カテゴリー: ハーブの育て方

  • カレープラントの育て方|挿し木や切り戻しの時期と方法についても

    カレープラントの育て方|挿し木や切り戻しの時期と方法についても

    カレープラント(学名: Helichrysum italicum)はカレーのような香りがするハーブの仲間で、銀色の細い葉と黄色い小さな花をつける南ヨーロッパ原産の多年草です。

    ちょっと変わったハーブなので育ててみたいと思っても、カレープラントの育て方や注意点の情報が足りないと感じている方も多いと思います。

    この記事では、カレープラントの地植えや鉢植え方法などの基本的な情報から、挿し木や切り戻しの方法など、幅広くご紹介しています。

    カレープラントの甘くフルーティーな香りは精神安定や疲労回復にも役立ちますし、料理の香りづけやドライフラワーやポプリなどにも使えるハーブなので、ぜひご家庭でも育ててみてくださいね。

    カレープラントの種まき時期と方法

    カレープラントの種の発芽条件は気温が15度以上なので、種まき時期は春から夏にかけて行うのが適しています。

    種は小さくて細かいため発芽率が低いので、他の植物と比べて少し多めにまくことをおすすめします。

    カレープラントの種まき方法は、

    • 土に直接まく方法
    • ポットにまく方法

    の2通りがあります。それぞれのメリットや注意点をお伝えします。

    土に直接まく方法

    土に直接まくというのは、庭の畑やプランターなどに種をまくことを指します。

    この方法のメリットは移植の手間が省けることです。注意点としては土が乾燥しないように水やりをすることと、雑草や害虫に注意することが挙げられます。

    土に直接まく方法の手順は以下のとおりです。

    1. 土をほぐし、水はけの良い状態にする。
    2. 種を均等にまく。深く埋めないように注意する。
    3. 種を軽く押さえて固定する。
    4. 水やりをして湿らせる。
    5. 日当たりの良い場所に置く。

    次に、カレープラントの種をポットにまく方法についてご紹介します。

    ポットにまく方法

    ポットにまくというのは、小さな鉢やトレイなどに種をまくことを指します。

    この方法のメリットは発芽率が高くなることと、管理がしやすいことです。注意点としては発芽後に移植する必要があることと、ポットが乾燥しないように水やりをすることが挙げられます。

    ポットにまく方法の手順は以下のとおりです。

    1. ポットに軽石や赤玉土などの排水材を敷く。
    2. ポット用土を入れる。
    3. 種を均等にまく。深く埋めないように注意する。
    4. 種を軽く押さえて固定する。
    5. 水やりをして湿らせる。
    6. ビニール袋などで覆って温室効果を作る。
    7. 日当たりの良い場所に置く。

    どちらの方法でも種まきは可能ですが、メリットと注意点を比較して種まきの方法を検討してみてくださいね。

    なお、カレープラントが発芽したら、本葉が2~3枚出た頃に元気な芽を残すように間引きします。

    間引いた苗は別の場所に移植できますが、移植する場合は根が傷まないように注意しましょう。

    カレープラント栽培の環境(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種蒔きをした後は、カレープラントの栽培に適した環境づくりを行います。

    カレープラント栽培には日当たり良い場所が適しています。その他、用土づくり・水やり・肥料の与え方のポイントを次にご紹介します。

    【用土づくり】

    カレープラントは水はけの良い用土を好むので、市販のハーブ用土やポット用土を使う場合は、軽石や赤玉土などの排水材を混ぜると良いでしょう。

    自分で用土を作る場合は、赤玉土と腐葉土と砂を3:2:1の割合で混ぜるのが望ましいです。

    pHは酸性から中性が適しています。

    【水やり】

    カレープラントは乾燥に強い植物ですが水不足になると葉がしおれてしまうため、水やりは土が乾いたら行うようにします。その際、過湿にならないように注意しましょう。

    水やりの頻度は、夏場は毎日、冬場は2~3日に1回程度を目安として、朝か夕方に行います。

    【肥料の与え方】

    肥料は月に1~2回、液体肥料や有機肥料などを適量与えましょう。

    タイミングとしては、水やりの後に与えるのが望ましいです。肥料を与えすぎると香りが弱くなることがあるのでご注意ください。

    カレープラントの苗の地植え(畑へ植え付ける)方法

    カレープラントはポットで育てることもできますが、畑に植え付けることでより大きく育てることができます。

    カレープラントの苗の地植えは、春から秋にかけて行うことができます。苗の地植えの手順は次のとおりです。

    No. 手順 ポイント
    1 苗を慣らす 地植えする前に外気に慣らす必要があるので、ポットに入ったまま日当たりの良い場所に置きます。最初は数時間から始めて、徐々に時間を長くしていきましょう。
    2 苗をポットから抜く ポットから苗を抜く際は根が傷まないように注意しましょう。根が張り付いている場合は、ポットを軽く叩いて外すようにします。
    3 土をほぐす カレープラントは根が深く伸びる植物なので、土を深く耕してほぐしましょう。土が固い場合は、軽石や赤玉土などの排水材を混ぜると良いです。
    4 穴を掘る 穴は苗と同じくらいの大きさにし、穴の間隔は30~40cm程度空けるようにします。
    5 苗を植える 根本が埋まらないように注意しながら穴に苗を入れて土で固定します。
    6 水やりをする 苗を植えたらたっぷりと水やりをしましょう。水やりは根元に直接行うようにします。

    カレープラントを鉢植え・プランターで育てる方法

    カレープラントは鉢植えやプランターで育てることもできます。

    鉢植えやプランターで育てる場合は、鉢植え・プランター選びが適切であれば、地植えと同じように行えば問題ありません。

    ここでは、カレープラント栽培時の鉢植えやプランターの選び方についてお伝えします。

     

    【鉢植え・プランターの選び方】

    カレープラントを鉢植えやプランターで育てる場合は、以下のような点に注意して選びましょう。

    注意箇所 注意点
    サイズ カレープラントは根が深く伸びる植物なので、深さがあるものを選びましょう。直径は15~20cm程度が目安です。
    素材 水はけの良い環境を好むので、鉢やプランターは陶器やテラコッタなどの素焼きのものを選びましょう。プラスチックや金属などのものは水分を保持しすぎて蒸れることがあるので、使用する際は水やりに特に注意が必要となります。
    カレープラントは過湿になると根腐れの原因になるため、鉢やプランターには底に穴があるものを選びましょう。穴がない場合は自分で開けるか、鉢皿に石や砂などを敷いて高さをつけましょう。

    カレープラントの植え替え方法

    カレープラントは鉢植えやプランターで育てる場合、定期的に植え替えることが必要です。植え替えることで、根の成長や土の状態を整えることができます。

    ここでは、カレープラントの植え替え方法について紹介します。

     

    【植え替えの時期】

    カレープラントの植え替えの時期は、春から秋にかけてです。特に春は新芽が出る前に行うのが望ましいです。

    冬は休眠期に入るので、植え替えは避けましょう。

    植え替えの目安は、根が鉢からはみ出してきたり、土が固まってきたりしたら行うようにします。

     

    【植え替えの手順】

    カレープラントの植え替えの手順は以下のとおりです。

    1. 鉢を用意する
    2. 用土を用意する
    3. 苗を抜く
    4. 根を整理する
    5. 鉢に植える
    6. 水やりをする

    カレープラントの植え替えには、新しい鉢・新しい用土を用意します。鉢は深さがあるものを選びましょう。

    苗を抜く際には古い鉢から抜きます。根が傷まないように注意しましょう。根が張り付いている場合は、鉢を軽く叩くと外れやすくなります。

    根の整理は古い土や枯れた根を取り除くようにします。根が長くなっている場合は、やや切り詰めると良いでしょう。

    カレープラントの剪定・切り戻しの時期と方法

    カレープラントは定期的に剪定や切り戻しをすることで、枝分かれを促し、より茂りやすくなります。

    また、剪定や切り戻しをすることで、葉の香りも強くなります。

    ここでは、カレープラントの剪定や切り戻しの時期と方法について紹介します。

     

    【剪定・切り戻しの時期】

    カレープラントの剪定や切り戻しの時期は、春から秋にかけてです。特に春は新芽が出る前に行うのが良いです。

    冬は休眠期に入るので、剪定や切り戻しは避けましょう。

    剪定や切り戻しの目安は、枝が伸びすぎたり葉が茂りすぎたりしたら行うようにします。

     

    【剪定・切り戻しの方法とポイント】

    カレープラントの剪定や切り戻しの方法とポイントは以下のとおりです。

    作業 方法 効果
    剪定 枝先を摘み取る 枝分かれを促し、より茂りやすくなる。摘み取った葉は料理やお茶に使える。
    切り戻し 枝を半分くらいに切る 新芽が出やすくなり葉の香りも強くなる。切った枝は水挿しや挿し木にして増やせる。

     

    カレープラントの増やし方

    カレープラントの増やし方としては、以下の3つが挙げられます。

    • 挿し木で増やす方法
    • 株分けで増やす方法
    • 葉挿しで増やす方法

    それぞれの方法について、詳しくお伝えしていきます。

    挿し木で増やす方法

    カレープラントの挿し木は、春から秋にかけて行うのが適しています。

    挿し木の手順は以下のとおりです。

    No. 方法 ポイント
    1 枝を切る カレープラントの枝を10~15cmくらいに切ります。切るときは、節の上から2~3cmくらいのところで切りましょう。
    2 葉を取る 切った枝の下半分の葉を取ります。葉が多すぎると水分が失われやすくなります。
    3 水に浸けるか土に挿す 切った枝を水に浸けるか土に挿します。水に浸ける場合は、透明な容器に水を入れて枝を入れます。土に挿す場合は、排水材と用土を混ぜた鉢に枝を挿します。
    4 に当たりの良い場所に置く 水に浸けた場合は、日当たりの良い場所に置きます。土に挿した場合は、日陰の場所に置きます。
    5 根が出るまで管理する 水に浸けた場合は水が汚れたら取り替えます。土に挿した場合は土が乾いたら水やりをします。根が出るまで約1ヶ月程度かかります。

    株分けで増やす方法

    カレープラントの株分けは、春か秋に行うのが適しています。

    株分けの手順は以下のとおりです。

    No. 方法 ポイント
    1 苗を抜く カレープラントの苗を鉢から抜きます。根が傷まないように注意しましょう。
    2 根茎を分割する カレープラントの根茎を2~3個ずつに分割します。分割するときは、根茎が傷まないように注意しましょう。
    3 鉢に植え付ける 新しい鉢に排水材と用土を入れます。根茎を入れて土で固定しましょう。
    4 水やりをする 植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。水やりは根元に直接行いましょう。

     

    葉挿しで増やす方法

    カレープラントの葉挿しは、春から秋にかけて行うのが適しています。

    葉挿しの手順は以下のとおりです。

    No. 方法 ポイント
    1 葉を切る カレープラントの葉を2~3枚ずつ切ります。切るときは、葉柄も一緒に切りましょう。
    2 水に浸けるか土に挿す 切った葉を水に浸けるか土に挿します。水に浸ける場合は、透明な容器に水を入れて葉柄を入れます。土に挿す場合は、排水材と用土を混ぜた鉢に葉柄を挿します。
    3 日当たりの良い場所に置く 水に浸けた場合は、日当たりの良い場所に置きます。土に挿した場合は、日陰の場所に置きます。
    4 根が出るまで管理する 水に浸けた場合は、水が汚れたら取り替えます。土に挿した場合は、土が乾いたら水やりをします。根が出るまで約1ヶ月程度かかります。

    カレープラントの収穫時期と方法

    カレープラントは葉や花が食用になるハーブです。

    カレープラントの収穫は春から秋にかけて行うことができますが、花は開花時期の夏に収穫します。

    葉が茂ったり、花が咲いたりしたら行うくらいを目安にするのが良いでしょう。

    カレープラントの収穫の方法は以下のとおりです。

    収穫物 収穫方法
    葉の収穫 葉は枝先を摘み取ることで収穫できます。摘み取ることで枝分かれを促し、より茂りやすくなります。摘み取った葉は料理やお茶に使えます。
    花の収穫 花は花が咲いたら摘み取ることで収穫できます。摘み取ることで葉の成長を促し、より香り高くなります。摘み取った花は料理やお茶に使えます。

    収穫後の保存方法

    葉や花は新鮮なうちに使うと香りが良いです。保存する場合は以下のような方法があります。

    保存の手順 補足
    乾燥させる 葉や花を束ねて風通しの良い場所で陰干しする。完全に乾燥したら密閉容器に入れて冷暗所で保存する。
    冷凍保存する 葉や花を洗って水気を切り、ジップロックなどに入れて冷凍庫で保存する。
    オイル漬けにする 葉や花を洗って水気を切り、オリーブオイルなどと一緒に瓶に入れて保存する。

    上記により、カレープラントを保存して必要な時に使えるようにできます。

    カレープラントの夏越しのやり方と注意点

    カレープラントは暖かい気候を好むハーブですが、夏や冬にも注意して管理する必要があります。

    カレープラントの夏越しは、以下の点に注意して行いましょう。

    作業 ポイント
    水やり 夏は暑く乾燥することが多いので、水やりをこまめに行いましょう。土が乾いたらたっぷりと与えます。時間帯は朝か夕方が適しています。
    日陰づくり 日差しが強すぎると葉が焼けてしまうことがあるため、日差しが強すぎる場合は日陰を作ってあげましょう。日陰はカーテンやシートなどで作ることができます。
    虫除け カレープラントは虫除け効果があるハーブですが、完全に防ぐことはできません。害虫が発生した場合は手で取り除くか、水や石鹸水などで洗い流すか、天然の殺虫剤を使って対処しましょう。

    カレープラントの冬越しのやり方と注意点

    カレープラントの冬越しは、以下の点に注意して行いましょう。

    作業 ポイント
    水やり 冬は寒く乾燥することが多いのでたまに確認をし、土が乾いたら少量の水やりをしましょう。水やりは昼間に行うのが適しています。
    防寒対策 カレープラントは耐寒性が低いので、霜や雪に当たらないように注意が必要です。霜や雪が降る場合は、鉢を屋内に移動させるか、ビニール袋などで覆って保温しましょう。
    休眠期の扱い 冬は休眠期に入ることがあり、葉が枯れて落ちることがあります。これは自然な現象なので心配無用で、春になると新芽が出てきます。

    カレープランツの寄せ植えの方法とコツ

    カレープランツの寄せ植えの方法は以下のとおりです。

    No. 寄せ植えの手順 ポイント
    1 鉢を用意する カレープランツの寄せ植えには、深さがある鉢を用意します。鉢は素焼きのものがおすすめです。鉢には底に穴があるものを選びましょう。
    2 用土を準備する 地植え・鉢植えの際と同じ要領で構いません。
    3 植物を選ぶ 日当たりと水はけの好みが似ている植物を選ぶと育てやすい。
    4 植え付ける 鉢に排水材と用土を入れ、カレープランツを中心に他の植物を配置する。
    5 水やりをする 植え付けたら根元にたっぷりと水やりをする。

    カレーリーフの寄せ植えをするコツとしては、一緒に寄せ植えをする植物選びは外せません。

    日当たりと水はけの好みが似ている植物としてハーブの中で選ぶなら、ローズマリー、ラベンダー、タイム、マリーゴールドなどがおすすめです。

    植え付ける際には高さや色や形などをバランスよく整えることを意識し、小石や貝殻や木片などで飾り付けすると見栄えが更に良くなります。

    適宜、枝先を摘み取ることで剪定を行いますが、摘み取ることで枝分かれを促してより茂りやすくなります。

    カレープラントの育て方に関するQ&A

    ここでは、カレープラントの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • カレープラントに耐寒性はある?
    • カレープラントは多年草?枯れることはあるか
    • カレープラントは北海道で栽培できる?
    • カレープランツ栽培で気をつけるべき病害虫は?
    • カレープラントはずっとカレーの匂いがするハーブなの?
    • カレープラントは虫除けに使えるって本当?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    カレープラントに耐寒性はある?

    カレープラントは暖かい気候を好むハーブですが、ある程度の耐寒性があり-5℃程度までなら大丈夫です。

    ただし、霜や雪に当たると枯れてしまうことがあるので、冬は鉢を屋内に移動させるか、ビニール袋などで覆って保温するなどの防寒対策は欠かせません。

    カレープラントが枯れる主な原因は?

    カレープラントは育てやすいハーブですが、枯れてしまうこともあります。カレープラントが枯れる主な原因は、以下のようなものが考えられます。

    枯れる原因 説明
    水やりが不適切 水やりのしすぎは蒸れて根腐れの原因になりますが、逆に水やりのし足りなさは葉がしおれる原因になります。
    日当たり量が不適切 日当たりの不足は葉が黄色くなる原因になりますが、逆に日当たりの過剰は葉が焼ける原因になります。
    肥料の量が足りない 肥料が足りないと成長が悪くなる原因になり、最悪の場合枯れてしまいます。
    霜や雪への対策不足 寒さに強いハーブではないので、霜や雪に当たると枯れてしまうことがあります。

    カレープラントは北海道で栽培できる?

    カレープラントは暖かい気候を好むハーブですが、しっかりと対策をすれば北海道でも栽培できることがあります。

    カレープラントは北海道で栽培する場合、以下のような点に注意して行いましょう。

    対処法 説明
    鉢植えにする 北海道では地植えにすると冬に枯れてしまいやすいので、鉢植えにそて屋内に移動させるようにします。
    防寒対策をする 鉢を屋内に移動させるか、ビニール袋などで覆って保温すると良いでしょう。
    水やりを控える 冬の休眠期に入ったら水やりを控えます。

    カレープランツ栽培で気をつけるべき病害虫は?

    カレープランツは虫除け効果があるハーブですが、病害虫に完全に免疫があるわけではありません。

    カレープランツ栽培で気をつけるべき病害虫は、以下のようなものです。

    主な病害虫 説明
    アブラムシ 吸汁することで葉がしおれたり、ウイルス病を媒介したりします。アブラムシが発生した場合は、手で取り除くか、水や石鹸水などで洗い流すか、天然の殺虫剤を使って対処しましょう。
    ハダニ 吸汁することで葉に白い斑点ができたり、枯れたりします。ハダニが発生した場合は、水や石鹸水などで洗い流すか、天然の殺虫剤を使って対処しましょう。
    根腐れ 水やりのしすぎや過湿が原因になります。根腐れが発生した場合は、根を切り取って健康な部分だけ残すか、新しい鉢に植え替えるかして対処しましょう。

    カレープラントはずっとカレーの匂いがするハーブなの?

