地や温暖地でコモンセージを夏越しさせるには、以下の方法がおすすめです。

    • 鉢植えの場合は、鉢を明るい日陰や半日陰に移動させる。(直射日光が当たると葉が焼けたり乾燥したりする可能性がある)
    • 地植えの場合は、午後から日陰になるような場所に植えるほか、株元に落ち葉や枯草などを敷き詰めて保湿する。
    • 水やりは土が乾いたらたっぷりと行いますが、水はけの悪い場所では水溜りを作らないように注意する。
    • 肥料は控えめにする。(液体肥料を定期的に与える程度で十分)
    • 花が終わった花茎は早めに切り取るほか、全体をバッサリと切り戻すことも有効。
    • 病気や害虫にかかった場合は、早めに処理する。

    以上のように、暖地や温暖地でコモンセージを夏越しさせる場合は、高温多湿対策が重要です。

    しかし、適切な管理をすれば、暖地や温暖地でもコモンセージを育てることが可能ですので、暖地や温暖地でも楽しく栽培していただきたいと思います。

    コモンセージの増やし方

    コモンセージは、種まき以外にも次の3つの方法で増やすことができます。

    • 株分け
    • 挿し木
    • 葉挿し

    増やし方を理解すれば、自宅でもたくさんのコモンセージを育てられます。増やし方に適した時期は、植え付けや植え替えを行う時期と同じく、春から初夏にかけてか、秋に行うのが良いでしょう。

    それぞれの方法による増やし方の詳細は次のとおりです。

    株分けで増やす方法

    株分けは、大株になったコモンセージを根とともに分けて複数の株を得る方法です。

    株を増やすだけでなく、植物の老化を防ぎ若返りさせる効果もあります。

    株分けの手順は以下の通りです。

    1. 鉢植えの場合は鉢から植物を取り出す。
    2. 地植えの場合は株の周りをスコップなどで掘る。
    3. 根球を手で崩しながら、根が絡まっていない部分で株を分ける。
    4. 根が強く絡まっている場合は、ナイフなどで切り離す。
    5. 分けた株を新しい鉢や庭に植え付ける。
    6. 植え付け後は、土をしっかりと固めて水やりをする。

    挿し木で増やす方法

    挿し木は、若い枝を切り取って発根させる方法です。

    挿し木には水挿しと土挿しがあり、それぞれの手順は以下のとおりです。

    水挿し 若い枝を10~15cmほど切り取り、水に浸す部分の葉は取り除きます。水に挿しておき発根を待ちます。
    土挿し 若い枝を10~15cmほど切り取り、上から2~3枚の葉を残して切り落とします。切り口を発根促進剤につけて、湿らせた赤玉土やバーミキュライトなどに挿し発根を待ちます。

    水挿しも土挿しも、風通しがよく日当たりのよい場所に置きます。2~3週間で発根するので、十分に根が出たら鉢や庭に植え替えます。

    葉挿しで増やす方法

    葉挿しは、葉を切り取って発根させる方法です。葉挿しは、挿し木よりも簡単に増やすことができます。

    葉挿しの手順は以下のとおりです。

    1. 健康な葉を切り取る。
    2. 葉柄がある場合は、葉柄も一緒に切り取る。
    3. 切り口を発根促進剤につけて、湿らせた赤玉土やバーミキュライトなどに挿す。
    4. 風通しがよく日当たりのよい場所に置く。

    2~3週間で発根するので、十分に根が出たら鉢や庭に植え替えます。

    コモンセージの育て方に関するQ&A

    ここでは、コモンセージの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • コモンセージが冬に枯れるのは問題ない?
    • コモンセージが木質化したらどうしたら良い?
    • コモンセージの大きさ・背丈はどれくらい?
    • コモンセージは多年草ですか?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    コモンセージが冬に枯れるのは問題ない?

    コモンセージは冬になると枯れてしまうことがありますが、これは問題ないことがほとんどです。

    理由としては、コモンセージが枯れたように見えても、春になれば根元から新しい芽が出てくることが多いからです。

    ただし、これは適切に冬越しをした場合に限るので、冬越しに失敗した場合は根から枯れて芽吹くことはないのでご注意ください。

    コモンセージが木質化したらどうしたら良い?

    コモンセージは長く育てると茎が硬くなって木質化することがあります。木質化したコモンセージは、花や葉の量が減り、香りや味も落ちてしまいます。

    木質化してしまった場合は、剪定するか挿し木するかの対応をすると良いです。

    剪定する場合は、春から夏にかけて花が咲き終わった後に、木質化した部分を切り落とします。切り口は斜めにして水分が溜まらないようにするのがポイントです。

    挿し木する場合は、以下の手順で行います。

    • 春から夏にかけて、新芽が出たばかりの部分を10cm程度切り取る。
    • 切り口の下の方の葉を取り除き、上の方の葉は半分に切る。
    • 挿し木用の土を用意する。(赤玉土と腐葉土を半々に混ぜたものがおすすめです)
    • 挿し木用の鉢に土を入れて水を与える。
    • 土が湿ったら挿し木を鉢に挿す。
    • 鉢を日陰に置き、乾燥しないように水やりをする。

    根が出るまで2週間ほどかかりますが、根が出たら日当たりの良い場所に移します。

    以上のように、コモンセージが木質化したら剪定するか挿し木するかで対処できます。剪定や挿し木をすることで、コモンセージを若返らせて美しく育てることができます。

    コモンセージの大きさ・背丈はどれくらい?

    コモンセージの大きさ・背丈は、品種によって異なりますが、一般的には30~70cm程度になります。横幅は20~80cm程度に広がります。

    コモンセージは日当たりと水はけの良い場所を好み、高温多湿や強い霜に弱いです。肥料は控えめに与え、株分けや挿し芽で増やすことができます。

    コモンセージは葉色や斑入りの品種が多く、カラーリーフとしても楽しめます。 代表的な品種には、紫葉のパープルセージ、黄色の覆輪が入るゴールデンセージ、白と紫の斑入り葉のトリコロールセージなどがあります。

    コモンセージは多年草ですか?

    コモンセージは多年草です。しかし、比較的短命な多年草であり数年に一度株分けを行って若返らせる必要があります。

    株分けの方法は「コモンセージの増やし方」の項でご紹介しているので参考にしてみてくださいね。

    まとめ:コモンセージの育て方のポイント

    この記事では、コモンセージの育て方について、鉢植え・地植えでの栽培や摘心のやり方などを紹介しました。

    コモンセージは適切な水やりや日当たり、土壌などを管理すれば鉢植えでも地植えでも元気に育ちます。

    また、摘心をすることで枝分かれを促し、より茂りやすく美しい姿にすることができます。コモンセージは、香りだけでなく、花も楽しめる素敵な植物です。ぜひ自宅で育ててみてくださいね。

     

    【追記】

    コモンセージの使い方、花を食べる料理などについては別の記事を作成予定です。

    作成次第、こちらでもご紹介したいと思います。

    セージの種類や特徴については、こちらのページで詳しくお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”9″]
  • フィーバーフュー(ナツシロギク)の育て方|種まきや冬越しの方法も

    フィーバーフュー(ナツシロギク)の育て方|種まきや冬越しの方法も

    フィーバーフューとは、小さな白い花をたくさん咲かせる可憐な草花です。

    別名ナツシロギクとも呼ばれ、切り花やドライフラワーとしても人気があります。また、ハーブとしても古くから利用されており、解熱や虫除けに効果があると言われています。

    フィーバーフューは日当たりと風通しのよい場所で育てることが重要で、種まきや挿し木で簡単に増やすことができます。しかし、夏の高温多湿に弱く、枯れやすいので注意が必要です。

    この記事では、フィーバーフューの基本的な育て方や種まきや冬越しの方法を紹介します。フィーバーフューを上手に育てて、白い花を長く楽しみましょう。

    フィーバーフューの種まき時期と方法

    フィーバーフュー(ナツシロギク)は、種まきで簡単に増やすことができるハーブです。

    発芽に適した温度は15~20℃で、種まきの時期は春と秋の2回ありますが、日本では夏越しが難しいので秋にまいた方がよく育ちます。

    種まきの方法は以下のとおりです。

    • 水はけがよく栄養分が少ない土を用意する。
    • 種は小さくて細かいので、土に混ぜてまくか、表面にまいて軽く押さえる
    • 種まき後は、乾燥しないように霧吹きなどで水を与える。
    • 株間は10~15cmくらいになるよう間引きする
    • 本葉が4~5枚になったら、鉢植えや地植えに移植する。

    以上が、フィーバーフューの種まき時期と方法です。

    種まき用土は、赤玉土や腐葉土を混ぜたものや、ハーブ用の土を使うのがおすすめです。

    種まきの際は、深く埋めないように注意しましょう。

    フィーバーフュー栽培に適した環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種まきを終えたら栽培に適した環境づくりを始めます。

