豆知識

衛生管理者の受験資格は実務なしだと得られない?高卒や専門学校卒だと何年の実務経験が必要か

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自分の保有資格を増やすため、会社から取得を促されてと、取得する理由は違えど衛生管理者の受験者は毎回かなり多いです。

しっかりと過去問を中心に勉強すれば独学でも取得可能な資格ですが、気になるのはその受験資格です。

高卒や専門学校卒など学歴によっても変わってきますし、いずれにしても必要となる「実務経験」などどういった経験が該当するのかといったことも知っておく必要があります。

ここでは、そんな衛生管理者の受験資格である実務経験についてまとめましたので、これから受けようかと検討中の方の参考にしてみてくださいね。


労働衛生に関する実務がないと受験資格は得られないのか

衛生管理者の受験資格は高卒や大卒で求められる労働衛生に関わる実務経験の経験は変わりますが、いかなる経歴であっても最低でも1年の実務経験は求められますので、実務経験なしの状態で衛生管理者の受験資格を得ることはできません。

この実務経験は自己申告ではなく、会社の証明書などが必要になるので虚偽の申告で受験資格を得ることもできません。

では、どういった業務を行っていれば実務経験として含まれるのかについてはこちらをご確認ください。

実務経験にはどんな業務が含まれるのか

衛生管理者の受験資格に求められる実務経験とはどういった業務が含まれるのでしょうか。

労働管理教育センターでは以下の12項目を例示しています。

1.健康診断実施に必要な事項又は結果の処理の業務
2.作業環境の測定等作業環境の衛生上の調査の業務
3.作業条件、施設等の衛生上の改善の業務 研究の業務
4.労働衛生保護具、救急用具等の点検及び整備の業務
5.衛生教育の企画、実施等に関する業務
6.労働衛生統計の作成に関する業務
7.看護師又は准看護師の業務
8.労働衛生関係の作業主任者(高圧室内作業主任者、エックス線作業主任者、ガンマ線透過写真撮影作業主任者、特定化学物質等作業主任者、鉛作業主任者、四アルキル鉛等作業主任者、酸素欠乏危険作業主任者又は有機溶剤作業主任者)としての業務
9.労働衛生関係の試験研究機関における労働衛生関係の試験
10.自衛隊の衛生担当者、衛生隊員の業務
11.保健所職員のうち、試験研究に従事する者の業務
12.建築物環境衛生管理技術者の業務

引用:労働管理教育センターHP

一言で「実務経験」と言っても、看護師の仕事や自衛隊の衛生隊員の業務から、救急用具等の点検及び整備の業務まで様々です。

会社で保護具の点検をやっていても実務経験にカウントされるわけですから、職務内容によっては簡単にクリアできる人もいるでしょう。

必要な実務年数は学歴などによって変わります。次は受験資格が得られる実務経験の年数について見ていきましょう。

高卒に必要な実務経験年数

高卒であれば衛生管理者の受験資格を得るには3年以上の実務経験が必要です。

高卒で就職したとしても、衛生管理者の資格が必要になるのはまだ当分先になることがほとんどでしょうけれど、興味があれば3年経過後から受験してみても良いでしょう。

受験勉強を通じて仕事に必要な知識の習得ができるので、無駄にはならないはずです。


専門学校卒業だと3年以上の実務経験でOK

専門学校の種類は問わず、卒業していれば3年以上の実務経験があれば受験資格を得ることができます。

特に専攻している学科などの指定はないので、衛生に関する学科を学ぶ必要もなく受験資格が得られます。

なお、ここでは高卒や専門学校卒など主な学歴別の実務経験について書きましたが、他にも様々な区分が設けられていますので、気になる方は安全衛生技術試験協会のHPを参照ください。

転職すると証明されないので受験資格はなくなる?

企業での労働衛生業務に関する実務経験を証明するには事業者による証明が必要です。

なので、いくら長い期間において労働衛生業務に携わっていたとしても、転職するなどしてその経験を証明できる企業に即していない場合は受験資格はなくなってしまいます。

こうしたことから、転職を考えている方はまずは企業に証明書を書いてもらい、一度受験をしてから転職することをおすすめします。

ちなみに、万が一不合格となったとしても当初書いてもらった証明書の効力は続くので、転職することで生じる支障はありません。