    カレープラントは葉や花がカレーのような香りがするハーブです。しかし、カレープラントはずっとカレーの匂いがするわけではありません。

    カレープラントの香りは、以下のような要因によって変化します。

    要因 匂いの変化
    気温 気温が高いときは香りが強くなり、気温が低いときは香りが弱くなる。
    摘み取り カレープラントの香りは摘み取ることで葉や花から香り成分が放出される。
    肥料 肥料を与えることで葉や花の成長を促しますが、肥料を与えすぎると香りが弱くなることがある。

    カレープラントは虫除けに使えるって本当?

    カレープラントの葉や花から出るカレーのような香りは人間には心地よいですが、一部の虫にとっては嫌な匂いです。

    そのため、ハエや蚊やアブラムシなどの小さな虫を遠ざけることは可能ですが、カレープラントの香りに慣れてしまった虫や強い刺激に耐えられる虫に対してはほとんど効果はありません。

    結論としては、カレープラントだけで完全に虫を防ぐことはできず、あくまで補助的な効果として用いる程度にしかならないので、カレープラントを虫除け対策用として栽培するのであれば、期待ほどの効果は得られないでしょう。

    まとめ:カレープラントの育て方と増やし方

    カレープラントはカレーのような香りがするハーブで、ドライフラワーやスパイスとしても使えます。

    日当たりと風通しの良い場所で乾燥気味に育てるのがポイントなので、水はけの良い土を用意し、春か秋に苗を植え付けます。

    生育期間中はこまめに剪定し、梅雨や夏は過湿や直射日光を避け、冬は軽い霜程度なら耐えられますが、強い霜には注意しましょう。

    挿し木で増やす場合は、春から夏にかけて切った枝を水揚げして挿します。

    株分けや葉挿しでも増やすことができるので、一番やりやすい方法を選んで増やしてみてくださいね。

     

    カレープラントが好きな方は、カレーリーフもおすすめです!

    カレーリーフの育て方についてはこちらのページでお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”305″]
  • コモンマロウの育て方|花が咲かない時の対策や日陰での育ち方も

    コモンマロウの育て方|花が咲かない時の対策や日陰での育ち方も

    コモンマロウはヨーロッパを原産とするアオイ科・ゼニアオイ属の多年草で、別名ブルーマロウやウスベニアオイとも呼ばれるヨーロッパ原産のハーブです。

    コモンマロウはバジルやミントほどメジャーではなことから、コモンマロウの育て方や注意点の情報が足りないと感じている方も多いと思います。

    この記事では、コモンマロウの鉢植えでの育て方や種から育てる方法などの基本的な情報から、花が咲かない時の対策や日陰での育ち方など、幅広くご紹介しています。

    コモンマロウはピンクや紫の花が咲き、レモンを入れると色が変わる不思議なハーブティーにもなります。ぜひご家庭でもコモンマロウを育ててみてくださいね。

    コモンマロウの種まき時期と方法

    コモンマコモンマロウの種まき時期は、気温が10℃以上になることが多くなる春から初夏(4月から6月)にかけて行うのが最適です。

    秋に種まきをしても翌年に花が咲く可能性はありますが、開花が遅くなったり花付きが悪くなったりする可能性があります。冬に種まきをすると寒さで発芽が遅れたり枯れたりする可能性があるのでご注意ください。

    コモンマロウの種まき方法は、以下のように行います。

    1. 市販の培養土や赤玉土などが適しています。土はふかふかにほぐしておきます。
    2. 種まき用の容器に高さの3分の2程度まで土を入れる
    3. 土の表面に均等に種を散らすように蒔く
    4. 土に埋めない程度に種を軽く押させる(発芽には日光が必要です)
    5. 土が湿る程度に霧吹きなどで水を与える
    6. 直射日光の当たらない明るい場所に容器を置く(温度は15℃から25℃が最適)
    7. 土が乾いたら5と同様に水やりをする
    8. 2週間程度で発芽する
    9. 苗が3~4枚の葉を持つようになったら間引きをする
    10. 苗が5~6枚の葉を持つようになったら植え替えをする

    なお、種まき用の容器はプラスチック製のポットやトレイなどが適しています。容器に穴があることを確認しておきましょう。

    コモンマロウ栽培の環境づくり(用土づくり・水やりと肥料の与え方)

    種蒔きをした後は、コモンマロウの栽培に適した環境づくりを行います。

    コモンマロウは、日当たりが良くて風通しの良い場所を好みます。直射日光が当たることで花色や花持ちが良くなります。

    用土づくり、水やり、肥料の与え方のポイントを以下にお伝えします

    【用土づくり】

    コモンマロウは水はけが良くて肥沃な土を好むため、市販の培養土や赤玉土などを混ぜて用土づくりを行います。

    酸性度(pH)が5.5から6.5程度の土が適しているので、土の酸性度が低すぎる場合は石灰や苦土石灰などを混ぜて中和します。土の酸性度が高すぎる場合は、腐葉土やピートモスなどを混ぜて酸性化しましょう。

    土の中にある石や根など取り除き、畑の土を耕してふかふかにほぐして完成です。

    なお、土の酸性度は、市販の試験紙や計測器などで測ることができます。

    【水やり】

    コモンマロウは乾燥に強い花ですが、水不足になると花付きが悪くなってしまうため土が乾いたらたっぷりと与えます。

    根元から与えることを意識して充分に与えるようにします。

    水やりのタイミングとしては朝か夕方に行います。夜間に水やりをすると葉や茎に水滴が残って病気になる可能性があるのでご注意ください。

    【肥料やり】

    肥料は、月に1回から2回程度の頻度で液体肥料や粒状肥料などを与えます。

    コモンマロウは開花期に多くの肥料を必要としますので、開花期にはリンやカリウムなどを多く含む肥料を与えるのが良いでしょう。

    適切な肥料やりによって花色や花持ちを良くする効果があります。

    コモンマロウの苗の地植え(畑へ植え付ける)時期と方法

    コモンマロウの苗の地植え時期は、気温が15℃以上になることが多くなる春から初夏(5月から6月)にかけてに行うのが最適です。

    土づくりを行った後、以下の手順で苗を畑へ地植えしていきましょう。

    1. 幅30cm程度、高さ10cm程度の畝(うね)を作る
    2. 畝に苗と同じ大きさ程度の穴を掘る(穴と穴の間は20cm程度離します)
    3. 苗を植え付ける
    4. 根元を軽く押さえて土と密着させる
    5. 根元からたっぷりと水やりをする

    以上がコモンマロウの苗を地植えする方法です。

    地植えではなく鉢植えやプランターで育てたい方は、次を参照していただけたらと思います。

    コモンマロウを鉢植え・プランターで育てる方法

    コモンマロウは鉢植えでもプランターで育てることが可能です。

    コモンマロウは、根が深く伸びるので鉢やプランター選びに注意が必要ですが、それ以外はそれほど難しいことはありません。

    育て方は次のとおりです。

    1. 深めの鉢・プランターを選ぶ。(底に穴があることを確認しておきましょう)
    2. プランターの高さの3分の2程度まで用土を入れる。
    3. 苗と同じ大きさ程度の穴を掘って苗を入れる。
    4. 根元を軽く押さえて土と密着させる。
    5. 根元からたっぷりと水を与える。
    6. 鉢・プランターを明るい場所に置く。

    鉢の大きさは、尺鉢(10号鉢(直径30cmの鉢))が目安で、尺鉢1つに1株を植えるくらいにするのが良いでしょう。

    コモンマロウは日陰でも育つのか

    コモンマロウは日陰でも育ちますが、あまりおすすめできません。

    日陰で育てると、以下のようなデメリットがあるためです。

    • 開花が遅くなるか、花付きが悪くなる
    • 花色が薄くなるか、変化する
    • 茎が伸びすぎて倒れやすくなる
    • 病気や害虫にかかりやすくなる

    それでも、どうしても日陰で育てたい場合は、以下のような点に注意して育てるのが良いでしょう。

    • 日陰でも明るさがある程度確保できる場所を選ぶ
    • 午前中や午後に少しでも直射日光が当たる場所を選ぶ
    • 湿気や水滴が残らないようにする
    • 肥料は控えめにする
    • 茎が倒れないように支柱やネットなどで支える

    コモンマロウの剪定の時期と方法

    コモンマロウを上手に栽培するには適切な剪定が必要です。

    剪定をすることで、花付きや株の健康を良くし病気や害虫の予防にもなります。

    ここでは、コモンマロウの剪定の時期と方法について解説します。

    【剪定の時期】

    コモンマロウの剪定は、大きく分けて花後剪定と冬剪定の2回行います。

    花後剪定は、5月から7月にかけて咲く品種なら8月から9月に行い、 春から咲き続ける品種なら随時行います。

    咲き終わった花や花茎を切り取ることで、再び花を咲かせる促進や種子散布を防止するのを目的とします。

    冬剪定は、10月から11月に行います。

    冬に地上部が枯れる前に、根元から10cm~20cmぐらいのところで切り戻すことで、根の活力を高めたり、翌年の芽吹きを促進するのを目的とします。

     

    【剪定の方法】

    コモンマロウの剪定は、鋏やハサミなどの刃物を使って行います。刃物は事前に消毒しておくと病原菌の感染を防ぐことができます。

    剪定する際には以下の点に注意しましょう。

    剪定の種類 注意点
    花後剪定 咲き終わった花や花茎を根元から切り取りますが、花茎がまだ緑色であれば残しておいてもよいでしょう。花茎が茶色く枯れている場合は切り取った方がよいです。
    冬剪定 地上部が枯れる前に根元から10cm~20cmぐらいのところで切り戻します。切り口は斜めにすると水分が溜まりにくくなります。 切り口から新芽が出るまでは、乾燥や凍害から保護するために藁や落ち葉などで覆っておきましょう。

    以上がコモンマロウの剪定の時期と方法です。

    コモンマロウは丈夫な植物ですが、適切な剪定をすることでより美しく健康的に育てることができます。

    コモンマロウの摘心方法

    コモンマロウの摘心とは、茎の先端を切り取ることで横枝や花芽を増やす方法です。

    摘心することで、以下のようなメリットがあります。

    • 茎が伸びすぎて倒れるのを防ぐ
    • 茎が分岐して株がふさふさになる
    • 花付きが良くなる
    • 花色が鮮やかになる

    コモンマロウの摘心方法は簡単で、茎の先端にある新芽や葉を爪やハサミで切り取るだけです。切り取った部分から横枝や花芽が出てきます。

    コモンマロウの摘心時期は春から夏にかけて行います。成長が旺盛な時期に行うと効果的です。秋から冬は休眠期なので摘心は控えましょう。

    コモンマロウの摘心回数は、株の大きさや目的に応じて調整すると良いですが、あまり大きく育てたくない場合は何度も摘心して成長を抑えます。

    花をたくさん咲かせたい場合は、開花前に1回か2回程度摘心します。

    なお、コモンマロウの摘心後は以下のような点にご注意ください。

    • 摘心した部分から水分が失われないようにする
    • 摘心した部分から病気や害虫が侵入しないようにする
    • 摘心した部分から栄養が奪われないようにする

    具体的には、以下のような対策を行います。

    • 摘心した日は水やりをして土を湿らせる
    • 摘心した部分に傷跡が残らないように切り口をきれいにする
    • 摘心した部分に病気や害虫が発生しないように観察する
    • 摘心した部分に栄養が行き渡るように肥料を施す

    摘心することでより美しく育てることができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

    コモンマロウの増やし方

    コモンマロウの増やし方としては、以下の4つが挙げられます。

    • 挿し木
    • 株分け
    • 葉挿し
    • こぼれ種

    それぞれの方法について、詳しくお伝えしていきます。

    挿し木で増やす方法

    コモンマロウの挿し木は成長が旺盛な時期に行うと効果的なので、4~6月か9~10月が適しています。秋から冬は休眠期なので挿し木は控えましょう。

    コモンマロウの挿し木方法は簡単で、株から切り取った枝や茎を土に挿すだけです。

    具体的な手順は以下のとおりです。

    1. 株から新芽が出た枝や茎を切り取る
    2. 切り取った枝や茎から下側の葉を取り除く
    3. 切り口を水に浸けて水分補給する
    4. 弱アルカリ性の土(赤玉土+腐葉土+苦土石灰)に枝や茎を半分ほど埋めて挿す
    5. 挿した枝や茎に水やりをして土を湿らせる
    6. 日陰で管理する

    コモンマロウの挿し木後は、以下のような点にご注意ください。

    • 挿した日は水やりをして土を湿らせる
    • 挿した部分に傷跡が残らないように切り口をきれいにする
    • 挿した部分に病気や害虫が発生しないように観察する
    • 挿した部分に栄養が行き渡るように肥料を施す

    なお、コモンマロウを挿し木で増やすメリットとしては、次の3点が挙げられます。

    1. 親株と同じ特徴を持つ苗が作れる
    2. 種まきよりも早く開花させることができる
    3. 根付きやすく管理が楽

    コモンマロウは、挿し木することで手軽に増やすことができるので、是非挑戦してみてくださいね。

    株分けで増やす方法

    コモンマロウの株分け時期は、地上部が枯れる頃(10~11月)に行うのが最適です。

    コモンマロウの株分け方法は簡単で、株から切り取った部分を土に植え付けるだけです。

    具体的な手順は以下のとおりです。

    1. 株を土から掘り起こす
    2. 根についた土をていねいに取り除く
    3. 2~3株になるよう根を切り分ける
    4. 弱アルカリ性の土(赤玉土+腐葉土+苦土石灰)に部分を植え付ける
    5. 植え付けた部分に水やりをして土を湿らせる

    コモンマロウの株分け後は、以下のような点にご注意ください。

    • 植え付けた日は水やりをして土を湿らせる
    • 植え付けた部分に傷跡が残らないように切り口をきれいにする
    • 植え付けた部分に病気や害虫が発生しないように観察する
    • 植え付けた部分に栄養が行き渡るように肥料を施す

    なお、コモンマロウを株分けで増やすメリットとしては次の3点が挙げられます。

    1. 親株と同じ特徴を持つ苗が作れる
    2. 種まきよりも早く開花させることができる
    3. 根付きやすく管理が楽

    コモンマロウは、株分けでも手軽に増やすことができるので、是非挑戦してみてくださいね。

    葉挿しで増やす方法

    コモンマロウの葉挿し時期は、新芽が伸び始める頃(5~6月)に行うのが最適です。

    コモンマロウの葉挿し方法は簡単で、葉から切り取った部分を土に挿すだけです。

    具体的な手順は以下の通りです。

    1. 親株から健康な葉を選んで切り取る
    2. 葉柄から5cmほど上まで切り落とす
    3. 切り口を乾かして傷口をふさぐ
    4. 弱酸性~中性の土(赤玉土+バーミキュライト+パーライト)に部分を挿す
    5. 挿した部分に水やりをして土を湿らせる

    コモンマロウの葉挿し後は、以下のような点にご注意ください。

    • 挿した日は水やりをして土を湿らせる
    • 挿した部分に傷跡が残らないように切り口をきれいにする
    • 挿した部分に病気や害虫が発生しないように観察する
    • 挿した部分に栄養が行き渡るように肥料を施す

    なお、コモンマロウを葉挿しで増やすメリットとしては次の3点が挙げられます。

    1. 親株と同じ特徴を持つ苗が作れる
    2. 種まきよりも早く開花させることができる
    3. 根付きやすく管理が楽

    コモンマロウは、株分けでも手軽に増やすことができるので、是非挑戦してみてくださいね。

    こぼれ種でも増える

    コモンマロウはこぼれ種で自然に増えていきます。

    コモンマロウの花が咲き終わると花茎の先端に丸い実ができますが、最初は緑色だったのがだんだんと茶色くなっていき、しばらくすると実が割れて中から種が出てきます。

    黒くて扁平な形をした種がこぼれ落ちて増えていきます。

    また、別な場所にも植えて増やしたい場合は種取りをして種植えをして増やせます。

    種取りの時期は、5月から7月にかけて咲く品種なら8月から10月に、春から咲き続ける品種なら、随時行います。(実が割れると種が飛んでしまう可能性があるので、実が割れる前に行うのがポイントです。)

    種取りする際には以下の点に注意しましょう。

    • 朝早くか夕方に行うとよい。 日中は暑くて種が飛びやすくなるからです。
    • 病原菌の感染対策として刃物(鋏やハサミなど)を消毒してから使う
    • 種取りでは、花茎ごと切り取ってから実を摘み取る。
    • 実を摘み取るときは、実を指でつまんで軽くねじって取る。
    • 種取りした実は新聞紙などに広げて日陰で乾燥させる。
    • 乾燥させた実は手で潰して中から種を出す。
    • 種は涼しくて暗い場所に乾燥剤入りの密封できる容器に入れて保存する。

    コモンマロウの収穫の時期と方法

    コモンマロウは5~8月に開花しますが、収穫時期は花が一番多く咲き色も鮮やかな6~7月が最適です。

    コモンマロウは葉や若芽も食用にできますが、ここではハーブティーとして用いられることが多い花を収穫する方法についてお伝えします。

    1. 早朝に咲いた花を摘み取る。
    2. 花弁だけを取り除き、茎や萼(がく)は捨てる。
    3. 乾燥させるために新聞紙やキッチンペーパーなどで包む。
    4. 日陰で風通しの良い場所に置き、1~2日ほど乾燥させる。
    5. 乾燥したら乾燥剤入りの密封できる容器に入れて保存する。

    コモンマロウは、早朝に咲いた花を摘むことで香りや成分が損なわれないのでおすすめです。

    収穫した花にお湯を注いで蒸らすと、青色の美しいお茶になりますが、その後、レモンを足すことで赤紫からピンク色へと変化していきます。

    この色の移り変わりが朝焼けのようであることから、「夜明けのハーブティー」とも呼ばれています。また、咳や胃炎などちょっとした体の不調に効果があるとされています。

    コモンマロウのハーブティーの作り方や効能については、こちらのページで詳しくお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”566″]

    コモンマロウの夏越し・冬越しのやり方と注意点

    コモンマロウは耐暑性が強いとされていますが、直射日光や高温多湿には弱いです。

    特に変わった点はありませんが、コモンマロウの夏越しの方法をご紹介します。

    • 日陰や風通しの良い場所に置く。
    • 鉢植えの場合は、鉢土の表面がよく乾いたらたっぷり水やりする。
    • 庭植えの場合は、乾燥がひどいときだけ水やりする。
    • 多肥にすると倒れやすくなるので、成長期に緩効性肥料を置き肥するか液体肥料を施す。
    • 花がら摘みや花茎の切り戻しを行う。

    次に冬越しのやり方についてですが、コモンマロウは耐寒性はあるものの、-5℃以下になると枯れてしまう可能性があります 。

    冬場は霜や雪から守るために鉢植えは屋内に取り込むか、庭植えは覆いものをすることが必要です。

    冬越しの方法は以下のとおりです。

    • 鉢植えの場合は、屋内に取り込むか、鉢底から保温材を敷く
    • 庭植えの場合は、株元に落ち葉や枯草などを敷き詰めて覆う
    • 水やりはほとんど必要ないが、乾燥がひどいときだけ少量与える
    • 肥料は施さない
    • 地上部が枯れたら株元から10cmほど残して切り戻す

    コモンマロウは適切な管理をすることで長く楽しむことができるので、適切な夏越し・冬越し対策をして健康な株を育てましょう。

    コモンマロウの花が咲かない時の対策

    コモンマロウの花が咲かない時の原因は、主に以下の3つに分けられます。

    原因 補足
    日当たり不足 コモンマロウは日当たりと風通しの良い場所で育てることが大切です。日当たりが悪くても育たないことはないですが、成長が遅くなったり花付きが悪くなります。特に夏場は直射日光を避ける必要はありません。日陰や室内で育てている場合は、日当たりの良い場所に移動させましょう。
    栄養不足 コモンマロウは肥沃な土を好みます。土質が貧弱だと栄養不足になって花芽が形成されにくくなります。また、多肥にすると倒れやすくなるので適切な肥料管理が必要です。苗を植え付ける時に元肥として緩効性肥料を土に混ぜておき、追肥は春と秋に同じ緩効性肥料を1度ずつまいておきましょう。
    摘心不足 コモンマロウは草丈が高くなる植物なので、茎の先端を切って摘心しましょう。

    コモンマロウは、種まきから開花まで約3か月かかります。(開花期は6月から9月頃)

    花が咲かないと感じたら、できるだけ早い段階で上記の対策をしてみてくださいね。

    コモンマロウの育て方に関するQ&A

    ここでは、コモンマロウの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • コモンマロウ栽培で注意すべき病害虫は?
    • コモンマロウは北海道で栽培できる?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    コモンマロウ栽培で注意すべき病害虫は?