    フィーバーフューは、日当たりと水はけのよい環境を好みます。高温多湿に弱く、気温が高くなると根腐れを起こしやすくなるので注意が必要です。

    環境づくりの注意点は次のとおりです。

    環境づくり 補足
    気温 生育に適した気温は15~25℃です。
    用土づくり 排水性と栄養分に注意しましょう。どんな土でもよく育つと言われていますが、酸性土を嫌うので苦土石灰などで中和しておきます。また、腐葉土やバーミキュライトなどを混ぜて水はけをよくします。市販の草花用培養土でも構いません。
    水やり 乾燥しない程度に控えめにします。鉢植えの場合は、表面の土が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は雨が降らない時だけ与えます。過湿を嫌うので、水のやりすぎに注意しましょう。
    肥料 元肥と追肥を与えます。元肥には緩効性肥料、追肥にはリン酸成分の多い化成肥料を使って、花つきをよくします。生育期には2か月に1回程度、春と秋に与えるようにします。

    フィーバーフューを庭に地植えする時期と方法

    フィーバーフューは、地植えでも鉢植えでも育てることができますが、ここでは地植えの場合の時期と方法について説明します。

    フィーバーフューを庭に地植えする時期は、春か秋が適期です。

    温暖地では12月~1月、寒冷地では3月下旬~4月上旬がおすすめです。この時期なら苗が根付きやすく、開花までに十分な生育が期待できます。

    フィーバーフューを庭に地植えする方法は、以下のとおりです。

    • 日当たりと水はけ・風通しのよい場所を選ぶ
    • 植え付ける場所に、直径40cm×深さ40cmほどの穴を掘る。
    • 掘り上げた土に腐葉土やバーミキュライトなどを混ぜて排水性と栄養分を高める。
    • 牛ふんや油かすなどの有機質肥料を混ぜて元肥とする。
    • 苗の根を崩さずに穴に入れて土で覆う。
    • 複数植える場合は株間は30cm程度あける。
    • 根元を軽く押さえて固定する。
    • 水やりをする。

    水やりは乾燥しない程度に控えめにしましょう。

    フィーバーフューを鉢植え・プランターで育てる方法

    フィーバーフューは、地植えだけでなく鉢植えやプランターでも育てることができます。

    フィーバーフューを鉢植えやプランターで育てる方法は、以下のとおりです。

    1. 鉢植えやプランターに培土を入れる。
    2. 鉢植えやプランターにフィーバーフューの種を蒔く。
    3. たっぷりと水を与え、乾かさないように管理する。
    4. 発芽まで、室内や温室など保温性の高い場所で管理する。
    5. 約2週間ほどすると発芽してくる。
    6. 発芽したら、日当たりと風通しのよい場所に移す。
    7. 高温多湿に弱いので、特に梅雨時期は刈り取りをして風通しを確保する。
    8. 1週間に1回程度、液体肥料を与える。
    9. 摘芯や剪定を行い、脇芽を伸ばすように育てる。

    肥料は、窒素成分の多いものを選びます。ただし、肥料を過剰に与えると葉が茂りすぎて花が少なくなることもあるので、適量に気を付けましょう。

    フィーバーフューの植え替え時期と方法

    フィーバーフューは、鉢植えの場合は根詰まりを起こしやすいので、2~3年に1回植え替えを行う必要があります。

    植え替えの時期は、3月~4月が適しています。鉢植えのフィーバーフューの植え替え方法は次のとおりです。

    • 新しい鉢に水はけのよい用土を入れる。
    • 古い鉢から根を崩さないように注意しながらフィーバーフューを取り出す
    • 根が長く伸びている場合は、1/3くらいに切り詰める。
    • 新しい鉢にフィーバーフューを入れ、空いた部分に用土を足して固める。
    • 水やりをして、日当たりと風通しのよい場所に置く。

    用土は、赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1を混ぜたものがおすすめです。

    フィーバーフューの花が咲く時期と香り・花言葉

    フィーバーフューは、5月~7月頃に小さな白い花をたくさん咲かせます。花はカモミールに似ていますが、中心部が黄色く、外側の舌状花が白いのが特徴です。

    花の直径は約1~2cmで枝先に向かってよく分岐し、株がふんわりとした印象を与えます。

    フィーバーフューの花にはキク科らしい苦味と甘味のある香りがあり、虫が嫌うことでも知られています。

    フィーバーフューの花言葉は、「鎮静」「集う喜び」です。

    鎮静は、フィーバーフューのハーブとしての効能に由来しています。集う喜びは、フィーバーフューの花がたくさん集まって咲く様子からつけられたといわれています。

    フィーバーフューの室内での育て方

    フィーバーフューは、室内での栽培も可能ですが、日当たりと風通しのよい場所を選ぶ必要があります。

    また、水やりは乾燥気味にし肥料は控えめに与えることがポイントです。

    フィーバーフューは夏の高温多湿に弱いため、夏場は涼しい半日陰に移動させるか、切り戻してドライフラワーにして楽しみましょう。

    室内での栽培に適した品種としては、矮性で花持ちのよいものがおすすめです。例えば、「サンタナイエロー」や「ダブルフラワー」などがあります。鉢植えの場合は、3号~5号程度の鉢に植え付けます。用土は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜたものが適しています。

    室内での栽培では、以下の点に注意して管理しましょう。

    ポイント 補足
    水やり 土が乾いたらたっぷりと水やりをします。過湿を嫌うため、乾燥気味に管理しましょう。
    肥料 元肥として緩効性肥料を少量混ぜ込みます。追肥は、3~5月と10~11月に月1回ほど緩効性肥料を与えましょう。
    日光 日当たりと風通しのよい場所で栽培します。直射日光が当たる場所は避けましょう。
    害虫・病気 アブラムシやハダニが発生することがあります。見つけ次第、手で取るか水で流します。乾燥するとハダニが発生する場合があるため、時々葉裏に水をかけて予防しましょう。
    花後の管理 花後はこまめに花摘みをします。花が混みあっている場合は、風通しをよくするためにも部分的に剪定して、花瓶に挿したりドライフラワーにしたりして楽しみましょう。

    以上が、フィーバーフューの室内での育て方についての説明です。

    フィーバーフューを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    フィーバーフューは、切り戻しや剪定をすることで、樹形を整えたり、花付きや生育を良くしたり、病害虫の予防をしたりすることができます。

    切り戻しや剪定の方法と目的・時期について、以下にまとめました。

    適期 目的・方法
    剪定 春から秋にかけて 不要な枝や花がらを取り除くことで、株の風通しや養分の回りを良くします。フィーバーフューは花がら摘みをこまめに行うことで次の花が咲きやすくなります。また、混み合っている部分の枝を間引いて通気性を高めると病害虫の発生を防ぐことができます。花がら摘みは花が咲き終わったら随時、枝の間引きは春から初夏にかけて行います。
    切り戻し 花後(6~7月頃) 枝全体を短く(10cm程度に)切ることで、株の大きさや樹形を整えます。花後に全体を短く切り戻して涼しい場所で管理すると夏越しがしやすくなります。また、切り戻した枝は挿し木にして増やすこともできます。

    フィーバーフューの夏越しは高温多湿に注意する

    フィーバーフューは、夏の高温多湿に大変弱い植物なので、暖地では夏越しが難しく枯れてしまうことがよくあります。

    フィーバーフューの夏越しの注意点を以下にまとめました。

    注意点
    庭植えの場合 梅雨前に枝を透かすように剪定して風通しを確保します。水はけのよい場所に植えるとよいでしょう。暖地では枯れる場合に備えて、花後に種とりをしておくと安心です。
    鉢植えの場合 夏は涼しい半日陰で管理します。水やりは土が乾いたらたっぷりと行いますが、過湿を嫌うので乾燥気味にします。また、葉裏に水をかけてハダニの予防をします。

    フィーバーフューの耐寒性と冬越しの方法

    フィーバーフューは耐寒性がそこそこある植物なので暖地では特に対策なしで冬越し可能ですが、霜に当たると枯れてしまうことがありますので寒冷地では冬越しの対策は必須です。

    フィーバーフューの冬越しの方法について以下にまとめました。

    冬越しの方法
    庭植えの場合 株元を藁や腐葉土などで覆ってマルチングします。(寒冷地では不織布で防寒します) 水やりは必要ありません。
    鉢植えの場合 屋根のあるベランダなどに移動させます。霜が降りるような場合は不織布で防寒します。水やりは控えめにします。

    フィーバーフューを挿し木で増やす方法

    フィーバーフューは、種まきだけでなく挿し木で簡単に増やすことができます。

    挿し木とは、植物の茎や枝を切り取って土に挿すことで、新しい根を出させて株を作る方法で、春か秋が適しています。

    フィーバーフューの挿し木の手順は以下のとおりです。

    1. 挿し木に適した枝を選ぶ。
    2. 枝を5cmほどにカットする。
    3. 下の葉は取り除き、上の葉は半分に切る。
    4. 発根促進剤をつける。
    5. 挿し木用の土に挿す。
    6. 乾かさないように管理する。

    なお、挿し木にする枝は、新芽が出たばかりの柔らかい枝や花が咲いた後の固い枝は避けて、中間の硬さの枝を選びます。

    挿し木用の土は水はけがよく空気が通る土が適しているので、赤玉土やバーミキュライトなどを混ぜた土がおすすめです。

    挿し木した鉢は日陰に置き、土が乾いたら水を与えます。高温多湿を嫌うフィーバーフューなので、風通しもよくしておきましょう。

    約1ヶ月ほどで発根しますので、発根したら、鉢植えや地植えに移植することができます。

    フィーバーフューの収穫時期と方法

    フィーバーフューは、花や葉を収穫して利用することができます。どちらも、春から夏にかけてが収穫時期です。

    以下に、具体的な手順をお伝えします。

    収穫のやり方
    花の収穫方法 花が咲いたら、茎ごとカットして収穫します。花はすぐにしおれるので、早めに乾燥させるかそのまま利用します。花はドライフラワーやポプリにしたりハーブティーにしたりできます。
    葉の収穫方法 株が成長してきたら葉は随時収穫できます。葉は新芽の方が香りが強いので新芽を中心に摘み取ります。葉は乾燥させて保存したりそのままハーブティーにしたりできます。

    フィーバーフューの育て方に関するQ&A

    ここでは、フィーバーフューの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • フィーバーフューのコンパニオンプランツは?
    • フィーバーフューとカモミールの違いは?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    フィーバーフューのコンパニオンプランツは?

    フィーバーフューと一緒に植えることで、互いに病気や害虫を防いだり、生育を促進したりするコンパニオンプランツの例とその効果を紹介します。

    コンパニオンプランツ 効果
    バラ フィーバーフューは独特の香りでアブラムシやハダニなどの害虫を寄せ付けません。バラはこれらの害虫に悩まされやすいので、フィーバーフューと一緒に植えることで予防効果が期待できます。
    トマト フィーバーフューは根に付着する微生物が抗生物質を出して土壌の病気を抑えます。トマトは土壌病害に弱いので、フィーバーフューと一緒に植えることで健康な根を保つことができます。
    イチゴ フィーバーフューは長ネギやニンニクなどと同じく、根に付着するバークホーデリア・グラジオリーという細菌が抗生物質を出してイチゴの萎黄病を防ぎます。また、白い花で訪花昆虫を呼び寄せて受粉を助ける効果もあります。

    フィーバーフューとカモミールの違いは?

    フィーバーフューとカモミールは、見た目がよく似た白い花を咲かせるハーブですが、実は別の種類です。

    それぞれの特徴や効能、使い方などについて紹介します。

    フィーバーフュー カモミール
    学名 Tanacetum parthenium Matricaria chamomilla や Anthemis nobilis
    原産地 地中海沿岸や西アジア ヨーロッパや北アフリカ
    花の直径は1cm~2cmで、中心が黄色く周りが白い花弁で囲まれている。 花の直径は1cm~2cmで中心が黄色く盛り上がっており、周りが白い花弁で囲まれています。
    葉の形 葉は黄緑色で細かく切れ込んでいる。 葉は深緑色で細かく羽状に分かれている。
    香り 独特の強い香りがある。 甘く爽やかな香りがある。
    効能 鎮痛や解熱などの効果があり、片頭痛や生理痛などに用いられることが多い。 鎮静や消炎などの効果があり、不眠や胃腸障害などに用いられることが多い。
    使い方 プリメントやドライフラワーとして利用されることが多く、生の葉を食べると口内炎を起こすことがある 。 ティーやエッセンシャルオイルとして利用されることが多く、生の花や葉を食べても問題ない 。

    まとめ:フィーバーフューの育て方のポイント

    フィーバーフューは小さな白い花をたくさん咲かせる可憐な草花で、切り花やドライフラワー、ハーブとしても楽しめます。

    日当たりと風通しのよい場所で育てることがポイントで、水やりは乾燥気味に管理します。

    種まきは秋に行うのがおすすめで、挿し木は6~7月または9~10月に行います。夏の高温多湿に弱いので、風通しをよくするために間引きや剪定を行ったり鉢植えの場合は半日陰に移動させたりします。

    冬越しは耐寒性があるので霜に注意して防寒対策を行います。

    この記事では、フィーバーフューの基本的な育て方や種まきや冬越しの方法を紹介しました。フィーバーフューを上手に育てて、白い花を長く楽しみましょう。

     

    【追記】

    フィーバーフューのハーブティーの飲み合わせ、味、カルディの商品のほか、フィーバーフュー症候群や癌、副作用、禁忌についてはフィーバーフューのハーブティーのページにまとめています。

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  • パイナップルセージの育て方|水やり・冬越しや剪定方法をご紹介!

    パイナップルセージの育て方|水やり・冬越しや剪定方法をご紹介!

    パイナップルセージは、パイナップルのような香りがするハーブです。花は秋に咲き、鮮やかな赤色で目を引きます。

    パイナップルセージは、料理やお茶に使ったり、花壇や鉢植えにしたりと、さまざまな楽しみ方ができる魅力的な植物です。

    しかし、パイナップルセージは日本ではあまり一般的ではなく、育て方に悩む方も多いかもしれません。水やりの頻度や冬越し方法、剪定の時期や方法など気になる点はたくさんあるでしょう。

    この記事では、パイナップルセージの育て方について、基本的なことから上手に育てるためのコツについてもご紹介しています。パイナップルセージを上手に育てて、香りと花を楽しみましょう。

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    パイナップルセージの種まき時期と方法

    パイナップルセージは、種から育てることができるハーブです。

    種まきの適期は、春(3月~4月)か秋(9月~10月)です。種は小さくて細かいので、育苗ポットにバーミキュライトや赤玉土を入れて、3~4個ずつ重ならないようにまきます。

    上から薄く土を被せて、霧吹きで水を与えて土を湿らせながら、風通しのよい日陰で管理します。発芽すると、1~2週間で芽が出るので適度に間引きし、本葉が3~4枚出てきたら鉢や庭に植え替えます。

    なお、採取した種を7~8月に冷蔵庫に入れて1ヶ月冷やしておくと発芽率が高くなります。また、発芽後は十分に日光があたる場所に移動させると生育が良くなります。パイナップルセージは日当たりと水はけのよい場所を好むので、植え付ける際にはその点に注意しましょう

    栽培に適した用土づくり

    パイナップルセージは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物の入る肥沃な土壌を好みます。

    水分が停滞するようなジメジメした土壌では生育不良を引き起こしたり根腐れする事もあるため粘土質な土壌は避けた方が良いでしょう。

    庭植えの場合は、腐葉土を混ぜ込んだあとに、元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んで適した土を作ります。

    鉢植えの場合は市販の草花用培養土を使うか、赤玉土 (小粒)6:腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ると良いでしょう。

    最適な環境(日当たりや置き場所)

    パイナップルセージは、日当たりが良く、水はけの良い場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。

    そのため、基本的には直射日光が六時間以上当たる日向が望ましいですが、三時間から五時間まで当たる半日影でも育てることは可能です。

    日当たりが適切な環境で育てる事で光合成が活発に行われるため、株の生育が良くなり、花付きや花の大きさも良くなりますので、適切な日当たりに植えてあげる事が非常に重要になります。

    パイナップルセージは短日植物で、昼の時間が短くなると花芽を作る性質があります。そのため、街灯などで夜間も明るい場所では花が咲かないことがあるので注意して下さい。

    水やりと肥料の与え方

    パイナップルセージの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと行います。鉢植えの場合は特に注意が必要ですが、庭植えの場合は自然の雨だけで十分です。

    水やりの際は根腐れや病気の原因になる可能性があるので、株元に直接水をかけないようにしましょう。

    パイナップルセージの肥料はあまり多く必要としません。肥料が多いと大きく育ちすぎて草姿が乱れるので注意して下さい。

    庭植えの場合は、よほどのやせ地でない限り、肥料は必要ありませんが、生育が悪いようであれば、様子を見て固形の油粕や緩効性化成肥料を株元に置き肥して下さい。鉢植えの場合は、春と秋に、緩効性化成肥料を施すようにします。

    パイナップルセージの地植え時期と方法

    パイナップルセージの地植え時期は、春(4月~5月)か、秋(9月頃)が適しています。

    この時期なら根付きやすく生育も良くなります。冬に地上部が枯れる前に植え付けると、翌年には花が咲く可能性が高まります。

    パイナップルセージの地植え方法は、以下のとおりです。

    1. 日当たり時間を考慮して植え付ける場所を選ぶ
    2. 植え穴を掘る(株の大きさの2倍程度の深さと幅になるように)
    3. 土壌が粘土質で水はけが悪い場合は、砂利や軽石などを敷いて排水を改善する。
    4. 用土を作る。
    5. 株を鉢から取り出して根をほぐす。
    6. 株を植え付ける。
    7. 用土で埋めて軽く手で固める。
    8. たっぷり水やりをする。