    コモンマロウ栽培で注意すべき病害虫は、主に以下の4つに分けられます。

    1. 斑点病
    2. 炭疽病
    3. フタトガリコヤガ
    4. ワタアブラムシ

    それぞれについて詳しく見ていきましょう。

    1.斑点病
    斑点病は、葉や茎に褐色から黒色の斑点が出る病気です。湿度が高くて風通しの悪い場所では発生しやすくなります。

    斑点が広がって葉が枯れたり、茎が折れたりすることもあるので、斑点病に感染した部分は切り取って処分しましょう。

    また、水やりは朝の涼しい時間帯に行い土の表面が乾くまで間隔をあけることが大切です。予防的に殺菌剤を散布することも効果的です。

    2.炭疽病
    炭疽病は、葉や茎に黒い粒状の菌核が出る病気です 。菌核は風や雨で飛散して感染を広げます。

    葉や茎が枯れたり、花が咲かなくなったりすることもあります。炭疽病に感染した部分は切り取って処分しましょう。

    また、水やりは朝の涼しい時間帯に行い土の表面が乾くまで間隔をあけることが大切です。予防的に殺菌剤を散布することも効果的です。

    3.フタトガリコヤガ
    フタトガリコヤガは、コモンマロウの葉を食害する害虫です 。幼虫は葉裏に隠れて穴をあけたり、葉の端を食べたりします。

    成虫は夜行性で昼間は葉裏や茎の付け根などに潜みます。フタトガリコヤガに被害された場合は、手で取り除くか殺虫剤を散布しましょう。

    4.ワタアブラムシ
    ワタアブラムシは、コモンマロウの茎や花芽に吸汁する害虫です 。吸汁された部分はしおれたり、変形したりします。

    また、ワタアブラムシはウイルス病の媒介者でもあります。ワタアブラムシに被害された場合は、水洗いするか殺虫剤を散布しましょう。

    コモンマロウは北海道でも栽培できる?

    コモンマロウは丈夫で寒さにも強い植物なので、適切な管理をすれば北海道でも栽培できます。(冬越しも可能です)

    実際に、北海道のハーブ農園ではコモンマロウを育てているところもあります 。

    北海道でコモンマロウを栽培する際の注意点をご紹介します。

    1. 種まきは春に行う
    2. 土は水はけの良いものを選ぶ
    3. 日当たりと風通しの良い場所に植える
    4. 冬は霜や雪から保護する

    それぞれについて詳しく見ていきましょう。

    1.種まきは春に行う
    コモンマロウは種まきで簡単に増やすことができます。しかし、北海道では冬が長く寒いので、種まきは春に行うのがおすすめです。

    春に種まきをすることで、夏までに苗を大きく育てることができます。種まきは直まきでもポットまきでも構いませんが、発芽温度は15~20℃程度なので温室やビニールトンネルなどを利用するとよいでしょう。

    2.土は水はけの良いものを選ぶ
    コモンマロウは水はけの良い土を好みます。湿気が多くて重い土では根腐れや病気の原因になるので、土壌改良材や砂などを混ぜて軽くふかふかにした土を用意しましょう。

    また、酸性度は中性からややアルカリ性が適しています。

    3.日当たりと風通しの良い場所に植える
    コモンマロウは日当たりと風通しの良い場所を好みます。日当たりが悪いと花付きが悪くなったり、風通しが悪いと病気になりやすくなったりします。

    また、背丈が高くなるので、倒れないように支柱やネットなどで支えることも必要です。

    4.冬は霜や雪から保護する
    コモンマロウは寒さに強い植物ですが、北海道では厳しい冬を迎えます。

    霜や雪に当たると枯れたり凍傷したりする可能性があるので、冬は地上部を刈り取って株元から10cmほど残し、落ち葉や枯草などで覆って保温するとよいでしょう。

    また、鉢植えの場合は室内や温室などに移動させることも考えましょう。

    まとめ:コモンマロウの育て方について

    コモンマロウは丈夫で寒さに強く、育てやすいハーブの一つです。

    日当たりと風通し、水はけのよい場所に植えます。植えつけ場所や用土には有機物を加えます。

    水やりは鉢植えの場合は鉢土が乾いたらたっぷりと与える一方で、庭植えの場合はほとんど必要ありません。

    肥料は元肥として緩効性化成肥料を施し、春と秋に追肥します。多肥にすると倒れやすくなるので注意しましょう。

    増やし方も簡単ですし、夏越し・冬越しも手間もかかりませんので、キレイな花が咲くコモンマロウを育てる際の参考にしてみてくださいね。

     

    コモンマロウ好きの方であればムスクマロウもおすすめです。

    ムスクマロウの育て方については、こちらのページでお伝えしています。

    [surfing_other_article id=”465″]
  • アルケミラモリスの育て方|冬越しの方法や大きくならない時の対処法も

    アルケミラモリスの育て方|冬越しの方法や大きくならない時の対処法も

    アルケミラモリス(レディースマントル)は、バラ科の多年草で、初夏にかわいらしい黄緑色の小花を咲かせるハーブです。

    寒さに強く、病害虫にも強いのでとても育てやすいハーブですが、ミントなどのように有名なハーブではないため育て方に関する情報は少ないのが難点です。

    そこでこの記事では、アルケミラモリスの育て方について、冬越しや夏越しの方法、大きくならない時の対処法などを交えて詳しくご紹介します。

    アルケミラモリスの種まきの時期と方法

    アルケミラモリス(レディースマントル)の種まきの時期は、春(3月~5月)と秋(9月~11月)が適しています。

    春まきの場合は翌年の夏に花が咲き、秋まきの場合は冬越しをして翌年の春から夏に花が咲きます。

    アルケミラモリスの種まきの方法は、以下のとおりです。

    1. 種を購入するか、自家採取する。
    2. 種を2時間~1日程度、水に浸してふやかす。
    3. 鉢やプランターに用土を入れて平らにならす。
    4. 種と種の間隔を約5cm程度あけ用土の表面に薄くまく。
    5. 種を軽く押さえて埋め込む。
    6. 用土が乾かない程度に霧吹きで水やりをする。
    7. 日当たりと風通しの良い場所に置く。

    以上が、アルケミラモリスの種まきの時期と方法です。2週間~1ヶ月すると発芽してきます。

    アルケミラモリスは、丈夫で育てやすい植物なので、上記の方法でぜひ挑戦してみてくださいね。

    アルケミラモリスの苗植え(庭植え)と植え替えの時期・方法

    アルケミラモリスの苗植えは種まき時期と同様に、春(3月~5月)と秋(9月~11月)が適しています。

    アルケミラモリスの苗植え(庭植え)の方法は、以下のとおりです。

    1. 植え付けに適した、日当たりと水はけの良い場所を選ぶ
    2. 土に腐葉土や堆肥などの有機質を混ぜて栄養を与えて、ふかふかの土を作る。
    3. 苗と苗の間隔を約30cm程度空けて植え付ける。
    4. 土が乾かない程度に水やりをする。
    5. 花が咲く前と咲いた後に液体肥料を与える。

    以上がアルケミラモリスの苗植え(庭植え)の方法です。

    3の植え付けについては、次にご紹介する苗植え(庭植え)と同じ方法で構いませんので、参考にしてみてください。

    それでは次に植え替えについてですが、秋(9月~11月)に行うのが最適です。

    植え替えの方法は、以下のとおりです。

    1. 根を傷つけないように株を掘り上げる。
    2. 株を手で引き裂くか、ナイフで切り分けて株分けする。
    3. 新しい鉢や場所に植える。

    以上が、アルケミラモリスの苗植え(庭植え)と植え替えの方法です。

    アルケミラモリスを育てるのに適した用土づくり

    アルケミラモリスを育てるのに適した用土づくりとしては、水はけが良く腐葉土や堆肥など腐植質の土を作ることを心がけます。

    乾燥は嫌いますが水分が溜まりすぎる土壌では根腐れをしてしまいますので、水はけが良く適度な水分を含む土壌で育てるようにします。

    用土づくりの方法は、地植えと鉢植えで異なりますのでご注意ください。

    【地植え】
    地植えの場合は、植え付けの2〜3週間前に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕しておきます。 土づくりをした後にしばらく時間をおくことで分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

    【鉢植え】
    鉢植えの場合はハーブ用や山野草用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。

    小粒の赤玉土と鹿沼土を同量くらいに混ぜて、3割ほど腐葉土を混ぜた土が適しています。

    以上が、地植え・鉢植え時のアルケミラモリスを育てるのに適した用土づくりの方法です。 アルケミラモリスは、明るい黄緑色の花や葉が美しく、ドライフラワーにも向いている植物です。 用土づくりに気をつけて、元気に育てたいですね。

    アルケミラモリス栽培に適した環境(日当たり・水やり・肥料)

    アルケミラモリスは寒さに強く、暑さに弱い性質を持っているため、栽培環境には気をつける必要があります。

    ここでは、日当たり・水やり・肥料について、アルケミラモリスに適した方法をご紹介します。

    【日当たり】
    アルケミラモリスは、明るい半日陰が好きです。 直射日光が当たりすぎると葉焼けを起こしたり、根が高温になって傷んだりする可能性があります。

    一方で、暗すぎると花付きが悪くなったり、病気にかかりやすくなったりします。

    暑さが厳しい地域では午前中のみ日が差す東側や、一日中チラチラと木漏れ日が差すような涼しい場所に植えると良いでしょう。 冷涼地では日当たりの良い場所でも半日陰でも場所を選ばず育てられます。

    【水やり】
    アルケミラモリスは根の乾燥を嫌うので 水切れに注意が必要です。

    鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷりと鉢の底から水が出てくるまで与え、 庭植えの場合は、しっかり根が付いている場合は頻繁にあげる必要はなく、土の中まで乾燥するような晴天が続いた場合にはたっぷりと与えましょう。

    ただし、水やりの際には葉や花に水がかからないように注意しましょう。 水滴がつくと太陽光で焼けてしまうことがあるためです。

    【肥料】
    アルケミラモリスは肥料をあまり必要としません。

    庭植えの場合は、植え付けの時に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでおけば、その後は特に肥料を与えなくても良く育ちます。

    鉢植えの場合は10月~11月頃と3月~4月に、置き肥なら2回位(月に1度)鉢の縁に沿わすように、液肥なら4回位(月に2回程)施しましょう。

    アルケミラモリスを鉢植えで育てる方法

    アルケミラモリスを鉢植えで育てる際の方法と注意点についてご紹介します。

    【鉢の選び方】
    アルケミラモリスは根が横に広がる性質があるので、深さよりも幅の広い鉢を選びましょう。 (7〜10号鉢が適しています)

    鉢の底には水はけの良い軽石を敷き、鉢底ネットを使って土が流れ出ないようにします。

    【用土の選び方】
    用土づくりの項をご参照ください。

    【植え付け・植え替えの時期と方法】
    アルケミラモリスの植え付け・植え替え適期は、前述したとおり3〜5月か9〜11月ですが、ほかの時期にも苗は出回っているので、入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。

    植え付け・植え替えの方法は以下のとおりです。

    1. 鉢に用土を半分くらいまで入れる。
    2. 苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢に仮置きして高さを決める。
    3. 少しずつ土を入れて植え付けます。
    4. 土の量を鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安に入れる。
    5. 土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足す。
    6. 最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与える。

    鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。

    植え替えの方法は、植え替えの方法をご参照ください。

    【日当たり・置き場所】
    鉢植えで育てる際については、上記アルケミラモリス栽培に適した環境をご参照ください。

    【水やり・肥料】
    水やり・肥料の与え方についても、上記アルケミラモリス栽培に適した環境をご参照ください。

    アルケミラモリスの夏越しの方法

    アルケミラモリスは耐寒性が強いので冬越しは比較的簡単ですが、夏越しは注意が必要です。

    アルケミラモリスは高温多湿に弱く、直射日光が当たりすぎると葉焼けや根腐れを起こす可能性があります。

    夏越しする場合は、以下のポイントに注意しましょう。

    注意点 ポイント
    日当たりを避ける 午後から日が差す西側や南側は避けましょう。午前中だけ日が差す東側や一日中チラチラと木漏れ日が差すような涼しい場所が適しています。
    水やりを調節する 土の表面が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷりと与えましょう。ただし、 水滴がつくと太陽光で焼けてしまうので葉や花に水がかからないようにします。また、過湿にも注意しましょう。
    肥料を控える 肥料を与えすぎると株が弱って病気にかかりやすくなるので、夏の間は肥料を与えないか少量にします。
    病気・害虫に注意する 高温多湿になると病気や害虫に侵されやすくなります。 特にカイガラムシやアブラムシに注意しましょう3。 発見したら早めに駆除してください。

    アルケミラモリスの冬越しの方法

    アルケミラ・モリスは耐寒性が強く、-20℃程度まで耐えられるのでそれほど難しくありませんが、冬越しする場合は以下のポイントに注意しましょう。

    注意点 ポイント
    水やりを控える 過湿になると根腐れを起こす可能性があるので、雨が降らない場合でも月に1回程度で十分です。
    肥料を与えない  肥料を与えると新芽が出て寒さで傷んでしまうので、冬の間は肥料を与えないようにします。
    枯れた葉や茎を取り除く 冬の期間中は葉や茎が枯れていきます。 枯れた部分は取り除いておきましょう。 病気の予防や春の芽吹きを促進することができます。

    アルケミラモリスを増やす方法

    アルケミラモリスは、種まき以外にも

    • 挿し木
    • 株分け

    この2つの方法で増やすことができます。それぞれの方法については以下のとおりです。

    挿し木で増やす方法

    挿し木の適期は5〜6月頃の開花後か、9〜10月頃の秋です。

    挿し木の手順は以下のとおりです。

    1. 挿し穂を選ぶ
    2. 挿し土を用意する
    3. 挿す
    4. 管理する
    5. 植え替える

    次に、それぞれのポイントを補足していきます。

    挿し穂は、健康な株から新芽が出たばかりの若い枝を選び、長さは10〜15cm程度に切ります。葉は下の方を2〜3枚残して取り除きます。

    挿し土は適度な水分を保つ土が適しているので、赤玉土と腐葉土を半々に混ぜた土を用意し、挿し穂の切り口に発根促進剤をつけて挿し土に3〜5cm程度差し込みます。(1つの鉢に2〜3本程度挿します)

    直射日光を避けて風通しの良い場所に置き土が乾いたら水やりをしますが、湿りすぎないように注意します。

    約1ヶ月程度すると根が出てくるので、根が出たら個々に鉢に植え替えて通常の管理を行います。

    株分けで増やす方法

    アルケミラ・モリスは、株分けで増やすこともできます。 株分けの適期は、4月か10月頃です。 株分けする場合は、以下のポイントに注意しましょう。

    1. 株を掘り上げる
    2. 株を分ける
    3. 植え付ける

    次に、それぞれのポイントを補足していきます。

    株が大きくなったら、根が傷まないように注意しながら鋤やスコップなどで株を掘り上げます。(株を数芽ずつ付けて根を切り分ける際には、清潔な刃物で切るようにします。)

    切り分けた株は、土は腐葉土や堆肥などを混ぜて水はけを良い土壌に植え付けます。その後は水やりや施肥など通常の管理を行います。

    アルケミラモリスが大きくならない時の対処法

    アルケミラモリスは草丈が30~40cmになる植物ですが、場合によっては大きくならないことがあります。その原因と対処法は以下のとおりです。

    原因 対処法
    日当たりが悪い 直射日光は避けて半日蔭にしますが、暗すぎると成長が悪くなるので日当たりの良い場所に移動させてみましょう。
    水やりが不足している 水やりが不足すると根が乾燥して成長が止まってしまいます。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えますが、水はけが悪くならないように注意します。
    肥料が不足している 大きく成長するためには栄養を必要とするので、肥料は欠かせません。春から秋にかけて液体肥料を月に1~2回与えます。開花期には花色を良くするためにリン酸系の肥料を与えると良いでしょう。
    根詰まりしている 根詰まりすると成長が止まってしまうので植え替えを行います。根詰まりしているかどうかは、鉢から抜き出して根を確認して根が鉢からはみ出しているか鉢底から出ているか、根が白くなっているかなどの状態を見て判断できます。

    アルケミラモリスの育て方に関するQ&A

    アルケミラモリスを育てる際によく聞かれる、

    • アルケミラモリスに毒性はある?
    • アルケミラモリスの寄せ植えのコツは?
    • 注意すべき病気と害虫は?

    上記の質問に対する回答をご紹介します。

    アルケミラモリスに毒性はある?

    アルケミラモリスには、人間に対する毒性は確認されていません。

    西洋では古くからハーブとして利用されており、葉を乾燥させてハーブティーや化粧水などに使われています。

    ただし、園芸用として販売されている品種の中には薬用としての効果が薄いものもあるため、ハーブ苗として販売されているものを選ぶことがおすすめです。

    なお、動物に対しても毒性はないとされていますが、一部の動物にはアレルギー反応を起こす可能性があります。

    特に犬や猫などのペットは、アルケミラモリスを食べたり舐めたりすることで、嘔吐や下痢などの消化器系の不調を引き起こすことがあるほか、葉に付着した水滴や花粉などで皮膚や目などを刺激することもあります。そのため、ペットが近づかないように注意する必要があります。

    アルケミラモリスの寄せ植えのコツは?

    アルケミラモリスは、爽やかな色合いと柔らかな雰囲気で他の花と組み合わせやすい植物でイングリッシュガーデンやナチュラルガーデンにぴったりです。

    アルケミラモリスの寄せ植えのコツは、寄せ植えに向いている花と一緒に植えることです。

    アルケミラモリスとの寄せ植えに向いている花は以下のようなものがあります。

    寄せ植えに向いてる花 補足事項
    バラ バラ科のアルケミラモリスは、バラと相性が良くグランドカバーとしても活躍します。 バラの色や香りを引き立てる効果があります。
    低木類 ライラックやデウィンティアなどの紫色やピンク色の花と合わせると、コントラストが美しいです。 低木類は背丈が高くなるので、アルケミラモリスを前面に植えましょう。
    リーフプランツ アルケミラモリス自体を主役にする場合は、リーフプランツと合わせて緑のグラデーションを楽しむことができます。 フウチソウやカレックスなどの細かい葉や、ティアレラやカンパニュラなどの白やピンクの小花がおすすめです。

    注意すべき病気と害虫は?

    アルケミラモリスは、病害虫の心配はほとんどありませんが、完全に無敵というわけではなく稀にケムシ類に食害されることがあります。

    また、高温多湿や水やりのし過ぎによって根腐れを起こして枯れることもあるので注意が必要です。

    【ケムシ類】
    ケムシ類は、アルケミラモリスの新芽やつぼみを食べてしまう害虫です。

    梅雨時期から発生し始めるので、定期的に観察して見つけたらすぐに駆除しましょう。 割り箸や手でつまんで捕まえるか、殺虫剤を散布するようにします。

    【根腐れ】
    根腐れは、アルケミラモリスの最大の敵です。 高温多湿や水やりのし過ぎによって土が蒸れて根が傷んでしまうと、株全体が元気をなくして枯れてしまいます。

    まとめ:アルケミラモリスの育て方

    アルケミラモリスは、鉢植えや庭植えで楽しめる多年草です。

    育て方は難しくありませんが、根の乾燥や高温多湿に注意する必要があります。

    冬越しは寒さに強いので特に対策は不要ですが、鉢植えの場合は霜よけをすると安心です。大きくならない時は、根詰まりや栄養不足が原因かもしれないので確認してみると良いでしょう。

    また、アルケミラモリスは種まきのほか、挿し木や株分けでも増やすことができます。

    上手に育てて、ドライフラワーや切り花としても楽しんでみてくださいね。

  • 北海道でのにんにくの栽培方法と育て方|冬越し・プランター栽培やおすすめ品種

    北海道でのにんにくの栽培方法と育て方|冬越し・プランター栽培やおすすめ品種

    北海道でにんにく栽培をしてみたけど、すぐに枯れてしまった…という経験をお持ちの方はきっと多いでしょう。

    にんにくを家庭菜園で育てるには無理なのかとかもしれませんが、北海道でのにんにく栽培は注意ポイントさえ押さえればそれほど難しくありません。

    北海道は全国2位を誇るにんにく産地であることからも、にんにく栽培に向かない土地ではないことがわかるでしょう。

    ここでは、北海道の家庭菜園でにんにくを育てる方法について、おすすめの品種のほか冬越しやプランター栽培などを交えてご紹介しています。

    北海道のにんにくの種まき・植え付け時期

    北海道のにんにくの種まき・植え付け時期は、一般的には10月下旬から11月上旬です。

    北海道の気候は寒暖の差が大きく、にんにくの栽培に適していますが、冬越しを誤ると上手に栽培できないのでご注意ください。

    なお、地域や品種によっては種まき・植え付け時期が異なる場合もあるため、栽培するにんにくの特性や環境をよく調べて、最適な時期を見極めることが重要です。

    北海道で栽培する際には寒冷地用の種球を選びますが、にんにくの種球選びの詳細についてはこちらのページをご参照ください。

    [surfing_other_article id=”170″]

    北海道のにんにく栽培の冬越し方法

    北海道でにんにくを栽培する場合、冬越しは重要なポイントです。

    冬越しに必要な作業は次の6つが挙げられます。

    1. 雪が降る前に根を張らせる
    2. 畝間にマルチを敷く
    3. 米ぬかをまいて土寄せをする
    4. (雪が少ない場合など)落ち葉などで保温する
    5. 適度に雪かきをする
    6. 雪解け後はすぐにマルチを取り除く

    以下に、申し少し詳しくお伝えしていきます。

    1. 雪が降る前に根を張らせる

    北海道では雪が多く降るため、にんにくは雪の下で越冬します。そのため、雪が降る前に根を張らせることが大切です。また、根元が霜や雪で傷つかないように保護するため、植え付け後に土を盛り上げて根元を覆います。

    2. 畝間にマルチを敷く

    畝間には藁や落ち葉などのマルチを敷きます。これは、地温を確保し土の温度を安定させて乾燥や凍害を防ぐために必要な作業です。

    3. 米ぬかをまいて土寄せをする

    冬越し前の適正サイズは、葉が5枚から6枚で茎が太くしっかりしているものです。このサイズなら、根が深く張っていて水分をよく集めることができます。

    適正サイズの場合、12月上旬と2月に株の周りに米ぬかをまいて軽く土寄せしましょう。これは、生育を促進するためと病気予防のためです。

    4. (雪が少ない場合など)落ち葉などで保温する

    冬越し中は、水やりや追肥は必要ありません。ただし、雪が少ない場合や気温が低すぎる場合は、藁や落ち葉などで覆って保温することがおすすめです。

    5. 適度に雪かきをする

    また、雪が積もりすぎると根が圧迫されたり、腐ったりする可能性があるので、適度に雪かきも行います。

    6. 雪解け後はすぐにマルチを取り除く

    マルチが湿っていると病気の原因になるため、雪解け後は早めにマルチを取り除くようにします。

    北海道でにんにくをプランター栽培する方法

    北海道でもプランターでにんにくを栽培することは可能です。

    北海道におけるにんにくのプランター栽培の注意点としては、冬越し時の温度管理が挙げられます。

    北海道でプランター栽培での冬越しは畑栽培よりも難しいと言われますが、主な理由としてはプランターは地面から浮いているため地温が低くなりやすいからです。

    対策としては、冬越し前にプランターを雪の下に置いておくこと、黒いビニールマルチや藁などで覆って保温することが効果的です。

    なお、にんにくのプランター栽培に関する一般的なやり方や注意点については、プランターでのにんにくの育て方の項で詳しくご紹介していますのでご参照ください。

    北海道のにんにくの追肥のタイミングと方法

    北海道でにんにくを栽培する場合、追肥は収穫量や品質に大きな影響を与えます。

    追肥のタイミングや与え方については、追肥のタイミングの項で詳しくご紹介しているのでご参照ください。

    寒冷地向けの品種の発芽後・収穫前の追肥のタイミングと、与える肥料についてお伝えしていますので、北海道でのにんにく栽培時の追肥のタイミングと方法について参考にしてみてください。

    北海道でのにんにくの収穫時期と保存方法

    にんにくは北海道では 6月~7月頃 が収穫時期です。

    北海道でも他の寒冷地と収穫時期は同じなので、葉の色や状態で収穫適期を見て収穫します。

    晴天が続いて土が乾いている時に収穫すると良いでしょう

    詳細は、にんにくの収穫時期と保存方法の項をご参照ください。

    北海道(寒冷地・雪国)でのにんにく栽培に適した品種

    北海道は寒冷地となるため、ニンニクも寒冷地に向いた品種を選ぶようにします。有名なものでは、ホワイト六片があります。

    北海道で栽培されている富良野であれば、北海道でも間違いなく育つでしょう。

    また、販売されている種球に品種が明記されていなくても、どこで育てられたものかは記載されていることがほとんどです。九州や中国地方などが産地となっているものは、暖地系であることが多いため避けるようにします。同じ寒冷地である、青森や北海道などの記載があるものを選んで購入します

    北海道でのにんにく栽培に適した品種は、以下のようになります。

    • ホワイト6片
    • ピンクにんにく
    • ジャンボにんにく

    これらの品種は北海道の気候や土壌に適応しており、冬越しすることで大きく育ちます。

    また、それぞれに特徴があるので、料理や保存方法に合わせて選ぶことができます。

    北海道のにんにく農家や産地

    北海道は、2021年度の収穫量は約2,000トンで全国2位(青森県に次ぐ)であり、日本全体の収穫量の約9%を占めているほどのにんにく産地です。

    中でも富良野市や小清水町などが有名なにんにく産地ですが、十勝清水町もにんにくの産地として復活を目指しており、十勝清水にんにくというブランドを確立しようとしています。

    富良野市では「富良野ニンニク」というブランドを作り、全国的にも知名度を高めているほか、小清水町では「小清水ニンニク」というブランドを作り、日本一の生産量を誇っています 。

    これらの産地では寒冷地向きの品種を栽培し、各農家の方々が北海道の厳しい気候条件を乗り越えて美味しいにんにくを作っています。

    他にも美瑛町や江差町などでにんにく栽培が行われており、それぞれ「北海道のダイヤモンドにんにく」や「甚作にんにく」というブランド名で販売されており、ますます北海道でのにんにく生産が盛んになっています。

    北海道のにんにく栽培に関するQ&A

    北海道でのにんにく栽培についてよく聞かれる、

    • 北海道でのにんにく栽培の失敗例は?
    • 北海道での栽培の難しさと対策は?

    上記の質問について、その答えをご紹介します。

    北海道でのニンニク栽培の失敗例は?

    北海道でのニンニク栽培では、特に植え付け時期や地温確保などが重要です。

    基本的には寒冷地向けの種球の植え付け時期どおりに植え付ければ良いですが、北海道の場合だと特に、雪が降るのを見越して早めに植え付けて失敗する例が挙げられます。

    寒さの厳しい北海道だからといった考慮は必要なく、一般的な寒冷地の植え付け時期に行うようにする方が失敗はなくなるはずです。

    詳しくは、にんにくの植え付け時期と発芽適温の項をご参照ください。

    北海道での栽培の難しさと対策は?

    にんにくは耐寒性が強い野菜ですが、北海道で栽培する場合は、気温や日照時間などの気候条件に注意する必要があります。

    北海道では他の地域よりも寒くなり始めるのが早くて暖かくなり始めるのが遅いため、植え付け時期や収穫時期がずれることがあります。また、雪や霜によって株が傷んだり病気や害虫にかかったりするリスクも高まります。

    植え付け時期については、一般的な植え付け時期を参考にしつつ夏の暑さが過ぎて朝晩が涼しくなってきたら植え付けるようにします。

    病害虫については早期発見して病変部を切り取ったり周りの草を整理して風通しをよくするほか、適切な薬剤を散布して対処する方法も有効です。

    また、秋に成長しすぎると雪の重みで茎が折れたり凍害を受けやすくなったりすることもあるため、元肥でしっかりと肥料を入れておき、追肥は雪解け後に行うようにします。

    まとめ:北海道のにんにく栽培方法と失敗を防ぐポイント

    この記事では、北海道でのにんにくの栽培方法と育て方をご紹介しました。

    寒さに強い品種を選定することで、冬越しやプランター栽培も可能になります。冬越しする場合は、10月下旬から11月上旬に植え付けて、マルチングをしておきます。

    プランター栽培する場合は、12月から2月に植え付けて、室内やベランダなどで管理します。

    おすすめ品種は、「北海道産白花」「北海道産紫花」「北海道産大蒜」などです。収穫時期は6月から7月で、乾燥させて保存します。自分で育てたにんにくは、香りも味も格別です。ぜひ挑戦してみてください。

  • にんにく栽培の失敗例と注意点|初心者にもわかりやすい育て方・栽培方法の解説!

    にんにく栽培の失敗例と注意点|初心者にもわかりやすい育て方・栽培方法の解説!

    にんにく栽培をしても上手に育てられなかったという経験をしたことがある人は多いでしょう。

    にんにくは、正しい育て方をすれば家庭菜園でも比較的簡単に栽培できますが、正しい栽培方法を知らずに失敗して枯らしてしまうケースは少なくありません。

    そこでこの記事では、ついやりがちなにんにく栽培の失敗例の紹介と、正しいにんにくの育て方・栽培方法を初心者にもわかりやすく解説します。

    自家栽培のにんにくは、市販のものよりも香りが強く栄養価も高いと言われていますので、ご家庭で美味しいにんにくを育てていただけたらと思います。

    やりがちな「にんにく栽培の失敗例」5選

    ここでは、やりがちな「にんにく栽培の失敗例」として、以下の5つを紹介します。

    1. 食用のにんにくで栽培する
    2. 植え付け時期が早過ぎる・遅すぎる
    3. 植え付けの深さ・角度・間隔などを間違える
    4. 水やりや肥料やりが不適切
    5. 収穫時期が不適切

    以下に、もう少し詳しく失敗例についてお伝えしていきます。

    失敗例1:食用のにんにくで栽培する

    にんにくは家庭菜園で育てることができる野菜ですが、食用のにんにくで栽培すると失敗する可能性があります。

    理由として次の点が挙げられます。

    1. その地域での栽培に適した品種ではない場合が多い
    2. 輸入品が多い
    3. 保存処理されたものが多い

    それぞれの項目について少し補足をしていきます。

    1.その地域での栽培に適した品種ではない場合が多い

    栽培用のにんにくは、地域や気候に合わせて選ばれた品種で、植え付けや収穫の時期も明確に決まっています。食用のにんにくは、そのような条件に合わない場合が多く、発芽しなかったり、病気にかかったり、小さくて不揃いな球になったりすることがあります。

    2.輸入品が多い

    食用のにんにくは輸入品が多いです。輸入されたにんにくは、日本の気候においては栽培に適さない場合が多いため、栽培には適しません。

    3.保存処理されたものが多い

    食用のにんにくは保存処理されたものが多いです。

    保存処理されたにんにくは、発芽を防ぐために低温や乾燥にさらされたり、殺菌剤や防カビ剤などの化学物質が使われたりしています。そのため、栽培に適さない場合があります。

    食用に購入したにんにくの芽が出てきたから畑に植えて栽培しようとしても、失敗してしまうことが多いのはこうした理由によるものです。必ず種用のにんにくを植えて栽培するようにしましょう。

    失敗例2:植え付け時期が早過ぎる・遅すぎる

    にんにくの植え付け時期は、9月下旬から10月上旬が適期です。

    暑い時期に植え付けると病気になりやすく、遅すぎると寒さで根張りが甘くなり、収穫までに実が太りにくくなります。生育適温が15℃~20℃と低めなので、暑さが残っている場合は少し遅らせるようにしますが、植え付けが遅れすぎると春先に生育期間が不足して球が肥大しないことがあるので注意が必要です。

    また、植え付け時期が早過ぎると、土の中の気温が高くなりすぎてにんにくが蒸れてしまい腐ってしまう危険性もあります。反対に植え付け時期が遅すぎると、寒くなると生長が止まってしまい、球が小さくなってしまう可能性があります。

    にんにくの植え付け時期の誤りによる失敗例は多いので、気温を確認しながら植え付け時期を検討してみてくださいね。

    失敗例3:植え付けの深さ・角度・間隔などを間違える

    植え付けの深さや角度や間隔などを間違えると、発芽しなかったり、球が小さくなったり、病気になりやすかったりします。

    にんにくを植え付ける際は、丸い部分を下に向けて植えます。これにより、新しい芽が土から上に成長しやすくなります。角度はおおよそ30度から45度の間が適切です。指先で5cmぐらいの深さに押し込むようにします。

    また、畝の幅は2条植え(2列植え)の場合は50cm、株の間は15cm程度あけるようにしましょう。

    失敗例4:水やりや肥料やりが不適切

    にんにくの水やりは、土が乾いたらたっぷりと与える必要があります。にんにくは比較的乾燥に強い野菜ですが、水不足になると球が小さくなる可能性があります。

    また、水やりの際には株元に水がかからないように気を付けましょう。株元に水がかかると病気の原因になることがあります。

    にんにくの肥料やりに関しては、以下のスケジュールを守ることが重要です。

    • 植え付けの2週間前に、土の酸度調整を行うために苦土石灰を使用する。
    • 植え付けの1週間前に、堆肥と元肥を土に加える。
    • 植え付けから1ヶ月後と2月中旬から3月上旬(地域によって要調整)に追肥を施す。

    これらの適切な水やりと肥料の方法を実践することで、にんにくの生育を促進し、病気のリスクを減らすことができます。

    失敗例5:収穫時期が不適切

    収穫時期が不適切だと、にんにくの品質が悪くなったり、保存性が低くなったりします。

    にんにくの収穫時期は葉の8割くらいが枯れたタイミングに行うのが良いですが、収穫時期が早すぎると、球が小さくて不揃いになります。反対に、収穫時期が遅すぎると、球が割れたり外皮が剥がれたりします。

    こちらの画像が収穫に適した状態のにんにくの葉です。何となく時期が遅く感じられるかもしれませんが、これくらいになってから収穫するのが最適です。

    にんにくの収穫直前の葉

    収穫は、晴れて土が乾燥しているタイミングで行い、収穫した後は、その場で半日くらい天日干しして水分を飛ばしてから乾燥させるようにします。

     

    やりがちな「にんにく栽培の失敗例」のまとめ
    知らないとついやってしまいがちなにんにく栽培の失敗例を5つご紹介しました。こうした失敗例をもとに、正しい方法でにんにく栽培を行って欲しいと思います。

    これ以降は、にんにく栽培の正しい方法について初心者にもわかりやすく解説していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

     

     