    地植え後は、土の表面が乾いたら水やりを行います。水やりの際は、株元に直接水をかけないようにしましょう。

    なお、植え付ける際は、根元は少し高くなるようにすると根腐れの防止に繋がります。

    用土は先述したとおり、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土 (小粒)6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで作ることも可能です。

    パイナップルセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    パイナップルセージは、鉢植えやプランターでも育てることができます。

    鉢植えやプランターで育てる場合は、以下の点に注意しましょう。

    注意点 補足
    鉢やプランター選び パイナップルセージは根が張りやすい植物なので、株の大きさの2倍程度の深さと幅がある鉢やプランターを選びます。素材は陶器やプラスチックなどが良く、底に穴が開いているものを選びます。鉢底ネットと鉢底石を敷いて排水を良くします。
    用土の作り方 上記「栽培に適した用土づくり」を参考にしてみてください
    植え付け方 上記「パイナップルセージの地植え時期と方法」と同じ方法で行います。
    管理方法 上記「水やりと肥料の与え方」を参考にしてみてください。

    鉢植えの場合は根詰まりを防ぐために一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行う必要があります。

    株の成長に合わせて適したサイズの鉢やプランターに変えるようにしましょう。

    植え替えの方法は次にお伝えします。

    パイナップルセージの植え替え時期と方法

    パイナップルセージを鉢植えやプランターで育てる場合は、根詰まりを防ぐために春(4月~5月)に植え替えを行います。

    株の成長を見ながら、1年~2年に1回程度の頻度で行うようにします。

    植え替え時は、一回り大きな鉢やプランターに移し替えます。素材は陶器やプラスチックなどが良く、底に穴が開いているものを選びます。鉢底ネットと鉢底石を敷いて排水を良くします。

    実際の手順は、地植えの方法と同じですので前述した「パイナップルセージの地植え時期と方法」をご参照ください。

    パイナップルセージを剪定・切り戻しする目的と方法・時期

    パイナップルセージは、秋の開花まで株が大きくなり続けるので、剪定か切り戻しを行い株の大きさをコントロールします。

    夏以降の剪定は開花に影響がでるため、特に草丈を低く抑えたい場合は6月~7月に株元から切り戻しを行います。

    剪定・切り戻しする目的は、以下のとおりです。

    • 株の形を整える
    • 茎や葉の密集を防ぐ
    • 風通しや日当たりを良くする
    • 病害虫の発生を抑える
    • 花付きや花色を良くする
    • 根や枝の若返りを促す

    剪定・切り戻しする時期は、以下の通りです。

    時期 剪定・切り戻し
    春(4月~5月) 新芽が出始めたら、冬越しした枯れた茎や傷んだ茎を剪定する。
    夏(6月~7月) 草丈が高くなったら、株元から切り戻しを行う。この時期に切り戻すと、秋に再び花が咲きます。
    秋(9月~11月) 開花期間中は、花がら摘みと同時に茎ごと剪定する。花が咲き終わったら、地際で地上部を刈り取って冬越しに備える。

    切った茎や葉は、ハーブティーや料理などに利用できます。

    パイナップルセージの耐寒性と冬越しの方法

    パイナップルセージは、耐寒温度が-10℃以上とあまり高くない多年草です。関東以南の地域であれば、戸外での冬越しが可能ですが、凍結や霜・寒風に注意が必要です。

    寒冷地であれば鉢上げして室内で冬越しする必要があります。冬越しの方法は、以下のとおりです。

    状況 冬越しの方法
    庭植えの場合 花が咲き終わったら、地際で地上部を刈り取る。敷き藁や落ち葉などで株元を覆って霜よけをしておきます。
    鉢植えの場合 花が咲き終わったら、地上部を刈り取る。鉢が凍らないように、鉢底にスタイロフォームなどを敷いたり、麻袋やビニールなどで鉢全体を包んだりします。日当たりと風通しの良い場所に置く。

    パイナップルセージの夏越しは水やりに注意する

    パイナップルセージは夏の暑さに強いため、基本的に夏越しせずに育てる事が可能です。ただし、水やりや肥料は適切に行う必要があります。

    夏期の留意点は以下のとおりです。

    留意点 補足
    水やり 土が乾いたらたっぷりと与える。水切れを起こすと葉がしおれたり枯れたりする恐れがあります。ただし、水やり過ぎも根腐れの原因になるので注意が必要です。鉢植えの場合は鉢底から水が出るまで与えます。
    剪定 株が大きくなりすぎると花付きが悪くなったり風通しが悪くなったりするので、適宜行う。夏以降の剪定は開花に影響がでるため、特に草丈を低く抑えたい場合は6月~7月に株元から切り戻しを行います。

    パイナップルセージの増やし方

    パイナップルセージは種まきで増やす方法以外には、

    • 挿し木で増やす方法
    • 株分けで増やす方法

    上記2つの方法があります。

    挿し木で増やす方法と時期

    パイナップルセージの挿し木の適期は春(5月~6月)、秋(9月~10月)です。

    挿し木の手順は次のとおりです。

    1. 茎を先端から10~15cm切り取る。
    2. 上から2~3枚の葉を残して切り落とす。
    3. 切り口を1時間ほど水につける。
    4. 湿らせたバーミキュライトや赤玉土に挿す。
    5. 2~3週間で発根する。

    十分に根が出たら鉢や庭に植え替えることで、増やしていくことができます。

    株分けで増やす方法と時期

    パイナップルセージの株分けの適期は春(4月~5月)です。

    大株に育っていれば、株分けをすることが可能です。地下茎で増えて新しい芽が出てくるので、切り分けて植え付けることで増やせます。

    パイナップルセージを室内で育てる際の注意点

    パイナップルセージは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため、室内で育てる場合は、以下の点に注意してください。

    注意点 補足
    日当たり 室内では直射日光が六時間以上当たる窓辺などに置きましょう。午後から日陰になるような半日陰の場所では、花付きが悪くなります。また、パイナップルセージは短日植物で、昼の時間が短くなると花芽を作る性質があります。そのため、街灯などで夜間も明るい場所では花が咲かないことがあるのでご注意ください。
    水やり 用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。水やりは深くて頻度の少ない方が良く、毎回鉢全体に水が浸透するようにします 。水分が停滞すると根腐れする恐れがあるので、鉢底に余分な水が溜まらないように注意してください。
    肥料 室内で育てる場合は春と秋に緩効性化成肥料を施してください。肥料が多すぎると大きく育ちすぎて草姿が乱れるのでご注意ください。
    植え替え 根詰まりを起こしているようなら、春の4月~5月に植え替えを行います。一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをして株を小さくすると良いでしょう。
    冬越し パイナップルセージは耐寒温度が-10℃以上ですが、室内で冬越しする場合は花が咲き終わったら地際で地上部を刈り取ります。鉢は凍らないような暖かい場所に移動して冬を越します。

    パイナップルセージの育て方に関するQ&A

    ここでは、パイナップルセージの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • パイナップルセージに毒性はある?
    • パイナップルセージの草丈はどれくらい?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    パイナップルセージに毒性はある?

    一般的に、パイナップルセージには毒性はなく食用や化粧品として安全な成分とされています。FDA(米国食品医薬品局 )からも食品として認可されていることからも安全性は伺い知れます。

    しかし、パイナップルセージは薬のような強い香りがあり、過剰摂取すると胃腸障害や神経系の影響を及ぼす可能性があります。また、妊娠中や授乳中の女性は摂取を避けるべきです。さらに、アレルギー体質の人や敏感肌の人は、パイナップルセージに対して皮膚刺激や発疹などのアレルギー反応を起こすことがあるのでご注意ください。

    パイナップルセージの草丈はどれくらいになる?

    パイナップルセージの草丈は、約100~150cmになります。茎は直立または斜上し、よく分枝します。地下茎で増えて新しい芽が出てくるため、株が広がる特徴があります。

    ただし、品種によっては草丈が小型のものもあります。例えば、’ハニーメロン’や’タンジェリン’は、草丈が約70cmにしかならない品種です。鉢植えや小さな花壇で育てる場合に向いています。

    まとめ:パイナップルセージの育て方のポイント

    この記事では、パイナップルセージの育て方について、水やり・冬越しや剪定方法をご紹介しました。パイナップルセージは、適度な水やりと日当たりを好みます。冬は寒さに弱いので、霜よけや室内への移動が必要です。剪定は花後に行って、枝を整えます。

    パイナップルセージは、香りと花だけでなく、食用や薬用にもなる万能なハーブです。料理やお茶に使ってみたり、花束やドライフラワーにしてみたりと、工夫次第でさまざまな楽しみ方ができます。ぜひパイナップルセージを育ててみてくださいね。

    【追記】

    パイナップルセージを虫除けやポプリ、食用としての使うこともできます。パイナップルセージの使い方についてはこちらのページで詳しくご紹介しています。

    [surfing_other_article id=”1810″]