    種子用にんにくの種類と選び方・使い方

    種用にんにく

    にんにくは、種子用にんにく(にんにく種と呼ばれることもある)と食用にんにくという2種類があります。

    種子用にんにくはその名のとおり、にんにく栽培のための種球(たねぎゅう)として使われるもので、食用にんにくよりも小さくて丈夫な品種が多いです。

    ここでは、種子用にんにくの種類・選び方と使い方として知っておきたい、

    • 種用にんにくの種類
    • 寒地向け・暖地向けの品種の違い
    • 種球の購入方法と水に浸ける理由

    について、詳しくお伝えしていきます。

    家庭菜園で栽培できる主な種用にんにくの種類

    家庭菜園で栽培できる主な種用にんにくの種類は以下のとおりです。

    種用にんにくの種類 主な特徴
    福地ホワイト六片 寒地型の代表格で青森県産が有名。一球に4~6片の鱗片があり、肉質が詰まっていて甘味が強い。
    上海早生 中国が原産の暖地型で、九州や四国で栽培されている。一球に約12片の鱗片がありあっさりした味わいで香りもマイルド。
    壱州早生 朝鮮半島から長崎県壱岐市に伝わった暖地型で、一球に約12片の鱗片がある。香りは穏やかで薬味に向いている。
    島にんにく 沖縄県で栽培されている暖地型で、球はピンクがかっている。一球に約15~20片の鱗片があり辛みと香りが強い。
    ジャンボにんにく 実はネギ科ネギ属リーキ種のネギの仲間で、鹿児島県で栽培されている。一球あたり100~150gにまで育ちます。香りや辛味は控えめ。
    プチにんにく 中国など海外産の一片種で、中には小さな塊だけがあある。外側の皮は赤紫がかっているものが多く、マイルドな味わいがする。
    平戸にんにく 暖地向けの早生大型球種で、福地ホワイト六片に似た見た目をしている。加熱するとねっとりとした食感が楽しめる。
    最上赤にんにく 山形県最上地域の伝統野菜で、外皮が赤みを帯びている。一般的なにんにくよりも一回り大きく、香りと辛味が強い。
    博多八片にんにく 福岡県博多地域を中心に栽培されている暖地系で、一球あたり約8片の鱗片がある。早生品種であるため、5月中旬頃には収穫可能。
    ピンクにんにく 北海道在来の寒地型で、収穫直後の球がピンク色を帯びている。通常のにんにくよりも香りと辛味が強い。
    山東にんにく 中国の山東省を原産とする暖地型で、日本では中国産として流通している。香りや辛味が控えめで主張しすぎない料理への風味づけに最適。

    寒冷地向けと暖地向けの品種の違い

    種子用にんにくは、大きく分けて寒冷地向けと暖地向けの品種があります。

    寒冷地向けの品種は、冬越しして春から夏に収穫するもので、暖地向けの品種は、春から夏に植え付けて秋から冬に収穫するものです。

    寒冷地向けと暖地向けの品種は、植え付け時期や収穫時期だけでなくその形態や性質も異なります。

    寒冷地向けと暖地向けの品種の違いは、主に以下の点にあります。

    主な違い 補足説明
    耐寒性 寒冷地向けの品種は低温でも生育が止まらず、越冬力が高い。暖地向けの品種は低温で生育が停滞しやすく、霜や雪に弱い。
    収穫時期 寒冷地向けの品種は秋植えから春収穫まで約8ヶ月、暖地向けの品種は秋植えから春収穫まで約6ヶ月かかる。
    保存性 寒冷地向けの品種は休眠期間が長くて保存性が高い。暖地向けの品種は休眠期間が短くて保存性が低い。

    寒冷地向けの品種は一般的に「硬頸(こうけい)」と呼ばれるタイプで、茎が硬くて直立し、球根は6~12個程度の大きな片(かた)から構成されます。

    その一方で暖地向けの品種は一般的に「軟頸(なんけい)」と呼ばれるタイプで、茎が柔らかくて曲がりやすく球根は10~20個程度の小さな片から構成されます。

    種球の購入方法と水に浸ける理由

    種子用にんにくの種球は、植え付け時期(9月~11月)になるとホームセンターや園芸店などで販売されます。

    購入する際は、以下の点に注意しましょう。

    • 植え付ける地方に適した品種であるか
    • 大きくて形が整っているものが良い
    • 球根がしっかりしていて傷やカビがないことを確認する
    • 収穫時期や保存方法を確認する

    購入後は、植え付けまで冷暗所で保存します。

    すぐに植え付けるよりも、水分補給や発芽促進のために植え付ける1~2日前から水(水温は15℃~20℃程度)に浸けておくと良いです。

    水を替える必要はありませんが、水位が下がったら足す必要はあります。

    水に浸けずにそのまま種にんにくを植えても問題なく発芽して成長することもありますが、発芽の促進のためにもひと手間かけておきたいところです。

    にんにくの植え付け時期と発芽適温

    寒冷地向けと暖地向けでは、植え付け時期と発芽適温が異なります。

    植え付け時期 発芽適温
    寒冷地向け 10月~12月 15℃~20℃
    暖地向け 4月~6月 10℃~15℃

    寒冷地向けは低温(5℃以下)で休眠し、春先から発芽します。

    一方で暖地向けは、高温(25℃以上)で休眠し秋口から発芽するという違いがあります。

    にんにく栽培に適した環境と土作り

    牛ふんと苦土石灰

    にんにくは冷涼な気候を好み、生育適温は10~22℃です。

    25℃以上では休眠状態になり発芽せず、気温が30℃を超えると萌芽が不揃いになるため、寒冷地では秋植え、暖地では春植えが一般的です。

    にんにくは、日当たりと水はけの良い場所で栽培するのが理想で、日当たりが悪いと球根が小さくなったり病気にかかりやすくなる原因になり、水はけが悪いと、球根が腐ったり根腐れを起こしたりします。

    また、風通しの良い場所で栽培すると湿気を防ぎ、病気や害虫の発生を抑えることができます。

    土作りは、植え付けの2週間前までに苦土石灰、堆肥(牛ふん堆肥など)、ぼかしなどの肥料を入れてよく耕してふかふかの土壌にしておきましょう。

    ふかふかの土にすることでしっかり根を張ることができます。

    にんにくが好む土の酸性度(pH)の6.5~7.0程度にします。酸性度が高すぎると病気や害虫に弱くなってしまうのでご注意ください。

    にんにくの植え方・植え付け方法

    にんにくの植え方・植え付け方法は、以下の手順で行います。

    1. 種子用にんにくを片(かた)に分ける。
    2. 畝(うね)を作る。
    3. 水をたっぷりと与える。
    4. 黒いビニールを畑の表面に張ってマルチングする。
    5. にんにくの球根を植え付ける。
    6. 軽く土を被せて水を与える。

    それぞれの項目についてもう少し詳しくお伝えしていきます。

    1.種子用にんにくを片(かた)に分ける

    にんにくの球根

    にんにくを1片ずつバラバラにして植え付けの準備をします。

    薄皮は剥かずにそのまま植えても問題ありませんが、剝いた方が水分を吸収しやすいという説もあるので、2粒だけ剥いて植えてみることにしました。

    薄皮を剥いたにんにくの球根

     

    2.幅60cm、高さ10~15cmくらいの畝をつくる

    にんにく植え付け用の畝

    にんにくは、水はけのよい肥沃な土が好きな野菜です。水はけの悪い土では、根が腐ったり、球が小さくなったりします。

    そのため、畝づくりをすることで排水を改善し、根の張りやすい柔らかい土を作ることができます。

    幅60cm、高さ10~15cm程度にしておくと良いでしょう。

     

    3.水をたっぷりと与える。

    にんにくの球根の植え付け前に、水をたっぷりと与えておきます。

     

    4.黒いビニールを畑の表面に張ってマルチングする

    にんにく栽培用のマルチング

    春先の地温UPのためにも黒マルチはおすすめです。

    畝の間は15~20cm空ける必要がありますが、一般的なマルチを買えば適した位置に穴が空いているはずです。

    ちなみに、我が家にはマルチキーパーがなかったので、とりあえず石を置いてマルチが飛ばされないようにしてみました。

    雪が降らないうちにマルチキーパーで留めておこうと思います。

     

    5.にんにくの球根を植え付ける

    にんにくの球根の植え付け

    たっぷりと水を与えた後に、にんにくの球根を植えます。穴を掘って、にんにくのとがった方を上にして植えるようにします。(寒冷地向けの品種は5cm程度、暖地向けの品種は2~3cm程度の穴を掘って植えます)

     

    6.軽く土を被せて水を与える

    軽く土を被せて、最後に水を与えて植え付けは完了です。

    晴天が続く時は水やりが必要になりますが、基本的には降雨に任せておいて問題ありません。

    にんにくは「そのまま植える」で良い?

    にんにくは、そのまま植えるだけで良いと思って植えてみたものの、芽が出ずに枯れてしまったという声は多く聞こえます。

    例えば、食用に買っておいたにんにくが芽を出したので植えてみたというようなケースですが、これだとそのまま植えただけではうまく栽培できずに終わってしまうでしょう。

    そのまま植える前にしておきたいことは下記の2点です。

    1. お住まいの地域に適した種類のにんにくであるか確認する
    2. 種球を植え付ける直前に分ける

    地域に合った種類のにんにくであれば、あとはにんにく栽培に適した環境を作ったのちに、種球を分けたうえで、そのまま植えるだけで良いでしょう。

    ただし、植え付けに最適な時期があるので、時期にも注意が必要です。

    肥料と水やりのコツと追肥のタイミング

    にんにくは肥沃な土壌を好むので、肥料と水やりは重要な管理です。

    肥料と水やりのコツと追肥のタイミングは以下の通りです。

    【肥料の与え方のコツ】

    肥料は有機質肥料や化成肥料を適量与えます。有機質肥料は植え付け前に混ぜ込み、化成肥料は発芽後に初めて与えます。

    化成肥料は、窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)の比率が10:10:10程度のものを選びます。

    【水やりのコツ】

    水やりは土が乾いたら行います。(水はけが良い土壌が望ましいですが、万が一水はけが悪い場合は控えめにします。)

    水やりは、朝か夕方に行い、葉にかからないようにします。葉に水がかかると、病気や害虫の原因になります。

    【追肥のタイミング】

    追肥は、発芽後と収穫前に行います。

    発芽後の追肥は、化成肥料を畝間に散布します。収穫前の追肥は、液体肥料を与えます。液体肥料は、窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)の比率が5:10:15程度のものを選びます。

    追肥の量や回数は、品種や栽培環境によって異なりますが、一般的には以下の通りです。

    発芽後 収穫前
    寒冷地向け 化成肥料を1㎡あたり100g程度の散布を2~3回に分けて行う。 液体肥料を1㎡あたり500ml程度を、1~2回に分けて与える。
    暖地向け 化成肥料を1㎡あたり50g程度の散布を1~2回に分けて行う。 液体肥料を1㎡あたり300ml程度を1回与える。

    以上が、肥料と水やりのコツと追肥のタイミングです。適切な肥料と水やりで、にんにくを大きく美味しく育てましょう。

    芽かきと摘蕾のタイミングとやり方

    芽かきと摘蕾(てきらい)は、にんにく栽培の重要な作業です。芽かきと摘蕾のタイミングとやり方は以下の通りです。

    【芽かき】

    芽かきとは、球根から出る余分な芽を取り除くことです。芽かきをすることで球根が大きくなりやすくなります。

    タイミングとしては発芽後から収穫までの間です。発芽後すぐに芽かきをすると球根が小さくなる可能性があるので注意が必要です。

    また、収穫直前に芽かきをすると、球根が傷ついて腐る可能性があります。

    芽かきのやり方は、余分な芽を手で折るか切るかします。余分な芽とは、球根から出る芽のうち一番太くて立派なもの以外のものです。余分な芽は早めに取り除くことが望ましいです。

    【摘蕾】

    摘蕾とは、茎から出る花茎(かけい)を取り除くことです。摘蕾をすることで、球根が大きくなりやすくなります。

    摘蕾のタイミングは、茎から出た花茎が10cm程度に伸びた時です。摘蕾を早すぎると、球根が小さくなる可能性がありますし、摘蕾を遅すぎると球根が硬くなる可能性があるので、摘蕾のタイミングは重要です。

    摘蕾のやり方は、花茎を手で折るか切るかします。花茎は根元から切るか折ることが望ましいです。

    以上が、芽かきと摘蕾のタイミングとやり方です。適切な芽かきと摘蕾で、にんにくを大きく美味しく育てましょう。

    にんにくの収穫時期と方法

    にんにくの収穫時期と方法は、以下の通りです。

    【収穫時期】

    収穫時期は、品種や栽培環境によって異なりますが、一般的には以下の通りです。

    • 寒冷地向け:6月~7月
    • 暖地向け:11月~12月

    収穫の目安は葉の色や状態で、葉が黄色くなり半分以上が倒れたら収穫の時期です。試し掘りをしてみて底が平らになっていれば収穫適期だと判断できます。

    葉が完全に枯れると、球根が割れたり腐ったりする可能性があります。

    【収穫方法】

    収穫方法は、以下の手順で行います。

    1. 収穫の前日に水やりをします。
    2. 球根を傷つけないように注意して畝から球根を掘り出す。
    3. 球根を土から払い落とす。(土が付いたままだと乾燥や保存に影響する)
    4. 球根を日陰で乾燥させる。
    5. 球根が乾燥したら、茎や葉を切り落とす。

    収穫の前日に水やりをすることで、球根がふっくらとするので必ず行いましょう。

    掘り起こした球根を乾燥させることで保存しやすくなります。乾燥させるときは、茎や葉を切らずにそのままにします。

    乾燥後は、刃物を消毒してから茎や葉を切りますが、茎や葉は5cm程度残しておくようにします。

    プランターでのにんにくの育て方

    にんにくはプランターでも簡単に栽培できます。

    育て方は畑での栽培とほぼ同じですが、以下の点に注意しましょう。

    • プランター選び
    • プランターの環境づくり
    • プランターの置き場所

    プランターは底に穴が開いているもので、深さが30cm以上、幅が40cm以上のものを選びます。プランターが浅いと、球根が十分に育ちませんし、十分な広さがないと、空気や水分の循環が悪くなってしまいます。

    プランターの底に軽石や鹿沼土などを敷いて水はけを良くします。水はけが悪いと、球根が腐ったり根腐れを起こしたりするのでご注意ください。

    土は市販の野菜用土などがおすすめです。肥料は植え付け時に元肥として化成肥料や鶏糞などを入れておきます。

    プランター栽培では栄養不足による失敗も起こりがちなので忘れずに行っておきましょう。

    プランターの置き場所は日当たりと風通しの良い場所にすると、丈夫なにんにくに育てることができるでしょう。

    ペットボトルを使ったにんにく栽培

    ペットボトルを使ったにんにく栽培は、手軽に楽しめる方法です。

    ペットボトルを使ったにんにく栽培の方法は以下のとおりです。

    1. 2リットル以上のサイズのペットボトルを用意する。
    2. 水はけと通気のため、ペットボトルの底と側面に穴を開ける。
    3. ペットボトルの半分程度、培養土や赤玉土など入れる。
    4. ペットボトルに種子用にんにくを植え付ける。(片同士の間隔は5cm程度空ける)
    5. 種子用にんにくを土で覆う。
    6. 水やりをする。
    7. 日当たりと風通しの良い場所に置く。

    以上が、ペットボトルを使ったにんにく栽培の方法です。基本的には畑への植え付け方法と違いはないので、細かな注意点は植え付けの方法を参照してください。

    にんにくを水耕栽培する方法

    にんにくは水耕栽培でも育てることができます。水耕栽培は土が必要ないので場所を選ばずに栽培できるほか、病気や害虫の心配が少ない点が魅力ですね。

    なお、水耕栽培で育てるにんにくは通常のにんにくとは違って、球根ではなく芽や茎が食用に用いられます。これらは「スプラウトにんにく」と呼ばれ、普通のにんにくよりも鉄分が豊富で独特の臭いが少ないのが特徴で、サラダやスープなど様々な料理に使えます。

    ここでは、にんにくを水耕栽培する方法として、パーライトを使う方法とペットボトルだけで作る方法の2つの方法を紹介します。

    パーライトを使う方法

    パーライトとは、火山岩を高温で焼いた白い粒状のもので、水や空気を保持する性質があります。園芸店や100円ショップなどで簡単に手に入れることができます。

    パーライトを使って水耕栽培する方法は以下のとおりです。

    1. にんにくの皮をむいて1片ずつにばらす。(市販のにんにくを球根にできます)
    2. 水耕栽培キットもしくはペットボトルを用意する。
    3. 尖った部分を上にして置く。(尖った部分から発芽するため)
    4. 根が生える部分(にんにくのお尻)に水が触れるように水を調整する。
    5. パーライト敷いて水分と空気のバランスを保つ。(キッチンペーパーでも代用可)
    6. しばらくすると根が伸びて発芽する。
    7. 発芽後、日当たりと風通しの良い場所へ移動する。
    8. 水を毎日入れ替える。
    9. 芽が10~15cmほど伸びたら収穫する。

    続いて、ペットボトルだけでにんにくを水耕栽培する方法をご紹介します。

    ペットボトルだけで作る方法

    こちらは、スーパーで売っている丸ごとのにんにくを使う方法です。ペットボトルだけで簡単に作れます。

    作り方は次のとおりです。

    1. ペットボトルの上から3分の1程度を切り取る。
    2. 切り取ったものをひっくり返して、残りのペットボトルにセットする。
    3. 丸ごとのにんにくを入れてお尻がひたるくらい水を注ぐ。
    4. 1日~2日もすれば芽と根が出てきます。
    5. 水を毎日入れ替える
    6. そのまま置いておけば茎にんにくができあがります。

    以上が、水耕栽培でにんにくを育てる方法です。土や肥料が必要ないため、手軽かつ安全な野菜作りが楽しめます。

    自家製スプラウトにんにくは香りも味も格別なので、ぜひチャレンジしてみてください。

    水耕栽培の詳しいやり方はこちらのページにまとめました。

    [surfing_other_article id=”345″]