    また、乾燥させてパイナップルセージのハーブティーを作る方法についてはこちらにまとめています。

    [surfing_other_article id=”1814″]
  • アメジストセージの育て方|冬に枯れる・花が咲かない対策についても

    アメジストセージの育て方|冬に枯れる・花が咲かない対策についても

    アメジストセージとは、紫色の美しい花を咲かせるハーブの一種です。

    花言葉は「高貴な心」や「神秘的な魅力」などで、秋の庭を華やかに彩ります。また、花だけでなく葉にも香りがあり、ハーブティーやポプリにも使えます。

    そんなアメジストセージですが、育て方によっては冬に枯れたり、花が咲かなかったりすることがあります。

    そこでこの記事では、アメジストセージの育て方について注意すべきポイントを交えて詳しくお伝えします。

    アメジストセージの種まき時期と方法

    アメジストセージの種まきは3〜4月か9〜10月に行うのが適期です。

    具体的な方法は、以下のようになります。

    1. 育苗ポットにバーミキュライトや赤玉土を入れる。
    2. 種を3~4個、重ならないようにして蒔く。
    3. 上から薄く土を被せる。
    4. 土が乾燥しないよう霧吹きで水を与えながら管理する。

    1~2週間で芽が出始めるので、適度に間引きながら1ヶ月ほど管理します。

    苗が十分に育ったら鉢や庭に植え替えます。

    栽培に適した用土づくり

    アメジストセージは、水はけの良い土壌を好むハーブです。

    市販のハーブ用培養土を使う場合はそのまま植え付けても問題ありません。ただし、水はけが悪いと根腐れの原因になるので、鉢底に軽石や赤玉土などを敷いておくとよいでしょう。

    自分で用土を作る場合は、赤玉土6:腐葉土4くらいを目安に混ぜて作ります。また、砂やパーライトなどを少量加えるとさらに水はけが改善されます。

    地植えの場合は、植え付け前に土を深く掘り返してふかふかにします。そして、ハーブ用培養土や赤玉土などを混ぜて用土を作ります。元肥として堆肥や腐葉土などを入れておくと根付きがよくなります。

    最適な環境(日当たりや置き場所)

    アメジストセージは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。以下のように環境を整えましょう。

    要素 ポイント
    日当たり 直射日光が当たる場所が最適です。日照時間が長いほど花つきが良くなります。ただし、真夏の強い日差しには注意が必要です。午後から日陰になるようにするか、日よけをすると良いでしょう。
    風通し 湿気や病害虫の予防に重要です。株間を十分にあけて植え付けることで、空気の流れを確保します。また、風が強い場所では花茎が倒れてしまうことがあります。必要に応じて支柱やネットなどで支えてやりましょう。
    置き場所 庭やベランダなどで栽培できます。鉢植えでも栽培可能ですが、年々大株に生長するのでどちらかというと地植え向きです。室内で育てることは難しいです。

    水やりと肥料の与え方

    アメジストセージは、乾燥気味を好む植物です。水やりと肥料の与え方は、以下のように行います。

    ポイント
    水やり 表土が乾いたら、鉢底から水が出てくるくらいたっぷりと行います。地植えの場合は、乾燥が続いた時のみ水やりをします。根付いてからは特に水やりの必要はありません。湿気に弱いので、加湿にならないように気を付けましょう。
    肥料 多肥にすると生長しすぎることもあるため、植え付け時に腐葉土か堆肥を元肥として入れて植え付け、その後は花つきを見て判断するとよいでしょう。過肥の必要はありません。鉢植えの場合は、春と秋に緩効性肥料を与えます。

    アメジストセージの庭への地植え時期と方法

    アメジストセージの庭への地植えは、春から初夏に行います。

    ただし、秋に開花株が出回ることが多いので、秋以降に庭に植える場合は気温があまり下がらないうちに植え付けを済ませ、しっかりと根付いてから冬を迎えるようにしましょう。

    地植えの方法は、以下のように行います。

    1. アメジストセージ栽培に適した環境を整える
    2. 苗の株間を50~60cm程度あけて植え付ける。
    3. 苗の根元から2~3cm程度深く穴を掘る。
    4. 苗を入れて土で固める。
    5. 水はけが悪い場合は、苗の根元を少し高くして植え付ける。
    6. たっぷりと水やりをして苗に水分を与える。

    以上がアメジストセージを庭へ地植えする方法です。植え付け後は、表土が乾いたら水やりをする程度で良いですが、根付くまでは毎日水やりをする必要があります。

    なお、株が大きくなるので、十分なスペースを確保しておく点に注意しましょう。

    アメジストセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    アメジストセージを鉢植え・プランターで育てる方法は、基本的にはこれまで記載したとおりの環境づくりと地植えの方法と大きく変わりません。

    アメジストセージは年々大株に生長するので、どちらかというと地植えに適している植物ですが、鉢やプランターの大きさにさえ留意しておけば、育てられないことはありません。

    ここでは、鉢植え・プランターで育てる際に留意すべきポイントについてお伝えしていきます。

     

    留意点 ポイント
    鉢・プランター選び 根が広がるので、深さと幅が30cm以上のものを選びます。鉢底には軽石や赤玉土などを敷いて水はけを良くします。
    肥料 春と秋に緩効性肥料を与えますが、過肥の必要はありません。多肥にすると生長しすぎることもあるため、花つきを見て判断するとよいでしょう。
    植え替え 年々大株に生長するので、1~2年に1度、1~2回り大きな鉢やプランターに植え替えるようにしましょう。

    アメジストセージの植え替え時期と方法

    アメジストセージの植え替えは、春から初夏が適時です。秋に植え替えを行うと根付く前に気温が下がってしまうこともあり、株に負担をかけることになります。

    植え替えの方法は、以下のように行います。

    1. 植え替える鉢やプランターは、根が広がるので、深さと幅が30cm以上のものを選ぶ。
    2. 鉢底には軽石や赤玉土などを敷いて水はけを良くする。
    3. 苗を鉢から抜き出す。(根の塊を崩さないように注意する)
    4. 根が鉢に張り付いている場合は、鉢を叩いたりひっくり返したりして外す。
    5. 新しい鉢やプランターに用土を入れる。
    6. 苗の根元から2~3cm程度深く穴を掘る。
    7. 苗を入れて土で固める。
    8. 水はけが悪い場合は、苗の根元を少し高くして植え付けると良い。
    9. たっぷりと水やりをして苗に水分を与える。

    植え付け後は、表土が乾いたら鉢底から水が出てくるくらいたっぷりと水やりをします。湿気に弱いので、加湿にならないように気を付けましょう。

    アメジストセージを室内で育てる際の注意点

    アメジストセージは、日当たりと風通しの良い場所を好むので、室内で育てることは難しいです。

    しかし、冬の寒さや夏の暑さに弱い場合は、一時的に室内に取り込む場合は問題ありません。

    室内で育てる際の注意点は、以下のとおりです。

    • 日当たりの良い窓辺に置く。
    • 定期的に窓を開けて換気をするか、扇風機などで風を送る。
    • 水やりは、表土が乾いたら鉢底から水が出てくるくらい、たっぷりと行う。
    • 水やりの際は葉や花に水がかからないように注意する。

    以上が、アメジストセージを室内で育てる際の注意点です。気温が安定したら、戸外に出してやりましょう。

    直射日光が当たる場所が最適ですが、真夏の強い日差しには注意が必要です。午後から日陰になるようにするか、カーテンなどで日よけをしてやるとよいでしょう。

    アメジストセージの花が終わったら花がら摘みをする

    アメジストセージの花が終わったら、花がら摘みをすることがおすすめです。

    枯れた花や花茎は、栄養や水分を奪い病害虫の温床になり株に負担をかけてしまうので、健康的に育てて次の開花に備えるのには欠かせません。

    花がら摘みをする方法は簡単で、枯れた花や花茎を株元から切り取るだけです。

    ポイントは以下のとおりです。

    • 切り口に病原菌が入らないよう、清潔なハサミや剪定ばさみを使う。
    • 花がら摘みをするタイミングは、花がしぼんだり色あせたりしたらすぐに行う。

    秋から冬にかけては、全体的に枯れてきますが、これは越冬の準備です。この時期は、株元から2節ほど(10cm程度)残して剪定しましょう。

    アメジストセージを剪定・切り戻しする目的と方法・時期

    アメジストセージを剪定・切り戻しすることは、株の形を整えたり花つきを良くしたりするために重要です。

    剪定・切り戻しの目的と方法・時期は、以下のようになります。

    目的:株の形を整えたり花つきを良くしたりする
    方法:清潔なハサミや剪定ばさみを使って、枝を株元から半分程度に切り取る
    時期:芽吹き始めた春から初夏のうちに実施。(夏以降に剪定・切り戻すと花芽を切ってしまい、秋の花数が減るので要注意)

    越冬の準備として行う場合、株元から2節ほど(10cm程度)残して剪定する。

    「アメジストセージが大きくなりすぎ!」を防ぐ育て方

    アメジストセージはとても生長が早く、放任主義で育てていると大きくなりすぎてしまいます。

    あまり大きくしないためには、以下のような育て方をしましょう。

    • 春から初夏にかけて、株の半分程度に切り戻しを行う。
    • 株分けをして数を減らす

    切り戻しや植え替えや株分けをすることで、アメジストセージの大きさをコントロールすることができます。

    大きくなりすぎると、地植えだと他の植物にまで影響を及ぼしかねませんし、鉢植えだと鉢植えの大きさにも困ってしまうので適度な大きさにコントロールして育てるようにしたいですね。

    アメジストセージが冬に枯れるのは問題ない

    アメジストセージが冬に枯れるのは問題ありません。これは、越冬の準備として、株が休眠状態に入るためです。

    一見枯れたように見えても根は生きているので、春になると新芽が出てきます。

    ただ、一定の限度を超えると枯れてしまうことはあるので、寒冷地の場合は適切な冬越しの作業は欠かせません。

    次に、アメジストセージの耐寒性と冬越しの方法についてお伝えしていきます。

    アメジストセージの耐寒性と冬越しの方法

    アメジストセージの耐寒性は、-5℃程度までです。それ以下の気温になると、根が凍ってしまい枯死する可能性があります。

    そのため、寒冷地で育てる場合は次のとおり冬越しをする必要があります。

    • 冬前に株元から2節ほど(10cm程度)残して剪定する
    • 鉢植え・プランターの場合は、室内に取り込む。
    • 地植えの場合は、マルチング(落ち葉や枯草などで株元を覆う)する。
    • 冬越し中は、水やりや肥料は与えない。

    冬期間に-5℃を下回るような寒冷地であれば、室内に取り込んで冬越しする必要がある点にご注意ください。

    アメジストセージの夏越しは強い日差しに注意する

    アメジストセージは、夏の暑さにも強い植物ですが、真夏の強い日差しや乾燥には注意が必要です。

    夏越しの際の注意点は、以下のようになります。

    注意点 ポイント
    日当たり 直射日光が当たる場所が最適ですが、真夏の強い日差しには注意が必要です。午後から日陰になるようにするか、日よけをしてやるとよいでしょう。
    水やり 表土が乾いたら鉢底から水が出てくるくらい、たっぷりと行います。夏は乾燥しやすいので、毎日水やりをする必要があります。

    アメジストセージの芽吹きの時期

    アメジストセージの芽吹きの時期は春です。冬に枯れたように見えても根は生きているので、春になると新芽が出てきます。

    芽吹きの時期は、気温が安定して10℃以上になる頃です。地域や気候によって異なりますが、だいたい3月から4月くらいが目安です。ほかの植物より少し遅いので枯れてしまったかと心配になるかもしれませんが、少し長めに様子を見るようにします。

    株元から新しい葉が出てくるのが芽吹きのサインです。葉は最初は小さくて淡い緑色ですが、だんだんと大きくなり、濃い緑色になります。

    芽吹きしたら、水やりや肥料を再開します。

    アメジストセージの増やし方

    アメジストセージの増やし方は、

    • 挿し木
    • 株分け

    2通りの方法があります。

    具体的な方法は、以下のようになります。

    挿し木で増やす方法と時期

    挿し木は、春(5月)から初夏(7月上旬)に行うのが適期です。

    実際の手順は以下のとおりです。

    1. 丈夫で健康に育っている茎を選ぶ。
    2. 10~15cmほどの長さで切り取る。
    3. 下半分の葉を取り除く。
    4. 切り口を水に1~2時間浸ける。
    5. 発根促進剤を切り口につける。
    6. 細い棒で用土に穴を開けて、挿し穂を傷めないように挿す。
    7. 隙間がないように土を寄せる。

    水やりは、表土が乾いたら鉢底から水が出てくるくらい、たっぷりと行います。湿度を保つために、ビニール袋などで覆っておきます。

    株分けで増やす方法と時期

    株分けは、春(3月末~4月末頃)に行うのが適期です。

    実際の手順は以下のとおりです。

    1. 土を乾燥させてから、株を鉢や庭から抜き出す。
    2. 根を傷めないように丁寧にほぐす。
    3. 根元から2~3節残して枝を切り落とす。
    4. 根をナイフやハサミで切り分ける(切り口は清潔にしておく)
    5. 分けた株を植え付ける。
    6. 水やりは控えめにし、日陰で管理する。

    根付くまでに約1か月かかりますが、上記のとおり株分けをしてアメジストセージを増やすことができます。

    アメジストセージの花が咲かない理由と対策

    アメジストセージの花が咲かない理由として考えられることと、その対策についてまとめました。

    考えられる理由 補足
    日光不足 日当たりが悪い場合は、花芽が形成されにくくなります。日照時間が長いほど花つきが良くなります。直射日光が当たる場所に移動させましょう。
    水やり不足 水やりが不足している場合は、株が弱って花を咲かせる力がなくなります。表土が乾いたら鉢底から水が出てくるくらい、たっぷりと水やりをしましょう。
    肥料不足 肥料が不足している場合は、栄養が足りずに花を咲かせる力がなくなります。春と秋に緩効性肥料を与えましょう。過肥の必要はありません。
    株が大きすぎる 剪定・切り戻しをしない場合は、株が大きくなりすぎて花つきが悪くなります。春から初夏にかけて、株の半分程度に切り戻しをしましょう。

    まとめ:アメジストセージの育て方のポイント

    アメジストセージを育てる方法について種まきから剪定までの方法や注意点についてまとめました。

    アメジストセージは、日当たりと風通しの良い場所を好むハーブなので、水はけの良い土壌で育てることがポイントです。

    大きくなりすぎるくらい繁殖力が旺盛なので、春から初夏に剪定・切り戻しを行うようにしましょう。

    耐寒性はそれほどないので、寒冷地では室内に取り込んで冬越しをする必要があります。冬は一見すると枯れているように見えることがありますが、春になれば芽吹くので焦らずに様子を見るようにしてください。

    アメジストセージを育てるのはそれほど面倒なことはありませんので、自宅で育ててみたいという方は是非挑戦してみてくださいね。

     

    なお、セージには様々な種類があります。セージの種類や特徴についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。

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  • チェリーセージ(ホットリップスなど)の種類と育て方|耐寒性や剪定時期も

    チェリーセージ(ホットリップスなど)の種類と育て方|耐寒性や剪定時期も

    チェリーセージは花色や形がさまざまな種類があり、中でもホットリップスは赤と白のコントラストが美しく人気の品種なので、自宅で育ててみたいという方は多いでしょう。

    チェリーセージの育て方は難しくありませんが、剪定や植え替えなどの手入れや強い繁殖性など注意点がいくつかあるので、栽培前に確認しておくことをおすすめします。

    この記事では、チェリーセージの種類と特徴、育て方のポイント、剪定時期や注意点などについて詳しくご紹介します。

    チェリーセージの種類と花の特徴

    チェリーセージとは、サルビア属の中にある以下の三種を含めた総称です。

    品種 特徴
    ミクロフィラ種 (S.microphylla) 葉に鋸歯があり花色は赤が基本だが、紫や白などもある。
    グレギー種 (S.greggii) 葉に皺があり花色は赤が基本だが、ピンクやオレンジなどもある。
    ヤメンシス種 (S.jamensis) グレッギーとミクロフィラの交配種で、花色が豊富で葉に皺がないのが特徴。

    開花期は5月から11月で、茎先や葉の脇から穂状に咲きます。花色は赤、ピンク、白、紫などがあります。葉にはサクランボのような甘い香りがあります。

    いずれもメキシコの標高1500m~3000mの高山で見つかった植物ですが、標高によって異なる種が分布しています。(標高が低いところから順に、グレッギー、ミクロフィラ、ヤメンシスと変化する。)

    耐寒性に多少の違いがありますが、育て方に大きな違いはないので育てる際に注意する必要はありません。

    なお。チェリーセージには多くの品種がありますが、代表的なものを紹介します。

    品種 特徴
    ホットリップス ミクロフィラの品種で、赤と白のツートンカラーの花を咲かせる。気温によって色が変化する。イチゴミルクと呼ばれることもある人気の品種
    ダンシング・ドール ヤメンシスの品種で、淡いピンク色の花を咲かせる。
    ナイトモス ヤメンシスの品種のひとつ。ビロードのような深い紫色の花が特徴で、ミステリアスな雰囲気を作る。
    デザートパステル グレッギーの品種で、オレンジ色の花を咲かせることが特徴。

    ホットリップスの花を見ると、本当にイチゴミルクを連想しますね。

    ホットリップス(イチゴミルク)

    チェリーセージは庭に植えてはいけないと言われる理由

    チェリーセージは庭に植えてはいけないと言われる理由は、以下のようなものが考えられます。

    • 生育旺盛で他の植物の生育を妨げる可能性がある。
    • 花色が豊富で品種は交雑しやすく、純血種を保つのが難しい場合がある。
    • 耐寒性は最低気温-5℃~-10℃くらいまでなので寒冷地では冬の対策が必要。