    にんにくを大きく育てるには何が重要か

    にんにくを大きく育てるには、以下のことが重要です。

    大きく育てるのに重要なこと コメント
    品種選び 自分が住む地域や季節と合わない品種を選ぶと、球根が小さくなったり病気や害虫に弱くなったりします。
    土作り にんにくは肥沃な土壌を好むので、堆肥や有機質肥料をたっぷりと混ぜ込みます。また、酸性度(pH)は6.5~7.0程度が適しています。酸性度が高すぎると、病気や害虫に弱くなってしまいます。
    適切な植え付け 植え付けは、品種ごとの特徴や要求条件を考慮して行います。植え付け時期や深さ・角度・間隔などは、品種ごとに異なります。
    管理 管理することで、球根が大きく美味しく育ちます。管理することは、「肥料」と「水やり」、「追肥」と「芽かき」、「摘蕾」と「防除」など

    以上が、にんにくを大きく育てるための重要なことです。

    これらのことに気を付けることで、にんにくを大きく育てることができるようになります。

    にんにく栽培で気をつける病害虫と対策

    にんにく栽培では、病害虫に注意する必要があります。病害虫によって、球根が腐ったり枯れたりすることがあるためです。

    ここでは、にんにく栽培で気をつける病害虫と対策を紹介します。

    • 主な病気(さび病や葉枯病など)
    • 主な害虫(アブラムシやハダニなど)
    • 病害虫の予防と防除の方法

    上記3点について、詳しくお伝えしていきます。

    主な病気(さび病や葉枯病など)

    にんにく栽培で発生しやすい主な病気は以下のとおりです。

    病気 症状 原因と対策
    さび病 葉に赤褐色の斑点や粉が出て、次第に枯れてしまう。 菌類が原因の病気。防除剤を発芽後から収穫前まで定期的に散布することと、日当たりと風通しを良くするのが効果的。感染した部分を切り取ることで、他の部分への感染を防ぐ。
    葉枯病 葉に水滴状の斑点が出て、次第に黒くなって枯れてしまう。 細菌が原因の病気。対策はさび病と同じ。

    いずれの病気に対しても、防除剤と日当たりと風通しの良い環境が有効です。

    感染してしまった場合は、感染した部分を早めに切り取ることで感染の拡大を防ぐことができます。

    主な害虫(アブラムシやハダニなど)

    にんにく栽培で発生しやすい主な害虫は以下の通りです。

    害虫 症状 対策
    アブラムシ 春から夏にかけて発生しやすく、葉がしおれたり変形させてしまう。 防除剤を発芽後から収穫前まで定期的に散布する。水やせっけん水などで洗い流すのも有効。
    ハダニ 葉裏に吸着して植物液を吸い、葉に黄色や白色の斑点が出て枯れてしまう。乾燥した時期に発生しやすい。 同上

     

    病害虫の予防と防除の方法

    予防とは事前に病気や害虫が発生しないようにすることです。予防することで球根が健康に育ちます。

    予防する方法は以下の通りです。

    • 品種選び・土作り・植え付け・管理など基本的な栽培方法を守る
    • 種子用にんにくや道具など消毒する
    • 日当たり・風通し・水はけ・湿度など栽培環境を整える

    次に、切除についてですが、防除とは事後に病気や害虫が拡大しないようにすることです。防除することで、球根が回復します。

    防除する方法は以下の通りです。

    • 防除剤・水・せっけん水など散布する
    • 感染した部分・個体・土壌など処分する
    • 天敵・有用菌・植物抽出物など利用する

    以上が、にんにく栽培で気をつける病害虫と予防と防除方法です。

    病害虫の被害を避けるのは、にんにく栽培を成功させる一つのコツと言えるので、しっかりと行っておきたいですね。

    にんにくの育て方に関するQ&A

    ここでは、にんにくの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • にんにくの育ち方は?
    • 寒冷地(北海道や青森)のにんにく栽培の注意点は?
    • 九州など暖地でのにんにく栽培の注意点は?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    にんにくの育ち方は?

    にんにくの育ち方は、寒冷地向けと暖地向けの品種で異なります。

    寒冷地向けの品種は寒さに強く、冬越しして花茎を出します。花茎を出すことで、球根が大きくなります。

    寒冷地向けの品種の育ち方は以下の通りです。

    • 秋から冬:植え付ける。発芽すると葉が出てくる
    • 冬:休眠する。葉は枯れてしまうが球根は生きている。
    • 春:再び発芽して葉が出てくる。茎が伸びて花茎が出る。
    • 夏:収穫する。葉が黄色くなり半分以上が倒れたら収穫できる。

    一方で、暖地向けの品種は暖地向けの品種は、寒さに弱く花茎を出しません。花茎を出さないことで、球根が小さくなります。

    暖地向けの品種の育ち方は以下の通りです。

    • 春から夏:植え付ける。発芽すると葉が出てくる。
    • 夏から秋:葉がどんどん伸びて成長する。
    • 秋から冬:収穫する。葉が黄色くなり半分以上が倒れたら収穫できる。

    同じにんにくでも寒冷地と暖地では育ち方が異なるので、家庭菜園で育てる際には種種の選定に注意が必要です。

    寒冷地(北海道や青森)のにんにく栽培の注意点は?

    寒冷地(北海道や青森)では雪が降ることが多く、気温が低いことが特徴です。このような地域でにんにく栽培をする場合、以下の点に注意する必要があります。

    • 寒冷地向きの品種を選ぶ
    • 植え付け時期を守る
    • マルチを利用する
    • 寒さ対策をする

    北海道でのにんにく栽培の方法については、こちらのページで解説しているのでご参照ください。

    [surfing_other_article id=”167″]

    九州など暖地でのにんにく栽培の注意点は?

    九州など暖地では、気温が高く湿度も高いことが特徴です。このような地域でにんにく栽培をする場合、以下の点に注意する必要があります。

    1. 暖地向きの品種を選ぶ
    2. 植え付け時期を守る
    3. マルチを利用する
    4. 水やりや防除をしっかり行う

    各ポイントについて、以下で解説していきます。

    1. 暖地向きの品種を選ぶ

    暖地向きの品種は寒さに弱く、花茎を出しません。花茎を出さないことで、球根が小さくなります。暖地で栽培できる代表的な品種は、「白六片」や「紫六片」などです。

    2. 植え付け時期を守る

    暖地では春から夏にかけて植え付けを行います。植え付け時期は、3月から5月にかけてが目安です。植え付け時期を早めると、夏の暑さで球根が割れたり腐ったりする恐れがあります。

    3. マルチを利用する

    マルチとは、畝やプランターにビニールやワラなどを敷いたりかぶせたりすることです。マルチを利用することで、土温や水分量を調節したり雑草を抑制したりすることができます。

    暖地では、白色や銀色のビニールマルチやワラマルチなどを使うことが一般的で、白色や銀色のビニールマルチやワラマルチは、夏場は土温を下げて水分蒸発を防ぎます。

    4. 水やりや防除をしっかり行う

    暖地では、特に夏場に水分蒸発量が多く乾燥しやすいです。水分不足によって球根が小さくなったり枯れたりすることがあるので、土が乾いたら水やりを行います。

    また、暖地では病気や害虫も発生しやすいです。特に葉枯病やアブラムシなどに注意して防除剤を散布します。

    まとめ:にんにく栽培の失敗例と注意点

    この記事では、にんにく栽培でついやってしまいがちな失敗例のご紹介とともに、にんにくの育て方・栽培方法を初心者にもわかりやすく解説しました。

    にんにく栽培の主な失敗例は次の5つです。

    1. 食用のにんにくで栽培する
    2. 植え付け時期が早過ぎる・遅すぎる
    3. 植え付けの深さ・角度・間隔などを間違える
    4. 水やりや肥料やりが不適切
    5. 収穫時期が不適切

    にんにくは地域に不敵な食用にんにくを植えたり、芽が出たにんにくをそのまま植えるなどなどして失敗した経験がある人が多いですが、適切な時期や方法で植え付ければ、家庭菜園でも簡単に栽培できる野菜です。

    また、自家栽培のにんにくは市販のものよりも香りが強く、栄養価も高いというメリットがあります。ただし、水やりや収穫時期などの管理が重要ですので失敗例や注意点をしっかり把握しておきましょう。

    自分で育てたにんにくで、おいしい料理を作ってみてくださいね。

  • ステビアの育て方|ハーブの冬越し・室内の栽培方法や挿し木などの増やし方

    ステビアの育て方|ハーブの冬越し・室内の栽培方法や挿し木などの増やし方

    ステビアは、南米原産のキク科の多年草で、葉に含まれる甘味成分が砂糖の約300倍という特徴を持つハーブです。

    ステビアは熱帯から亜熱帯の原産であり寒さに弱く、日本では冬に霜に当たると枯れてしまうことからなかなか育てにくい植物だと感じている方も多いと思います。

    しかし、適切な管理をすれば冬越しや室内での栽培も可能ですし、挿し木や株分けなどの方法で簡単に増やすこともできます。

    この記事では、ステビアの育て方について、冬越し・室内の栽培方法を中心に、挿し木などによる増やし方などについてご紹介します。

    ステビアの種まきと苗植え(地植え)の時期と方法

    ステビアは、種まきや苗植えの時期によって生育や収穫量に影響が出るので注意が必要です。

    ステビアの種まきは春まきと秋まきがあり、春まきは3月~4月頃、秋まきは9月~10月頃に行います。

    種まき準備として、ステビアの種を水に浸して吸水させておきます。充分に水を吸った種を湿った土に蒔いて軽く覆い土をして完了です。ステビアの種の発芽に必要な温度は22℃前後と高いので発芽までは日当たりと温度管理に気をつけます。

    (ただし、ステビアの種は発芽率が低い(諸説ありますが25%~50%くらい)ので、苗を購入するか親株から茎を挿し木して増やす方が簡単です。)

    発芽したら混み合ったところを間引きながら、本葉が4枚くらい出た頃に一度小さな鉢に1本ずつ植え替えます。

    苗植え(地植え)に関しては、春から夏(5月~6月)にかけて行います。

    植え付ける場所は日当たりが良く風通しの良い場所を選びます。ステビアは日光を好むので、太陽光がよく当たるようにします。

    ただし、30℃を超すと暑さで弱ることがあるので、真夏は直射日光を避けるか日陰に移動させます。鉢植えやプランターに植える場合は、草丈が大きくなるので大きめの容器を利用します。

    用土は水はけの良い肥えた土が適しています。

    苗を植え付ける際には、ステビアの根に付いている土はほぐさずにそのまま植え付けるようにすれば、根が傷むのを防ぐことができます。

    ただし、育苗ポットから苗を取り出した際に、根がびっしり廻るようにして伸びて詰まってしまっているような苗ならば、根を軽く少しほぐしてから植え付けを行うようにした方がその後の生育には好ましいです。植え付け間隔は30~40cmくらい空けておくのが望ましいです。

    なお、ステビアは種から育てると個体差が大きくなりがち(甘味の強い優秀な株もあれば逆に苦みがある株もできます。)なので、ステビアを増やす際には、甘味成分・ステビオサイドの含有量には品種差・個体差があることを考慮して、含有量の多い良質な個体を選んで挿し木で増やして栽培するようにすると良いでしょう。

    ステビア栽培に適した土づくり

    ステビアは適湿な土壌環境を好み乾燥がやや苦手ですが、過湿になると根が腐ってしまうことがあるため注意が必要です。

    栽培に適した土を作るためには、以下のとおり赤玉土や腐葉土などを混ぜ込んで水はけの良い土を用意すると良いでしょう。

    • 赤玉土(小粒か中粒)6:腐葉土4くらいの割合で混ぜる
    • 20~30cmくらいよく攪拌しながら混ぜ込む
    • 1週間程度土を落ち着かせる

    なお、赤玉土は水分を保持しながらも余分な水分を排出する働きあるため水はけのよい土にでき、腐葉土は有機物や微生物を供給して土の肥沃さを高める働きがあります。

    この2つを混ぜ合わせることで、ステビアが好む水はけが良く、栄養分が豊富な土が作れます。

    ステビア栽培に適した環境(日当たり・水やり・肥料)

    ステビアは日光を好むので、太陽光がよく当たる場所で栽培するようにします。

    ただし、30℃を超すと暑さで弱ることがあるので真夏は直射日光を避けるか日陰に移動させましょう。

    ステビアは適湿な土壌環境を好み乾燥がやや苦手ですが、過湿になると根が腐ってしまうことがあるため、水やりは土の表面が乾いた頃にたっぷりと水を与えます。

    まだ乾かないうちに水やりすると土の中が過湿状態になり、根が腐って株がダメになることがあるので気をつけましょう。(冬は休眠しているので水やりの回数を少なくし、乾かし気味にします。)

    ステビアは肥料を与えることで生育が促進されるので、肥料は植え付ける際に、予めゆっくりと効く粒状の肥料を土に混ぜ込んでおきます。

    その後、春から秋の間は2~3ヶ月に1回程度、追加として油かすなどの固形肥料を少量与えるくらいで充分です。

    また、風通しの良い場所に植えることで、湿気や病害虫の発生を防ぐことができますので、植え付けや鉢植えの置き場所を決める際には考慮しておきたいところです。

    ステビアをプランターや鉢植えで育てる方法

    ステビアはプランターや鉢植えでも十分に育てられます。

    寒さに弱いので、初めから鉢植えで育てて冬には室内へ移動させて栽培する方が育てやすいと言えます。

    適した土壌や環境、水やりや肥料は地植えの時と同じで問題ないので、上記の項を参考にして最適な環境で栽培してみてくださいね。

    ただ。夏場の室内は特に高温になりやすいので日陰に移すなど気をつけたいところです。

    ステビアの室内での育て方と水耕栽培のやり方

    ステビアは日本では鹿児島以南でしか露地栽培できないほど寒さに弱いため、室内で鉢植えやプランターで育てられることが多いです。

    室内の優しく日光の差し込む場所で育てると、葉がやわらかくて甘味の強いステビアに育つのが特徴です。

    室内で鉢植えで育てる場合は地植えの時と同様の育て方で良いですが、夏の暑さには地植えの時以上に注意しましょう。

    また、鉢植えやプランターでの栽培の他にも、水耕栽培も可能です。

    水耕栽培で種から育てる場合は、湿らせたスポンジに種まきして発芽を待ちますが、前述したとおりステビアの種の発芽率は低いので少し多めに種まきをしておいた方が無難です。

    水耕栽培のやりかたは以下のとおりです。

    ステビアの水耕栽培のやり方

    • 水耕栽培キット、ネットポット、水耕栽培液、発泡スチロールを用意する
    • ネットポットにステビアの苗を植え、根が水に浸かるように調整する
    • 発泡スチロールにネットポットの穴を開けて、水耕栽培液を入れた容器にセットする
    • 水耕栽培液の水位とpHを定期的にチェックして、必要に応じて補充や調整を行う
    • ステビアの葉が十分に成長したら収穫する

    水は2日〜3日に1回は交換し、新しい水で育てて株を清潔に保つのがポイントです。

    水耕栽培の詳しいやり方はこちらのページにまとめました。

    [surfing_other_article id=”345″]

    ステビアの収穫時期

    ステビアの収穫時期は、草丈が20cm以上に伸びてくる7月〜11月に行います。

    ステビアは生育旺盛で株がよく茂るので、生育期は随時葉を収穫して利用できます。

    甘味成分のステビオサイドが一年のうちで一番高くなるのは花が終わったあと(10月下旬から11月の上旬)なので、保存目的の場合はこの時期に収穫すると良いです。

    収穫は株元から刈り取って束にし、風通しの良い日陰でよく乾燥させた後保存しましょう。

    ステビアの冬越しの方法

    ステビアは寒さに弱いですが霜や寒風に当てなければ0℃くらいまでは耐えられ、多年草でもあり宿根草でもあるので、冬に枯れても根は残り春に新芽が出てきます。

    地植えのまま冬越しをする場合は、霜や凍結の心配がある場合ではマルチング(株元をワラや落葉堆肥、ピートモスなどで覆う)などの防寒対策が欠かせません。

    日本では鹿児島以南でしか露地栽培できないと言われているので、多くの場合は室内で冬越しすることになると思いますが、室内においてはエアコンの風に長く当てると葉が乾燥して枯れ込んでしまう点には注意が必要です。

    なお、ステビアは冬に休眠期に入るので水や肥料を少なめに施しましょう。

    前述したとおり、無事に冬越しできていれば春になると新芽が出てくるので、その時期に剪定や植え替えを行います。

    ステビアの摘芯・剪定・切り戻しのやり方

    ステビアは、適切な剪定・摘芯・切り戻しを行えば、枝数や葉の量を増やし収穫量をアップさせることができます。

    ステビアは、春に新芽が出てくると急速に成長しますが、この時期に茎の先端の芽を摘むことを摘芯といいます。摘芯をすることで、茎のワキから新しい芽が伸びてきて枝分かれし、株がふさふさと茂ってくれます。摘芯は株全体が均等になるように行うのがコツです。

    ステビアは、夏から秋にかけて白い小さな花を咲かせますが、この花は葉の収穫には不要なものであり、むしろ栄養を奪って葉の成長を阻害します。

    そのため、花芽が出たら茎ごと切り落とす必要がありますが、この作業を剪定といいます。剪定をすることで、株に余分なエネルギーを消費させずに葉の成長を促進します。

    剪定は株元から風通しが良くなるように行いましょう。

    ステビアは、冬に休眠期に入ります。この時期に株元から刈り取って乾燥させることを切り戻しといいます。切り戻しをすることで、株を冬越ししやすくし、翌年も元気に芽吹くことができます。切り戻した茎や葉は乾燥させて保存しておきましょう。

    ステビアは摘芯・剪定・切り戻しによって樹形や収穫量を調整できるハーブです。摘芯・剪定・切り戻しの方法を覚えて、甘味成分が豊富なステビアをぜひ楽しんでみてくださいね。

    ステビアの挿し木・水挿しでの増やし方

    ステビアは種まきでも増やせますが、発芽率が低いだけでなく個体差が大きい(甘さもバラつきがある)ため、挿し木や水挿しで増やす方が一般的です。

    初夏(6月頃)に挿し木をすると発根率が比較的高いので、この時期に行うのが良いでしょう。

    種から増やすと品質に違いが出やすいですが、新芽を利用して挿し木をすることで同じ品質のステビアを増やすことができます。

    ステビアの挿し木での増やし方は以下のとおりです。

    1. 生き生きとした充実している部分の茎を選ぶ
    2. わき芽の上を1cmほど残して切る
    3. 下葉を落として節の下は2cmほど切る
    4. 水に1時間程度挿して、吸水させる
    5. 湿らせたさし床に穴を開け、垂直に挿す