    やはり最も多い理由が、他の植物の生育を妨げることでしょう。

    地下茎が伸びて草丈と同じくらい伸びてから、庭植えにして後悔したという人は少なくありません。

    なお、チェリーセージを庭に植える場合は、以下の点に注意するとよいでしょう。

    • 定期的に剪定や切り戻しをして、株の大きさや形を整える。
    • 根をネットなどに入れてから庭植えする。
    • 純血種を保ちたい場合は、他の品種と離して植えるか挿し木で増やす。
    • 寒冷地では冬の対策をするか、鉢植えにして管理する。

    こうすることで、植えてはいけないと言われるほどの弊害をもたらすことはなくなるので、庭に地植えするのを躊躇していたり迷っている方は参考にしてみてくださいね。

    チェリーセージの種まき時期と方法

    チェリーセージの種ま時期と方法は、以下のようになります。

    1. 種まき時期は、春まきなら4月~5月、秋まきなら9月~10月に行う。
    2. 苗用のポットに2〜3粒ずつ植える。
    3. 発芽をするまで毎日水やりをする。

    チェリーセージは寒さに弱いので、初心者の方は春まきの方が育てやすいでしょう。

    寒冷地で秋まきをする際は、は冬の対策をするか、鉢植えにして室内で管理する必要があります。

    栽培に適した用土づくり

    栽培に適した用土づくりは、以下のように行います。

    用土つくり ポイント
    水はけの良い土にする 市販のハーブ用培養土や草花用培養土をそのまま使うか、小粒の赤玉土6割と腐葉土4割を混ぜたものを使う。パーライトや川砂などを加えて水はけを改善することも効果的。
    中性からややアルカリ性の土にする 苦土石灰や籾殻くん炭、草木灰などを加えて酸性度を中和する。
    肥沃すぎる土は避ける 肥料分が多すぎると花付きが悪くなるので与え過ぎない。

    最適な環境(日当たりや置き場所)

    チェリーセージは日当たりと風通しの良い場所に植えましょう。明るめな半日陰なら栽培可能ですが、日照不足になると花付きが悪くなります。

    暑さに強いですが、真夏は花が休むことがあるので、直射日光が強い場所では午後から日陰になるようにしたり、日よけをすると良いです。

    また、チェリーセージは数年たつと大株になるので、隣の植物との株間は余裕をもって植え付けるようにします。(品種によっては最終的には丈も幅も1メートル以上になるものもあります)

    鉢植えの場合は、少しずつ鉢を大きくしていく必要があるほか(寒冷地の場合は)冬場には霜や雪から守るために屋内や温室に移動させます。

    水やりと肥料の与え方

    チェリーセージは根付くまで毎日水やりをします。根付いた後は、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。

    地植えの場合は基本的に水やりは不要ですが、真夏の日照りが続いて土が乾燥しているときは朝か晩に水やりをします。

    チェリーセージは肥料は少なめで育つ草花です。鉢植えの場合は、春と秋にゆっくりと効果のある緩効性の肥料を施します。地植えの場合はさほど必要ありませんが、土作りをしっかり行えば良く開花します。土作りには苦土石灰と腐葉土を使うと効果的です

    チェリーセージの地植えの時期と方法

    チェリーセージの地植えの時期は、先述した種まきの時期と同じです。

    植え付け場所の環境づくりは、上記の用土づくりと最適な環境をご参照ください。

    地植えの方法は以下のとおり行います。

    1. 植え付ける2週間前から土質を調節する。
    2. 苗よりも1~2回り大きな植え穴を掘る。
    3. 株同士の間隔を40~50cmほど空ける。
    4. 苗を植え付ける。
    5. しっかりと土を固めて水やりをする。
    6. 根付くまで毎日水やりを続ける。

    なお、土質の調節は、植え付ける2週間前に苦土石灰、1週間前に腐葉土を2~3割混ぜて植え付けまで寝かせておくようにします。

    チェリーセージを鉢植え・プランターで育てる方法

    チェリーセージを鉢植え・プランターで育てる方法は、上記の地植えの方法と同様で大丈夫です。

    鉢やプランターは根詰まりしないように一回り大きなものを選ぶ必要があります。チェリーセージは生育旺盛で次第に大きくなっていくので、鉢も同様に徐々に大きくしていくことになります。

    最終的には丈も幅も1メートル以上になるものもあるので、その点は留意しておきましょう。

    チェリーセージの移植(植え替え)時期と方法

    地植えのチェリーセージは植え替えの必要はありませんが、場所を変えたいときは、3~4月に移植します。

    鉢植えの場合も同様に、3~4月に植え替えをして根詰まりを防ぎますが、1~2年に1回程度の頻度で行うようにします。

    植え替えは1回り大きな鉢へ植え替えるようにしますが、株が大きくなりすぎているときは地植えにするのも1つの方法です。

    植え替えの方法は以下のとおりです。

    1. 根球を崩さないように注意して掘り上げる。
    2. 根が傷んでいる場合は、切り落とす。
    3. 植え付け後、しっかりと土を固める。
    4. 根付くまで毎日水やりを続ける。

    移植先の環境づくりは、先述しました「最適な環境」「地植えの方法」をご参照ください。

    チェリーセージの室内での育て方

    チェリーセージは耐寒性があまり高くなく、最低気温-5℃~-10℃くらいなので、寒冷地の冬は室内に取り込んで管理しましょう。

    チェリーセージを室内で育てる方法は以下のとおりです。

    • 日当たりと風通しの良い場所に置く。
    • 明るめな半日陰なら栽培可能ですが、日照不足になると花付きが悪くなる点に注意しましょう。
    • 土の表面が乾いたら朝か夕方にたっぷりと水やりをする。
    • 春と秋に緩効性の肥料を施す。
    • 花が終わったら枝を切って次の花を咲かせる。

    チェリーセージを剪定・切り戻しする方法と目的・時期

    チェリーセージは生育旺盛で放任すると枝が伸びすぎたり、花付きが悪くなったりします。

    真夏と冬以外であれば、伸びすぎたらいつでも切り詰めることができます。花が終わった後に枝を切るとすぐに花芽をつけます。

    切る位置は、花穂の下の節から2~3節目のところで切ります。

    初夏からたくさん咲いたチェリーセージは、夏前に一度切り戻しておくと、すっきりとした株姿になり秋からまた花が咲き始めます。

    切り戻す量は、株の高さの半分程度でよいでしょう。

    また、何年も管理した株は年々大株になり、枝も混みあってきます。2年目以降の枝は株元が木質化し、剪定をしないで育てると株の上の方だけが芽吹くため、姿が乱れてきます。

    定期的に切り戻しをしつつ細い枝は根元で間引き、たまに強剪定をして若い枝を出すようにしていくときれいな株姿を保ちます。

    「チェリーセージが大きくなりすぎ!」を防ぐ育て方

    チェリーセージは品種によっては最終的には丈も幅も1メートル以上になるものもあるので、知らずに育てていると大きくなりすぎ!と困ってしまうケースがあるので注意が必要です。

    大きくなりすぎるのを防ぐためには、

    1. 肥料を多く与えすぎない
    2. 定期的に剪定・切り戻しをする

    この2点は欠かせません。

    夏前に一度切り戻しておくとすっきりとした株姿になります。何年も管理した株は細い枝は根元で間引き、若い枝を出すようにしていくときれいな株姿を保ちます。

    冬越しする場合は冬前に茎を整理したり、切り戻したりして株を休ませると良いですが、この作業も大きくなりすぎるのを防ぐのに役立ちます。

    チェリーセージの夏越しは強い日差しに注意する

    チェリーセージは暑さに強い植物ですが、真夏の強い日差しや乾燥には注意しましょう。

    日陰に移動したり、日よけをしたりして直射日光を避けるようにします。

    水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしますが、暑さのピークを避けた朝か夕方に行うとよいです。

    また、水やりの際は葉に水がかからないように注意しましょう。

    チェリーセージは真夏は花が休むことがありますが、秋になると再び咲きだします。花が終わったら枝を切って次の花を咲かせましょう。夏前に一度切り戻しておくとすっきりとした株姿になります。

    チェリーセージの耐寒性と冬越しの方法

    チェリーセージの耐寒性は品種によってやや違いますが、最低気温-5℃~-10℃くらいです。

    関東南部であれば地植えでも問題なく冬越しできますが、それより寒い地域では鉢植えにして室内に取り込んだ方がよいでしょう。

    鉢植えのチェリーセージを室内で冬越しする場合は、先述した「室内での育て方」をご参照ください。

    地植えのチェリーセージは冬越しする場合は、冬前に茎を整理したり、切り戻したりして株を休ませます。切り戻す量は、株の高さの1/3~1/4程度でよいでしょう。株元に腐葉土や落ち葉などを敷いて保温すると良いです。