    3週間くらいするとわき芽が伸びてきているのが確認出来たら、発根したことがわかります。

    根を傷つけないように株を掘り上げて、鉢上げを行います。

    なお。水挿しで増やす場合は、以下のとおり発根させるようにしましょう。

    1. 上記の挿し木の手順1~3を行う
    2. 切った茎を一輪挿しやコップなどに水を入れて挿す
    3. 日当たりと風通しの良い場所に置く
    4. 水を数日おきに取り替えます
    5. 約2週間ほどで発根するので根の先を確認する

    発根しているのが確認出来たら鉢上げを行います。

    挿し木も水挿しも難易度が高くないので、適切な増やし方を行えば一株から何株も増やすことができます。

    寄せ植えでステビアと相性の良いハーブ

    砂糖の200~300倍の甘味を持つ天然の甘味料として使えるステビアは、寄せ植えにしてキッチン周りに置いておくと、摘みたてで最も美味しい状態で楽しむことができます。

    そんなステビアとの寄せ植えに相性の良いハーブは、以下のようなものがあります。

    相性の良いハーブ 補足
    ミント ステビアとミントを一緒に植えると、爽やかな香りと甘みが楽しめます。ミントはステビアと同じく日当たりを好みますが、水やりは少なめで大丈夫です。ミントはステビアよりも草丈が低いので、寄せ植えでは前方に配置すると良いでしょう。
    ローズマリー ステビアとローズマリーを一緒に植えると、芳醇な香りと甘みが楽しめます。ローズマリーはステビアと同じく日当たりを好みますが、乾燥に強いので水やりは控えめで大丈夫です。ローズマリーはステビアよりも草丈が高いので、寄せ植えでは後方に配置すると良いでしょう。
    ハニーステビア ステビアとハニーステビアを一緒に植えると、軽やかな甘味と花のような香りが楽しめます。ハニーステビアはステビアの仲間で、同じような育て方ができます。ハニーステビアはステビアよりも小ぶりなので、寄せ植えでは中央に配置すると良いでしょう。

    以上のように、ステビアと相性の良いハーブは、香りや甘みを引き出すものや、育て方や草丈が合うものがおすすめです。

    ステビア栽培(農法)について

    ステビア栽培とは、キク科植物のステビアの抽出物を農作物に与えることで、土壌の改良や作物の品質向上を図る農法です。(ステビア農法とも呼ばれます)

    ステビアにはダイオキシンやニコチンなどの有害物質を分解する作用や、微生物の活性化、病原菌の抑制などの効果があります。ステビア栽培では、ステビアの品種や栽培方法、抽出方法などによって、農作物の甘味や生育、日持ちなどに違いが出ることが報告されています。

    ステビア栽培は、環境と健康に配慮した農業として注目されています

    中でも、いちご(やよいひめなど)・トマト・みかん・メロンなどの生産にステビア栽培が用いられているのが有名です。

    ステビアの育て方に関するQ&A

    ステビアの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • ステビアの栽培は危険なの?
    • ステビアの花は食べられる?
    • ステビアが枯れる原因は?
    • かかりやすい病害虫と対策は?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    ステビアの栽培は危険なの?

    海外では一部の国で禁止されたり、安全性に疑問が持たれたりすることもあったことから、ステビアの栽培は危険なのか気になる人は多いでしょう。

    栽培自体に危険性は全くありませんが、ステビアを栽培して利用することによる危険性を危惧している声については、結論から言うと注意点を守る上では大きな危険性はありません。

    まず前提として、ステビアは日本では1971年に商品化されて以来、食品添加物として認められています。その上で注意点としてはステビアの摂取量が挙げられます。

    ステビアに含まれる甘味成分のステビオシドやレバウディオサイドによって性ホルモンが減少した事例がありますが、海外でステビアを摂取した子供の「テストテロン」という男性ホルモンが減少したという報告に基づいているものです。

    また、ステビアは体内に蓄積しやすい性質を持つため、長期間摂り続けると何らかの症状が出るのではないかと懸念されています。

    そのため、ステビアを摂取する際には、適量を守ることが大切です。日本ではステビア抽出物の1日摂取許容量(ADI)は4mg/kgと定められていますが、これは体重50kgの人なら200mgまでということです。

    参考:食品安全委員会 食品安全総合情報システムのページ

    以上のことから、ステビアは性ホルモンや血糖値に影響を与える可能性があるため、妊娠中や授乳中の女性や、糖尿病や高血圧などの持病がある人は避けた方が良いでしょう。

    ステビアの花は食べられる?

    ステビアはキク科の植物で、葉に含まれる甘味成分が注目されているハーブですが、ステビアの花は食べられるのでしょうか?

    結論から言うと、ステビアの花は食べられます。

    ステビアの花は白い小さな花が集まった穂状の花序で、9月から11月にかけて咲きます。ステビアの花にも甘味成分が含まれており、葉よりもさらに甘い味がします。そのため、食べるときは少量で十分です。

    ステビアの花は、そのまま生で食べたり、サラダやデザートにトッピングしたりすることができます。また、ドライフラワーにしてハーブティーに入れたり、シロップやジャムに煮詰めたりすることもできます。ステビアの花は、色も香りも控えめなので、他の食材やハーブと組み合わせやすい特徴があります。

    また、ステビアの花は抗酸化作用や抗菌作用などの効果もあることから、美肌効果や免疫力アップといった健康や美容にうれしい効果も期待できます

    その一方で、ステビアの花を食べるときも前述したとおり、ステビアの摂取量には注意して楽しむようにしましょう。

    ステビアが枯れる原因は?

    ステビアを育てていると枯れてしまうことがありますが、その原因は何でしょうか?

    ステビアが枯れる原因として考えられるのは、以下のようなものです。

    枯れる原因 補足
    水やりの不足 ステビアは乾燥に弱いので、水やりを怠ると葉がしおれて枯れてしまいます。
    水やりの過剰 水やりが多すぎると根腐れや病気の原因になります。水やりをしすぎると、葉が黄色くなって枯れてしまいます。
    寒さ ステビアは耐寒性がないので冬場は霜や雪から守ってください。寒さに当たると葉が茶色くなって枯れてしまいます。
    病害虫 ステビアはアブラムシやハダニなどの害虫にやられやすいので、定期的に葉をチェックして害虫が見つかったら自然農薬などで駆除してください。害虫に食べられると葉が穴だらけになって枯れてしまいます。

    以上のように、ステビアが枯れる原因は様々ですが、基本的な管理をしっかり行えば防ぐことができます。

    かかりやすい病害虫と対策は?

    ステビアを育てていると病気や害虫にやられることがありますが、その原因と対策は何でしょうか?

    ステビアがかかりやすい病気としては、根腐れや灰色カビ病などがあります。根腐れは水やりの過剰や排水の悪さが原因で、根が腐って枯れてしまいます。

    灰色カビ病は湿度の高さや通気の悪さが原因で、茎や葉に灰色のカビが発生して枯れてしまいます。

    これらの病気の対策としては、水やりは適度に行い、土が乾いたら水やりをするようにします。また、鉢底に穴を開けて水はけを良くし、風通しの良い場所に置きます。

    ステビアがかかりやすい害虫としては、アブラムシやハダニなどがあります。

    アブラムシは茎や葉の裏側に集まって吸汁し、葉がしおれたり穴だらけになったりします。

    ハダニは乾燥した環境で発生しやすく、葉の表面に白い斑点を作ったり、細い糸を張ったりします。これらの害虫の対策としては、定期的に葉をチェックして、害虫が見つかったら自然農薬などで駆除するほか、葉水を与えて湿度を保ちます。

    以上のように、ステビアがかかりやすい病害虫と対策は様々ですが、基本的な管理をしっかり行えば防ぐことができます。

    ステビアは自宅で収穫して甘味料として使える便利なハーブです。病気や害虫に負けないように丁寧に育ててください。

    まとめ:ステビアの育て方について

    ステビアは甘味料として人気のあるハーブですが、寒さに弱いために日本では冬に霜に当たると枯れてしまいます。

    冬越しする場合は、鉢植えにして室内や温室に移動させるか、マルチング(株元をワラや落葉堆肥、ピートモスなどで覆う)などの防寒対策が欠かせません。(暖かい地方に限り地植えで冬越し可能)

    この冬越しさえできれば、ステビア采配はそれほど難しいことはなく、ステビアの好む環境を整えれば地植えでも室内でも問題なく栽培できるはずです。

    また、ステビアは挿し木や水挿しなどの方法で簡単に増やすことができますが、ベストのタイミングの夏から秋にかけて挿し木などで増やしてみても良いでしょう。ステビアを上手に育てて、自家製の甘味料を楽しむのも良いですね。

  • セントジョーンズワートの育て方|種まき時期や鉢植えでの栽培方法など

    セントジョーンズワートの育て方|種まき時期や鉢植えでの栽培方法など

    セントジョーンズワート(ST. JOHN’S WORT 学名:HypHypericum perforatu)は、ヨーロッパやアジアの温帯地域に自生する多年草で「太陽の花」とも呼ばれる明るい黄色の花を咲かせるハーブです。

    花言葉は「快活」や「幸福」とされるほど爽やかな花を咲かせるので、自宅で育ててみたいという方はきっと多いでしょう。

    育て方は難しいことはなく初心者でも育てることは可能ですが、水はけの悪い土壌や湿気の多い環境には弱いので注意が必要です。

    この記事では、土づくりや栽培に適した環境づくりなどセントジョーンズワートの育て方のほか、挿し木・株分けでの増やし方などを詳しくお伝えしています。

    セントジョーンズワートを自宅で育ててみたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

    セントジョーンズワートの種まき時期と方法

    セントジョーンズワートの種まきは、春から初夏が最適(発芽適温は15℃~20℃)です。

    ふかふかにほぐした土の上に種をまんべんなく撒き、軽く土をかけて水やりをします。

    約2週間ほどすると発芽するので、本葉が2~3枚出たら間引きをします。(間引きした苗は、他の場所に移植も可能です)

    セントジョーンズワートの土づくり・水やりと肥料の与え方

    セントジョーンズワート水はけの悪い土壌や湿気の多い環境には弱いので、赤玉土などを混ぜて水はけの良いやや乾燥気味の土壌を作ります。

    地植えの場合は、砂や腐葉土などを混ぜて土をほぐします。また、酸性度は中性から弱酸性が適しています。

    鉢植えの場合は赤玉土や軽石などを混ぜて排水性を高めると良いでしょう。

    水やりは土が乾いたら行う程度が最適です。過湿になると根腐れの原因になるので注意してください。特に夏場は、朝晩の涼しいときに水をやると良いです。冬場は、霜が降りる前に水を切るようにします。

    肥料は、液体肥料や有機肥料などを春から秋にかけて月に1~2回程度与え、冬場は肥料を与えないようにします。

    花が咲く前には、リン酸やカリウムなどを多く含む肥料を与えると花付きが良くなります。

    セントジョーンズワート栽培に適した環境

    セントジョーンズワートを育てるには、以下のような環境が適しています。

    • 日当たりの良い場所
    • 水はけの良いやや乾燥気味の土壌
    • 中性から弱酸性の酸性度
    • 風通しの良い場所
    • 霜が降りない場所

    これらの条件を整えることで、セントジョーンズワートを育てることができます。

    なお、セントジョーンズワートは寒さにも強く、耐寒性は-15℃程度まであるとされていますが、寒冷地で育てる場合は冬期間は室内へ移動させる方が望ましいです。

    そのほか、セントジョーンズワートのコンパニオンプランツである以下のような植物と一緒に育てるのも、最適な環境づくりに役立ちます。

    • キク科の野菜(シュンギク、レタスなど)
    • セリ科の野菜(ニンジン、ミツバなど)
    • マメ科の野菜(エダマメ、インゲンなど)
    • ネギ科の野菜(ニラ、葉ネギなど)

    セントジョーンズワートの苗を鉢植えやプランターで育てる方法

    セントジョーンズワートは鉢植えやプランターで育てることもできます。

    鉢植えやプランターで育てる場合は、以下のような方法を参考にしてください。

    • 鉢やプランターは深さが20cm以上、幅が30cm以上のものを選ぶ。
    • 苗を植えるときは根を傷めないようにほぐす。
    • 他の苗との間隔は20~30cm程度あけて植える。

    鉢植えやプランターで栽培する際でも、適した土づくりと水や肥料の与え方は、上記の「セントジョーンズワートの土づくり・水やりと肥料の与え方」と同様ですのでご参照ください。

    セントジョーンズワートの収穫方法

    セントジョーンズワートは、花や葉を収穫して、ハーブティーやオイルなどに利用することができます。

    セントジョーンズワートの収穫方法は、以下のようにします。

    • 花はしおれるのが早いので開花したらすぐに摘み取ります。茎ごと切り取るか、指でつまんで取るようにします。
    • 葉は花が咲く前に収穫します。茎の先端から3~4枚を残して切り取ります。

    収穫した花や葉は、日陰で風通しの良い場所に広げて乾燥させ、乾燥したら密閉容器に入れて冷暗所に保管します。

    収穫後にハーブティーオイルとして活用する方法はこちらのページを参考にしてみてください。

    [surfing_other_article id=”515″] [surfing_other_article id=”519″]

    セントジョーンズワートのハーブティーやオイルは、リラックス効果や抗うつ効果などが期待できますが、副作用や相互作用もあるので注意してください。

    副作用や相互作用などの注意点についても上記のページで詳しくお伝えしています。

    セントジョーンズワートの冬越し方法と注意点

    セントジョーンズワートは寒さに強い多年草ですが、冬には越冬準備をすることが大切です。

    セントジョーンズワートの越冬方法と注意点は、以下のようになります。

    • 越冬前には、枯れた茎や花を切り取っておく。(病気や害虫の予防にもなります)
    • 株元から10cm程度の高さに切り戻す。(コンパクトにして寒さに耐えやすくします)
    • 霜が降りる地域では、鉢植えやプランターを屋内や温室に移動させ、株元に藁や落ち葉などを敷いて保温する。
    • 水やりは土が乾いたら少量だけ行います。(過湿になると根腐れの原因になるので注意してください)

    セントジョーンズワートは、これらの越冬準備をすれば、冬を乗り越えてくれます。春になると新しい芽を出して再び成長してくれるでしょう。

    セントジョーンズワートの増やし方

    セントジョーンズワートは、種まき以外にも

    • 挿し木で増やす
    • 株分けで増やす

    上記2つの方法で増やすことができます。

    それぞれの方法と適した時期について次にご紹介していきます。

    挿し木で増やすやり方

    挿し木は春から夏にかけて行います。

    新芽が出た茎の先端から10~15cm程度の長さに切り取り、葉を半分程度落として水に浸けます。約1ヶ月くらいすると根が出てくるので。根が出たら鉢植えや地植えにします。

    株分けで増やすやり方

    株分けは、春から秋にかけて行います。

    株が大きくなったら、根ごと掘り上げて分けます。分けた株は、すぐに鉢植えや地植えにします。

    上記の方法で挿し木や株分けで増やした後は、これまで記載したとおりの環境で育てると元気に育ってくれます。

    セントジョーンズワートの栽培に関するQ&A

    セントジョーンズワートの栽培に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • 花が咲かない理由は何が考えられるか?
    • 植え付け時の株間はどれぐらいがよいか?
    • セイヨウオトギリソウとの違いは?
    • セントジョーンズワートを食べるのに適した料理は?
    • セントジョーンズワートはハーブティーとしても使える?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    花が咲かない理由は何が考えられるか?

    セントジョーンズワートは、聖ヨハネ(John the Baptist)の誕生日とされる6月24日ごろまでに黄色い花を咲かせることからその名が付けられていますが、8月にかけて咲くこともあります。

    8月を過ぎても花が咲かない場合は、以下のような理由が考えられます。

    • 日当たりが悪い
    • 水やりが不適切
    • 肥料が不足している
    • 病気や害虫に侵されている

    セントジョーンズワートは、日当たりの良い場所で育てるとよく育ちますが、日光が足りていないと花芽がつきにくくなります。

    水やりは土が乾いたら行うようにしますが、水やりをしすぎて過湿になると根腐れを起こし花が咲かない原因になります。

    肥料は、春から秋にかけて液体肥料や有機肥料などを月に1~2回程度与えますが、花が咲く前には、リン酸やカリウムなどを多く含む肥料を与えると花付きが良くなります。

    葉や茎に黒い斑点や穴がある場合は、カイガラムシやアブラムシなどの害虫の可能性があるので、殺虫剤や水洗いなどで早めに駆除します。

    セントジョーンズワートは、比較的育てやすい植物なので、これらの理由を解消すれば花を咲かせてくれる可能性がかなり高まります。

    植え付け時の株間はどれぐらいがよいか?

    セントジョーンズワートは、成長すると高さが50~100cm程度になるので、株間は20~30cm程度のスペースを設けると良いです。

    株間が狭すぎると、風通しが悪くなり病気や害虫にかかりやすくなりますし、逆に株間が広すぎると、株が寄り添って支え合えなくなったり花壇の見栄えが悪くなったりします。

    セイヨウオトギリソウとの違いは?

    セイヨウオトギリソウ(西洋弟切草)とは、セントジョーンズワートの和名です。

    セイヨウオトギリソウとセントジョーンズワートは、同じ植物ですが、呼び方や利用方法に違いがあります。

    セイヨウオトギリソウは、日本では主に漢方薬として知られており、カンヨウレンギョウという生薬名で呼ばれます。

    カンヨウレンギョウは、葉や茎を乾燥させたもので、気分を落ち着かせたり、血行を良くしたりする効果があるとされます。(使用に際しては医師や薬剤師に相談して使用する必要があります)

    一方、セントジョーンズワートは、英語圏では一般的なハーブの名前です。

    セントジョーンズワートは、花や葉を乾燥させてティーバッグやカプセルなどに加工されたものがうつ病や不安などに効果があるとされるサプリメントとして販売されています。

    セントジョーンズワートは日本では食品扱いであり薬事法上の規制はありませんが、多くの薬物と相互作用をするので注意が必要です。

    上記のとおり、セイヨウオトギリソウとセントジョーンズワートは同じ植物ですが、呼び方だけでなく利用方法に違いがあります。どちらも気分を明るくする効果が期待できますが、副作用や相互作用もあるので注意してください。

    セントジョーンズワートを食べるのに適した料理は?