    地植えのチェリーセージは冬越ししない場合は、地際まで切り詰めてもかまいません。春に新芽が出てきたら再び育て始めましょう。

    チェリーセージの増やし方

    チェリーセージの増やし方は、

    1. 挿し木で増やす方法
    2. こぼれ種で増やす方法

    上記2つの方法があります。

    挿し木で増やす方法と時期

    チェリーセージは挿し木で簡単に増やすことができます。

    挿し木は5~7月が適期です。切り戻した枝を使うか、今年伸びた元気のよい新芽を10~15cmほどの長さに切り取り、挿し穂とします。

    実際の手順は次のとおりです。

    1. 挿し穂の先端に付いている葉を2~3枚残して他を切り落とす。
    2. 切り口を20~30分ほど水に浸ける。
    3. 水揚げした後、発根促進剤を切り口に付ける。
    4. 赤玉土(小粒)やバーミキュライトに枝を挿す。
    5. 土が乾燥しないよう水やりをして日陰で管理する。

    1~2週間ほどで発根し、十分に根が生えたら鉢や地面に植え替えます

    それほど難しいことはありませんが、挿し木で失敗するケースとしては、水分が足りないことが挙げられるので、手順2の水に浸ける工程と、その後の水やりを欠かさずに行うと良いでしょう。

    チェリーセージはこぼれ種でも増える

    チェリーセージの花は春から秋まで長い間咲き続けますが、花が終わると小さな種ができます。

    この種が風や鳥によって飛ばされたり、地面に落ちたりして、自然に播種されることがあり、翌年の春になるとその種から新しい芽が出てきて、意外な場所にチェリーセージの花が咲くことがあります。

    こぼれ種で増えたチェリーセージは、親株と同じ品種とは限りません。交雑したり変異したりして、花色や葉の形が違うものも出てくる楽しみはありますが。意図しないところに広がってどんどん繁殖していくと手に負えなくなるので注意が必要です。

    こぼれ種で増えたチェリーセージは、適度に間引いたり移植したりすることをおすすめします。

    チェリーセージの収穫時期と方法

    チェリーセージは観賞用と食用の両方に使えるハーブですが、食用にする場合は必ず食用可能と確認できたものを購入しましょう。

    観賞用と食用では、生産過程で使用する薬剤が違うことがあります。

    チェリーセージの収穫時期は、初夏から秋まで長く咲く宿根草ですが、花が咲き始める5月ごろから10月ごろまでが最適です。

    花は咲き始めたらどんどん摘み取りましょう。葉は花が咲く前の春や秋に摘み取ると香りが強くなります。

    花は茎ごと切り取り、葉は茎の先端から数枚残して切り取るようにします。収穫した花や葉は水洗いして水気を切り、日陰で乾燥させてから使います。

    収穫後にすべきことは、チェリーセージの使い方をご参照ください。

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    チェリーセージの育て方に関するQ&A

    ここでは、チェリーセージの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • チェリーセージには毒性がある?
    • チェリーセージが枯れる原因は?
    • チェリーセージがひょろひょろしている時はどうするべき?
    • チェリーセージが木質化したらどうするべき?
    • チェリーセージは宿根草なのか?
    • チェリーセージは多年草なのか?
    • チェリーセージの寿命は?
    • チェリーセージで青い花が咲くのもある?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    チェリーセージには毒性がある?

    チェリーセージには毒性があります。

    チェリーセージに含まれる毒性成分は、ジテルペン系アルカロイドの一種であるアコニチンです。この成分は、神経系や心臓に作用して、麻痺や不整脈などを引き起こす危険性があります。

    また、アレルギー反応を起こす人もいるようです。

    チェリーセージの花や葉は香りが良く、エディブルフラワーやハーブティーとして利用できるという情報もありますが、毒性のリスクを考えるとおすすめできません。特に小さな子供やペットがいる場合は、口に入れないように注意しましょう。

    チェリーセージが枯れる原因は?

    チェリーセージは丈夫で花期も長い植物ですが、時に管理方法によっては枯れてしまうこともあります。

    チェリーセージが枯れてしまう主な原因は次の4つが考えられます。

    枯れる原因 ポイント
    寒さ チェリーセージは冬の寒さに弱く、霜に何度も当たると地上部の葉が落ちて枯れ込んでしまいます。 土が凍結しない限りは根は生きているので、春になればまた芽吹きますが、冬の間は見た目が悪くなります。 寒冷地では、霜よけをしたり、鉢植えを室内に取り込んだりするとよいでしょう。
    日照不足 チェリーセージは日当たりと風通しの良い場所を好みます。 日照不足になると花付きが悪くなったり、茎が伸びすぎたりして枯れやすくなります。 明るい半日陰以上の場所に植えましょう。
    水やり過多 チェリーセージは水はけの良い土を好みます。 水やり過多になると根腐れを起こして枯れてしまいます。 鉢植えでは土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える程度にしましょう。 地植えでは特に水やりの必要はありません。
    病害虫 チェリーセージは目立った病害虫の害はありませんが、風通しが悪かったり、水やりが不適切だったりするとカイガラムシやアブラムシなどに侵されることがあります。 これらの害虫は葉や茎に黒いカビを発生させて枯れさせることがあります。 害虫を発見したら早めに駆除しましょう。

    チェリーセージがひょろひょろしている時はどうすべき?

    チェリーセージがひょろひょろしている時は、以下のような対処をしてみましょう。

    原因 ポイント
    日照不足の場合 チェリーセージは日照不足になると茎が伸びすぎてひょろひょろしてしまいます。 日照不足の原因としては、植え付け場所が暗い、隣の植物に日陰られている、室内に取り込んでいるなどが考えられます。 この場合は、明るい半日陰以上の場所に移動させましょう。 また、伸びすぎた茎は切り戻して株を整えましょう。
    水やり過多の場合 チェリーセージは水やり過多になると根腐れを起こしてひょろひょろしてしまいます。 水やり過多の原因としては、水やりの回数や量が多すぎる、鉢底に水が溜まっている、雨水が溜まっているなどが考えられます。
    肥料不足の場合 チェリーセージは肥料不足になると栄養不足でひょろひょろしてしまいます。 肥料不足の原因としては、肥料を与えていない、肥料が流出している、土が痩せているなどが考えられます。

    チェリーセージが木質化したらどうすべき?

    チェリーセージは数年経つと株元の茎が木質化して硬くなります。 木質化した茎は花付きが悪くなったり、枯れやすくなったりします。 また、木質化した茎から出る新芽は細くて弱く、花も小さくなります。

    チェリーセージが木質化したら、以下のような対処をしてみましょう。

    対処法 ポイント
    剪定する チェリーセージが木質化したら、剪定することで若返らせることができます。 剪定することで、新しい芽が出て花付きが良くなります。
    挿し木で増やす チェリーセージが木質化したら、挿し木で増やして新鮮な苗を育てるのも1つの手段です。

    チェリーセージは宿根草なのか?

    チェリーセージは、シソ科の多年草で、宿根草として扱われることが多い植物です。

    ただ、何年もすると木質化したり株が乱れたりすることがあるので適切な対応が必要となります。そのため、宿根草ではあっても育て方によっては毎年楽しめるかどうかが変わってきます。

    チェリーセージは多年草なのか?

    チェリーセージは多年草です。

    ただ、冬に地上部が枯れてしまうことがあります。(根は生きているので、春になればまた芽吹きます。)

    適切に管理していれば何年も育て続けることができるので、上手に育ててみてくださいね。

    チェリーセージの寿命は?

    チェリーセージの寿命は品種や環境によって異なりますが、一般的には3年程度と言われています。

    チェリーセージは丈夫で暑さに強い多年草ですが、何年もすると株が乱れたり木質化したり花付きが悪くなったりすることがあります。

    ただ、剪定や挿し木で若返らせることができますので、適切な管理をすることで長く楽しめるようになります。

    チェリーセージで青い花が咲くのもある?

    チェリーセージの品種の中には青い花が咲くのもあります。

    例えば、サルビア・ミクロフィラの「ロイヤルバイオレット」や「ミスティックスパイアーズブルー」、サルビア・ヤメンシスの「ナチュラルブルー」や「インディゴスパイアーズ」などが青い花を咲かせるチェリーセージの品種です。

    これらも他のチェリーセージと同様に丈夫で暑さに強く、長い期間開花します。

    まとめ:チェリーセージの育て方のポイント

    チェリーセージの育て方についてお伝えしましたが、簡潔にポイントをまとめると以下のようになります。

    • 日当たりと風通しの良い場所に植える
    • 水はけが良い土を使う
    • 地植えの場合は水やりはほとんど不要
    • 鉢植えの場合は土が乾いたらたっぷりと水やりをする
    • 肥料は春と秋に緩効性肥料を施す
    • 花がら摘みや剪定をして株を若返らせる

    耐寒性は品種によって異なるので寒冷地では霜よけをしたり、鉢植えを室内に取り込むなどの冬越しを行うようにしましょう。

    チェリーセージは丈夫なハーブなので、育ててみたいという方は是非挑戦してみてくださいね。

     

    なお、チェリーセージをドライフラワーやポプリに使う方法については、こちらの記事でお伝えしています。

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