    セントジョーンズワートは、ハーブティーオイルなどに利用することが多いですが、食べることもできます。

    セントジョーンズワートを食べるのに適した料理は、以下のようなものがあります。

    • サラダ
    • スープ
    • パスタ
    • リゾット
    • ケーキ

    ただし、過剰に摂取すると副作用や医薬品の相互作用が起こる可能性があるため、セントジョーンズワートを食べるときは摂取量に注意が必要です。また、妊娠中や授乳中の人は食べないでください。

    そのため、セントジョーンズワートを食べる前には医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

    参考:厚生労働省 eJim「セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)」

    まとめ:セントジョーンズワートの栽培・育て方について

    セントジョーンズワートの育て方についてご紹介しました。

    セントジョーンズワートの栽培はそれほど難しいことはなく、鉢植えやプランターでも気軽に育てられるので、ハーブ栽培の初心者でも安心して育てられます。

    土づくりや場所など適した環境を整えて、種まきをするか苗を購入するところから始めてみましょう。

    順調に育ったら、挿し木、株分けなどで増やしたり、ハーブティーやオイルづくりに挑戦するのも楽しいですよ。

    セントジョーンズワートは比較的寒さに強いですが、寒冷地であれば特に冬越には気を付けて欲しいと思います。

     

    なお、セントジョーンズワートは、ハーブティーとしても使えます。

    セントジョーンズワートのハーブティーは、以下のような効果が期待できます。

    • リラックス効果
    • 抗うつ効果
    • 抗酸化効果
    • 消化促進効果
    • 抗炎症効果

    紀元前5世紀の頃にセントジョーンズワートを治療に用いたという記録があるほど古代から歴史の長いハーブですが、過剰に飲むと副作用や相互作用が起こる可能性があります。また、妊娠中や授乳中の人は飲まないでください。

    セントジョーンズワートのハーブティーを飲む前には、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

    セントジョーンズワートのハーブティーについては、こちらのページで詳しくお伝えしています。

    セントジョーンズワートのハーブティーの効果は?美味しい作り方や飲み方も

  • エルダーフラワーの育て方|剪定・苗植え時期や植えてはいけない説も

    エルダーフラワーの育て方|剪定・苗植え時期や植えてはいけない説も

    エルダーフラワー(学名:Sambucus nigra)は「西洋ニワトコ・セイヨウニワトコ」とも呼ばれる植物で、レンブクソウ科(スイカズラ科)の低木です。

    マスカットのような甘い香りがある白くてかわいい花を咲かせるのが特徴的で、ハーブティーシロップに用いられます。

    ただ、エルダーフラワーはそれほど多く栽培されていないこともあって、育ててみたいと思ってもなかなか情報が少ないのが現状です。

    そこでこの記事では、エルダーフラワーの基本的な育て方と、栽培時に知っておきたい、剪定・苗植え時期や鉢植えでの栽培方法や増やし方、栽培時の注意点についてお伝えしています。

    エルダーフラワーの種まき・苗の植え付け時期と方法

     

    栽培カレンダー(エルダーフラワー)

    エルダーフラワー(セイヨウニワトコ)は日当たりと風通しの良い場所を好みます。

    鉢植えでも育てることは可能ですが、生長が早いうえ樹高10mほどに生長するため地植え向きの植物です。

    エルダーフラワーの種まき時期は、春(3月~5月)、秋(9月~10月頃)に行うようにし、種を浅く蒔き、発芽までは乾燥させないように水やりをします。

    発芽したら間引きをして、本葉が4枚ほどになったら鉢上げします。鉢上げした苗は、翌年の春に地植えにします。

    エルダーフラワーを苗から育てる場合は、春か秋に植え付けます。苗は根元から10cmほど離して植えるのが望ましいです。

    根付くまでは水やりをこまめに行いますが、根付いたら水やりは必要ありません。

    栽培に適した用土づくり

    エルダーフラワーは比較的土質を選ばない植物なのでほとんどの場所で育ちますが、水はけのよい中性~弱アルカリ性の土を好みます。

    地植えの場合は、植え付ける前に苦土石灰と堆肥や腐葉土を混ぜ込んでおくことで栽培に適した土を作ることができます。

    鉢植えの場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜた土に苦土石灰を加えると良いですが、生長の早さと樹高の高さを認識したうえで鉢植えでの栽培を選択したいところです。

    最適な環境(日当たりや置き場所)

    エルダーフラワーの育て方はそれほど難しくありませんが、前述したとおり環境としては風通しと日当たりの良い場所を好みます。

    ただし、夏の高温多湿な環境には弱いので、夏期は半日蔭の涼しい場所に移動するか日よけをすると良いでしょう。

    鉢植えにする場合は、樹高10mになることも考慮して大きめの鉢を用意するのがポイントです。

    エルダーフラワーの肥料・水やりのポイント

    エルダーフラワー(セイヨウニワトコ)の水やりのポイントは、土の乾き具合によって調節することです。地植えの場合は、根付いてからは自然の雨水で十分です。

    鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。

    エルダーフラワーの肥料のポイントは、花や果実が終わった後に施すことです。

    地植えの場合は植え付け時に元肥を施すだけで良く、鉢植えの場合は春(3月頃)と秋(9月頃)に化成肥料を株元に施すようにします。

    エルダーフラワーは基本的には水やりや肥料にあまり気を使わなくても育つ植物ですが、適切な管理をするとより花や果実が豊かになるので、上手に育てて魅力を最大限に引き出して楽しみたいですね。

    エルダーフラワーの剪定・切り戻しの時期と方法

    エルダーフラワーは、剪定や切り戻しをすることで枝の生長を促進し、花や果実の収量を増やすことができます。

    エルダーフラワーの剪定・切り戻しの時期は落葉後の11月から2月の間ですが、この時期には植物は休眠状態になっているので、傷が回復しやすくなります。

    エルダーフラワーの剪定・切り戻しの方法は、以下のとおりです。

    1. 伸びた枝や細い枝などを思い切って切り落とす
    2. 幹に陽射しが当たり、風通しの良い環境にする
    3. 切った枝を挿し木にする

    ※全ての茎を地際から強く切り戻すこともできますが、収量が減る可能性があるので注意してください。

    上記のポイントを押さえることで、適切な剪定・切り戻しが可能となります。

    エルダーフラワーの植え替えの時期と方法

    エルダーフラワーは生長が早いので、鉢植えの場合は根が鉢いっぱいにならないように、1~2年に1回植え替えをする必要があります。

    植え替えの時期は3月~4月が最適で、植え替えの方法は以下のとおりです。

    1. 植え替える前に、エルダーフラワーにたっぷりと水やりしておきます。
    2. 植え替える鉢は、現状の鉢よりも1回り大きなものを用意します。(鉢底に軽石や鉢底網を敷いて水はけを良くしておきます)
    3. 鉢に土を入れて、エルダーフラワーの根元に合わせてくぼみを作ります。
    4. エルダーフラワーを現在の鉢から抜き取り、古い土や傷んだ根を取り除きます。
    5. 新しい鉢にエルダーフラワーを入れて、根元を土で覆います。(土が空気に触れないように軽く押さえます。)
    6. 水やりをして、日陰に置いて様子を見ます。

    以上がエルダーフラワーの植え替えの時期と方法です。

    難しいことはありませんが、植え替え後は水切れに注意してください。

    ベランダ栽培や鉢植え・プランターでの育て方のポイント

    エルダーフラワーは、生長が早く大きくなる植物ですが、鉢植えやプランターでの栽培も可能です。

    ベランダ栽培や鉢植え・プランターでの育て方のポイントは以下の通りです。

    1. 鉢やプランターは、直径30cm以上、深さ40cm以上のものを選ぶ。
    2. 水はけの良い用土を用意する。(市販の培養土や赤玉土などがおすすめ)
    3. 土の表面が乾いたらたっぷりと水やりを行います。
    4. 花が咲き終わった後の梅雨入り前と、実が生った後の9月から10月頃に肥料を与える
    5. 化成肥料や有機肥料などを株元にまく

    以上が、ベランダ栽培や鉢植え・プランターでのエルダーフラワーの育て方のポイントです。

    なお、根が伸びるのでプランターは底に穴が開いているものを選び、水やりは鉢底から水が流れ出るくらいを目安にたっぷりと与えるようにします。

    植え替えは1~2年に1回程度の頻度で行い、時期は3月~4月に行うようにしますが、上記で述べた植え替え時と同様、1回り大きな鉢に移し替える際は古い土を取り除いた上で新しい土を入れましょう。

    栽培自体はとても簡単ですが、エルダーフラワーは大きくなるので鉢植えやプランター栽培では特に注意が必要です。

    エルダーフラワーは植えてはいけないと言われる理由

    人気の高いエルダーフラワーですが、よく「植えてはいけない」と言われることがあります。

    理由としては主に次の3点が挙げられます。

    1. 他の植物の成長を妨げる可能性がある
    2. 樹高が10mほどにまで成長することがある
    3. 種や根に毒性がある

    エルダーフラワーは強健で根や枝が広がって他の植物を圧迫するほど成長することがあります。また、樹高が10mにまで達することがあったりと、庭に植えたことで扱いに困ったと後悔した人の声もあります。

    そのほか、エルダーフラワーの葉や茎には毒素が含まれているため、触るとかぶれたり、食べると下痢や嘔吐を引き起こしたりする可能性があることが挙げられます。

    繁殖性と毒性について認識していればある程度は防げますし、適切な時期に剪定することでこうした点は気にせずに楽しめるでしょう。

    実際は、植えることが禁止されているわけではなく、大きくなりすぎてしまうために「庭に植えてはいけない」と言われているのが実際のところなので、サイズの面で支障がなければ安心してエルダーフラワーを育ててみてくださいね。(そもそも色んな所で自生している植物ですから危険なことはありません)

    なお、大きくなりすぎるのを防ぐ方法もあるので、参考にしてみてくださいね。

    「エルダーフラワーが大きくなりすぎ!」を防ぐ育て方

    鉢植えやプランターで育てる場合は特に、エルダーフラワーが大きくなりすぎるのを防ぎたいところです。

    何もせずにそのまま育てていると「大きくなりすぎ!」という状況になってしまいますので、小さく育てるために以下の対策を行うと良いでしょう。

    1. 鉢やプランターは、直径30cm以上、深さ40cm以上のものを選ぶ。
    2. 植え付け時に根の先端を1~2cm程度切り落とす。(生長を抑えることができます)
    3. 剪定時に枝先を10~15cm程度切り戻す。(枝ぶりがよくなる効果があります)

    以上が、できるだけエルダーフラワーが大きくなりすぎずに育てる方法です。

    エルダーフラワーは香りも良く虫除け効果もあるので、鉢植えやプランターでの栽培でも楽しみたいハーブですが、大きくなりすぎるのが難点です。

    大きくなり過ぎないように育てる際の参考にしていただければと思います。

    エルダーフラワーの増やし方

    エルダーフラワーは種まきのほか、株分け・挿し木・葉挿しで増やすことができます。

    ここでは、それぞれの方法でエルダーフラワーを

    • 株分けで増やす方法
    • 挿し木で増やす方法
    • 葉挿しで増やす方法

    についてそれぞれ詳しくご紹介します。

    株分けで増やす方法

    株分けは、植え付け時期の3月~4月もしくは9月に行います。株分けの手順は以下のとおりです。

    1. エルダーフラワーの根元から、根と茎がついた部分を掘り取ります。(掘り取るときは、根を傷つけないように注意)
    2. 掘り取った部分を根と茎の長さに応じて2~3個に分けます。(分けるときは、切り口を消毒液に浸してから切ります)
    3. 分けた部分を、新しい鉢や畑に植え付けます。
    4. 植え付けた後は、水やりや肥料などの管理を行います。

    以上が、エルダーフラワーの株分けで増やす方法です。

    株分けは簡単にできるので、エルダーフラワーをたくさん育てたい方におすすめの方法です。

    挿し木で増やす方法

    エルダーフラワーは、春か秋に挿し木をすることで増やすことができます。

    挿し木で増やす方法は以下のとおりです。

    1. 樹木から新芽が出た枝を探して、先端から10~15cmほど切り取ります。
    2. 切り口は斜めに切り直して、植物成長調整剤に30分ほど浸けます。
    3. 赤玉土が入った挿し木用の箱に、10cmくらいの間隔をあけて刺します。
    4. 水やりは乾燥しない程度にして、半日陰の場所で管理します。

    以上が、エルダーフラワーを挿し木で増やす方法です。

    根が出るまでには2~3ヶ月かかることがありますので気長に待ちましょう。根が出たら、鉢や庭に植え替えてOKです。

    葉挿しで増やす方法

    エルダーフラワーは株分けと挿し木で増やすのが一般的ですが、葉挿しで増やすことも可能です。

    葉挿しで増やす方法は以下のとおりです。

    1. 新芽が出たばかりの健康な枝を選び、長さ約15cmに切り取る。(切り口は斜めにしておきます)
    2. 切った枝の下半分の葉をすべて取り除き、上半分の葉は半分に切る。
    3. 切り口に発根促進剤を塗り、水が抜けやすい土壌(赤玉土やパーライトなど)に挿す。(挿し穂は土中に半分ほど埋めます)
    4. 風通しのよい日陰に置き、土が乾かないように水やりをする。(気温が高い場合はビニール袋などで覆って湿度を保つ)
    5. 根が張ったら鉢植えや地植えに移します。(約1ヶ月ほどで根が出てきます)

    以上が、エルダーフラワーを葉挿しで増やす方法です。

    株分けや挿し木の方が簡単なので葉挿しで増やすのは稀ですが、気になる方は挑戦してみてくださいね。

    エルダーフラワーを育てる際の注意点

    エルダーフラワーは比較的育てやすいハーブですがいくつか栽培時の注意点があります。

    特に注意が必要な、

    1. 夏越し時の乾燥対策
    2. 冬越し時にやっておきたいこと
    3. 病気・害虫対策

    この3つの注意点についてご紹介します。

    夏越しの際には乾燥対策をする

    エルダーフラワーは暑さや乾燥に弱いので夏越しの際には以下に挙げる対策が必要です。

    1. 風通しの良い場所に置く
    2. 日陰に移動する
    3. 水やりは朝と夕方にする
    4. 乾燥しないように霧吹きをする
    5. 葉や枝が枯れたら切り取る

    これらの対策を行うことでエルダーフラワーは夏越しできるでしょう。

    無事に夏越ができて秋になったら黒い実がなりますので、収穫を楽しむことができます。

    冬越しの際にやっておきたいこと

    エルダーフラワーは冬には落葉する樹木です。冬越しの際には、以下の点に注意が必要です。

    1. 霜や雪が降る地域では、根元に土や落ち葉をかぶせる
    2. 風が強い場所では、枝を束ねて支柱を立てる
    3. 植え替えは春に行う
    4. 剪定は花が終わった後に行う

    これらの対策を行うことでエルダーフラワーは冬越しできます。

    春になったら新芽が出てきますので、それくらいのタイミングで水やりや肥料を与えてあげましょう。

    風通しを良くして病気・害虫対策を行う

    エルダーフラワーは病害虫に対して強い種類の植物ですが、適切な処置をせずに放置していると夏に被害が出る可能性があるのでご注意ください。

    とはいえ、すべきことは簡単でエルダーフラワーは高温多湿に弱い性質があるため、夏は風通しのよい半日陰で管理すること、落葉期には枝が混み合わないように剪定することを気を付けることくらいで良いでしょう。

    こうすることで、カミキリムシなどの害虫被害の予防ができます。

    エルダーフラワーの育て方に関するQ&A

    ここでは、エルダーフラワーの育て方に関するQ&A(質問&回答)を紹介します。

    • ブラックレースの育て方に違いはある?
    • エルダーフラワーの成長速度は?
    • エルダーフラワーの苗はホームセンターに売ってる?
    • 花が咲かない時はどうしたら良いか?

    上記の問いについて詳しく回答していますので、参考にしてみてくださいね。

    ブラックレースの育て方に違いはある?

    ブラックレースは重厚感のある黒っぽい葉に淡いピンクの花が映えてシックでおしゃれな雰囲気を作るだけでなく、香りも良くてハーブとしても利用できることから、エルダーフラワーの中でも特に人気のある品種です。

    このブラックレースの育て方は基本的にはエルダーフラワーと同じなので、これまで記載してきたとおりの育て方で問題ありません。

    ただし、ブラックレースは成長が遅くて小型である点(とはいえ、3m程度まで成長します)はエルダーフラワーと異なるので、栽培の際は考慮に入れておきたいところです。

    エルダーフラワーの成長速度は?

    エルダーフラワーはとても成長が早く、植え付けから2年目にはすでに2メートル以上の高さになります。

    「大きくなるまではプランターで育てよう」と思っていたら、あっという間に大きくなってしまったという人も多いので、成長速度は知っておいた方が良いでしょう。

    鉢植えやプランターでの栽培の場合は、鉢やプランターのサイズ選びに気を付けましょう。

    エルダーフラワーの苗はホームセンターに売ってる?

    エルダーフラワーの苗は、地域によってはホームセンターで売ってるところもあります。

    また、エルダーフラワーは品種によって葉の形や色が異なりますので、ホームセンターで苗を購入する場合は植物の状態やラベルをよく確認しておくと良いでしょう。

    [surfing_other_article id=”1081″]

    花が咲かない時はどうしたら良いか?

    エルダーフラワーは4月~5月にかけて開花しますが、もしも花が咲かない場合は、以下の点に注意してみてください。

    注意点 理由
    日当たりは良好にする 半日以上の直射日光が必要で、日陰になると花付きが悪くなるため。
    肥料は控えめにする 過剰な肥料は葉ばかりが茂って開花しにくくなるため。(有機質の肥料を春と秋に与える程度で十分です)
    剪定は適切に行う 花は前年の枝に咲くので、剪定は花後に行います。(枝を半分程度に切り戻すと、翌年の花付きが良くなります)

    上記の注意点を改善してエルダーフラワーの花が咲いたら、ぜひハーブティーやシロップ作りを楽しんでみてくださいね。

    [surfing_other_article id=”497″]

    まとめ:エルダーフラワーの育て方と注意点について

    エルダーフラワー(西洋ニワトコ・セイヨウニワトコ)は、初夏(4月~5月)に真っ白な花を咲かせる樹木です。

    育てる環境としては、日当たりと風通しの良い場所、水はけの良い中性~弱アルカリ性の土壌を好みます。

    地植えでも鉢植えでもプランターでも栽培は可能ですが、樹高10mになることを考慮すると地植えの方が適していると言える植物です。

    比較的育てやすい植物ですが、注意点としては夏越・冬越時期の対策と害虫対策が挙げられます。剪定をしっかり行って風通しを良い環境を維持することで問題なく栽培できるはずです。

    エルダーフラワーの栽培はそれほど難しくないので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

     

    エルダーフラワーのハーブティーについてはこちらをご参照ください。

    [surfing_other_article id=”352″]

You cannot copy content of this page